株主総会

読み方

かぶぬしそうかい

株主総会とは

株主総会（かぶぬしそうかい）とは、株式会社において株主が一定の権利を行使するための最高意思決定機関です。

株主総会は、会社の基本方針の決定や役員の選任・解任、収益配分など、重要な事項を決議する場となります。一般的には、会社法に基づき定期的に開催され、特別な事項が生じた場合には臨時株主総会も開かれることがあります。

株主総会には大きく分けて定時株主総会と臨時株主総会の二種類があります。

定時株主総会: 毎事業年度終了後一定期間内に開催され、決算報告や役員の報酬決定、配当の決定などを行います。一般的には、事業年度終了後3ヶ月以内に開催されることが多いです。
臨時株主総会: 重要な事項が発生した場合に開催されます。例としては、大規模な資本増強や事業譲渡、会社の合併や分割などが挙げられます。通常、必要が生じた場合に随時行われます。

株主総会は会社の基本方針を決定し、役員を選任・解任するなど、以下のように会社の運営に重要な影響を与えます。

取締役の選任・解任: 取締役の選任および解任は株主総会の重要な役割の一つです。取締役の行動に対する監督を行うためにも、適切な人材を選び、必要に応じて交代させることが求められます。
定款の変更: 定款の変更も株主総会で行われます。定款は会社の基本的な運営方針を定めるものであり、これを変更することで会社の方向性を大きく転換することができます。
資本の増減: 資本金の増減や新株発行、株式併合など、会社の資本構成に関わる重要な決定も株主総会で行われます。

株主総会と取締役会は会社の重要な意思決定機関ですが、その役割は異なります。株主総会は会社全体に関わる重要な方針決定を行う場であり、一方取締役会は日常的な業務の執行を担当します。

株主総会で選任された取締役が取締役会を構成し、具体的な業務執行について議論し、決定します。従って、株主総会と取締役会はそれぞれ異なる役割を持ちつつも、相互に連携しながら会社の経営を進めていきます。

株主総会の開催には一定の手続きが必要です。主な手続きの流れを紹介します。

招集: 株主総会は取締役会によって招集されます。通常、招集通知は株主総会の日時、場所、議題などを含む形で株主に対して発信されます。
議事運営: 株主総会では議長が議事を進行し、議題に対して株主が発言し、質疑応答が行われます。議決権を持つ株主が多数決で議決します。
議決: 各議題について株主の議決を取ります。議決権は通常、1株につき1票となりますが、事前に定款で異なる規定を設けることも可能です。
議事録の作成: 株主総会の結果を記録した議事録を作成し、法定期間内に保存する必要があります。これにより、株主総会の内容が正式に記録され、将来の紛争防止にも役立ちます。

以上のように、株主総会の開催には厳格なルールがあり、これに従わなければ法的効力を持たない場合もあります。従って、適切な準備と手続きを踏むことが重要です。