後遺障害1級・2級・3級は、自賠責保険の認定等級のなかで最も重い等級です。常時介護もしくは随時介護を要する状態で、被害者ご本人だけでなくご家族の生活も一変します。
総額1億円〜1億5,000万円を超える損害賠償になるケースが多く、弁護士のサポートが金額に最も大きく影響する類型です。
この記事でわかること
- 1級・2級・3級それぞれの認定基準と該当する症状
- 慰謝料・逸失利益・将来介護費用の計算方法
- 成年後見制度が必要になるケース
- 定期金賠償と一時金賠償の使い分け
- 住宅改修・車両改造・介護用品の実費請求
- 家族の休業損害(被害者の付添のため仕事を辞めた場合)
この記事のポイント
- 1級慰謝料2,800万円・逸失利益(労働能力喪失率100%)・将来介護費用で総額1億円超が標準的
- 被害者本人に判断能力がない場合、成年後見人の選任が必要
- 家族が仕事を辞めて介護する場合の休業損害・慰謝料も請求可能
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(※お電話での受付は平日9:00~18:00となっております、それ以外の時間はメールやLINEでのお問い合わせをお願いします。また、お問い合わせいただいた事案について、SMSで回答させていただく場合がございますので、予めご了承ください。)

👨👩👧 ご家族の方へ|重度後遺障害ご家族向け総合ガイド(高次脳・脊髄損傷・遷延性意識障害/日常生活状況報告書の書き方・1級認定3億円規模事例) もご覧ください。
後遺障害1級・2級・3級の認定基準
各等級の主な号と該当症状は以下の通りです。
- 1級1号:両眼失明、1級2号:咀嚼・言語機能喪失、1級3号:両上肢・両下肢完全麻痺、1級4号:高次脳機能障害で常時介護
- 2級1号:両眼の視力0.02以下、2級3号:両上肢を手関節以上で失った、2級4号:両下肢を足関節以上で失った
- 3級3号:終身労務不能、3級4号:両手指全部の用を廃した
等級別の賠償額の目安
裁判基準での慰謝料:1級2,800万円/2級2,370万円/3級1,990万円。これに労働能力喪失率100%での逸失利益と将来介護費用が加算されます。
30代の被害者が1級認定された場合、逸失利益だけで5,000万〜8,000万円、将来介護費用で5,000万円超となり、総額1億5,000万円超になることもあります。
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成年後見制度の利用
意識障害や重度の高次脳機能障害で本人の判断能力が失われている場合、示談金を受領するために成年後見人の選任が必要になります。
成年後見申立の手続き
家庭裁判所への申立が必要で、以下の書類が必要です。
- 申立書・申立人の戸籍謄本
- 本人の戸籍謄本・住民票・診断書(医師作成)
- 本人の財産目録・収支予定表
- 後見人候補者の事情説明書
ブライトでは、後見申立て〜示談金受領〜後見監督対応までワンストップで対応しています。
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定期金賠償の活用
将来介護費用については、令和2年7月9日最高裁判決により定期金賠償(終身月額払い)が認められるようになりました。
一時金で受領する場合はライプニッツ係数で中間利息が控除されますが、定期金なら控除なく受領できるため、被害者が長生きするほど有利になります。また、加害者保険会社の将来の支払能力が確保されるメリットもあります。
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ブライトの実際の解決事例
※守秘義務のため、依頼者属性・事故現場・会社名等は匿名化・一部変更しています。
事例1:19歳女子大生・頚髄損傷・四肢麻痺1級(常時介護)——一時金3.46億円/定期金では逸失利益1.7億円超+将来介護費4.5億円超の試算
自損事故の同乗者。前任弁護士から途中受任し損害額一覧表を全面再構成。再生医療(HAL・幹細胞点滴)の必要性・相当性を動画データで立証する方針。若年被害者の逸失利益で男女差を設けず女子大卒全年齢賃金センサス451万円を基礎収入に主張(前任は月額36万円で計上)。メディア活用での社会訴求も視野。
事例2:外国籍男性・四肢麻痺1級1号(バイク右直事故)——約1億8,900万円で請求
通訳費の損害性・家屋改造に伴う新築必要性を主張し、将来介護費は和解なら日額1.5万円×365日×ライプニッツ17.2943で積算。一人親方労災組合からの障害給付・障害基礎年金と民事賠償の並行処理。
事例3:60〜70代男性・医師・四肢麻痺1級相当(バス事故)——和解1億円(素因減額20%前提)
OPLL・DISH・脊柱管狭窄症を理由にした素因減額の争いで、協力医の所見と過去判例調査により「頚椎骨折ありの本件は素因減額すべきでない」と反論。将来介護費4,500万円(日額8,000円)・後遺障害慰謝料2,400万円・傷害慰謝料380万円等で積算。判決見込みでは調整金込1億3,000万円規模。
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よくある質問(FAQ)
Q1. 家族が仕事を辞めて介護した場合の損害は?
家族が介護のために仕事を辞めた・休職した場合、「家族の休業損害」として請求できるケースがあります。裁判基準では近親者介護費用日額4,000〜8,000円として評価されますが、休業損害として別途評価される判例もあります。
Q2. 自賠責保険の限度額を超える賠償はどうやって回収?
自賠責は1級・2級で上限4,000万円(介護を要する1級・2級は3,000万円+介護費用)です。それを超える部分は加害者の任意保険から支払われます。任意保険未加入なら加害者本人への請求になり、回収リスクがあります。
Q3. 症状固定前に示談しても大丈夫?
症状固定前の示談は絶対に避けるべきです。症状固定後でなければ後遺障害等級認定が受けられず、その後の治療費・後遺障害慰謝料・逸失利益が請求できなくなります。
Q4. 介護を外注する場合の費用は請求できる?
職業介護人による介護費用は、医師の必要性判断書があれば実費全額が認められるケースが多いです。家族介護でも介護負担が過重な場合は職業介護への切替が認められることがあります。
まとめ
- 1〜3級の総額賠償は1億円〜1億5,000万円規模
- 意識障害の場合、成年後見選任が必須
- 将来介護費用は定期金賠償の活用を検討
- 家族の休業損害・精神的慰謝料も請求可能
- 症状固定前の示談は絶対NG
この記事の監修者
笹野 皓平(ささの こうへい)
弁護士法人ブライト|パートナー弁護士
大阪弁護士会(2011年登録)|京都大学法学部卒・立命館法科大学院修了
専門:交通事故・労災事故・会社関係争訟・M&A・事業再生
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