基礎知識

交通事故の過失割合はどのように決まる?具体例や対処法を紹介

10月 29, 2021

交通事故の被害に遭い、相手方の保険会社から「あなたにも過失がある」と言われておかしいと感じていませんか?
過失割合は、交通事故に対する責任の割合を示したものです。賠償金の額に大きな影響を与えるため、争いになることがしばしばあります。相手方が言ってきた割合でそのまま合意してしまうと、思わぬ損をしてしまうかもしれません。

そこでここでは、

  • 過失割合とは?
  • 過失割合の具体例
  • 過失割合は誰がどのように決める?
  • 過失割合に納得いかない場合の対処法

などについて解説します。

過失割合について悩みを抱えている方は、ぜひ最後までお読みください。

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過失割合とは?

交通事故における責任の割合を示したもの

過失割合とは、交通事故における当事者の責任の大きさを割合で示したものです。たとえば「10対0」「8対2」のように表されます。数字が大きいほど責任が重いことを意味し、数字が大きい側を加害者、小さい側を被害者と呼びます。交通事故では、被害者にも一定の過失があるとされるケースが多いです。

過失割合による計算例

過失割合は、賠償金額を決めるにあたって重要な意味を持ちます。自分の過失の割合分については、賠償金を請求できなくなってしまうためです。

たとえば、交通事故の被害に遭い、治療費や慰謝料などを合わせて総額100万円の損害が出た場合を考えます。
過失割合が「10対0」とされると、自分の責任は全くないため、100万円全額について相手に請求できます。
これに対して「9対1」とされると、自分にも責任が1割あるということです。すると、1割分については賠償を請求できなくなり、90万円しか請求できなくなってしまいます。
自分の過失が2割、3割とより大きくなれば、請求できる金額は80万円、70万円とさらに少なくなります。

過失割合は、受け取れる賠償金に大きな影響を与えることがおわかりいただけるでしょう。

過失割合をいい加減にすると損をすることも

自分の過失割合が大きくなると受け取れる賠償金が少なくなるだけでなく、さらに損をしてしまうことがあります。相手の損害についても、過失割合に応じて負担しなければならないためです。
たとえば、四輪車同士の事故で、修理費10万円の損害が自分に生じるだけでなく、相手の車が高級車で修理費50万円の損害が生じたとしましょう。
過失割合が「10対0」であれば、自分の損害10万円については全額請求でき、相手の損害については一切補償する必要はありません。
これに対して、過失割合が「7対3」となれば、自分の損害については7万円しか請求できません。それだけでなく、相手の50万円の損害についても、その3割分には責任を負うため、15万円をこちらから支払わなければなりません。したがって、差し引きで8万円支払うことになります。過失が少ないのに、自分の方が支払額が多いという理不尽な事態になるのです。

過失割合はこれほど重大な意味を持ちますので、相手方保険会社に言われた数字を鵜呑みにするのは危険です。

過失割合の具体例

過失割合は、過去の判例をもとに事故の状況に応じて類型化されています。ここでは、過失割合ごとに具体例をご紹介します。なお、すべて四輪車同士の事故の場合です。

過失割合10対0

過失割合が10対0、すなわち加害者が一方的に悪いとされる典型例は、追突事故です。
前を行く車両が完全に停車しているところに、後ろから追突した場合には、基本的な過失割合は10対0となり、追突した側が100%の責任を負います。なお、急ブレーキをかけて停まった場合には、追突された側にも責任が生じます。

過失割合9対1

過失割合が9対1となる例は、信号のない交差点(一方が優先道路)で出会い頭の事故があったケースです。
優先道路を走っている車両と、優先道路外から優先道路に進入してきた車両が衝突すると、基本的な過失割合は9対1になります。優先道路外から進入した車両の過失が9割と重いです。優先道路を通行している車両には徐行義務がないため、過失は軽くなります。

過失割合8対2

過失割合が8対2となる例は、いわゆる右直事故のケースです。
双方青信号の交差点で、右折車と直進車とが衝突する事故があると、過失割合は右折車が8割、直進車が2割となるのが基本です。直進優先のルールがあるため、右折車の過失が大きいとされます。

過失割合7対3

過失割合が7対3となる例は、丁字路での事故です。
交わる道路の幅が同じような丁字路の場合、突き当たりを右左折してくる車と直進車が衝突事故を起こすと、過失割合は右左折車が7割、直進車が3割となるのが基本になります。一時停止の規制や、道路の優先関係がない場合の割合です。

過失割合の修正要素

以上紹介した過失割合は、基本的な過失割合です。事故によって特殊な事情があれば修正要素として考慮され、過失割合は修正されます。修正要素の例としては以下が挙げられます。

  • 合図(ウィンカー)なし
  • 徐行なし
  • 見通しのきく交差点
  • 夜間(日没から日出まで)
  • 著しい過失・重過失(速度の大幅超過、飲酒運転など)

どの修正要素についてどの程度の割合の変化があるのかは、事故類型に応じて判例をもとにした基準があります。

基本的な過失割合も含め、類型ごとの過失割合を詳しく知りたい場合は、『別冊判例タイムズ38号(民事交通訴訟における過失相殺率の認定基準全訂5版)』という本を参考にしてみてください。この本は、裁判官や弁護士も参照しており、実務上大きな意味をもっています。一般の方も購入できますので、過失相殺にお悩みの方は手にとってみるのもよいでしょう。

過失割合は誰がどのように決める?

過失割合は誰が決めるのか、どのような過程を経て決まるのかを解説します。

警察が決めるわけではない

まず、過失割合を警察が決めることはありません。警察には「民事不介入の原則」があり、一般人の間の争いには原則として立ち入れないためです。仮に現場検証の際に警察官が過失割合について何か言っていたとしても、それが意味を持つことはありません。

保険会社が一方的に決めるわけではない

過失割合は、保険会社が一方的に決められるわけでもありません。保険会社は交通事故の処理に慣れており、過去の事例をもとに割合を提示してきます。しかし、保険会社は相手を代弁する立場にあり、相手の言い分をもとにして、最大限有利な割合を示しているに過ぎません。保険会社が決定権を有しているわけではないので、言い分を鵜呑みにする必要はありません。

当事者の話し合いによって決まる

過失割合は当事者の話し合いによって決まるケースがほとんどです。相手方が提示した割合に納得がいかなければ、自分で妥当だと思う割合を主張しましょう。上で紹介した『別冊判例タイムズ』を参考にしてもよいです。ただ、根拠もなく主張しても平行線になってしまうため、実況見分調書やドライブレコーダーなどの客観的証拠があるとよいでしょう。

最終的には裁判官が決める

当事者の話し合いで合意できなければ、最終的には裁判の場で裁判官が決めることになります。裁判官は、客観的証拠も踏まえて当事者の言い分のうちどちらが説得力があるかを判断するため、裁判でも証拠の有無が重要です。

過失割合に納得いかない場合の対処法

当事者で交渉しても納得がいかない場合の対処法としては以下があります。

ADR・調停・裁判

まず、自分で第三者機関に申立てをして判断をあおぐことが考えられます。

ADRとは、裁判外紛争解決手続のことです。いきなり裁判所に訴えるのではなく、裁判の外で第三者機関に紛争の解決を委ねられます。交通事故のADR機関としては、交通事故紛争処理センター(通称「紛セン」)や日弁連交通事故相談センターが代表的です。いきなり裁判を起こすのはためらわれるというケースでは利用を検討してもよいでしょう。

調停とは、簡単に言うと裁判所の場で話し合いをすることです。調停委員が間に入って、双方の主張を聞く形で行われます。合意できれば裁判と同様の効力が得られます。

裁判では、法廷で主張を交わし、最終的には裁判官による判決が下されます。判決には強制力があるため、強力な手段です。ただ、手続が厳格で手間がかかるため、簡単にはできないのがデメリットといえます。裁判を起こしても、判決まで至らずに和解で終了することもあります。

弁護士に依頼して交渉する

自分で交渉したり、裁判等を起こしたりするのが難しければ、弁護士に依頼して交渉を任せてしまうのがよいでしょう。弁護士に依頼すれば以下のメリットがあります。

法的に最大限有利な過失割合を主張できる

弁護士は、法律上可能な範囲で、被害者に最大限有利な過失割合を主張します。
警察が行った実況見分調書を取得したり、信号機の点滅パターンの照会をしたり、救急救命記録を取得したりするなど、一般の方では難しい証拠収集が可能です。場合によっては、事故現場に直接出向いて調査することもあります。
証拠をもとにして説得力のある主張ができるので、保険会社に言い分を受け入れてもらいやすくなります。

交渉のストレスから解放される

弁護士に依頼すれば、みずから交渉する場合に比べて大幅にストレスを軽減できます。
保険会社の担当者の態度が不誠実で、被害者が多大なストレスを感じるケースがしばしばあります。交通事故の直接の被害に加えて、保険会社により精神的な被害も受けてしまうことになるのです。
弁護士に交渉をすべて任せてしまえば、保険会社とのやりとりに頭を悩ませることなく、治療や日常生活に集中することができます。

賠償金の増額も期待できる

過失割合の交渉を有利に進めるだけでなく、慰謝料などの増額も期待できます。
弁護士基準に基づいて請求するため、法律上適正な額の賠償金を受け取ることが可能です。有利な過失割合を受け入れさせることでも受け取る賠償金が増えるため、慰謝料も増額すれば一石二鳥といえます。

過失割合に不満があれば弁護士へ

ここまで、過失割合の意味や具体例、納得いかない場合の対処法などを紹介してきました。過失割合は保険会社との間で非常に問題になりやすいです。ひとりでお悩みにならずに、ぜひ弁護士にご相談ください。

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  • この記事を書いた人

代表弁護士:和氣 良浩

弁護士法人ブライト代表弁護士: 2006年に独立開業してから交通事故被害の回復に努めてきました。これまで1000件を超える交通事故を解決して参りましたが、被害者が低い賠償金で納得させられているケースをたくさん見ており、交通事故をめぐる現状は依然として深刻なままです。適切な補償が得られるよう、被害者の方の不安に寄り添いながら、被害回復を行っていきたいと存じます。

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