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MBO

読み方
エムビーオー

MBOとは

MBO(エムビーオー)とは、Management Buyout(マネジメント・バイアウト)の略称で、企業買収(M&A)の手法の一つです。

具体的には、企業の経営陣が株式や一部の事業部門を買い取ることで経営権を取得する方法を指します。

MBOは、経営陣による「内部からの買収」という特徴を持ち、外部の第三者による一般的なM&Aとは異なる側面があります。

MBOの目的と背景

MBOが実施される主な目的や背景には、以下のようなものがあります。

  • 上場企業の非公開化(株式の非上場化)
  • 親会社からの独立(親子関係の解消)
  • 事業承継の一環としての活用
  • 経営の自由度向上と意思決定の迅速化

近年では、特に上場企業の非公開化を目的としたMBOが増加傾向にあります。これは、短期的な業績や株価に左右されずに中長期的な経営戦略を実行したいという経営陣の意図が背景にあることが多いです。

MBOの実施プロセス

MBOの実施には、一般的に以下のようなステップが必要となります。

  1. 対象企業の価値算定
  2. 株式の受け皿となるSPCを設立
  3. 資金調達
  4. SPCが株式を買い取る
  5. SPCがMBO対象企業と合併

MBOにおける資金調達

MBOを実施する際の資金調達方法としては、主に以下のようなものがあります。

  • 金融機関からの借入
  • 投資ファンドからの出資
  • 経営陣自身の資金
  • 対象企業の資産や将来のキャッシュフローを担保とした資金調達

多くの場合、これらの方法を組み合わせて必要な資金を確保します。

MBOのメリットとデメリット

MBOには、以下のようなメリットとデメリットがあります。

メリット

  • 意思決定の迅速化:株主構造の簡素化により、経営判断をより迅速に行えるようになります。
  • 中長期的視点での経営:短期的な株価変動に左右されず、長期的な戦略を立てやすくなります。
  • 上場コストの削減:非公開化により、上場維持に伴う各種コストを削減できます。
  • 経営の自由度向上:市場の評価を気にせず、柔軟な経営戦略を取ることが可能になります。

デメリット

  • 利益相反の問題:経営陣が株主から株式を取得するため、必然的に利益相反が生じます。
  • 経営監視機能の低下:非公開化により、市場や株主からの監視が弱まる可能性があります。
  • 資金調達手段の制限:株式市場からの資金調達が不可能となります。
  • 債務負担の増加:LBOを利用した場合、多額の債務を抱えることになります。

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