このページは、企業の労務/解雇予告手当と退職金の論点について、企業の労務問題対応を多数取り扱う弁護士法人ブライト(代表:和氣良浩弁護士)が、人事担当者・経営者向けに実務ポイントを整理した解説記事です。
📝 この記事の3秒結論
- 解雇予告手当は「30日分以上の平均賃金」(労基法20条)
- 退職金支給は就業規則・退職金規程に基づく
- 懲戒解雇では労基署認定で予告手当不要、退職金不支給も可能(要件あり)
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解雇予告手当の基本ルール
労基法20条:使用者は労働者を解雇する場合、(1)少なくとも30日前の予告、または(2)30日分以上の平均賃金(解雇予告手当)の支払い、が必要です。
(A) 30日前予告のみ:手当不要
(B) 即日解雇+30日分手当支払い:両立可
(C) 中間:例えば10日前予告+20日分手当も可
解雇予告手当の計算
解雇予告手当=平均賃金×30日分以上
平均賃金の計算(労基法12条):
(1) 算定事由発生日以前3ヶ月間の賃金総額÷総日数(暦日数)
(2) 賃金総額には基本給・諸手当・残業代を含む(賞与・臨時的支払いは除く)
(3) 月給制の最低保障:賃金総額÷労働日数×60%
例:月給30万円→ 平均賃金約1万円→ 解雇予告手当約30万円。
解雇予告手当不要のケース
労基法20条1項但書・21条で例外が定められています:
(1) 天災事変等で事業継続が不可能(労基署認定)
(2) 労働者の責に帰すべき事由(横領・暴行等の懲戒解雇・労基署認定)
(3) 日々雇用(1ヶ月超は適用)
(4) 2ヶ月以内の期間雇用
(5) 季節的業務4ヶ月以内
(6) 試用期間14日以内
退職金の支給ルール
退職金は法律上の支給義務はなく、就業規則・退職金規程・労働協約に基づいて支給されます。
(1) 就業規則の規定:金額計算式・支給条件を明記
(2) 支給対象:勤続年数・退職事由(自己都合・会社都合)で変動
(3) 計算式:基本給×勤続年数係数等
(4) 退職金共済:中退共等の活用
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懲戒解雇時の退職金不支給
懲戒解雇で退職金不支給とするには:
(1) 就業規則・退職金規程に「懲戒解雇の場合は退職金を支給しない」と明記
(2) 永年の功労を抹消するに足る程度の重大な背信行為が必要(最判昭和61年12月25日「小田急電鉄事件」等)
(3) 全額不支給は厳格判断・部分支給(30〜70%減額)が判例で多い
横領・着服等の重大な非違行為でも、永年勤続の功労がある場合は部分支給が相当とされることが多い。
退職金の前払い・年金化
近年の退職金制度動向:
(1) 確定拠出年金(401k):退職金を年金原資として運用
(2) 退職金前払い制度:給与に上乗せして月次支給
(3) 退職金共済:中退共・建退共・特退共
(4) 退職一時金+退職年金の組み合わせ
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ブライトの退職金・解雇予告手当サポート
弁護士法人ブライトは、(1)就業規則・退職金規程の整備、(2)解雇予告手当の計算と労基署認定取得、(3)懲戒解雇時の退職金不支給の判断、(4)退職金不支給訴訟への対応、(5)退職金制度の見直し、を一括サポートします。
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監修:和氣 良浩 弁護士(弁護士法人ブライト 代表弁護士・登録番号30856)
企業法務・労務問題対応で多数の実績。問題社員対応・解雇・懲戒処分・退職勧奨・残業代請求・ハラスメント対応など、企業側の労務トラブル予防と紛争解決を一括サポート。中小企業の経営者・人事担当者のご相談に応じています。
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