労災による骨折で働けなくなり、今後の生活に不安を抱える人もいるのではないでしょうか。労災で骨折した場合の生活補償のためにできることとしては、「労災保険の申請」と「損害賠償請求」があります。
本記事では、労災(骨折)時に請求できる、労災保険と損害賠償について解説します。慰謝料の相場や会社への損害賠償請求方法なども参考にしていただくとともに、早めに弁護士に相談することもおすすめいたします。

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労災認定の先に——会社への損害賠償という選択肢
労災保険が補填するのは、損害のすべてではありません。慰謝料・逸失利益・後遺障害による将来の損失は、安全配慮義務違反(労働契約法5条・民法415条)に基づき会社へ別途損害賠償を請求できます。
重傷・後遺障害・死亡に至った事案では、弁護士への早期相談が証拠保全と時効対策の両面で重要です。まずは無料でご相談ください。
TEL: 0120-931-501(労災専用フリーダイヤル)
平日9:00〜18:00 | 無料相談フォームはこちら | LINEで相談する
担当:笹野 皓平 弁護士(労災事故部統括・修習64期)|弁護士法人ブライト
労災認定の先に——会社への損害賠償という選択肢
労災保険が補填するのは、損害のすべてではありません。慰謝料・逸失利益・後遺障害による将来の損失は、安全配慮義務違反(労働契約法5条・民法415条)に基づき会社へ別途損害賠償を請求できます。
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労働災害(労災)で骨折した場合、「労災保険」を受給できる
労働者が業務中または通勤中の災害(労災)で骨折した場合、「労災保険」を申請することで、治療費などの補償を受けられます。労災保険を受給するためには、労働基準監督署に申請書などの必要書類を提出し、労災認定を受ける必要がありますが、労災の認定を受けるには、定められた判断基準をクリアしなければなりません。まずは、業務中の事故(業務災害)で骨折した場合の労災認定の判断基準を解説します。
労災認定の判断基準
業務中の事故の場合、骨折が労災にあたるか否かは、「業務遂行性」と「業務起因性」という2つの基準で判断されます。
- 業務遂行性:労働者が会社と労働関係にある際に起きた災害であること
- 業務起因性:業務と傷病などとの間に一定の因果関係があること
労災認定を受けるには、業務遂行性が認められた上で、業務起因性についても認められる必要があります。
業務遂行性
「業務遂行性」を判断できる3つの基準と、認められる事例について見ていきましょう。
| (1)事業主の支配・管理下で業務に従事している場合 <認められるケース> ・担当業務やそれに付随する作業を行っている ・突発事故に対する事故処理や救護活動を行っている ・業務中にトイレや飲水などの生理的行為を行っている など (2)事業主の支配・管理下にあるが、業務に従事していない場合 (3)事業主の支配下にはあるが、管理下を離れて業務に従事している場合 |
上記の3つの基準に該当する場合、「業務遂行性」があると判断されます。
業務起因性
労災が認められるには、業務遂行性に加えて当該業務と災害との間に因果関係があり、業務に内在する危険が現実化したものと認められる必要があります。上記で述べた業務遂行性の3つの基準ごとに、業務起因性が認められる判断基準と、認められない事例について紹介します。
| (1)事業主の支配・管理下にあって業務に従事している場合 所定労働時間や残業時間内に事業所内で本来の業務やそれに付随する業務を行っていた場合、業務起因性が認められる。 <認められないケース> (2)事業主の支配・管理下にあるが業務に従事していない場合 <認められないケース> (3)事業主の支配下にあるが、管理下を離れて業務に従事している場合 |
このように、「業務起因性」と「業務遂行性」の双方が認められる場合、骨折は労災と認定され、被災労働者は労災保険による補償が受けられます。
労災による骨折で受けられる労災保険給付
労災による骨折と認められた場合、労働者は、療養費を補償する「療養(補償)等給付」のほか、休業する必要があれば、その損害を補償する「休業(補償)等給付」、骨折の治ゆ後も何らかの後遺障害が残れば、「障害(補償)等給付」を必要に応じて受けられます。また、社会復帰促進等の事業の一環で、労災保険で補償される金額に上乗せし、労災保険の給付金にあわせて受給することができる、「特別支給金」を受け取れることもあります。 支給される労災保険給付の内容は以下の通りです。
●療養(補償)等給付
| 給付されるケース | 給付内容 | 特別支給金の内容 |
|---|---|---|
| 業務災害・複数業務要因災害・通勤災害による傷病で療養するとき(労災病院や労災保険指定医療機関などで療養を受けるとき) | 必要な療養の給付 | ー |
| 業務災害・複数業務要因災害・通勤災害による傷病で療養するとき(労災病院や労災保険指定医療機関以外で療養を受けるとき) | 必要な療養費 | ー |
●休業(補償)等給付
| 給付されるケース | 給付内容 | 特別支給金の内容 |
|---|---|---|
| 業務災害・複数業務要因災害・通勤災害による傷病の療養により労働ができず、賃金を受け取れないとき | 休業4日目から休業1日につき、給付基礎日額の60%相当額 | 【休業特別支給金】 休業4日目から休業1日につき、給付基礎日額の20%相当額 |
●障害(補償)等給付
| 給付名称 | 給付されるケース | 給付内容 | 特別支給金の内容 |
|---|---|---|---|
| 障害(補償)等年金 | 業務災害・複数業務要因災害・通勤災害による傷病の治ゆ(症状固定)後、障害等級第1級から第7級に該当する障害が残ったとき | 給付基礎日額の313日分から131日分の年金(障害の程度による)
第1級:313日分 |
【障害特別支給金】 342万円から159万円までの一時金(障害の程度による) 【障害特別年金】 算定基礎日額の313日分から131日分の年金(障害の程度による) |
| 障害(補償)等一時金 | 業務災害・複数業務要因災害・通勤災害による傷病の治ゆ(症状固定)後、障害等級第8級から第14級に該当する障害が残ったとき | 給付基礎日額の503日分から56日分の一時金(障害の程度による)
第8級:503日分 |
【障害特別支給金】 65万円から8万円までの一時金(障害の程度による) 【障害特別一時金】 算定基礎日額の503日分から56日分の一時金(障害の程度による) |
療養(補償)等給付では、診察料や薬代、手術代や入通院費などが給付されます。労災指定病院などで療養を受けた場合は、労働者本人が治療費を自己負担する必要はありません。それ以外の医療機関での場合は、一度労働者が費用を立て替える必要がありますが、労災の申請をした上で必要な手続きを経ることにより、後日支払い分が戻ってきます。また、骨折により障害が残ってしまった場合には、障害認定を受けることにより、障害等級に応じた年金または一時金が給付されます。
会社に過失があれば、「損害賠償」を請求できる場合も
会社に安全配慮義務違反など(労働者が安全に働けるように努める配慮義務)過失があり、法的責任を追及できる場合、損害賠償請求が可能です。労災保険では療養費や休業費などは補償されますが、慰謝料の支払いはありません。その後の休業が長引いたり、後遺症が残って以前のように働けなかったりなど、労災保険からの補償では損害を回復しきれない場合もあります。このような経済的損失を解消するためには、損害賠償請求を検討するとよいでしょう。損害賠償請求をする際には、法律の専門家に依頼・相談することで、適切かつ有利に進めることができます。
では、安全配慮義務違反と認定されるのはどのようなケースなのでしょうか。

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骨折で「安全配慮義務違反」と認定されるのはどのようなケース?
もし会社が必要な安全対策を行っていれば、労働者に多少の不注意があったとしても、労災事故やその事態悪化を防げる可能性があります。そのため、会社に安全配慮義務違反があるか否かは、以下の2つのポイントで判断されます。
| 予見可能性:労働者に対する怪我や健康被害の危険性について予測できたか 結果回避性:労働者に対する健康被害の危険性への対策を行ったか |
会社が上記のポイントについて配慮していなかった場合、安全配慮義務違反と認定される可能性が高まります。安全配慮義務違反の具体例は以下の通りです。
- 危険な作業方法の指示があった
- 危険作業に関する教育や注意喚起を怠った
- 使用する設備や道具に不備があった
- 安全を確保するための設備(てすりなど)や保護具(ヘルメットなど)がなかった
- 経験が浅いのにもかかわらず、危険業務を一人で行った
- 作業場所が雑然としていた など
損害賠償の主な賠償項目
これまでに述べたように、損害賠償では、労災保険給付で補償されない慰謝料などを請求することができます。労災による骨折で請求できる可能性のある損害賠償の主な内容は、以下の通りです。
| 損賠賠償の項目 | 賠償内容 |
|---|---|
| 入通院慰謝料 | 入院・通院を強いられたことによる精神的損害に対する慰謝料 |
| 後遺障害慰謝料 | 後遺障害による身体的・精神的な苦痛に対する慰謝料 |
| 後遺障害逸失利益 | 骨折により喪失した収入に対する補償 |
| 休業損害 | 労災に遭って休業を余儀なくされた間に、もらいそびれた収入 |
骨折した場合の「慰謝料」の相場。いくらもらえるのか?
では、労災事故で骨折した場合、どのくらいの慰謝料を受け取ることができるのでしょうか。入通院慰謝料と後遺障害慰謝料の相場を見ていきましょう。なお、それぞれの慰謝料表については、財団法人日弁連交通事故相談センター東京支部が発行している「民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準」を基にしています。
「入通院慰謝料」の場合
入通院慰謝料は、所定の慰謝料算定表に基づき計算します。骨折で使用する算定表(一部)は下記の通りです。弁護士基準では、下記算定表を使用し、横軸の「入院期間」と縦軸の「通院期間」で計算します。

出典:『民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準』公益財団法人日弁連交通事故相談センター東京支部
| <計算例> ◆治療期間合計が12カ月(入院期間2カ月・治療期間10カ月)の場合:203万円 |
「後遺障害慰謝料」の場合
労災事故の骨折により後遺障害が残った場合は、以下のように、等級に応じた後遺障害慰謝料を受け取れる可能性があります。

出典:『民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準』公益財団法人日弁連交通事故相談センター東京支部
労災の骨折における、損害賠償の請求方法
ここからは、労災による骨折で会社に損害賠償を請求する際の、一般的な請求方法を紹介します。
| 1.労災申請(治療の継続・症状固定後→必要に応じて後遺障害等級決定) 2.既払い金および損害額の計算 3.会社との示談交渉 4.損害賠償請求訴訟提起(3.が不成立の場合) |
まずは、労災申請を行います。この間、治療が必要であれば治療を継続します。治療を続けても状態が変わらない段階である、「症状固定」と判断された場合、一定の後遺障害が残存していれば、「後遺障害等級」を認定するための手続きをします。後遺障害等が認定されることにより後遺障害慰謝料や後遺障害逸失利益の賠償金基準額が決まるため、症状固定後は、後遺障害認定を受ける必要があります。次に、既に労災保険で受け取った金額とそこで補填できていない金額を計算します。さらに、任意で会社との示談交渉を行い、交渉がうまく行かなかった場合、損害賠償訴訟で解決を目指します。この際、会社の賠償責任を立証するための証拠集めも並行して行います。弁護士は、障害等級認定のサポートや既払い金および損害額の計算をするほか、会社との示談交渉や、交渉が決裂した場合は訴訟提起を行います。
労災で骨折した場合に知っておきたいこと
労災で骨折した場合、知っておくとよい注意点を解説します。
重複して損害の填補は受けられない
労災保険給付を受けた上で、相手方に損害賠償請求をする場合、既に労災保険や自賠責などで受領済みの補償については、既に払われたものとして、賠償金から控除されます。これは、二重補填という不合理を解消するべく、損益相殺的な処理が行われるためです。
例えば、労災保険の休業給付及び障害一時金については、休業損害及び後遺障害による逸失利益の金額で調整されます。ただし、労災保険は被災労働者などの財産的損害の補償を目的としているため、慰謝料には影響を与えません。そのため、慰謝料については、保険給付との調整とは無関係に請求できます。
また、労働者にも注意義務違反など過失が認められる場合は、損害のうち一定割合の賠償責任が控除される「過失相殺」があることも覚えておきましょう。
第三者行為により骨折した場合の対応について
骨折の賠償責任が、会社だけでなく、第三者にあるケースもあるでしょう。例えば、通勤途中に交通事故に遭う、業務で道路を通行中に建設現場からの落下物に当たるなどが、これに該当します。このように第三者の過失や故意が原因の災害である場合は、第三者に損害賠償を請求できるとともに、労災保険給付も受けられます。
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労災による骨折の対応事例——当法人が解決した6ケースと判断基準
以下はいずれも、依頼者・会社が特定されないよう抽象化した当法人の解決事例です。解決金額・等級・解決期間は事案ごとの個別事情により大きく異なり、同様の結果を保証するものではありません。
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事例1:高所転落・多発骨折・虚偽報告疑い → 2,500万円台
ケース:40代男性が、倉庫のスレート屋根上での補修作業中、屋根を踏み抜いて落下。左ひじ関節脱臼骨折・右手関節開放骨折・右大腿骨骨頭脱臼骨折など多発骨折を負った。会社は労基署に「歩み板(足場板)が設置されていた」と報告したが、実際には設置されていなかった可能性があった。後遺障害等級併合10級が認定されたが、会社からの当初提示はわずか30万円だった。
当法人の対応と結果:当初提示30万円への不満から当法人に依頼。任意交渉を適時に打ち切り、早期に訴訟を提起。裁判で、会社の責任根拠(安全配慮義務違反・過失相殺の低さ)を明確化し、骨折後の機能制限について医学的根拠に基づく精緻な主張を展開。また、事故後も減収がなかった事実について、業務上の立場の不安定さを証拠で詳述し、逸失利益の認定を確保した。2,500万円台(受任前比+2,500万円台)。
【ブライトの判断基準①】
会社の「最初の提示額」を鵜呑みにしてはいけない。30万円の提示と2,500万円台の解決の差は、法的な責任の組み立てと証拠戦略にある。特に「減収がない」という事実が逸失利益否定に使われそうな事案では、その減収が一時的なものに過ぎないことを証拠で先手を打つことが重要。
「ブライトは、初期提示額を調査の出発点とし、あるべき賠償額を独自に算定してから交渉に入る。」
事例2:重機に踏まれた踵骨骨折・元請まで追及して2,000万円台
ケース:50代男性が、道路上での水道管入替工事中、上司が運転する重機(バックホー)に右足を轢かれ、右踵骨開放骨折・右足舟状開放骨折・右下腿骨折など多発骨折。後遺障害等級10級認定。勤務先は小規模で資金が乏しく、当初「払えない」という状況だった。
当法人の対応と結果:受任直後に「証拠保全」(裁判手続)で会社保有の有用証拠を保全。さらに会社代表者所有の不動産を仮差押えし、回収可能な資産を確保。勤務先のみならず元請会社も被告に加え、「特定元方事業者」としての責任(労働安全衛生法)を追及。元請は資金が潤沢で、合計2,000万円台の裁判上の和解が成立した。
【ブライトの判断基準②】
「会社がお金を持っていない」は、泣き寝入りの理由にならない。証拠保全・仮差押え・元請責任の追及という3つの手段を組み合わせれば、資力の乏しい勤務先からでも正当な賠償を回収できる。
「ブライトは、元請まで含めた責任者を特定し、回収可能なルートから賠償を得に行く。」
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事例3:高齢者・腰椎圧迫骨折・「既往症のせい」を退け8級獲得
ケース:70代男性が、農園での農薬散布作業中に石垣が崩れて崖下に転落し、腰椎圧迫骨折。高齢であることから「既往症の影響が大きく、後遺障害認定は難しい」とされかねない状況だった。会社は一切の賠償に応じる意向を示さなかった。
当法人の対応と結果:既往症の影響を事前に医学的に評価し、腰椎圧迫骨折が「新鮮骨折」であることをレントゲン・MRI所見をもとに担当医と連携して確認。適切な主張を展開した結果、後遺障害等級8級を獲得。高齢による逸失利益の減額主張にも反論し、相応の賠償を取得。
【ブライトの判断基準③】
「高齢だから等級は取れない」「既往症があるから難しい」は、会社・保険会社が減額・棄却を誘導するための常套句。年齢・既往症によって後遺障害認定を諦める必要はない。医学的証拠の組み立て次第で、実態に沿った等級が認定されることがある。
「ブライトは、年齢・既往症を理由にした安易な棄却に抵抗し、医学的根拠で等級を守る。」
事例4:一人親方・重量物落下・リスフラン骨折 → 元請まで追及して早期解決
ケース:30代男性(一人親方)が、複数社参加の工事現場で、甲社従業員がクレーンで吊り上げた重量物が左足に落下し、左リスフラン関節脱臼骨折。後遺障害12級。一人親方として特別加入していたため労災給付は受けていたが、甲社は「今も同じ仕事を受けているから逸失利益はない」と損害賠償を拒否した。
当法人の対応と結果:甲社・元請乙社を被告として早期に訴訟提起。後遺障害が業務・日常生活に及ぼす影響と、甲社との専属的下請関係(実質的使用者性)を主張。訴訟提起から1年以内に、逸失利益を認める前提での裁判上の和解が成立。相応の賠償を取得。
【ブライトの判断基準④】
「今も同じ給料で働いているから逸失利益はない」という会社の主張は、労災後遺障害の損害賠償でよく使われる論点。しかし、「減収が生じていない」ことと「逸失利益がない」ことは別問題。後遺障害が就労・日常生活に影響している実態を丁寧に立証することで、減収なき逸失利益が認められることがある。
「ブライトは、数字の上の『減収なし』を理由とした逸失利益ゼロ主張を許さない。」
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事例5:開口部転落・胸腰椎骨折・症状固定前から関与し8級獲得・2,500万円台
ケース:30代男性が、建築中のビルで同僚が閉め忘れた開口部に転落し、胸椎破裂骨折・腰椎圧迫骨折。重い後遺障害が残る可能性が高いと見て、症状固定前から当法人に依頼。勤務先への復職を考えており、「会社との関係を壊さずに正当な補償を受けたい」という要望があった。
当法人の対応と結果:症状固定前から関与し、後遺障害診断書の記載(胸腰椎変形障害の図示)をアドバイス。等級認定で8級を獲得。任意交渉で逸失利益なしを主張する会社に対し、後遺障害の影響・本人の努力による減収不発生を詳細に説明。裁判に至らず2,500万円台で解決。
【ブライトの判断基準⑤】
「在職中だから会社に請求しにくい」というのは、依頼者側だけが感じる遠慮。弁護士が窓口になれば、依頼者と会社のやり取りを最小化しながら交渉を進めることが可能。「職場を壊したくない」という思いを持ちながら正当な補償を求めることは、矛盾しない。
「ブライトは、依頼者の生活環境と補償の両立を設計する。」
事例6:高所転落・腰椎破裂骨折・8級獲得・1,600万円台
ケース:40代女性が、戸建て住宅改修工事現場で脚立とともに地面に墜落し、腰椎破裂骨折。勤務先甲社からは謝罪すらなく、賠償交渉が進まないまま。受任後も治療を継続し、症状固定時に後遺障害等級8級認定。
当法人の対応と結果:甲社への請求を進めつつ、解決できない場合には元請乙社(「特定元方事業者」として労働安全衛生法上の責任を負う)への請求も念頭に交渉。甲社は任意保険を活用することで賠償の原資を確保し、交渉開始から約半年で1,600万円台の解決に至った。
【ブライトの判断基準⑥】
「会社が謝罪もしない」「交渉する気がない」という状況は、弁護士が介入した瞬間に変わることがある。特に、元請会社への請求可能性を明示することで、直接の雇用主が交渉に前向きになるケースは少なくない。
「ブライトは、請求の選択肢を複数持つことで、交渉の主導権を握る。」
この6事例が示すブライトの骨折事案への向き合い方
【ブライトのポリシー】
骨折の労災事案で最もよく見られる構図は、「会社がまず低い金額を提示し、依頼者が疑問を持ちながらも専門家を頼らず示談してしまう」というパターンです。
6つの事例を通じて共通しているのは、次の4点です:
1. 症状固定前からの関与:後遺障害診断書の記載、等級認定の戦略を早期に設計する
2. 逸失利益・過失相殺の設計:「減収なし」「本人の過失」という会社の主張に証拠で反論する
3. 元請まで含めた責任追及:資力のない勤務先だけを被告にせず、元請の責任も追及する
4. 証拠保全・仮差押え:会社の資産が隠される前に保全措置を取る「ブライトは、骨折の補償を”労災保険で完結”とは考えない。慰謝料・逸失利益・元請責任・証拠保全を含めた全体設計が、依頼者が受け取れる補償額を決定する。」
これが、ブライトが労災骨折事案で一貫して大切にしている考え方です。
依頼者にとって何が変わるか
ブライトに依頼すると、何が変わるか
| Before(依頼前) | After(ブライトに依頼後) |
|---|---|
| 労災保険が下りたので、これ以上の補償は難しいと思い込んでいた | 労災保険でカバーされない慰謝料・逸失利益差額を会社に別途請求し、トータル補償が大幅に増額 |
| 会社から「骨折はほぼ治った、早く示談を」と急かされていた | 症状固定・後遺障害認定まで弁護士が適切なタイミングをアドバイスし、後遺障害分の賠償を確保 |
| 会社が「本人の不注意」「逸失利益はない」と言い張り、交渉にならなかった | 過失相殺の割合・逸失利益の実態を証拠で立証し、会社の主張を退けて数百万〜数千万円の増額 |
| 小さな会社で資金がなく「払えない」と言われ諦めかけていた | 証拠保全・仮差押え・元請責任追及の3手段を組み合わせ、資金源を確保して回収 |
【追加】労災で骨折した場合の慰謝料・等級別損害賠償一覧表
労災で骨折した場合、骨折の部位・治癒の状態(変形治癒・関節機能障害・神経症状)によって、後遺障害等級7級〜14級が認定されることがあります。本セクションでは、骨折の代表的な等級と慰謝料相場(裁判基準)を一覧化します。
骨折で認定されやすい後遺障害等級
| 等級 | 代表的な認定パターン | 後遺障害慰謝料(裁判基準) | 労働能力喪失率 |
|---|---|---|---|
| 7級9号(上肢)/7級12号(下肢) | 上肢/下肢の3大関節中の1関節の用を廃したもの | 1,000万円 | 56% |
| 8級6号(上肢)/8級7号(下肢) | 上肢/下肢の3大関節中の1関節の機能に著しい障害を残すもの | 830万円 | 45% |
| 10級10号(上肢)/10級11号(下肢) | 上肢/下肢の3大関節中の1関節の機能に障害を残すもの | 550万円 | 27% |
| 12級6号(上肢)/12級7号(下肢) | 上肢/下肢の3大関節中の1関節の機能障害(軽度・可動域1/4以下制限) | 290万円 | 14% |
| 12級8号 | 長管骨に変形を残すもの | 290万円 | 14% |
| 12級13号 | 局部に頑固な神経症状を残すもの(画像所見・他覚的所見あり) | 290万円 | 14% |
| 14級9号 | 局部に神経症状を残すもの(自覚症状中心) | 110万円 | 5% |
骨折部位別に多い後遺障害
- 大腿骨骨折:股関節・膝関節の可動域制限(10級・12級)/変形治癒(12級)
- 下腿骨(脛骨・腓骨)骨折:足関節可動域制限(10級・12級)
- 上腕骨・前腕骨骨折:肘関節・手関節可動域制限(10級・12級)
- 鎖骨骨折:変形治癒(12級5号)
- 肋骨骨折:神経症状(14級9号)
- 骨盤骨折:腰椎の可動域制限/神経症状(11〜14級)
- 椎体骨折(圧迫骨折):脊柱変形(11級)/脊柱運動障害(8級・6級)
入通院慰謝料(裁判基準・赤本)
後遺障害慰謝料とは別に、入通院期間に応じた入通院慰謝料も請求できます(労災保険からは支給されません)。
| 入院期間 | 通院0月 | 通院3月 | 通院6月 |
|---|---|---|---|
| 入院0月 | — | 73万円 | 116万円 |
| 入院1月 | 53万円 | 115万円 | 154万円 |
| 入院3月 | 145万円 | 188万円 | 218万円 |
| 入院6月 | 244万円 | 274万円 | 299万円 |
※赤本(民事交通事故訴訟損害賠償額算定基準)別表I(重傷用)を労災事案に準用した目安です。
骨折事案は「後遺障害が残らないだろう」と会社が示談を急がせることが多い類型です。症状固定(治療終了)前に示談すると、後遺障害分の賠償を放棄することになります。示談書にサインする前に必ず弁護士へご相談ください。
労災案件の無料相談は弁護士歴14年以上の労災事故部統括・笹野皓平弁護士がお受けします(弁護士法人ブライト・大阪本町/全国Zoom対応)。
【追加】労災保険でカバーされない損害と会社責任の追及
労災保険給付は被災労働者の損害の一部しか填補しません。骨折事案でも以下の損害が労災保険でカバーされず、会社への損害賠償請求で別途回収する必要があります。
- 入通院慰謝料・後遺障害慰謝料:労災保険からは一切支給されません
- 休業損害の差額:給付基礎日額の20%相当(特別支給金除く部分)
- 逸失利益の差額:労災年金の現在価値を超える部分
- 通院交通費・付添費
請求の根拠は労働契約法5条(安全配慮義務)または民法709条(不法行為)。生命・身体侵害の損害賠償請求権の消滅時効は「損害および加害者を知った時から5年」です(民法724条の2/2020年4月改正)。
骨折事案でも、弁護士介入によって示談額が2〜3倍に増額するケースが珍しくありません。労災保険給付の請求と並行して、会社責任の追及をご検討ください。
労災案件の無料相談は弁護士歴14年以上の労災事故部統括・笹野皓平弁護士がお受けします(弁護士法人ブライト・大阪本町/全国Zoom対応)。
本記事の法的根拠(2026年5月時点)
- 労災保険給付:労働者災害補償保険法(昭和22年法律第50号)
- 会社への損害賠償請求:民法709条(不法行為)・415条(債務不履行)/労働契約法5条(安全配慮義務)
- 損害賠償請求権の消滅時効:民法724条の2(人の生命または身体を害する不法行為は5年/2020年4月民法改正)
- 後遺障害等級:労働者災害補償保険法施行規則別表第1・第2(第1級〜第14級)
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