この記事で分かること
- 自転車×自動車事故で「過失6:4」を提示されたときの、過失割合の決まり方
- 6:4を覆すための3戦略(ドラレコ精査・画像所見の再構築・加害者運転過失の追加立証)
- 圧迫骨折を「軽傷」と扱われたときの、MRI骨髄浮腫・3D-CTを使った巻き返し方
- 賠償総額2,000万円のケースで、過失6:4と2:8で手取りが数百万円単位で変わる試算
- 元損害保険会社側弁護士の松本が、保険会社主張ロジックの裏側から立証を組み立てる視点
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1. なぜ「過失6:4」が提示されてしまうのか
過失割合は保険会社の独自基準ではなく、『別冊判例タイムズ38号(民事交通訴訟における過失相殺率の認定基準)』の類型別基準値が出発点です。
実務の流れは、①事故態様の類型を選ぶ→②基準値を当てはめる→③速度違反・前方不注視・直前横断・夜間などの修正要素を加減算する、という3ステップです。
問題は、加害者側保険会社が修正要素を被害者側に厚めに乗せ、自分側に有利な数値で提案してくることです。被害者本人だけで対応すると、修正要素の根拠(速度・視認可能性・進入タイミング)を証拠で打ち返せず、6:4が独り歩きします。
「6:4」は交渉の出発点にすぎません。修正要素の根拠を客観証拠で塗り替えれば、2:8まで動く事案は実務上珍しくありません。
2. 自転車×自動車事故での典型的な過失割合
別冊判タの類型を、自転車×自動車に絞って整理します(基準値・自転車側:自動車側)。
| 事故類型 | 基準値 | 主な修正要素 |
|---|---|---|
| 信号機のない交差点・出会い頭 | 20:80 | 自動車側の徐行義務違反、自転車側の一時停止違反 |
| 横断歩道上での自転車横断 | 0:100 〜 10:90 | 自転車横断帯の有無、信号の有無 |
| 自動車の右折時(自転車直進) | 10:90 | 右折車の合図遅れ、自転車側の高速度走行 |
| 信号無視(自転車赤・自動車青) | 70:30 | 視認可能性、夜間・無灯火 |
「6:4」を提示された時点で、保険会社は自転車側の修正要素を厚めに乗せている可能性があります。基準値が2:8や1:9のところに「直前横断」「無灯火」を積み上げて4割まで持ち上げるロジックです。
3. 戦略①:ドラレコ・防犯カメラ精査による事故態様の再構成
最初に着手すべきは、事故態様そのものを物理的事実で固めることです。
- 加害車両のドラレコ映像:弁護士会照会・刑事記録閲覧で取り寄せ
- 周辺コンビニ・店舗・マンションの防犯カメラ:保存期間2週間〜1か月のため初動が遅れると消失
- タクシー・バスのドラレコ:通行ルート上の事業者に保存依頼
これらの映像から、衝突直前の加害車両の速度・ブレーキタイミング・前方注視の有無を秒単位で再構成します。フレーム間距離からの時速逆算は、刑事鑑定でも用いられる確度の高い手法です。
ドラレコが「速度違反」「合図不履行」「脇見運転」を示せれば、別冊判タの自動車側重過失修正として、自転車側の過失を10〜20ポイント引き下げる根拠になります。
4. 戦略②:画像所見の再構築(MRI骨髄浮腫・3D-CT)
「圧迫骨折で軽傷扱い」と言われるとき、保険会社が依拠しているのは多くの場合事故直後のX線のみです。以下の追加検査で医学的所見が劇的に変わる可能性があります。
MRIによる骨髄浮腫の描出
– STIR法・T2脂肪抑制像で椎体内の高信号(骨髄浮腫)を描出
– 受傷から3週間〜2か月以内でなければ浮腫像は消失するため、初動の撮影タイミングが決定的
– 浮腫像があれば「外傷性の新鮮圧迫骨折」と位置づけられ、加齢性骨折との鑑別が可能
3D-CTによる骨折線の立体再構成
– 椎体終板の陥凹、皮質連続性の途絶を3次元で可視化
– 受傷部位の力学ベクトルが事故態様と整合することを立証
– 「事故と無関係な既往骨粗鬆症性骨折」という反論を封じる
これらが揃うと11級7号(脊柱変形)の認定が安定し、「軽傷だから自転車側の過失も厚く」というロジックを土台から崩せます。
撮影のタイミングと撮影法の指定が命です。担当医に何を伝えるべきかを含めご相談ください → 0120-927-113
5. 戦略③:加害者側の運転過失の追加立証
| 立証ポイント | 具体的な証拠 |
|---|---|
| 速度超過 | ドラレコのフレーム解析、刑事鑑定書 |
| 前方不注視・脇見 | ドラレコ音声、同乗者証言 |
| 合図不履行・徐行義務違反 | 周辺カメラ映像、目撃者陳述書 |
| 飲酒・薬物影響 | 刑事記録(呼気検査結果、供述調書) |
これらが認定されれば、自動車側の重過失修正として基準値に対して10〜20ポイントの加算が見込めます。基準値2:8の事案で、保険会社が「直前横断+夜間無灯火」を乗せて6:4にしてきている場合、加害者側の前方不注視と速度違反を立証することで、2:8まで戻すだけでなく1:9・0:100まで動く可能性も出てきます。
6. 「軽傷扱い」を覆す画像戦略 — 圧迫骨折で押さえる3点
圧迫骨折のケースで、保険会社の「軽傷」評価を医学的に覆すために最低限押さえる画像所見は次の3点です。
- 受傷直後のMRI(STIR・T2脂肪抑制):骨髄浮腫の有無を記録
- 症状固定時のX線側面像(立位):椎体圧潰率(前壁高/後壁高)を計測
- 3D-CT再構成像:骨折線の立体配置と力学的整合性
椎体圧潰率は、後遺障害認定実務上、前方椎体高/後方椎体高で2/3以下になると「脊柱に中程度の変形を残すもの」(8級相当)に上振れする可能性が出てきます。X線側面像が立位で撮影されているかも結果を左右します。
7. 後遺障害診断書の医学的精緻化
画像が揃っていても、診断書の記載が薄いと等級が落ちます。担当医に依頼すべき記載項目は次のとおりです。
- 受傷機転と画像所見の対応関係
- 椎体圧潰率の具体的数値(前壁高〇mm/後壁高〇mm/圧潰率〇%)
- 椎体終板の陥凹・皮質連続性途絶の有無と部位
- 神経学的所見(自覚症状と他覚的所見の整合)
- 可動域制限の測定値(主要運動の角度を左右別に)
これらを精緻化することで、12級13号→11級7号、または11級7号→8級2号への上振れが現実味を帯びます。等級が1段階上がると、賠償総額は数百万円〜1,000万円単位で動きます。
8. 過失割合と賠償額の関係 — 6:4と2:8で手取りはどう変わるか
圧迫骨折・後遺障害11級7号・賠償総額2,000万円のケースを想定します。
| 項目 | 過失6:4の場合 | 過失2:8の場合 | 差額 |
|---|---|---|---|
| 賠償総額 | 2,000万円 | 2,000万円 | — |
| 被害者側過失控除 | △800万円(40%) | △400万円(20%) | — |
| 手取り額 | 1,200万円 | 1,600万円 | +400万円 |
過失2割の差は、手取りベースで400万円の差として直撃します。さらに画像戦略で等級が11級→8級に上振れすれば、賠償総額自体が3,500万〜4,000万円規模に跳ね上がるため、過失割合の改善効果はさらに大きくなります。
「賠償総額」ではなく「手取り」で考えるのが、過失相殺事案の鉄則です → 0120-927-113
9. よくあるご質問(FAQ)
Q1. ドラレコ映像はいつ提出すべきですか?
A. 保険会社との交渉に入る前、できれば事故直後の段階で確保してください。加害車両のドラレコは弁護士会照会で開示請求し、周辺の防犯カメラは弁護士から店舗・マンション管理会社に保存依頼書を送付するのが実務的です。映像は2週間〜1か月で上書き消去されることが多く、初動の速さが結果を分けます。
Q2. 担当医に何を伝えれば、画像所見と診断書を強化してもらえますか?
A. 「事故と症状の関連性を医学的に明確に記載してほしい」「MRIのSTIR法で骨髄浮腫の有無を確認してほしい」「症状固定時のX線は立位側面像で撮影してほしい」の3点を文書ベースで伝えるのが有効です。直接お願いしづらい場合は、弁護士から担当医宛ての医療照会書でアプローチすることもできます。
Q3. 加害者側保険会社との交渉は、弁護士に任せても大丈夫ですか?
A. はい、被害者側専門の弁護士にお任せいただく方が、結果として手取り額が大きくなる可能性が高いです。当事務所の松本弁護士は元損害保険会社側弁護士で、保険会社が過失割合・損害論をどのロジックで組み立ててくるかを内側から熟知しています。「向こうの手の内が分かる」立場から、交渉戦略を設計します。
Q4. 自賠責からの先行給付と、加害者側からの賠償金は加算補償されますか?
A. はい、自賠責からの先行給付は加害者側賠償金とは別建てで加算補償される設計です。最終的な賠償計算では損益相殺の処理が入りますので、相殺のされ方を含めて弁護士が設計します。
10. ブライトに相談するメリット
- 弁護士歴平均15年以上:基準値の運用と修正要素の積み上げを判タの版を超えて熟知
- 元損害保険会社側弁護士の松本が在籍:保険会社の主張ロジックを内側から把握
- 画像戦略・等級認定戦略をワンストップで設計(協力医療機関ネットワーク)
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過失6:4を提示されたまま示談しないでください。
画像・ドラレコ・運転過失の3点を再構成すれば、過失割合と賠償総額の両方が動く可能性があります。
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監修者プロフィール
松本 洋明(まつもと ひろあき)弁護士
弁護士法人ブライト 交通事故事業部
- 弁護士登録:2010年(修習63期)
- 元損害保険会社側弁護士として、加害者側・保険会社側の代理人実務を経験
- 現在は被害者側専門で、交通事故・後遺障害認定・過失割合争訟を主要分野とする
- 圧迫骨折・脊髄損傷など、画像戦略を要する重傷事案に注力
- 別冊判タの類型運用と保険会社の主張ロジック双方を熟知し、「向こうの手の内を知る」立場から立証戦略を設計
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