加害者が任意保険に入っていなかった——日本の自動車保有者のうち、約2〜3割は任意保険未加入と言われています。この場合、自賠責保険の限度額を超える部分は加害者本人に請求することになり、回収リスクが大きな問題となります。
この記事でわかること
- 自賠責保険の限度額(死亡3,000万円・後遺1級4,000万円)
- 自賠責で足りない部分の加害者本人への請求
- 自分の無保険車傷害特約・人身傷害保険の活用
- 加害者の資産調査と強制執行の方法
- 加害者への分割払い・公正証書の活用
- 加害者が自己破産した場合の対応
この記事のポイント
- 自賠責の限度額は死亡3,000万円が上限——重傷だと大幅に不足
- 自分の無保険車傷害特約が最優先の回収源
- 加害者本人への請求は強制執行までセットで検討
お問い合わせ、相談は無料です
(※お電話での受付は平日9:00~18:00となっております、それ以外の時間はメールやLINEでのお問い合わせをお願いします。また、お問い合わせいただいた事案について、SMSで回答させていただく場合がございますので、予めご了承ください。)

自賠責保険の限度額
自賠責保険は強制加入ですが、限度額があります。
- 死亡:3,000万円
- 後遺障害1級:4,000万円(介護を要する場合3,000万円+介護補償)
- 後遺障害14級:75万円
- 傷害:120万円
重傷・死亡事故では自賠責だけでは全く足りず、残りは加害者本人への請求になります。
お問い合わせ、相談は無料です
(※お電話での受付は平日9:00~18:00となっております、それ以外の時間はメールやLINEでのお問い合わせをお願いします。また、お問い合わせいただいた事案について、SMSで回答させていただく場合がございますので、予めご了承ください。)
加害者本人への請求と回収リスク
加害者が任意保険未加入の場合、差額は加害者本人への請求になります。ただし以下のリスクがあります。
- 加害者に財産がない(無資力)
- 加害者が逃げる・連絡が取れなくなる
- 加害者が自己破産する
加害者の資産調査
弁護士は以下の方法で加害者の資産を調査します。
- 車両登録(国交省照会)
- 不動産登記(法務局)
- 給与の差押(勤務先調査後)
- 預金口座の差押(弁護士会照会・第三者照会)
強制執行の流れ
判決取得→財産調査→差押・競売のステップで進みます。給与は手取額の4分の1が差押対象となります。
お問い合わせ、相談は無料です
(※お電話での受付は平日9:00~18:00となっております、それ以外の時間はメールやLINEでのお問い合わせをお願いします。また、お問い合わせいただいた事案について、SMSで回答させていただく場合がございますので、予めご了承ください。)
自分の保険の活用
加害者が無保険の場合、自分の保険を使うのが現実的です。
- 人身傷害保険:過失関係なく治療費・慰謝料・逸失利益を補償
- 無保険車傷害特約:死亡・後遺障害時に最大2億円
- 弁護士費用特約:加害者本人への請求でも使用可
- 搭乗者傷害保険:日額定額の補償
お問い合わせ、相談は無料です
(※お電話での受付は平日9:00~18:00となっております、それ以外の時間はメールやLINEでのお問い合わせをお願いします。また、お問い合わせいただいた事案について、SMSで回答させていただく場合がございますので、予めご了承ください。)
ブライトの実際の解決事例
※守秘義務のため、依頼者属性・事故現場・会社名等は匿名化・一部変更しています。
事例1:成人男性・駐車場バック事故・無保険加害者——月額3万円の分割回収を8か月継続
駐車場でバック出庫の相手方が左後部へ追突、相手方は「自賠責のみ・任意保険利用は不承」と申し出。ブライトの設計は①人損は人身傷害保険(LAC使用)で対応、②物損は相手方への直接請求+アジャスター費用を弁特でカバー、③当方保で新LAC基準登録。物損は相手方本人から月額3万円の分割回収を実行中(2025年8月以降毎月3万円ずつ入金、2026年4月時点で第8回・累計24万円回収済)。LAC上限300万円を意識した損害構成。
事例2:レンタカー運転者・保険状況不明——人傷保険+加害者本人への二段構え訴訟
2026年2月事故。相手方はレンタカー運転の本人で保険加入状況不明・連絡つかず。当方の人身傷害保険(損保ジャパン・弁特利用可)の一括対応を利用。相手携帯へSMS+自宅へ郵送で受任通知+保険加入状況の問合せ。精神科治療費について人傷保険会社が「精神症状は因果関係なし」と拒否→加害者本人への訴訟で精神科治療費も損害に計上する方針。
事例3:バイク深夜労務中・無保険・飲酒運転疑いの加害会社——労基法違反疑いも追及
30代一人親方のバイク事故で、相手方は持病持ちの運転手を就労させていた会社(労基法違反疑い)+無保険・飲酒運転疑いという悪条件。警察作成事故調書の偽造疑いも論点化。
お問い合わせ、相談は無料です
(※お電話での受付は平日9:00~18:00となっております、それ以外の時間はメールやLINEでのお問い合わせをお願いします。また、お問い合わせいただいた事案について、SMSで回答させていただく場合がございますので、予めご了承ください。)
よくある質問(FAQ)
Q1. 加害者と連絡が取れない場合は?
警察の事故証明書から加害者の住所・氏名を取得し、弁護士が内容証明郵便を送ります。移転していた場合は住民票の職権取得で追跡可能です。
Q2. 加害者が未成年の場合は?
親権者が監督義務違反による損害賠償責任を負う可能性があります。親の資産も請求対象として検討します。
Q3. 加害者が外国人の場合は?
在留カード番号・旅券番号を確認し、帰国前に保全処分を行うことがあります。事故直後から弁護士介入が重要です。
Q4. 示談書を公正証書にする意味は?
公正証書に強制執行認諾条項を入れておけば、判決を取らずに直接差押手続きに入れます。分割払いの場合はほぼ必須です。
まとめ
- 自賠責の限度額では不足——加害者本人への請求必須
- 自分の人身傷害保険・無保険車傷害特約が最優先
- 加害者本人からの回収は強制執行・公正証書で確保
- 弁護士費用特約は加害者が無保険でも使用可能
この記事の監修者
笹野 皓平(ささの こうへい)
弁護士法人ブライト|パートナー弁護士
大阪弁護士会(2011年登録)|京都大学法学部卒・立命館法科大学院修了
専門:交通事故・労災事故・会社関係争訟・M&A・事業再生
お問い合わせ、相談は無料です
(※お電話での受付は平日9:00~18:00となっております、それ以外の時間はメールやLINEでのお問い合わせをお願いします。また、お問い合わせいただいた事案について、SMSで回答させていただく場合がございますので、予めご了承ください。)




