交通事故で頭部を強打した後、「性格が変わった」「記憶力が落ちた」「仕事でミスが増えた」——そんな症状はありませんか?これらは高次脳機能障害の可能性があります。
高次脳機能障害は外見から分かりにくく、本人も周囲も気づきにくいため、後遺障害認定で見落とされるリスクが最も高い損害のひとつです。弁護士法人ブライトでは、19歳女子大生の1級案件で定期金賠償方式総額3億円超を試算した事案、接客業の基礎収入立証が困難ななかで一部請求5,000万円で訴訟提起した事案など、重度高次脳機能障害の解決実績が多数あります。
この記事でわかること
- 高次脳機能障害とは何か(記憶障害・注意障害・遂行機能障害・社会的行動障害)
- 後遺障害1級〜9級の認定基準と金額差(等級で賠償額が数倍変わる)
- 認定されにくい「軽度の高次脳機能障害」を立証する方法
- 家族の介護費用・見守り費用を損害として請求する方法
- 神経心理学検査(WAIS・WMS-R等)の重要性
- 医師への診断書依頼で押さえるべきポイント
この記事のポイント
- 高次脳機能障害は「見えない障害」——医師・家族の詳細な立証が認定の鍵
- 1級認定なら逸失利益+慰謝料+介護費用で総額1億円を超えるケースも多い
- 画像所見がなくても認定される場合がある——神経心理学検査と日常生活状況報告書が重要
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👨👩👧 ご家族の方へ|重度後遺障害ご家族向け総合ガイド(高次脳・脊髄損傷・遷延性意識障害/日常生活状況報告書の書き方・1級認定3億円規模事例) もご覧ください。
高次脳機能障害とは
高次脳機能障害とは、脳の損傷により、記憶・注意・判断・感情のコントロールなどの高度な脳機能に障害が残る状態です。交通事故では、頭部外傷(脳挫傷・外傷性くも膜下出血・びまん性軸索損傷など)が原因となることが多く、CT・MRIで異常が映らない軽度外傷性脳損傷(MTBI)でも発症することがあります。
主な症状は4つのカテゴリに分かれる
- 記憶障害:新しいことを覚えられない、約束を忘れる、同じ話を繰り返す
- 注意障害:集中力が続かない、複数の作業を同時にできない、ミスが増える
- 遂行機能障害:計画を立てられない、段取りが悪い、予定外の事態に対応できない
- 社会的行動障害:感情のコントロールが効かない、急に怒る、無気力、依存的、自己中心的になる
特に社会的行動障害は「性格が変わった」と家族が気づくことが多く、ご家族からの詳細な日常生活状況報告書が認定のカギを握ります。
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後遺障害の等級と賠償額
自賠責保険の後遺障害等級表では、高次脳機能障害は以下のように1級〜9級に分類されます。
- 1級1号:常時介護が必要(四肢麻痺相当)
- 2級1号:随時介護が必要
- 3級3号:終身労務に服することができない
- 5級2号:著しく軽易な労務以外服することができない
- 7級4号:軽易な労務以外服することができない
- 9級10号:就労に相当な制限がある
等級別の損害賠償額の目安
裁判基準の後遺障害慰謝料は以下の通りです(赤い本基準)。
- 1級:2,800万円
- 2級:2,370万円
- 3級:1,990万円
- 5級:1,400万円
- 7級:1,000万円
- 9級:690万円
これに加え、逸失利益(労働能力喪失率:1級で100%・9級で35%)、将来介護費用(1級で日額8,000〜10,000円×生存可能年数)が加算されます。1級認定の場合、総額1億円〜1億5,000万円規模になることも珍しくありません。
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認定されにくいケースと対処法
画像所見がなくても認定される場合がある
「MRIで異常がないから高次脳機能障害ではない」と言われたケースでも、以下の立証により認定されることがあります。
- 受傷時の意識障害の記録(GCS・JCSの記載がある救急搬送記録・入院記録)
- 神経心理学検査(WAIS-Ⅳ・WMS-R・TMT・三宅式記銘力検査など)
- 日常生活状況報告書(家族が記入する詳細な症状観察記録)
- 職場での勤務状況(ミスが増えた・業務遂行できなくなった旨の同僚陳述書)
ブライトが受任した案件でも、画像所見がないケースで9級認定を獲得した実績があります。
医師への診断書依頼で押さえるべきポイント
主治医が高次脳機能障害の診断に慣れていない場合、診断書の記載が曖昧になり等級認定を取り逃します。弁護士が介入し、以下のポイントを医師に依頼することが重要です。
- 受傷時の意識障害の程度(JCS・GCSの具体的数値)の記載
- 神経心理学検査の結果をすべて記載
- 具体的な症状と日常生活への影響の記載
- 画像所見の詳細(点状出血・脳萎縮の有無)
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ブライトの実際の解決事例
※守秘義務のため、依頼者属性・事故現場・会社名等は匿名化・一部変更しています。
事例1:19歳女子大生・頚髄損傷・四肢麻痺・1級認定——定期金賠償方式で総額3億円超の試算
自損事故の同乗者として被災し、首から下の完全麻痺・常時介護状態に。前任弁護士から途中受任し、損害額一覧表を月額家計収支表ベースで全面再構成。前任が見落とした介護用品買替費・自動車改造費・通学付添費等を追加計上し、基礎収入も「女子大卒全年齢賃金センサス約451万円」で主張(前任は月額約36万円で計上)。一時金方式で約3.46億円、定期金賠償方式では逸失利益1.7億円超+将来介護費4.5億円超という試算に到達。再生医療・HAL・幹細胞点滴の必要性を動画データで立証する方針で進行中。
事例2:外国籍男性・頚椎骨折+脊髄損傷・四肢麻痺1級1号——約1億8,900万円で請求
バイクで直進中に信号無視の右折車と衝突し、頚椎骨折・脊髄損傷で四肢麻痺(1級1号)。相手保の「事前認定による1級確定+早期示談」提案を慎重に検討しつつ、通訳費・家屋改造に伴う新築必要性を損害として主張。将来介護費は和解なら日額1.5万円×365日×ライプニッツ17.2943で積算。入院付添看護費は日額6,000円で約194万円の認定を確保。
事例3:20代女性・ホステス業・高次脳機能障害6級(5級主張)——訴訟請求1億3,770万円
横断歩道横断中にタクシーと衝突し、1か月以上意識不明・頭蓋骨骨折。自賠責6級認定後、訴訟で5級を主張。接客業のため確定申告がなく基礎収入の立証が難航したが、前勤務先の社長にシフト表・給与明細を作成依頼して立証。印紙代節約のため「明示的一部請求」の手法を用い、5,000万円の一部請求として訴訟提起。
事例4:18歳男性・非器質性高次脳機能障害+外貌醜状9級——裁判所和解案400万円を拒否
バイク右直事故で頭部外傷・連日性頭痛・顔面醜状痕。外貌醜状9級+非器質性高次脳障害で9級相当を主張したのに対し、裁判所和解案は「逸失利益0%・過失20%」で400万円。これを不当と判断し受諾せず、判決・控訴の方針。外貌醜状で労働能力喪失率9〜14%・喪失期間67歳まで・3.5倍ルールを主張。
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よくある質問(FAQ)
Q1. 軽度外傷性脳損傷(MTBI)でも認定されますか?
画像所見がないMTBIの場合、認定ハードルは高いですが、意識障害の記録・神経心理学検査・日常生活状況を総合的に立証することで9級〜12級の認定を獲得できるケースがあります。早期に専門の弁護士へ相談することが重要です。
Q2. 家族の介護費用はどのくらい請求できますか?
裁判基準では、近親者介護で日額4,000〜8,000円、職業介護人の場合は実費が認められます。1級1号認定では生存可能年数全期間にわたる将来介護費用として数千万円が認定されるのが通常です。
Q3. 子どもが高次脳機能障害になった場合の逸失利益は?
未就労の未成年者の場合、賃金センサスの男女計・学歴計(約500万円前後)を基礎収入とし、18歳から67歳までの49年分のライプニッツ係数で計算するのが通常です。生活費控除はなく、労働能力喪失率分を全額請求できます。
Q4. 成年後見制度は使うべきですか?
重度の高次脳機能障害(1〜3級)の場合、示談金の受領・管理のために成年後見人の選任が必要になるケースがあります。ブライトでは後見開始申立てから示談・後見監督人対応までワンストップで対応しています。
まとめ
- 高次脳機能障害は外見から分かりにくく、家族・医師・弁護士による詳細な立証が認定のカギ
- 1級〜9級の認定により、賠償額は数千万〜1億円超に
- 画像所見がなくても、神経心理学検査と日常生活状況報告書で認定されるケースがある
- 将来介護費用は生存可能年数×日額×生存可能年数のライプニッツ係数で計算
- 示談後に症状が悪化しても増額請求はできないため、示談前に必ず弁護士へ相談を
この記事の監修者
笹野 皓平(ささの こうへい)
弁護士法人ブライト|パートナー弁護士
大阪弁護士会(2011年登録)|京都大学法学部卒・立命館法科大学院修了
専門:交通事故・労災事故・会社関係争訟・M&A・事業再生
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