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「安全帯」とはもう呼ばない?

「安全帯」(あんぜんたい)という言葉を聞いたことのある方は、少なくないのではないでしょうか。実際、我々が相談を受ける事案の中にも、「安全帯」に関連する労災事故が多くあります。もっとも、これまで「安全帯」と呼ばれてきたものに関し、政令等の改正がされ、名称の変更もありました。

以下では、労災専門部に所属する弁護士が、従来「安全帯」と呼ばれていたものに起因する労災事故に関し、徹底解説します。

安全帯とは?

「安全帯」とは、従前、通常は、墜落による危険のおそれに対応するものとして、ベルトとそれが接続されたランヤードまでを含む器具を意味していました。具体的な構造としては、「胴ベルト型安全帯」(U字つりを含む)と「ハーネス型安全帯」とを含むものとされていました。街中でも、安全帯をつけて作業をしている様子を見たことのある方は、少なくないと思います。

労働安全衛生規則上、例えば、高さが2メートル以上の箇所(作業床の端、開口部等を除く。)で作業を行う場合において墜落により労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは、足場を組み立てる等の方法により作業床を設けることが困難なときは、防網を張り、労働者に安全帯を使用させる等墜落による労働者の危険を防止するための措置を講じなければならないと定められていました(改正前の労働安全衛生規則518条,519条)。

安全帯とはもう呼ばない?

今はもう「安全帯」という名前ではないのですか?

はい、2019年に施行された政令等の改正に伴い、従前「安全帯」と呼ばれていたものは、「墜落制止用器具」(ついらくせいしようきぐ)という名称に変更されました(労働安全衛生法施行令13条第28号参照)。

「墜落制止用器具」の選定に関しては、「フルハーネス型」を原則とする旨の基本的考え方が示されました。ただし、フルハーネス型の着用者が墜落時に地面に到達するおそれのある場合(高さが6.75メートル以下)は「胴ベルト型(一本つり)」を使用することができます。

従前「安全帯」に含まれていた「胴ベルト型(U字つり)」には墜落を制止する機能がないことから、改正後は「墜落制止用器具」として認められなくなったことに注意が必要です

「墜落制止用器具」を用いて作業を行う場合の注意点を教えてください。

たとえば、高さが2メートル以上の箇所であって作業床を設けることが困難なところにおいて、墜落制止用器具のうち「フルハーネス型」のものを用いて行う作業に係る業務(ロープ高所作業に係る業務を除く。)については、特別教育(学科4.5時間、実技1.5時間)が必要となります(労働安全衛生法59条3項)。

特別教育の内容としては、作業に関する知識や墜落制止用器具に関する知識のみならず、労働災害の防止に関する知識や関係法令などに関する学科科目が含まれています。実際に、墜落制止用器具のフルハーネスの装着の方法や、墜落制止用器具のランヤードの取付け設備等への取付け方法等を学ぶ実技科目も用意されています。

「墜落制止用器具」(旧名称「安全帯」)に起因する労災被害にあった場合は?

まずは、我々「弁護士法人ブライト」にご相談ください。我々は、これまで「墜落制止用器具」(旧名称「安全帯」)に関連する労災問題を数多く受任してきました。労災保険だけでは元の生活に戻ることが到底できず、会社側に対する損害賠償請求をしたおかげで、墜落事故の被害者に生じた2億円以上もの損害を回復することができたケースもあります。

初回相談は無料(0円)ですので、安心してご相談いただくことが可能です。また、弁護士費用についても、原則として、完全成功報酬制を採用していますので、通常、着手金も無料(0円)です。

我々は、労災問題に特化した「労災事故専門チーム」を擁しており、男性弁護士のみならず、女性弁護士や女性の専門スタッフも揃っていますので、女性の被災者でも、安心してご相談いただくことが可能です。まずは、お電話またはメールにて、ご相談ください。ZoomなどのWeb会議システムを利用した相談にも対応していますので、遠方の方でも遠慮無くご連絡ください。

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笹野 皓平

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