DISABILITY GRADE
「後遺障害の等級」で、
補償額は数百万円変わります。
この記事では、11級7号と8級2号の違い、認定を取るための実務的なポイント、保険会社任せにしない「被害者請求」の手順までを、弁護士の視点で解説します。あわせて、6級5号・12級13号を含む等級の全体像、可動域測定と後遺障害診断書の実務、通勤中・業務中の事故での労災併用までカバーします。
腰椎圧迫骨折で治療を受けたあと、
- 腰の痛みやしびれが残ってしまった
- 背中が丸くなったまま戻らない
- 長時間座っていられない、前かがみができない
こうした症状が残った場合、後遺障害の等級認定を受けることで、数百万円〜数千万円単位の補償が加算されることがあります。
📖 この記事の目次
- 腰椎圧迫骨折で認定されうる等級は、主に3つ
- 6級〜14級 — 腰椎圧迫骨折で想定される等級の全体像
- 11級7号の認定要件 — 脊柱に「変形」を残すもの
- 8級2号の認定要件 — 脊柱に「中程度の変形」を残すもの
- 14級9号 — 画像で骨折が確認できない場合の「神経症状」
- 認定の分かれ目となる「3つの画像所見」
- 「11級しか取れない」と言われたときに、8級認定を目指す立証パターン
- 可動域測定の「落とし穴」と、精度を上げるための実務対策
- 後遺障害診断書の記載が、等級を左右する
- 等級別・賠償総額のシミュレーション
- 「事前認定」ではなく「被害者請求」を選ぶべき理由
- 通勤中・業務中の事故なら「労災併用」も検討する
- 非該当や低い等級だった場合の異議申立て
- ブライトで対応した事例
- よくあるご質問(FAQ)
01腰椎圧迫骨折で認定されうる等級は、主に3つ

交通事故の後遺障害等級は1級〜14級まであり、等級が低いほど(数字が大きいほど)症状は軽いとされています。腰椎圧迫骨折で問題になるのは、主に次の3等級です。
| 等級 | 認定の目安 | 後遺障害慰謝料(弁護士基準の目安) |
|---|---|---|
| 8級2号 | 脊柱に中程度の変形を残すもの | 830万円 |
| 11級7号 | 脊柱に変形を残すもの | 420万円 |
| 14級9号 | 局部に神経症状を残すもの(画像所見なし) | 110万円 |
✓ 最も大切なポイント
11級7号と8級2号の差は、慰謝料だけで400万円以上。これに加えて、逸失利益(将来にわたっての補償)でも大きな差がつきます。だからこそ、どの等級で認定されるかは、被害者にとって極めて重要な問題です。
026級〜14級 — 腰椎圧迫骨折で想定される等級の全体像
実務で争点になりやすいのは前章の3等級ですが、腰椎圧迫骨折で想定される後遺障害等級は、重症例の6級5号から、神経症状だけが残る12級13号・14級9号まで幅があります。等級は椎体圧潰の程度・脊柱変形の有無・脊柱の運動障害・神経症状の組み合わせで決まります。
| 等級 | 主な内容 | 後遺障害慰謝料(弁護士基準の目安) | 労働能力喪失率 |
|---|---|---|---|
| 6級5号 | 脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの | 1,180万円 | 67% |
| 8級2号 | 脊柱に中程度の変形又は運動障害を残すもの | 830万円 | 45% |
| 11級7号 | 脊柱に変形を残すもの | 420万円 | 20% |
| 12級13号 | 局部に頑固な神経症状を残すもの | 290万円 | 14% |
| 14級9号 | 局部に神経症状を残すもの | 110万円 | 5% |
6級5号 — 脊柱に「著しい変形又は運動障害」を残すもの
複数の椎体に大きな変形が生じている場合や、脊柱が強直(事実上ほとんど動かない状態)になっている重症例では、8級2号よりさらに上位の6級5号が視野に入ります。後遺障害慰謝料の目安は1,180万円、労働能力喪失率は67%と、8級2号との差もきわめて大きい等級です。
ただし6級5号の判断は、椎体高の減少・後彎の程度・可動域の制限を画像所見と可動域測定の総合評価で行うため、単一の数値だけで機械的に決まるものではありません。重症例ほど、計測条件を整えた画像と可動域データを揃えることが重要になります。
12級13号 — 椎体の圧潰は残らないが、頑固な神経症状が残る場合
骨折線は画像で確認できるものの椎体の圧潰(変形)自体は残っていない不全骨折のような場合や、圧迫骨折としては評価されないものの神経症状が残る場合は、変形障害(11級7号)ではなく、神経症状として12級13号(局部に頑固な神経症状を残すもの)で評価されることがあります。SLRテスト陽性・知覚低下・筋力低下といった他覚的所見で症状が裏づけられているかどうかが分かれ目です。詳細は12級13号の完全解説もご覧ください。
💡 等級が1段階違うだけで、賠償総額は数百万円〜数千万円変わります。だからこそ、初診時の画像確保と後遺障害診断書の整え方が結果を大きく左右します。
0311級7号の認定要件 — 脊柱に「変形」を残すもの
認定の要件(自賠責保険の認定基準より)
次のいずれかに該当すると、11級7号が認定されます。
- 脊椎圧迫骨折等を残しており、X線写真等によりその所見が確認できるもの(変形の程度そのものは問われません)
- 脊椎固定術が行われたもの
- 3個以上の脊椎について椎弓切除術等が行われたもの
画像所見のポイント
認定のカギは、X線やCT画像での「椎体の前方の高さ」の数値です。
- 受傷直後のX線側面像
- 症状固定時のX線側面像(立位で撮影するのが理想)
- CT画像(矢状断像)
つまり11級7号は、「画像で圧迫骨折が確認できるかどうか」が出発点です。そのうえで、前方椎体高が後方椎体高に比べて1/2(50%)以上減少している場合には、一段上の8級2号(中程度の変形)が視野に入ります。したがって、椎体高を正確に測定できる画像を残すことが、11級と8級を分ける実務上の要になります。
画像上の「椎体の前方高さ ÷ 後方高さ × 100」がいくつになるか。この比率が50%以下(=前方椎体高が1/2以上減少)であれば8級2号(中程度の変形)、そこまで至らなくても圧迫骨折の所見が確認できれば11級7号、というのが実務の目安です。この比率が明確に読み取れる画像を残すことが重要です。
048級2号の認定要件 — 脊柱に「中程度の変形」を残すもの
認定の要件(自賠責保険の認定基準より)
次のいずれかに該当すると、8級2号が認定されます。
- 1個以上の椎体で、前方椎体高が後方椎体高に比べて1/2(50%)以上減少しているもの(=中程度の変形)
- コブ法(Cobb法)による側彎度が50度以上であるもの(=中程度の変形)
- 圧迫骨折や脊椎固定術等を原因として、胸腰部(腰椎を含む脊柱)の可動域が参考可動域の1/2以下に制限されているもの(=運動障害)
8級2号に到達するルートは、大きく2つあります。
ルートA:中程度の「変形」で到達する
椎体の前方高さが後方高さに比べて1/2以上減少している場合です。実務では前方椎体高の減少率がメルクマールとして参照されますが、実際の認定は複数椎体への影響・事故前後の変化・撮影条件も含めた画像所見の総合評価によって行われます。単一の数値だけで機械的に決まるわけではありません。
ルートB:脊柱の「運動障害」で到達する
脊柱の可動域が著しく制限されている場合です。胸腰部(腰椎を含む脊柱)の参考可動域は屈曲45度+伸展30度=合計75度とされており、その1/2以下に低下していることが評価の目安になります。「変形は1/2に届かないが、動かない」というケースでは、こちらのルートが現実的な選択肢になります。
11級・8級・6級の分岐ポイント
- 画像で圧迫骨折の所見が確認できる → 11級7号
- 前方椎体高が1/2以上減少/コブ法50度以上/可動域が参考可動域の1/2以下 → 8級2号
- 複数椎体の著しい変形、または脊柱の強直に近い状態 → 6級5号
同じ「圧迫骨折」でも、椎体高がどれだけ潰れているか、後彎変形がどの程度進んでいるか、脊柱がどれだけ動かなくなっているかで、等級は大きく変わります。
⚠️ 特に注意:後弯変形の測定
後弯変形の角度は「コブ角」という指標で測ります。立位での全長X線撮影が必要で、座位や仰臥位(あおむけ)の画像では正確な測定ができないことがあります。「立ってレントゲンを撮ってください」と整形外科に依頼することが大切です。
0514級9号 — 画像で骨折が確認できない場合の「神経症状」
腰椎圧迫骨折の後遺障害認定で最大の分かれ目は、「画像上で骨折が確認できるかどうか」です。
少しでも椎体の圧潰・変形が画像で確認できれば11級7号の認定を狙えますが、画像で骨折が確認できなければ、痛み・しびれが残っていても14級9号止まりになります。
その差は、後遺障害慰謝料だけで 11級420万円 vs 14級110万円=310万円。逸失利益を加えると 1,000万円以上の差になることが珍しくありません。
だからこそ、「骨折を見つけるための画像調査」が後遺障害認定の最大の鍵となります。
骨折を見逃さないための画像調査(最重要)
- レントゲン(X線)の正面・側面・斜位:受傷直後から複数方向で撮影
- MRI(骨髄浮腫の確認):受傷直後の急性期に撮影しないと判定困難。受傷から2〜3週間以内がベスト
- CT(3D再構成含む):細かい骨折線・椎体変形をミリ単位で評価可能
- 立位X線(症状固定時):体重をかけた状態での椎体変形を確認
レントゲンだけで「異常なし」と言われても諦めずに、MRI・CTでの再検査を依頼してください。受傷直後にMRIを撮らないと骨髄浮腫が見えなくなり、後から骨折を立証できなくなるため、事故・受傷から1か月以内の画像取得が極めて重要です。
それでも骨折が確認できなかった場合(14級9号狙い)
CT・MRIまで撮影してもどうしても骨折が確認できない場合、以下を満たせば14級9号が認定される可能性があります。
- 6か月以上の治療期間
- 神経学的所見(可動域制限、筋力低下、反射異常等)
- 整形外科医による「将来にわたって症状が残る可能性が高い」との所見
ただし、これはあくまで「骨折を見落とさず徹底的に調査した上での次善策」です。まずは骨折を見つけ出す画像調査を尽くすことが、賠償額を1,000万円単位で変える分岐点になります。
等級認定でお悩みの方、戦略からご相談いただけます
相談は何度でも無料/弁護士費用特約の確認も一緒にします
📝 「あと1段階」を取りに行けるか、画像を見て判断します
画像・後遺障害診断書をお見せいただければ、椎体高の減少率と可動域の制限率を確認し、狙える等級の見込みを具体的にお伝えします。相談は何度でも無料・全国対応(Zoom可)です。
- 交通事故被害者専用ダイヤル:06-4965-9590(平日9:00〜18:00)
- 公式LINE:友だち追加で24時間受付
06認定の分かれ目となる「3つの画像所見」
後遺障害の等級認定で重要なのは、以下の3つの画像所見が揃っていることです。
POINT 01
受傷直後のMRI画像
- 骨髄浮腫が写っていること → 受傷時の骨折を立証
- レントゲンだけで異常なしとされていた場合、遡ってのMRI撮影が鍵
POINT 02
症状固定時のX線画像
- 立位での側面像
- 椎体の前方高さが測定可能な構図
- 後弯変形が進んでいる場合、コブ角が測定できる全長撮影
POINT 03
CT画像(矢状断像)
- 椎体の高さ・形状を立体的に把握できる
- X線だけで判断がつきにくい場合の補強材料になる
これらの画像所見が揃っていないと、「痛みはあるけれど、客観的に変形が証明できない」として非該当になることがあります。
07「11級しか取れない」と言われたときに、8級認定を目指す立証パターン
「8級は無理、11級がせいぜいです」——保険会社や担当医からそう告げられて、ご相談に来られる方が少なくありません。しかし、「変形が中程度といえるか」「運動障害があるか」の評価は、医師の記載内容と提出資料の組み立てによって変わり得ます。
認められた事案・認められなかった事案 — 分岐点はここだった
当事務所が関わった腰椎圧迫骨折の事案を振り返ると、分岐点はほぼ一点に集約されます。「椎体高の画像計測と運動障害の立証を、具体的な資料で示せたかどうか」です。
| 状況 | 結果 | 決め手 |
|---|---|---|
| 椎体高50%以上減少+腰椎伸展制限あり | 8級2号 認定 | 画像計測値+可動域検査で運動障害を立証 |
| 椎体高40%減少・運動障害の立証なし | 11級7号 | 中程度の変形といえる立証が不十分と判断 |
| 複数椎体の変形・隣接椎体への影響を主張 | 異議申立てで8級2号に変更 | 複数椎体の総合評価+後遺障害診断書の記載修正 |
| 保険会社提示(11級)のまま示談 | 11級で確定 | 弁護士未介入のまま示談書に署名 |
※実際の事案を抽象化した分岐パターンです(個人が特定される情報は含みません)。
パターン① 画像計測値の精緻化
椎体の高さの変化を正確に数値化することが最重要です。単純X線・CTでの椎体高を複数時点で計測・比較し、MRIで脊髄・神経根への影響を確認したうえで、整形外科専門医による変形の程度についての判定意見書を組み合わせます。
パターン② 運動障害の客観的立証
8級2号のルートBを狙う場合、可動域測定の精度が結果を分けます。胸腰部の屈曲・伸展・側屈を同一条件で複数回測定し、測定値が参考可動域の1/2以下であることを示します。あわせて、前屈・後屈ができないことによる日常生活・就労上の支障を本人の陳述書で補完します。
パターン③ 後遺障害診断書の内容精査
診断書の記載が不十分だと、実態が8級水準でも正当に評価されません。「変形の程度」欄に計測値が具体的に書かれているか、「運動障害」欄に可動域測定値が数値で書かれているかを確認し、記載が不足していれば主治医への補記を依頼します。
08可動域測定の「落とし穴」と、精度を上げるための実務対策
8級2号のルートB(運動障害)を目指すうえで、可動域測定の正確さは勝負を分けます。測定値が不正確だと、本来8級に相当する状態でも11級の認定にとどまることがあります。実務でよく見られる落とし穴を整理します。
- 主治医の測定指示が曖昧だと低く出がち:「無理しない範囲で動かしてください」という指示では、患者側が自主的に制限してしまうことがあります。「今できる最大限」を引き出せる測定環境が必要です。
- 痛みで動かせないのか、構造的に動かないのかの区別:疼痛による随意的な制限は、後遺障害としての評価が難しくなります。骨・靱帯・筋肉の構造的な損傷による制限であることを、画像所見と組み合わせて示す必要があります。
- ゴニオメーターによる複数回測定と再現性の確認:1回の測定値だけでは信頼性が疑われることがあります。同一日に複数回測定して再現性を示すと説得力が高まります。
- 協力医・専門医による再測定:主治医の測定値に疑義がある場合は、整形外科専門医による再測定と意見書の取得が有効な選択肢になります。
⚠️ 「痛くて動かせない」は、そのままでは運動障害として評価されにくい
可動域制限が後遺障害として評価されるには、構造的な原因(椎体の変形・固定術後の癒合など)と結び付いていることを画像で裏づける必要があります。可動域測定の数値だけを提出しても、「疼痛による自制」と判断されてしまうことがあります。
09後遺障害診断書の記載が、等級を左右する
画像所見や可動域測定の数値が8級水準であっても、後遺障害診断書の記載が不十分だと、自賠責の審査で正当に評価されません。適正な等級認定につなげるために、次の欄を一つずつ確認してください。
「他覚症状・検査結果」欄に入れておきたい記載
- 圧迫骨折の椎体名と病態(例:「第1腰椎前方圧迫骨折・前方椎体高約35%減少」)
- 画像所見の具体的な数値(前方椎体高・後方椎体高・楔状変形角度)
- 脊柱の可動域測定値(屈曲◯度・伸展◯度・側屈◯度・回旋◯度)
- 神経学的検査の所見(SLRテスト・知覚検査・筋力検査)
- 脊椎固定術の有無(手術歴がある場合)
- MRI・CT・X線の所見が、診断書の記載内容と矛盾していないこと
「自覚症状」欄での書き方
- 痛みの性質・部位・誘発動作
- 労働・日常生活への具体的な制限(前屈・後屈・重量物の挙上・長時間の座位など)
- 痛みの持続性(朝・夕・体動時など時間帯別)
「障害内容の増悪・緩解の見通し」欄
「椎体変形は固定化しており、将来的な改善は見込みがたい」「症状は労働・日常生活への支障として継続することが予想される」など、症状固定の妥当性が読み取れる記載にしてもらいます。
記載が不十分な場合は、弁護士と連携して主治医へ補記を依頼するのが実務的です。当事務所では、診断書を主治医に依頼する前の段階で素案を確認し、記載漏れがあれば修正の提案を行っています。
10等級別・賠償総額のシミュレーション
年収500万円・35歳の方が腰椎圧迫骨折で各等級を取得した場合の、後遺障害部分の賠償シミュレーションです(弁護士基準)。
| 等級 | 後遺障害慰謝料 | 逸失利益(概算) | 合計(後遺障害分のみ) |
|---|---|---|---|
| 6級5号 | 1,180万円 | 500万 × 67% × 20.39 ≒ 6,830万円 | 約8,010万円 |
| 8級2号 | 830万円 | 500万 × 45% × 20.39 ≒ 4,588万円 | 約5,418万円 |
| 11級7号 | 420万円 | 500万 × 20% × 20.39 ≒ 2,039万円 | 約2,459万円 |
| 12級13号 | 290万円 | 500万 × 14% × 20.39 ≒ 1,427万円 | 約1,717万円 |
| 14級9号 | 110万円 | 500万 × 5% × 4.58 ≒ 115万円 | 約225万円 |
※ライプニッツ係数は67歳まで32年・年利3%で約20.39。14級は労働能力喪失期間5年で約4.58として計算しています。実際の金額は事案により増減します。
この試算では、11級と8級で約2,959万円、8級と6級で約2,592万円、11級と12級で約700万円、12級と14級で約1,500万円の差が生じます。「あと1段階」を取りに行く立証戦略が決定的に重要になるのは、このためです。
別の試算例:45歳・年収550万円の場合(11級と8級の差)

| 費目 | 11級7号(保険会社提示) | 8級2号(等級が上がった場合) |
|---|---|---|
| 後遺障害慰謝料 | 420万円 | 830万円 |
| 逸失利益(22年分) ※就労可能年数22年・法定利率3%・ライプニッツ係数15.937 |
約1,753万円(喪失率20%) | 約3,944万円(喪失率45%) |
| 差額の目安 | — | 約2,600万円規模 |
※45歳・年収550万円・就労可能年数22年・法定利率3%での試算例です。年齢・年収・就労可能年数により個別に異なります。
📝 「あと1段階」を取りに行けるか、画像を見て判断します
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11「事前認定」ではなく「被害者請求」を選ぶべき理由
後遺障害の申請には、2つの方法があります。
| 事前認定 | 被害者請求 |
|---|---|
|
相手方の任意保険会社が書類を集めて申請する方法 被害者は印鑑を押すだけ 楽だが、どんな書類が提出されているか被害者側では把握できない |
被害者側で書類を整えて、自賠責保険会社に直接申請する方法 書類の準備に手間がかかる しかし、提出書類を弁護士が一つ一つ確認できる |
なぜ被害者請求が有利か
事前認定では、保険会社が「審査に影響しそうな記載を最小限にした書類」を提出することがあります。例えば、
- 医師に対し「後遺症は残らない」と言わせる誘導
- 診断書の「自覚症状」欄が簡潔すぎる
- 画像の選択が偏っている
被害者請求に切り替えると、弁護士が画像・診断書・検査結果を事前に確認して、必要な所見が漏れていないかをチェックしたうえで提出できます。
💡 等級認定の可能性を高めるためには、被害者請求が原則です。
📝 「あと1段階」を取りに行けるか、画像を見て判断します
画像・後遺障害診断書をお見せいただければ、椎体高の減少率と可動域の制限率を確認し、狙える等級の見込みを具体的にお伝えします。相談は何度でも無料・全国対応(Zoom可)です。
- 交通事故被害者専用ダイヤル:06-4965-9590(平日9:00〜18:00)
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12通勤中・業務中の事故なら「労災併用」も検討する
通勤中・業務中の事故で腰椎圧迫骨折を負った場合、交通事故の損害賠償に加えて労災保険の障害(補償)給付も受けられます。どちらを先に使うか、どう組み合わせるかで、最終的に手元に残る金額が変わります。
等級ごとの労災給付(年金 or 一時金)
| 等級 | 労災の障害(補償)給付 | 障害特別支給金 |
|---|---|---|
| 6級 | 年金(給付基礎日額の156日分/年) | 192万円 |
| 8級 | 一時金(給付基礎日額の503日分) | 65万円 |
| 11級 | 一時金(給付基礎日額の223日分) | 29万円 |
| 12級 | 一時金(給付基礎日額の156日分) | 20万円 |
特別支給金は損益相殺の対象外
労災の障害特別支給金は、加害者側からの賠償金と調整されない(損益相殺の対象外)取扱いです。これが労災併用の大きなメリットで、8級なら65万円、11級なら29万円が、交通事故の賠償金とは別枠でそのまま残ります。
なお、労災の障害(補償)給付そのものは賠償金との調整(求償・控除)が行われます。「どの給付をどの順序で請求するか」で結果が変わるため、通勤中・業務中の事故では、早い段階で設計を決めておくことをおすすめします。
当事務所には労災事故部の笹野 皓平 弁護士が在籍しており、交通事故チームと連携して、自賠責と労災の最適な組み合わせを事案ごとに設計します。
📝 通勤中・業務中の圧迫骨折は、労災と交通事故の両方をまとめてご相談ください
労災と自賠責の請求順序の設計だけで、手元に残る金額が数十万円〜数百万円変わることがあります。交通事故チームと労災事故部が連携して対応します。
- 交通事故被害者専用ダイヤル:06-4965-9590(平日9:00〜18:00)
- 公式LINE:友だち追加で24時間受付
13非該当や低い等級だった場合の異議申立て
一度の申請で終わらない
申請の結果が「非該当」や「想定より低い等級」だった場合も、諦める必要はありません。
異議申立ての3つのルート
- 自賠責保険会社への異議申立て — 再審査を依頼
- 自賠責保険・共済紛争処理機構への調停申立て — 第三者機関での再検討
- 訴訟の提起 — 裁判所で等級を争う
異議申立てで成功するためのポイント
- 新たな医学的資料(追加の検査結果、専門医の意見書など)を添えること
- 当初申請で不足していた所見を補うこと
- 主治医または別の専門医の診断書の追加取付け
ブライトでは、異議申立てを視野に入れた戦略的な書類整備もサポートしています。
圧迫骨折の異議申立て「3つの定石」
- 椎体高の再計測:放射線科専門医による正確な計測値を取得する
- 立位レントゲン・3D-CT:荷重をかけた状態での椎体変形を客観化する
- 整形外科専門医による意見書:症状固定後の固定的な変形と、労働能力への影響を医学的に示す
戦略の全体像は異議申立て3つの戦略もあわせてご覧ください。
示談する前に確認したい3ステップ
- 症状固定前に、計測記録を確保する:圧迫骨折は経時的に椎体が潰れていくことがあります。症状固定のタイミングで再度X線・CTを撮影し、最も変形が進んだ時点の画像を残しておきます。
- 後遺障害診断書の記載を確認する:「変形の程度(計測値)」「運動障害の有無(可動域の数値)」が具体的に書かれているかを確認します。
- 11級の認定通知が届いた段階で弁護士に相談する:11級が出たあとでも、異議申立てによって8級に変わる可能性があります。
⚠️ 示談書に署名すると、原則としてあとから覆せません
保険会社から示談案が届いた段階で、一度弁護士にご確認ください。また、異議申立ての回数に制限はありませんが、自賠責保険への請求権には時効があります。起算点や期間は事故日・症状固定日によって異なるため、早めのご相談をおすすめします。
14ブライトで対応した等級認定のケース(抜粋)
※公開承認済みの範囲で匿名化しています。
CASE STUDY
「非該当」の見込みを覆し、11級7号を獲得
| ご相談者 | 50代男性、追突事故による腰椎圧迫骨折 |
▶ 当初の状況
- 保険会社が進める「事前認定」で申請準備中
- 提出予定の画像で、椎体高さの減少が測定しづらい構図
- 「非該当になりそう」という見込み
▶ ブライトがしたこと
- 保険会社から書類を引き取り、被害者請求に切り替え
- 主治医に依頼し、立位での側面X線画像を再撮影
- 後遺障害診断書の記載内容を、医学的な表現で精密化
- 画像を専門の医師に確認いただき、椎体高さ減少の測定値を明記
▶ 結果
※ 事例の詳細は、公開承認後に具体化します。
15よくあるご質問(FAQ)
Q1. 「事前認定」で進むと言われました。変更できますか?
変更可能です。相手方の保険会社から書類を引き取り、被害者請求に切り替えることができます。早めに弁護士へご相談ください。
Q2. 症状固定の時期はいつがよいですか?
受傷から6か月以降が一般的な目安です。医師と相談して、症状が落ち着いた時点で判断します。6か月未満での症状固定は、後遺障害の認定で不利になることがあります。
Q3. コブ角の測定って、特別な撮影が必要ですか?
はい。立位での全長X線撮影が必要です。通常の腰椎X線では測定できません。「後遺障害申請のために立位全長撮影をお願いします」と医師に依頼してください。
Q4. 非該当だったら、もう補償は受けられませんか?
異議申立てが可能です。新たな医学的資料を添えて再審査を依頼できます。また、訴訟で争うという選択肢もあります。
Q5. 弁護士に依頼すると、等級は本当に変わりますか?
可能性が高まります。ただし、「画像所見が全く出ていない」場合は、弁護士でも限界があります。早期の画像撮影・保存が最も重要です。
Q6. 骨粗鬆症があると、圧迫骨折の認定は難しくなりますか?
「骨粗鬆症があるから事故とは関係ない」と保険会社から主張されることはありますが、事故が決定的な誘因であれば因果関係は認められます。事故前のレントゲンや骨密度測定の結果が、有力な反論材料になります。
Q7. 椎体高の減少率は、どうやって計算するのですか?
受傷した椎体の前方椎体高と、後方椎体高(または隣接する正常な椎体の高さ)を比較します。「前方椎体高14mm/健常時22mm相当 → 減少率約36%」のように、診断書に数値で明記してもらうのが理想です。
Q8. 脊椎固定術を受けた場合、等級は上がりますか?
脊椎固定術が行われた場合、それ自体が11級7号の認定要件にあたります。さらに複数椎間の癒合によって可動域の制限が生じていれば、8級2号(運動障害)の可能性が出てきます。手術歴は診断書に漏れなく記載してもらってください。
Q9. 通院はいつまで続けるべきですか?
一般的な目安は事故から6〜12か月です。椎体の変形が固定化するまで通院を継続し、症状固定のタイミングで後遺障害の申請を行います。早すぎる症状固定は、等級認定にとって不利に働くことがあります。
Q10. 11級の認定通知が届きました。もう8級は狙えませんか?
認定後でも、異議申立てによって等級が変わる可能性があります。椎体高の再計測、立位レントゲン・3D-CTの追加撮影、専門医の意見書といった新たな医学的資料を揃えられるかが鍵になります。ただし示談書に署名してしまうと原則として覆せないため、署名前にご相談ください。
まとめ
腰椎圧迫骨折の後遺障害等級認定では、
- 11級7号 vs 8級2号 vs 14級9号 の違いを理解する
- 立位X線・MRI・CT の3点セットで画像所見を揃える
- 「事前認定」ではなく「被害者請求」を選ぶ
- コブ角測定には立位全長撮影が必要
- 非該当でも異議申立てで覆せる可能性がある
- 6級5号・12級13号まで含めた等級の全体像を把握する
- 通勤中・業務中の事故なら労災併用を検討する(特別支給金は損益相殺の対象外)
そして何より、早期に弁護士が関わることで、後の等級認定の可能性が大きく変わることがあります。
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