このページは、労災死亡/アスベスト・じん肺・職業性疾患の遺族補償と石綿救済法について、死亡事故・労災死亡事案の遺族支援を多数取り扱う弁護士法人ブライト(代表:和氣良浩弁護士)が、相続実務とリンクさせて整理した解説記事です。
📝 この記事の3秒結論
- 職業性疾患の労災時効は「死亡日から5年」。発症から数十年経過していても請求可能
- アスベスト関連は石綿救済法も併用検討。労災が認定されないケースの代替手段
- 会社への損害賠償は安全配慮義務違反として別途請求可能
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職業性疾患による死亡とは
職業性疾患(職業病)とは、特定の業務に長期間従事することで発症する疾患を指します。代表例:(1)アスベスト関連疾患(中皮腫・肺がん・石綿肺)、(2)じん肺(粉じん作業による肺疾患)、(3)化学物質暴露による疾患(白血病・皮膚がん等)、(4)振動障害(チェーンソー・削岩機作業)、(5)頸肩腕障害。
これらは事故ではなく長期的な労働環境の蓄積で発症するため、(1)発症から数十年経過していることが多い、(2)既に退職している、(3)複数の会社で曝露歴がある、等の特殊性があります。
職業性疾患の労災時効
労災保険給付請求権の時効は、(1)療養補償給付・休業補償給付:2年、(2)障害補償給付・遺族補償給付・葬祭料:5年。死亡事案では「死亡日から5年」が遺族補償給付の時効です。
重要なのは、職業性疾患は曝露から発症まで数十年経過することが多くても、「死亡日から5年以内」に請求すれば認定対象になる点。例:30年前に石綿曝露作業をしていた人が中皮腫で2025年に死亡→ 2030年まで遺族補償請求可能。
アスベスト関連疾患の労災
アスベスト関連疾患は、(1)中皮腫、(2)肺がん、(3)石綿肺、(4)良性石綿胸水、(5)びまん性胸膜肥厚、の5疾患が労災認定対象です。
労災認定要件:(1)石綿曝露作業に従事していた、(2)曝露から所定の潜伏期間(中皮腫・肺がんは10年以上)が経過、(3)診断基準に該当。曝露作業歴の立証は古い雇用記録が必要なため、退職者・遺族でも会社に「石綿曝露作業従事証明書」の発行を求めることができます。
石綿救済法(救済給付)の併用
「石綿による健康被害の救済に関する法律」(2006年)により、労災で認定されない場合でも、(1)中皮腫、(2)肺がん(石綿曝露因果あり)、(3)著しい呼吸機能障害を伴う石綿肺・びまん性胸膜肥厚、の患者・遺族に救済給付が支給されます。
労災給付との比較:
(A) 労災給付:年金(高額・長期)。但し職業性曝露の立証が必要
(B) 救済給付:一時金・葬祭料(年金より少額)。職業性曝露立証不要、家族・近隣居住者も対象
労災が認定されない場合の代替手段として救済給付を活用するのが標準実務です。
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じん肺の労災と管理区分
じん肺は粉じん作業(鉱山・トンネル工事・鋳物・砕石業等)による肺疾患で、じん肺法による「管理区分」(管理1〜4)に応じて労災給付が決まります。
(1) 管理4(じん肺と認定):療養補償給付+休業補償給付
(2) 管理4で著しい呼吸機能障害+肺結核等の合併症:障害補償給付
(3) じん肺により死亡:遺族補償給付+葬祭料
じん肺は古くから知られた職業性疾患で、認定実績も豊富。但し、複数の会社で粉じん作業歴がある場合、各会社の責任分配が論点となります。
会社への安全配慮義務違反請求
職業性疾患の労災給付に加えて、会社への損害賠償請求も可能です。代表的な判例:
(1) クボタ・尼崎工場事件等:アスベスト関連で会社の安全配慮義務違反による損害賠償が多数認容
(2) 国(栃木林業大鳴坑じん肺)事件:国の規制責任も認められた
(3) 化学物質暴露事件:化学メーカーの予見可能性・結果回避義務違反による損害賠償
会社が既に倒産している場合でも、(1)後継会社、(2)親会社、(3)役員個人責任、(4)国の規制責任、を追及する道があります。諦めずに弁護士へご相談ください。
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ブライトの職業性疾患×死亡事案サポート
弁護士法人ブライトは、職業性疾患による死亡事案で(1)労災給付請求支援、(2)石綿救済法給付の併用、(3)曝露作業歴の立証支援(過去雇用主への記録請求)、(4)会社への安全配慮義務違反による損害賠償、(5)倒産企業対応・国家賠償請求、を一括サポートします。
「もう何十年も前のことだから」と諦めないでください。死亡から5年以内であれば請求の道は開かれています。
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監修:和氣 良浩 弁護士(弁護士法人ブライト 代表弁護士・登録番号30856)
死亡事故・労災死亡のご遺族支援を多数担当。「賠償請求権の相続」「相続放棄との関係」「労災遺族年金の損益相殺」「海外在住相続人の対応」など、賠償交渉と相続実務(戸籍調査・遺産分割・遺言)を一人の弁護士で完結できる体制でご家族をお支えしています。
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