もし交通事故の被害にあったらどのような対応をすればいいか正しく答えられるでしょうか?
約6割の方は、交通事故に遭った場合にどう対応していいのかを把握しておらず、万一事故に巻き込まれたとしても、どう対応すればいいか自信がない状態のようです。
引用元:交通事故弁護士広場
こちらの調査では約6割の方が事故の初期対応について自信がないと答えています。
さらに弁護士依頼を見据えた事故対応となるとほとんどの方が正しく答えられないのではないでしょうか。
このページでは弁護士が
- 事故後の対応
- 正しい賠償金請求のポイント
- 治療時に気を付ける事
などを解説します。事故対応に自信がある方にも為になる知識が多いので是非ご一読ください。
ポイント
交通事故で怪我をしたら、警察や自分の保険会社に届け出た後に弁護士へ相談してみましょう。
被害の大きさによっては数百万円~一千万円以上の賠償金が請求できる可能性があります。
我々ブライトを始め、多くの弁護士事務所では被害者の方に向けた無料相談を行っています。
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交通事故発生直後にするべきこと
まずは事故が起こった現場で行うべきことを整理して紹介します。
一般常識に加え、示談交渉で不利にならないためにやって置くべきことなども解説します。
安全確保と救護活動
事故が起こった際に自分に意識があり、動ける状態なら怪我人の救助と安全確保を最優先で行いましょう。
意識がある怪我人の場合は頭を固定した状態で安全な場所まで運び、意識が無かったり大きく出血している場合はその場から動かさずすぐに救急車を呼びましょう。
救護活動が済んだら安全確保を行います。
基本的に事故現場はそのままにしておく方が事故発生状況の正確な記録を残せるのですが、交通量の多い道路での事故の場合は車を安全なところに移動させる必要があります。
車を移動させるときは必ず写真を撮るなどして事故の状況を記録しておきましょう。
被害の大きさや過失割合について争いになったときに正当な主張を行うための証拠となります。
加害者の車や道路の状況、信号機の有無など事故の状況を客観的に証明できるようにするためなるべく多くのものを記録しておきましょう。
事故発生時刻や天気などもメモを残しておきましょう。
警察へ通報
安全な状態になったら必ず警察に通報しましょう。
警察への通報は法律によって定められているためもし通報しなかった場合は罰せられる可能性があります。
それだけでなく、警察から発行される「交通事故証明書」が無ければ保険金を受け取ることが出来ません。
加害者から「この場で金を払うので警察を呼ばないでほしい」等言われても応じずに必ず警察を呼びましょう。
加害者の身元を確認
警察を待つ間に相手の身元を確認し、記録しておきましょう。
免許証による住所、氏名、年齢の確認はもちろんのこと
- 勤務先住所と電話番号
- 車のナンバー
- 保険会社の名称と証明書番号
などを名刺や保険証などから記録しておきましょう。
口頭での確認だけでなく必ず免許証や名刺を見せてもらい、可能であれば写真を撮っておきましょう。
この時に加害者と話す内容は携帯電話の録音機能などで記録しておくとよいでしょう。トラブルの際に役に立つ可能性があります。
目撃者を確保する
もし事故の目撃者がいた場合は出来るだけ氏名や連絡先を教えてもらい、連絡が取れるようにしておきましょう。
賠償金額などの示談交渉の際に目撃者の証言は重要な証拠になります。
自分の保険会社に連絡
自身が任意保険に加入していれば保険会社に事故にあったことを伝えておきましょう。この時、弁護士費用特約の有無も確認しましょう。
警察の調査に協力
警察が到着したら事故の原因や被害状況などの調査が始まります。
この調査の事を実況見分と呼び、調査内容をまとめたものを実況見分調書と呼びます。
事故について様々な事を質問されますが自分の認識していることを正直に答えましょう。
怪我をしている場合は警察へ診断書を提出して、人身事故として届け出ましょう。
人身事故の届け出がない場合、後で弁護士が依頼を受けたとしても、警察が作成した実況見分調書を見ることができません。
加害者から人身扱いにしないでくれと言われることもありますが、怪我をした場合は迷わず人身事故として届け出ることをお勧めします。
病院で診察を受ける
事故の被害者になったらすぐに病院で診察を受けましょう。どうしても当日中に病院に行けない場合でも翌日には必ず受診しておきましょう。
事故後、病院へ行くまでに日が空いてしまうと怪我の原因が事故にあることの証明が難しくなり、賠償金額が下がる恐れがあります。
目に見えてわかる怪我や明らかな痛みが無い場合も念のため病院へ行くことをお勧めします。事故からしばらくたって痛みや痺れなどの症状が出てくることは珍しいことではないのですが、そうなってから病院へ行っても前述のように事故と怪我との因果関係が証明できない恐れがあるためです。
症状固定、示談交渉
怪我の治療を行い、これ以上症状が回復しないと医師に判断されると症状固定となります。
もしそこで後遺障害が残ってしまった場合は後遺障害等級の認定を受ける必要があります。
その後、加害者と賠償金等についての示談交渉を行います。
交通事故被害者が請求できる賠償金
交通事故の被害者になった場合は
- 入通院慰謝料
- 後遺障害慰謝料・逸失利益
- 死亡慰謝料・逸失利益
- 治療費等
などを請求することが出来ます、ここではそれぞれについて簡単に解説します。
入通院慰謝料
事故の怪我で入院・通院をしたことによる精神的苦痛に対する慰謝料です。
怪我の程度や入通院期間の長さによって変わります。
後遺障害慰謝料・逸失利益
後遺障害が残った場合に請求することが出来ます。
後遺障害が残った精神的苦痛に対する慰謝料が後遺障害慰謝料、後遺障害によって失われた将来の収入が後遺障害逸失利益です。
どちらも残った障害が重ければ重いほど高額になります。
死亡慰謝料・逸失利益
事故で被害者が亡くなった場合に請求することが出来ます。
被害者の年齢や家族構成、家庭内での経済的な立場によって金額は変わります。
死亡慰謝料は
- 死亡した本人が受けた精神的苦痛
- 家族が受けた精神的苦痛
に対して支払われます。
死亡逸失利益は被害者が亡くなったことで失われた将来の収入に対して支払われます。
治療費等
治療費はもちろん、入通院のための交通費なども相手に請求することが出来ます。
もし、入通院に家族の助けが必要と判断された場合は付添看護費として1日2~3千円が認められます。
事故後は慌てていて交通費請求のために必要な領収書などを貰い忘れる事が多くあります。
ガソリン代なども交通費として認められるため入通院にかかったお金はレシート等でしっかりと管理しておきましょう。
交通事故の賠償金三つの基準
請求できる賠償金について解説しました。
受け取れる賠償金額は被害の大きさや過失割合などの事故の状況を踏まえて計算するのですが、実は3通りの計算方法があります。
それが
- 弁護士基準
- 任意保険基準
- 自賠責基準
の三つの基準です。自賠責基準で計算すると最も安く、弁護士基準で計算をすると最も高くなります。
弁護士基準での賠償金を獲得しようとすると様々な証拠を集め、保険会社と交渉する必要があるため大変な手間となるため、弁護士に相談する事をお勧めします。
ポイント
賠償金は弁護士に相談する事で大きく増額出来る可能性があります。
被害者からの相談は無料で受け付けているため、一度お気軽にお問い合わせください。
お問い合わせ・ご相談は無料です
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示談交渉の流れ
事故後の示談交渉の流れについても簡単に紹介しておきます。
示談交渉のスタート
示談交渉のタイミングには特に決まりはないため、どのタイミングで始めても問題ありません。
とはいえ、事故による損害がはっきりしないといくら請求するべきかもわからないため一般的には
- 後遺障害が残らない場合:怪我が完治した後
- 後遺障害が残った場合:後遺障害等級の確定後
- 死亡事故の場合:四十九日法要の後
から示談交渉を始めます。
加害者から示談案の提示、示談内容の検討
加害者側の保険会社から最初の示談案が提示されます。
この時に提示される金額は弁護士基準からみると相当に低額であることが多く、十分な補償とは言えません。
弁護士に相談せずに加害者から提示された条件を受け入れないようにしましょう。
一度示談が成立してしまうと基本的にその条件を変更することは出来ません。
示談金の増額交渉
弁護士基準での慰謝料計算や適切な過失割合の主張などによって示談金を増額することが出来ます。
被害者自身での交渉は現実的ではないので弁護士に相談しましょう。
示談書の作成
示談の内容に加害者と被害者の両方が納得したら示談成立となり、示談内容を記した示談書に署名・捺印を行います。
事故後の対応で気を付けるポイント
交通事故の初期対応で気を付けるべきポイントをまとめて紹介します。
事故が起こったら必ず警察を呼ぶ
加害者から「警察は呼ばないでほしい」などと言われることがありますが警察は必ず呼びましょう。
警察を呼ばなければ賠償金の請求に必要な交通事故証明書が発行されません。
事故現場の写真やメモを残しておく
事故が起こった状況は賠償金額に影響を与えます。
加害者の身分証や発言、実況見分を行った警察官の名前など些細な事でもなるべく記録をしましょう。
事故現場で示談をしない
事故現場で加害者から示談を持ちかけられることがありますが応じないようにしましょう。
事故の被害は治療が完了するまで正確にはわかりません、事故現場で示談に応じてしまうと受けた被害に見合わない金額で示談してしまう可能性があります。
事故後は必ず病院へ
事故後は痛みがなくともすぐに病院へ行きましょう。
後日痛みや痺れなど後遺障害になりえる症状が出てきて病院へ行った場合、事故との因果関係を証明することが難しくなる可能性があります。
不要な出費はしない
治療費や、病院に行くための交通費などは加害者に請求することが出来ます。
だからと言って医師の指示でなく個室での入院を行う、必須ではないのにタクシーを利用するなど必要以上にお金をかけてしまうとその費用が「事故による損害ではない」として加害者に請求できなくなる恐れがあります。
適切な頻度で通院する
怪我の調子が良くなってくると病院へ行くのが面倒になり、自己判断で通院をやめてしまう方がいます。
自己判断で通院をやめてしまうと受け取れる入通院慰謝料が減ってしまったり、症状が悪化した際に事故との因果関係を疑われる可能性があります。
通院や入院の頻度、期間は必ず医師の指示に従ってください。
治療費の打ち切り、症状固定は医師の指示を仰ぐ
治療が数か月続くと加害者側の保険会社から症状固定や治療費の打ち切りを提案されることがあります。
そのような提案をされても医師が治療の必要があると判断した場合は治療を続けることが出来ます。
もし理不尽な治療費の打ち切りを提案されたら一度弁護士に相談しましょう。
まとめ
交通事故の被害者になってしまったら
- 事故直後:自分と周りの安全の確保
- 事故後:必ず病院を受診し、医師の指示に従う
- 示談交渉:相手から提示された条件を鵜呑みにしない
ことを覚えておいてください。
怪我の治療を行いながら証拠を集め、示談交渉をするのは現実的ではないため弁護士に相談する事をお勧めします。
我々ブライトをはじめとして、多くの弁護士事務所では交通事故被害者の方に向けて無料相談を行っています。専門のスタッフが丁寧に対応するのでまずは一度お気軽にお問い合わせください。