基礎知識

後遺障害の等級認定を受ける症状と認定までの流れ

10月 29, 2021

ポイント

  • 後遺障害認定とは後遺症に後遺障害等級が認められる事
  • 認定を受けることで慰謝料や逸失利益が請求できるようになる
  • 認定率は低いので認定されるポイントを覚えておこう
  • いざとなれば弁護士に相談してみよう

このページでは後遺障害の等級認定について弁護士が詳しく解説しています。

事故で怪我してからずっと痛いんだけどこれは後遺障害じゃないの?

相手の保険会社から「症状固定です」って言われたんだけど・・・

このような疑問をお持ちの方はぜひご一読ください。

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後遺障害認定とは?

後遺症に対して後遺障害等級が認定されること

後遺障害認定とは事故によって残った後遺症に対して1~14級の後遺障害等級が認定されることです。

事故で怪我をして後遺症が残ったんですけどこれは「後遺障害がある」と言えますか?

残念ながら後遺症が残っただけでは「後遺障害」とはなりません、決められた機関に申請をして認められる必要があります。

和氣弁護士

後遺症と後遺障害、言葉は似ていますが法律上は大きな違いがあります。

上の図で示したように後遺症とは、ケガを負って治療したにもかかわらず元の状態に戻らず、身体や精神に何らかの症状が残ってしまうことをいいます。例えば、むち打ちになって痛みやしびれが残った場合には事故前の状態には戻っていないため後遺症があるといえます。医師が「後遺症が残る」と言ったとすれば、多くの場合、元の状態に戻らないという意味です。

これに対して後遺障害とは、後遺症の中でも・・・・

ものをいいます。後遺症が残ったケースの一部しか後遺障害とは認定されません。
そのため、怪我をして症状が残ったとしても後遺障害とは認められないことがあるのです。

似た言葉で紛らわしいですが、後遺障害と後遺症は異なります。後遺障害とされなければ法律上は十分な保護が受けられなくなってしまうので、後遺障害の認定を受けることは非常に重要です。

後遺障害には1~14までの等級が定められている

後遺障害は、後遺症が残った部位や程度によって大きく1~14級の等級に分けられておりこれを「後遺障害等級」といいます。

1級が一番重い後遺症で、数字が増えるごとに症状は軽くなっていきます。
後遺障害等級はさらに140種類、35系列で細かく分類されています。(労災保険の障害認定の基準がそのまま当てはめられたものです)

どうしてそんなに細かく決められているんですか?

後遺障害に対して支払われる慰謝料などが不公平にならないようにするためです。

和氣弁護士

交通事故による後遺障害の症状、程度、損害はその被害者ごとに異なっています。
この被害者一人一人に対して、個別に慰謝料を算出していくことは現実的ではありません。

「あなたの慰謝料はこれぐらいです」と言われても「同じような怪我なのに別の人はもっと多く貰っているじゃないか」となるかもしれません。
そういったことを防ぐために、「このくらいの被害なら賠償金はこれくらい」と判断できる後遺障害等級という目安を用意しているのです。

後遺障害認定を受けるメリット

後遺障害認定を受けると金銭的に大きなメリットがあります。

  • 後遺障害慰謝料を受け取れる
  • 逸失利益を受け取れる
  • 賠償金の一部を早く受け取れる

それぞれ解説します。

後遺障害慰謝料が発生する

後遺障害認定を受けるメリットとして、まず後遺障害慰謝料が発生することが挙げられます。

後遺障害慰謝料とは?

後遺障害が残ってしまった精神的な苦痛に対して支払われるお金

後遺障害慰謝料の金額には次の三つの基準があります。

  • 自賠責基準
  • 任意保険基準
  • 弁護士基準

自賠責基準が一番低い金額で、弁護士基準が一番高い金額になります。

関連記事

慰謝料の目安を等級ごとに表にまとめました。

後遺障害等級自賠責基準(※)弁護士基準
1級要介護:1650万円(1600万円)
上記以外:1150万円(1100万円)
2800万円
2級要介護:1203万円(1163万円)
上記以外:998万円(958万円)
2370万円
3級861万円(829万円)1990万円
4級737万円(712万円)1990万円
5級618万円(599万円)1670万円
6級512万円(498万円1180万円
7級419万円(409万円)1000万円
8級331万円(324万円)830万円
9級249万円(245万円)690万円
10級190万円(187万円)550万円
11級136万円(135万円)420万円
12級94万円(93万円)290万円
13級57万円180万円
14級32万円110万円
等級ごとの後遺障害慰謝料表

※2020年3月31日以前に発生した事故の自賠責基準は()内の金額

重い障害等級ほど高額になること、自賠責基準に比べて弁護士基準の方が高額であることがわかります。
同じ後遺障害でも等級が違えば請求できる金額が大きく変わります。

後遺障害逸失利益を受け取れる

後遺障害認定を受ける2つめのメリットは、後遺障害逸失利益を受け取れることです。

後遺障害遺失利益とは?

後遺障害の影響で事故前と同じように労働できず、減少してしまう将来の収入を補償するものになります。
例えばサラリーマンが大きな事故の被害に遭い、ベットから起き上がれないような重い後遺症が残ったとします。
そうすると、今まで通りの仕事は出来ないため収入が下がってしまいますよね?

この下がってしまう将来の収入に対する補償が後遺障害逸失利益です。

計算方法は

「1年あたりの基礎収入」×「労働能力喪失率」×「労働能力喪失期間に対応するライプニッツ係数」です。

突然専門用語が出てきてわかりません!

大丈夫です、わかりやすく解説します

和氣弁護士

1年あたりの基礎収入

1年あたりの基礎収入は、事故前の1年間の収入をもとに計算します。

専業主婦(主婦)や子供など、収入がない場合でも平均賃金などから計算して請求することが出来ます。

労働能力喪失率

後遺障害が残ったことで失われた労働能力を数値がしたものです、基準を表でまとめました。
表に示したのはあくまで基準であって実際には被害者の職業や怪我をした部位によって変わることがあります。

立って仕事をする人と座って仕事をする人が同じように足を怪我した場合だと立って仕事をする人の方が仕事への影響は大きいですよね。こういった個々人の事情を鑑みて話し合いが行われます。

労働能力喪失期間

事故によって働けなくなった期間の事です。

基本的には事故の怪我の治療が終了した日(症状固定日)から67歳までの期間を指します。

ライプニッツ係数

逸失利益によって発生する利息の分を引いておくための数値です。

逸失利益を受け取ると、将来に働いて少しずつ受け取るはずだった収入を一度に受け取ることになります。
この一度に受け取ったお金を銀行に預けると利息が発生しますが、この利息は事故が無ければ受け取れなかったお金です。

よって、その利息を利益から引くためにライプニッツ係数を使って調整するのです。

年齢ごとのライプニッツ係数は国土交通省が発表しています。

後遺障害等級ごとの労働能力喪失率は以下のようになります。

後遺障害等級労働能力喪失率
1級〜3級100%
4級92%
5級79%
6級67%
7級56%
8級45%
9級35%
10級27%
11級20%
12級14%
13級9%
14級5%
等級ごとの労働能力喪失率の表


イメージしやすいように具体的に症状固定時50歳、年収700万円、後遺障害8級の場合の後遺障害逸失利益を計算すると・・・

700万円×45%×13.166=約4147万円

になります。

さらに詳しく

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賠償金の一部を早く受け取れる

後遺障害等級が認定されると、賠償金の一部を早く受け取ることが出来ます。
具体的に言うと、後遺障害部分の賠償額のうち、自賠責保険から支払われる部分を被害者請求することで保険会社と交渉を開始する前に先取りすることが可能です。
後遺障害の申請を被害者請求で行なう場合のほか、申請を任意保険会社に任せる事前認定で行なった場合でも、後遺障害部分について被害者請求をすることで、任意保険会社と示談する前でも、自賠責保険の支払い分を先に受け取ることができます。
自賠責保険支払い分の具体的な金額としては、14級は75万円、12級は224万円など決まっており、この金額を上回る部分について、改めて任意保険会社と示談交渉をして請求していくことになります。

後遺障害として認められる症状

後遺障害等級の一覧

具体的にどのような症状が後遺障害として認められるのでしょうか?国土交通省のサイトより引用してご紹介します。

等級症状
14級1号:一眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを残すもの
2号:三歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
3号:一耳の聴力が一メートル以上の距離では小声を解することができない程度になつたもの
4号:上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残すもの
5号:上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残すもの
6号:一手のおや指以外の手指の指骨の一部を失つたもの
7号:一手のおや指以外の手指の遠位指節間関節を屈伸することができなくなつたもの※2
8号:一足の第三の足指以下の一又は二の足指の用を廃したもの
9号:局部に神経症状を残すもの
13級1号:一眼の視力が〇・六以下になつたもの
2号:正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの
3号:一眼に半盲症、視野狭窄又は視野変状を残すもの
4号:両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを残すもの
5号:五歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
6号:一手のこ指の用を廃したもの
7号:一手のおや指の指骨の一部を失つたもの
8号:一下肢を一センチメートル以上短縮したもの
9号:一足の第三の足指以下の一又は二の足指を失つたもの
10号:一足の第二の足指の用を廃したもの、第二の足指を含み二の足指の用を廃したもの又は第三の足指以下の三の足指の用を廃したもの
11号:胸腹部臓器の機能に障害を残すもの
12級1号:一眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残すもの
2号:一眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの
3号:七歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
4号:一耳の耳殻の大部分を欠損したもの
5号:鎖骨、胸骨、ろく骨、けんこう骨又は骨盤骨に著しい変形を残すもの
6号:一上肢の三大関節中の一関節の機能に障害を残すもの
7号:一下肢の三大関節中の一関節の機能に障害を残すもの
8号:長管骨に変形を残すもの
9号:一手のこ指を失つたもの
10号:一手のひとさし指、なか指又はくすり指の用を廃したもの
11号:一足の第二の足指を失つたもの、第二の足指を含み二の足指を失つたもの又は第三の足指以下の三の足指を失つたもの
12号:一足の第一の足指又は他の四の足指の用を廃したもの
13号:局部に頑固な神経症状を残すもの
14号:外貌に醜状を残すもの
11級1号:両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残すもの
2号:両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの
3号:一眼のまぶたに著しい欠損を残すもの
4号:十歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
5号:両耳の聴力が一メートル以上の距離では小声を解することができない程度になつたもの
6号:一耳の聴力が四十センチメートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になつたもの
7号:脊柱に変形を残すもの
8号:一手のひとさし指、なか指又はくすり指を失つたもの
9号:一足の第一の足指を含み二以上の足指の用を廃したもの
10号:胸腹部臓器の機能に障害を残し、労務の遂行に相当な程度の支障があるもの
10級1号:一眼の視力が〇・一以下になつたもの
2号:正面を見た場合に複視の症状を残すもの
3号:咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの
4号:十四歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
5号:両耳の聴力が一メートル以上の距離では普通の話声を解することが困難である程度になつたもの
6号:一耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になつたもの
7号:一手のおや指又はおや指以外の二の手指の用を廃したもの
8号:一下肢を三センチメートル以上短縮したもの
9号:一足の第一の足指又は他の四の足指を失つたもの
10号:一上肢の三大関節中の一関節の機能に著しい障害を残すもの
11号:一下肢の三大関節中の一関節の機能に著しい障害を残すもの
9級1号:一眼の視力が〇・六以下になつたもの
2号:一眼の視力が〇・〇六以下になつたもの
3号:両眼に半盲症、視野狭窄又は視野変状を残すもの
4号:両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの
5号:鼻を欠損し、その機能に著しい障害を残すもの
6号:咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの
7号:両耳の聴力が一メートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になつたもの
8号:一耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になり、他耳の聴力が一メートル以上の距離では普通の話声を解することが困難である程度になつたもの
9号:一耳の聴力を全く失つたもの
10号:神経系統の機能又は精神に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの
11号:胸腹部臓器の機能に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの
12号:一手のおや指又はおや指以外の二の手指を失つたもの
13号:一手のおや指を含み二の手指の用を廃したもの又はおや指以外の三の手指の用を廃したもの
14号:一足の第一の足指を含み二以上の足指を失つたもの
15号:一足の足指の全部の用を廃したもの
16号:外貌に相当程度の醜状を残すもの
17号:生殖器に著しい障害を残すもの
8級1号:一眼が失明し、又は一眼の視力が〇・〇二以下になつたもの
2号:脊柱に運動障害を残すもの
3号:一手のおや指を含み二の手指を失つたもの又はおや指以外の三の手指を失つたもの
4号:一手のおや指を含み三の手指の用を廃したもの又はおや指以外の四の手指の用を廃したもの
5号:一下肢を五センチメートル以上短縮したもの
6号:一上肢の三大関節中の一関節の用を廃したもの
7号:一下肢の三大関節中の一関節の用を廃したもの
8号:一上肢に偽関節を残すもの
9号:一下肢に偽関節を残すもの
10号:一足の足指の全部を失つたもの
7級1号:一眼が失明し、他眼の視力が〇・六以下になつたもの
2号:両耳の聴力が四十センチメートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になつたもの
3号:一耳の聴力を全く失い、他耳の聴力が一メートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になつたもの
4号:神経系統の機能又は精神に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの
5号:胸腹部臓器の機能に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの
6号:一手のおや指を含み三の手指を失つたもの又はおや指以外の四の手指を失つたもの
7号:一手の五の手指又はおや指を含み四の手指の用を廃したもの
8号:一足をリスフラン関節以上で失つたもの※1
9号:一上肢に偽関節を残し、著しい運動障害を残すもの
10号:一下肢に偽関節を残し、著しい運動障害を残すもの
11号:両足の足指の全部の用を廃したもの
12号:外貌に著しい醜状を残すもの
13号:両側の睾丸を失つたもの
6級1号:両眼の視力が〇・一以下になつたもの
2号:咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの
3号:両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になつたもの
4号:一耳の聴力を全く失い、他耳の聴力が四十センチメートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になつたもの
5号:脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの
6号:一上肢の三大関節中の二関節の用を廃したもの
7号:一下肢の三大関節中の二関節の用を廃したもの
8号:一手の五の手指又はおや指を含み四の手指を失つたもの
5級1号:一眼が失明し、他眼の視力が〇・一以下になつたもの
2号:神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの
3号:胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの
4号:一上肢を手関節以上で失つたもの
5号:一下肢を足関節以上で失つたもの
6号:一上肢の用を全廃したもの
7号:一下肢の用を全廃したもの
8号:両足の足指の全部を失つたもの
4級1号:両眼の視力が〇・〇六以下になつたもの
2号:咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの
3号:両耳の聴力を全く失つたもの
4号:一上肢をひじ関節以上で失つたもの
5号:一下肢をひざ関節以上で失つたもの
6号:両手の手指の全部の用を廃したもの
7号:両足をリスフラン関節以上で失つたもの
3級1号:1眼が失明し,他眼の視力が0.06以下になったもの
2号:咀嚼又は言語の機能を廃したもの
3号:神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し,終身労務に服することができないもの
4号:胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し,終身労務に服することができないもの
5号:両手の手指の全部を失ったもの
2級1号:一眼が失明し、他眼の視力が〇・〇二以下になつたもの
2号:両眼の視力が〇・〇二以下になつたもの
3号:両上肢を手関節以上で失つたもの
4号:両下肢を足関節以上で失つたもの
1級1号:両眼が失明したもの
2号:咀嚼及び言語の機能を廃したもの
3号:両上肢をひじ関節以上で失つたもの
4号:両上肢の用を全廃したもの
5号:両下肢をひざ関節以上で失つたもの
6号:両下肢の用を全廃したもの
後遺障害等級表

相当等級として認められる症状

表に書かれている症状以外でもこれから紹介する症状が認められ、各後遺障害等級に「相当」すると判断されれば慰謝料や逸失利益を請求することが出来ます。

眼の症状

「外傷性散瞳」は

  • 片眼の場合 12級または14級
  • 両眼の場合 11級または12級

「流涙」は

  • 片眼の場合 14級
  • 両眼の場合 12級

鼻の症状

  • 「鼻呼吸困難」12級
  • 「嗅覚の脱失」12級
  • 「嗅覚の減退」14級

耳の症状

  • 「耳鳴り」 12級または14級
  • 「耳漏れ」 12級または14級

口の症状

  • 「嚥下障害」    3級、6級または9級
  • 「咀嚼時間の延び」 12級
  • 「かすれ声」    12級
  • 「味覚の脱失」   12級

後遺障害等級の併合

交通事故によって後遺障害等級が認定される怪我を複数負った場合はどうなるでしょうか?
例えば14級と12級に認定される怪我をしてしまった場合です。

この場合は原則として重い方、つまりは12級が認定されます。

しかし、等級の併合が認められてより重い等級とみなされるなど様々な例外やルールが存在します。

後遺障害認定までの流れ

事故~治療

交通事故でケガを負ってしまったら、まずは入院や通院が必要です。検査を受け医師の指示に従って適切な治療をしてください。救急車で搬送されなくても、事故にあったら必ずすぐに整形外科に行きましょう。後にケガが交通事故と関係なく生じたのではないかと指摘されないようにするためです。入通院中の治療費は相手方の任意保険会社から支払われるのが通常になりますので、保険会社が指示する書類を提出してください。

症状固定

ある程度治療が進むと、症状固定という段階になります。症状固定とは、それ以上治療を継続しても症状の回復が見込めない状態になることを指す概念です。

症状固定の時期は、交通事故の賠償金の決定に重要な意味を持ちます。なぜなら、治療費や休業損害は症状固定までしか支払われず、入通院慰謝料の計算期間も症状固定までとされているからです。症状固定後に残った症状については、後遺障害が認められれば、後遺障害慰謝料や後遺障害逸失利益として賠償されます。

後遺障害診断書の取得

症状固定となれば、後遺障害の認定に進みます。まずは、後遺障害診断書を取得しなければなりません。後遺障害診断書を作成するのは医師です。診断書の書式が決まっていますので保険会社に請求するなどして入手し、医師に記載を依頼してください。

後遺障害認定の申請

【事前認定】

事前認定とは、相手方の加入する任意保険会社に請求を任せる方法です。後遺障害診断書以外の必要書類の収集と申請手続きをすべて任せられるので、手間がかからないというメリットがあります。その反面、どのような書類を提出したかがわからず透明性に欠ける方法です。

【被害者請求】

被害者請求とは、相手方の加入する自賠責保険会社に自分で書類を集めて請求する方法です。書類を全て自分で集めなければならないので時間と手間はかかります。ただ、提出する書類を自分でコントロールできるのが大きなメリットです。

申請から認定にかかる期間についてはこちらの「後遺障害等級認定にかかる期間と結果を早く正しく得るために知っておくべき事6つ」で解説しています。

後遺障害認定をする機関

交通事故で後遺症が残った場合、それが後遺障害にあたるかを判断するのは「損害保険料率算出機構」という機関の「自賠責損害調査事務所」になります。

これは「損害保険料算出団体に関する法律」に基づいて作られた組織です。この組織が第三者の立場から、提出された資料をもとに後遺症が後遺障害と認定できるかを審査しています。主治医が後遺障害にあたるかを判断しているわけではありません。

後遺障害認定結果に納得がいかなければ異議申立てをする

通常は申請をしてから数ヶ月以内に結果が届きます。

認定がおりず非該当とされた、または認定された等級が思っていたよりも低かったという場合には、異議申立て手続きが可能です。もっとも、同じ書類を提出しても同じ結果となってしまいます。結果をくつがえせるような新たな証拠が必要です。異議申立てが認められるのは容易ではないといえます。
後遺障害の異議申し立てについてはこちらの後遺障害の異議申し立てのコツを弁護士が詳しく解説をご覧ください。

後遺障害認定を受けるためのポイント

定期的に通院して検査を受ける

入院が必要ないケガであった、あるいは入院後に退院したという場合でも、病院への通院は定期的にして必要な治療や検査をしてください。通院をしていないと、後遺障害認定の際に治療の必要がない状態であったと判断されてしまうおそれがあります。通院の頻度はケガの種類にもよりますが、例えばむち打ちの場合だと週に2回程度は通院した方が後遺障害に認定されやすいとされています。

また、保険会社に確認をとった上であれば整骨院に通うこと自体は構いませんが、病院にも必ず定期的に通院してください。病院で医師に症状を伝えたり、検査をしたりすることは後遺障害の認定のためには重要です。

症状固定時期は保険会社に決めさせない

症状固定の時期について、保険会社の言いなりになってはいけません。保険会社は、支払額を抑えるために、早期の症状固定を主張してくることがあります。しかし、症状固定時期を早めてしまうと治療費などが支払われなくなってしまいます。加えて、治療の必要がなかったとして後遺障害が認められづらくなってしまいます。

症状固定は保険会社ではなく、医師が判断するものです。医師と話してみて症状固定にはなっていないということであれば、治療が必要です。くれぐれも保険会社に決めさせることのないようにしてください。自分で交渉をするのが難しいということであれば、弁護士に依頼して保険会社とのやりとりを任せるのもひとつの手です。

後遺障害診断書を正確に作成してもらう

後遺障害診断書には必要事項を正確に記載してもらいましょう。後遺障害の認定は基本的に書面審査になりますので、書類の記載内容は非常に重要です。以下のことに気をつけてください。

症状はすべて伝える

感じている症状はすべて漏らすことなく伝えてください。診断書には自覚症状を記載する欄がありますが、自覚症状は本人しかわかりませんので、言わなかったことは書かれません。特にむち打ちで画像上は症状が明確でないような場合には、自覚症状を正しく伝えて記載してもらわないと後遺障害認定は見込めません。「ある程度伝えればうまく書いてくれるだろう」と考えずに、すべて伝える意識をもってください。

必要な検査をしてもらう

認定のために必要な検査は受けましょう。医師の指示に従っていればよいと考えるかもしれませんが、医師は必ずしも後遺障害認定に精通しているわけではありません。必要な検査を十分理解していないこともありますし、ときには正しく検査ができていないということすらあります。後遺障害認定に詳しい弁護士は必要な検査を把握しているので、相談してみるとよいでしょう。

場合によっては修正をお願いする

伝えた自覚症状が記載されていないなど、後遺障害診断書の内容が不十分な場合には、医師に修正をお願いした方がよいです。書かれていないことは判断者に伝わらず、認定の際に考慮してもらえません。そのため、正確な記載は必須になります。もっとも自分で医師に依頼するのは難しいケースも多いです。弁護士は医師への面談も可能なので依頼を検討してみてください。

被害者請求で申請する

申請は自賠責保険会社に対する被害者請求で行ってください。たしかに事前認定は手間がかかりません。ですが、保険会社は支払額を抑えたいため後遺障害認定に積極的ではなく、十分な資料を提出してくれるわけではありません。また、保険会社の顧問医による消極的な意見が付けられてしまう可能性もあります。

被害者請求にすれば、必要な書類すべてを提出します。相手方の任意保険が介在することはありませんので、事前認定と比べれば有利な認定を受けやすいともいえます。そのため、後遺障害が認定される確率を上げられます。

後遺障害認定を弁護士に依頼するメリット

後遺障害認定手続きを代わりにしてもらえる

上述の通り、後遺障害認定は被害者請求で申請するのがよいです。
もっとも、必要な書類が何かは一般の方にはわかりづらいため、自分で請求をすれば手続きの負担が大きくなります。そこで、被害者請求の手続きを弁護士に任せるのがおすすめです。後遺障害認定に精通した弁護士に依頼すれば、手続きの手間を省くことができます。

後遺障害が認定されやすくなる

弁護士に依頼すれば、後遺障害に認定される確率を上げることが可能です。
弁護士は認定手続きにかかわるだけでなく、後遺障害認定全般について事故の直後からサポートします。

  • 事故直後に必要な検査
  • 適切な通院方法
  • 医師への症状の伝え方
  • 後遺障害診断書の作成

などあらゆる場面でアドバイスを受けられるので、後遺障害が認定されやすくなるのです。

保険会社とのやりとりを任せられる

面倒な保険会社とのやりとりも弁護士に任せられます。
保険会社は症状固定を早めたり、低額な示談金額を提示したりして、少しでも支払額を抑えようとします。交通事故でケガをした状態で、保険会社とのやりとりに時間をとられるのは大変なストレスです。弁護士に代わりに交渉してもらえば、時間的にも精神的にも負担が軽減します。

賠償金が増える

金銭的にも大きなメリットがあります。後遺障害認定されること自体によっても賠償金は増えますが、弁護士は高額な基準で請求しますので、大幅な増額も可能です。ご自身で請求しても保険会社は弁護士基準では支払ってくれません。弁護士に依頼することで適正な賠償金を獲得できるのです。

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  • この記事を書いた人

代表弁護士:和氣 良浩

弁護士法人ブライト代表弁護士: 2006年に独立開業してから交通事故被害の回復に努めてきました。これまで1000件を超える交通事故を解決して参りましたが、被害者が低い賠償金で納得させられているケースをたくさん見ており、交通事故をめぐる現状は依然として深刻なままです。適切な補償が得られるよう、被害者の方の不安に寄り添いながら、被害回復を行っていきたいと存じます。

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