労災事故の基礎知識

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労災保険では「慰謝料」が払われないってホント?

労災事故が発生したら、労災保険を利用する方が多いと思います。

もっとも、労災保険を利用するだけでは、労災事故前の生活を取り戻すことは通常できません。
特に、労災保険を利用するだけでは、被った損害の相当部分を占める「慰謝料」の支払を受けることができません。

以下ではその理由を、労災問題に強い弁護士が、徹底的に解説します。

そもそも「労災保険」って何ですか?

「労災保険」制度とは、労働者の業務上の事由又は通勤による労働者の傷病等に対して必要な保険給付を行い、あわせて被災労働者の社会復帰の促進等の事業を行う制度です。

「労災保険」の費用について

「労災保険」の費用は、原則として事業主(会社等)の負担する保険料によってまかなわれています。労災保険は、原則として一人でも労働者を使用する事業は、業種の規模の如何を問わず、すべてに適用されます。

なお、労災保険における労働者とは、「職業の種類を問わず、事業に使用される者で、賃金を支払われる者」をいい、労働者であればアルバイトやパートタイマー等の雇用形態は関係ありません。

労災保険では「慰謝料」が払われないのですか?

はい。労災保険では「慰謝料」が払われません!

労災保険給付の種類

①療養(補償)給付
②休業(補償)給付
③障害(補償)給付
④遺族(補償)給付
⑤葬祭料・葬祭給付
⑥介護(補償)給付
⑦二次健康診断等給付 など

労災保険給付は、上記の種類などが挙げられますが、労災事故によって被った精神的損害を慰謝する役割を担う「慰謝料」はそれらに含まれていません。

例えば、将来介護を必要とするような重傷を負ったケースなどでは、後遺障害に伴う「慰謝料」だけでも、数千万円もの損害にのぼることがあります。実際、「第1級」と呼ばれる後遺障害等級に該当する場合だと、弁護士介入後、通常、2800万円程度の「後遺症慰謝料」が認められ得ます。通常「むちうち」などに代表される、最も軽いとされる「第14級」と呼ばれる後遺障害等級に該当する場合でも、弁護士介入後、通常、110万円程度の「後遺症慰謝料」が認められ得ます。

それでも、労災保険では、こうした損害(「慰謝料」)は支払われないのです。

そのため、労災保険を利用するだけでは、労災事故前の状態に戻ることができないケースも多く、必要な治療等を続けていくことすらままならない方も存在します。

「慰謝料」の支払を受けるには、どうすればよいのですか?

労災問題に強い我々弁護士にご相談ください!

労災事故専門部が事件対応

我々弁護士が介入し、会社側に法的責任を認めさせることによって、労災保険では支払われない「慰謝料」を請求できるケースがあります。また、「慰謝料」にとどまらず、労災保険では支払われないその他の損害についても、請求できるケースがあります。

そのため、労災保険を利用するだけのケースに比べ、我々弁護士が介入することによって、会社側に1億円以上高い賠償責任が認められた場合もあります。

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  • この記事を書いた人

笹野 皓平

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