このページは、ご遺族の物語/既存労災5級だった夫を自転車事故で亡くした奥様A様の実例を、賠償金の数字よりも「解決までの経緯」「ブライトの戦略」「ご本人・ご家族の道のり」を中心に記録したものです(守秘のため一部を匿名化しています)。
📝 この記事の3秒結論
- 既往の労災後遺障害5級保有者でも、障害厚生年金を逸失利益として請求できる
- 自転車で右折車に巻き込まれ17m引きずられた事故、過失割合2:8で当方有利
- 前妻の子も相続人となるため、別代理人と併合審理の調整が必要
- 相手保険会社の示談額に応じず訴訟提起、加害者本人からも別途300万円獲得
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事故の概要
2019年某日、58歳の警備員のご主人が、自転車で帰宅途中、交差点で右折してきた自動車に巻き込まれ、約17メートル引きずられるという凄惨な事故に遭われました。受傷内容は右肋骨1〜12番すべての骨折、骨盤骨折、頭部外傷(発語困難)、胆のう摘出手術——あらゆる箇所が損傷した重症で、事故から8か月後に亡くなられました。
ご主人は、約10年前のH22年にも別の交通事故で労災後遺障害5級2号の認定を受けており、その後は労災障害補償年金と障害厚生年金を受給しながら警備の仕事を続けていらっしゃった方でした。
なぜブライトにご相談されたのか
奥様A様は、相手方任意保険会社から提示された示談額が「明らかに低い」と感じ、複数の弁護士事務所を比較検討された末にブライトをお選びいただきました。決め手は、「既存の労災5級保有者の死亡事故」という極めて特殊なケースで、障害厚生年金を逸失利益として請求した実績がブライトにあると確認できたことでした。
ご相談時の最大の論点:既存障害者の逸失利益
ご主人は既に労災5級認定を受けており、事故当時は警備員として働きながら障害厚生年金も受給されていました。問題は「既に労働能力を失っている人の逸失利益はゼロなのか」という争点です。
ブライトからは、次のように方針をご説明しました。
- 労災5級の認定があっても、実際に警備員として働いていた給与は逸失利益として主張可能
- さらに、受給していた障害厚生年金そのものを逸失利益として請求できる(既存判例あり)
- 年金額の立証は、年金事務所で改定通知書を再発行請求し、通帳記帳と組み合わせて証拠化
この戦略により、相手保提示額の数倍の請求額を組み立てることができました。
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相続関係の整理:前妻の子との併合審理
ご主人には前妻との間に息子がいらっしゃり、息子も法定相続人となるため、訴訟は奥様A様と息子の併合審理で進める必要がありました。息子側には別の代理人がついていたため、ブライトは息子代理人と密に連絡を取りながら、訴訟戦略の足並みを揃えました。
また、自賠責から先行支払いされた仮渡金290万円については、A様と前妻の子で半分ずつ配分することで合意しました。
ブライトの戦略と訴訟の経緯
相手保険会社の示談提示額に応じず、訴訟提起を選択。訴状では次の主張を組み立てました。
- 過失割合のゼロ主張(最終的には2:8で着地)
- 警備員としての給与収入ベースの逸失利益
- 障害厚生年金を逸失利益として上乗せ請求
- 既往の労災5級認定の事実は、前訴判決書を証拠提出して立証
- 傷害慰謝料・後遺障害慰謝料・近親者慰謝料の合算
訴訟の中で、加害者本人から「賠償枠とは別に、せめてもの誠意として」と300万円の直接支払いの申し出があり、これも受領しました。
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解決:訴訟上の和解で総額2,445万円
受任から約2年半、訴訟上の和解で次の経済的利益を獲得しました。
| 加害者本人からの別途支払い | 300万円 |
| 自賠責保険金 | 145万円 |
| 損害賠償金(訴訟上の和解) | 2,000万円 |
| 合計 | 2,445万円 |
奥様A様の取り分は弁護士報酬控除後で約1,394万円となりました。
同じ立場のご遺族へ
「既に後遺障害を持っていた人の死亡事故は、賠償が低くなるのでは」と諦めていらっしゃる方が少なくありません。しかしそれは誤解です。本件のように、現に働いていた給与+障害年金の両方を逸失利益として主張できる戦略があります。
また、相続関係が複雑(前妻の子等)でも、別代理人との併合審理で問題なく解決できます。一人で抱え込まず、まずはご相談ください。
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監修:松本 洋明 弁護士(弁護士法人ブライト パートナー弁護士)
弁護士歴15年(63期)・元損保側代理人・年間100件超の交通事故案件を担当。労災・交通事故の重度後遺障害事案で、ご家族・ご遺族側に立った代理人活動を多数手がける。本件もブライトの実際の解決事例(守秘のため一部を匿名化)。
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