スライド制
スライド制とは
スライド制とは、労災保険の年金給付や長期療養者の休業(補償)給付について、世間の賃金水準の変動に応じて給付基礎日額を改定する仕組みです。
労災の給付は被災時の賃金をもとに計算されますが、年金のように長期間支給が続く給付では、物価や賃金水準が変動すると、被災時の賃金のままでは実質的な補償価値が下がってしまいます。スライド制は、この不均衡を是正するための制度です。
年金給付のスライド
年金給付(障害・遺族・傷病の各年金)については、毎年、厚生労働省の毎月勤労統計における平均給与額の変動に応じて、給付基礎日額が完全自動スライドで改定されます。
休業給付のスライド
休業(補償)給付については、被災した四半期の平均給与額と比べて10%を超える変動があった場合に、その変動率に応じて給付基礎日額が改定されます。
年齢階層別の最低・最高限度額
休業給付が長期化した場合には年齢階層ごとの最低限度額・最高限度額も適用され、著しく低額または高額にならないよう調整されます。年金給付(障害・遺族・傷病の各年金)についても、別途、年齢階層に応じた限度額が定められています。
実務上のポイント
スライド改定は原則として自動的に行われますが、長期にわたる受給では改定内容の確認が難しくなりがちです。支給額に疑問がある場合は、支給決定通知書の内訳を確認し、必要に応じて労基署や弁護士に相談しましょう。
労災の損害賠償請求について詳しくは、重篤な労働災害の損害賠償請求もあわせてご覧ください。
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