このページは、死亡事故×相続/認知症の高齢相続人がいる場合の成年後見人選任について、死亡事故・労災死亡事案の遺族支援を多数取り扱う弁護士法人ブライト(代表:和氣良浩弁護士)が、相続実務とリンクさせて整理した解説記事です。
📝 この記事の3秒結論
- 認知症で意思能力がない相続人がいると遺産分割協議は無効
- 家庭裁判所での成年後見人選任は2〜4ヶ月かかる
- 専門職後見人(弁護士・司法書士)の選任で利益相反を回避
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認知症相続人がいると遺産分割が止まる
遺産分割協議は相続人全員の合意が必要です。相続人の一人が認知症で意思能力がない場合、その人の意思表示は法律上無効となり、遺産分割協議全体が成立しません。
死亡事故では、(1)被害者の配偶者が高齢で認知症、(2)被害者の親が高齢で認知症、というケースが頻発します。賠償金が確定しても、認知症相続人がいると示談・分配が進まず、相続税申告期限(10ヶ月)を超過するリスクが高まります。
成年後見制度の概要
成年後見制度は、認知症・知的障害・精神障害等で判断能力が不十分な人を法的に支援する制度です。家庭裁判所に申立てて選任された「成年後見人」が、本人に代わって法律行為(遺産分割協議への参加・賠償金受領等)を行います。
制度の3類型:
(1) 後見(民法7条):判断能力を欠く常況。最も保護の度合いが高い
(2) 保佐(民法11条):判断能力が著しく不十分。重要な行為のみ保佐人の同意必要
(3) 補助(民法15条):判断能力が不十分。特定の行為のみ補助人の同意必要
成年後見人選任の手続きと期間
成年後見人選任の手続き:
(1) 申立人の決定(本人・配偶者・四親等内親族・市区町村長等)
(2) 家庭裁判所への申立て(医師の診断書・財産目録・親族関係図等)
(3) 家庭裁判所による調査・審判(必要に応じて医師の鑑定)
(4) 後見人選任の審判確定
(5) 後見登記
申立てから審判確定まで通常2〜4ヶ月。死亡事故では相続税申告期限まで余裕がない場合が多いため、早期申立てが必須です。
専門職後見人の選任が標準
家庭裁判所は近年、後見人として家族ではなく専門職(弁護士・司法書士・社会福祉士)を選任する傾向が強くなっています。理由は:
(1) 利益相反回避:家族が後見人だと、本人の利益を犠牲に家族都合で財産処分するリスク
(2) 専門知識:賠償金交渉・税務・遺産分割の知識が必要
(3) 監督機能:家庭裁判所による監督がしやすい
死亡事故賠償が絡む遺産分割では、特に専門職後見人の選任が望ましく、弁護士後見人なら賠償交渉も同時進行できます。
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特別代理人と成年後見人の使い分け
遺産分割で特別代理人を選任するケース:
(1) 未成年の相続人と親権者の利益相反:親権者と未成年の取り分が衝突する場合、特別代理人を選任
(2) 成年後見人と被後見人の利益相反:成年後見人が同じ相続人になっている場合、被後見人のために特別代理人を選任
例:母が認知症で子が成年後見人の場合、母の遺産分割では子も相続人なので利益相反。家庭裁判所に特別代理人選任を申立てます。
成年後見の費用とランニングコスト
(1) 申立費用:印紙・切手・診断書・鑑定費用で5〜15万円
(2) 専門職後見人の報酬:年12〜36万円(家庭裁判所が決定。本人の財産規模で増減)
(3) 後見監督人の報酬:年6〜12万円(必要な場合)
本人の財産が多いほど後見人報酬が高くなります。死亡事故賠償金で財産が大きく増える場合、後見人報酬の増額が見込まれるため、早期に予算化しておくことが重要です。
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ブライトの認知症相続人×死亡事故サポート
弁護士法人ブライトは、認知症の相続人がいる死亡事故・労災死亡事案で(1)成年後見人選任申立て、(2)弁護士後見人引受、(3)賠償交渉と遺産分割の同時進行、(4)相続税申告期限管理、を一括サポートします。
「相続人に認知症の方がいるから、賠償金交渉は無理」と諦める必要はありません。成年後見制度を活用すれば、ご遺族の権利を確実に守ることができます。早期にご相談ください。
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監修:和氣 良浩 弁護士(弁護士法人ブライト 代表弁護士・登録番号30856)
死亡事故・労災死亡のご遺族支援を多数担当。「賠償請求権の相続」「相続放棄との関係」「労災遺族年金の損益相殺」「海外在住相続人の対応」など、賠償交渉と相続実務(戸籍調査・遺産分割・遺言)を一人の弁護士で完結できる体制でご家族をお支えしています。
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