このページは、ご本人の物語/40-50代会社役員が追突事故でむちうち14級の実例を、賠償金の数字よりも「解決までの経緯」「ブライトの戦略」「ご本人・ご家族の道のり」を中心に記録したものです(守秘のため一部を匿名化しています)。
📝 この記事の3秒結論
- 会社役員の逸失利益は「役員報酬の労務対価性」が主戦場
- 配当が役員給与と一体の労務対価であることを確定申告書とリンクして立証
- 証人尋問で裁判官の心証を変え、基礎収入400万円→1440万円に引上げ
- 休業損害は確定申告で減収なし=認定困難、逸失利益で勝負する戦略
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事故の概要
40-50代の男性M様は、会社役員として年収1,440万円を得ていらっしゃる方でした。ある日、停車中に後方から側面衝突される追突事故に遭われ、頚椎捻挫(むちうち)を発症。治療を続け、最終的に後遺障害併合14級(14級9号+14級10号)の認定を受けました。
なぜブライトに依頼したか
当初、相手方任意保険会社からは「役員報酬は労働対価ではないから、逸失利益の基礎収入は400万円程度」という低い提示が来ていました。M様は実態として高収入で家計を支えていたため、「これでは家族の将来設計が成り立たない」と感じ、複数の弁護士事務所を比較した上でブライトにご相談されました。
最大の争点:役員報酬の労務対価性
会社役員の逸失利益で最も争われるのが「役員報酬は本当に労務の対価か」という論点です。会社法上、役員報酬には「役員としての地位への対価(労務対価性なし)」と「実際の業務遂行に対する対価(労務対価性あり)」の両側面があり、相手方は前者を強調して逸失利益を低く抑えようとします。
ブライトは次の事情を主張しました。
- M様は名目だけの役員ではなく、実際に毎日出社して業務を遂行
- 会社の主要業務(営業・経営判断)にM様が直接関与
- M様が業務できなければ会社の収益が直接落ちる構造
- 役員報酬の金額が実際の労務量と整合している
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配当の労務対価性も主張
M様の確定申告には、給与収入とは別に配当(300万円・180万円・120万円)が計上されていました。相手方は「配当は資本リターンで労務対価ではない」と主張しましたが、ブライトは:
- 配当が同族会社からの実質的な役員給与の一部
- 配当を含めた総収入が「労務の総対価」と評価すべき
- 確定申告書の構造から、配当と役員報酬が一体的に決定されている事実
を立証しました。
証人尋問で裁判官心証を引き上げる
当初の裁判所心証では、基礎収入は400万円程度に留まる見込みでした。ブライトはM様ご本人の証人尋問を実施し、次の点を裁判官に直接訴えました。
- 事故前の典型的な1日の業務スケジュール
- 事故後に業務を縮小せざるを得なかった具体的場面
- 会社全体への影響と代替人員確保のコスト
- 後遺症状(神経症状)が業務に与える持続的影響
尋問後の裁判官の心証は明確に変わり、基礎収入の認定額が400万円から1,440万円に引上げられました。
結果:和解350万円獲得
基礎収入引上げを反映した裁判所和解案で350万円を獲得。むちうち14級としては大幅な水準です。一般的な14級の和解相場(150〜250万円)と比較しても、役員収入の労務対価性主張による上積みが効いています。
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休業損害は別途、人傷保険も活用
会社役員の場合、休業中も役員報酬は継続支給されるため休業損害は認定が難しいのが実務です。本件でもM様は休業損害ゼロでしたが、人身傷害保険から109万6,909円を受領済みで、その求償範囲も整理した上で最終手取りを確定しました。
同じ立場の方へ
「役員報酬は労務の対価ではない」という保険会社の主張を真に受けて低い示談で終わってしまうケースが多発しています。役員報酬の労務対価性は、立証次第で大きく変わる論点です。証人尋問・確定申告書・配当との一体性など複数の角度から主張を組み立てれば、基礎収入を3倍以上に引上げることも可能です。
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監修:松本 洋明 弁護士(弁護士法人ブライト パートナー弁護士)
弁護士歴15年(63期)・元損保側代理人・年間100件超の交通事故案件を担当。重度後遺障害事案、外国籍被害者対応、素因減額の争い、個人事業主の収入立証など複雑事案に多数の実績。本件もブライトの実際の解決事例(守秘のため一部を匿名化)。
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