労働保険とは
労働保険とは、労災保険と雇用保険の2種類の保険の総称であり、いずれも労働者を保護することを目的とした制度です。労働者を一人でも雇用している事業者は、労働保険に加入する必要があります。
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労災保険とは
労災保険とは、正式名称を労働者災害補償保険といいます。
- 仕事中・通勤中の怪我や業務が原因である病気に対して治療費などを補償
- 障害が残った、死亡したなどの場合は本人と遺族に対して年金などを補償
を行う制度です。
労災保険で受け取れる給付と金額
労災保険の主な給付内容は
- 療養(補償)給付
- 休業(補償)給付
- 障害(補償)給付
- 介護(補償)給付
- 遺族(補償)給付
の五つです。
①療養(補償)給付
労災で怪我をしたり、病気になった場合、必要な治療を無償で受けることができます。
労災病院や労災保険指定医療機関・薬局等で無料で治療を受けたり薬を処方してもらうことが出来ます。
また、近くにそのような医療機関がない場合には、支払った治療費を保険から受けとることもできます。
②休業(補償)給付
労働災害による傷病が原因で仕事に行けない日について、給料の約80%の支給を受けることができます。
内訳を詳しく説明すると
- 休業(補償)給付として給付基礎日額の60%
- 休業特別支給金として給付基礎日額の20%
を休業4日目から受け取れます。
給付基礎日額とは
ボーナスを除く直近3ヵ月間の賃金をその期間の日数で割って計算する1日当たりの賃金額を基礎給付日額と呼びます。
休業補償についてより詳しくは労災保険の休業補償の支給期間や支給額について解説をご覧ください。
③障害(補償)給付
労働災害による怪我で障害が残った場合、障害の重さに応じて年金か一時金の支給を受けることができます。
障害の重さは後遺障害等級というもので表されます。
- 障害等級第1級から第7級に該当する場合には、障害(補償)年金及び障害特別年金
- 障害等級第8級から第14級に該当する場合には、障害(補償)一時金及び障害特別一時金
がそれぞれ支給されます。
上記に加えて、障害等級の認定を受けている場合には、障害特別支給金の支給を受けることができます。
また、上記の年金及び一時金の額は、障害の重さによって異なり、例えば、障害等級第13級の場合の障害(補償)一時金の金額は、給付基礎日額の101日分となりますが、障害等級第8級となると給付基礎日額の503日分の支給を受けることができます。
受け取れる金額などの詳細については労災で後遺障害が残った場合の補償を解説でも詳しく解説しています。
④介護(補償)給付
労働災害により介護が必要となった場合、介護費用の支給を受けることができます。
障害の程度に応じて上限は定められていますが、介護の費用として支出した額の支給を受けることができ、また、介護の費用を支出していない場合にも障害の程度に応じ定額の支給を受けることができます。
⑤遺族(補償)給付
労働災害により亡くなられた場合に、ご遺族は年金か一時金の支給を受けることができます。
亡くなられた当時、被災された方の収入によって生計を維持していた
- 配偶者
- 子
- 父母
- 孫
- 祖父母
- 兄弟姉妹
は遺族(補償)給付の支給を受けることができます。
ただし、受給資格のある遺族には順位が定められており、支給を受けることができるのは最先順位の者だけです。
支給を受けることができる遺族には、遺族(補償)等年金、遺族特別支給金、遺族特別年金が支給されます。
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労災保険を受けられる人
労災保険は、パートやアルバイトを含む全ての労働者が対象であり、誰かに雇用されて働いている方が労働災害にあった場合には労災保険給付を受けることができます。
労災保険を受け取るには
労災保険を受け取るには、被災された方やその遺族が、給付内容毎の所定の保険給付請求書に必要事項を記載し、管轄の労働基準監督署長に提出することで労災保険給付を受けることができます。
療養(補償)給付を受け取るには
治療にかかった費用を補償する療養(補償)給付を受け取る方法は治療をした病院が労災指定病院かどうかで変わります。
労災指定病院で治療を行った場合は5号(16号の3)用紙に会社の証明をもらって病院を通して労働基準監督署に提出します。
そうでない場合は受診の際に労災事故であることを伝え、健康保険を使わずに10割負担で治療を行い7号(1)(16号の5(1))用紙に治療費の領収書をつけて労基署へ提出すれば病院で支払った金額は戻ってきます。
休業(補償)給付を受け取るには
通院期間が1か月くらいになったら、休業補償用紙(8号・16号の6)に
- 病院から通院期間・通院日数の記載
- 会社から証明
をそれぞれしてもらい、労基署に提出すれば休業(補償)給付を受けることが出来ます。
病院の証明をもらうにも時間がかかるので、通院期間1~2か月ごとに証明してもらうことが多いです。
もし長期に渡って休業しているなら、1回目の申請:療養期間4/1~5/15→2回目の申請:療養期間5/16~6/30というように通院期間が繋がるように病院で証明してもらう必要があります。
障害(補償)給付を受け取るには
治療を続けたにも関わらず、後遺症が残ってしまった場合は
を揃えて労基署に障害(補償)給付の申請を行います。
(補償)給付金請求の際には事業主から労働災害の発生等に関する証明を受ける必要があり、事業主には必要な証明等、手続に協力する義務があります。
もし、会社が労災の報告義務を怠れば労災かくしとして罰則が与えられる可能性もあります。
雇用保険とは
雇用保険は労災保険と同じく労働保険に含まれる2種類の保険のうちの一つです。
失業した時の生活を安定させ、再就職を促すことを目的とした保険で
- 失業給付金
- 教育訓練給付金
- 育児休業給付金
- 介護休業給付金
などを受け取ることが出来ます。保険料は労働者と事業主で支払います。
労災保険以外に受け取れるお金
労災保険は労働者を保護するための重要な制度ですが、労災保険では休業損害の全額の補償や慰謝料の支払いは受けられません。
それらの損害賠償は会社などの事業主に対して請求しますが、それには
- 労災事故・事件に関する専門的な知識と経験
- 法律についての専門知識
- 証拠となる資料
が通常、必要となるので弁護士に相談する事をお勧めします。
我々弁護士法人ブライトでは、労災事故専門部があり、労災被害に遭われてお困りの方については、無料相談をお受けしています。
お問い合わせは電話のほか、メールやLINEでも可能です。まずは弁護士法人ブライトにお問い合わせください。
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