このページは、物損部分が当事者間で示談目前まで進んでいるものの、人損部分のみを弁護士が引き受けた解決事例について、遠方通院先の一括対応継続交渉の論点を中心にまとめたものです(本記事は複数の解決事案を再構成した解説記事です。登場人物の属性・金額・事故場所等は実際の事案と異なります)。
📝 この記事の3秒結論
- 物損が示談目前の場合でも、人損のみ弁護士介入で被害者の権利を守ることができる
- 遠方への定期的な移動が必要な場合でも一括対応継続を相手方任意保険会社へ交渉することで自己負担なし
- 医療照会同意書は依頼者宅へ郵送+署名後返送のフローで、移動が多くても書類整備が可能
- 骨折所見なしの捻挫は月1回の整形外科受診が治療継続の前提になることが多い
事案の概要
追突被害事故により頚椎・腰椎捻挫の治療を継続中のご依頼者様の事例です。物損部分は被害者ご本人と相手方任意保険会社の直接協議で示談目前まで進行していましたが、「人損部分のみ弁護士に対応してほしい」とのご相談をいただきました。
ご依頼者様は親族の介護・世話の都合で他府県の実家へ定期的に長期間滞在するライフスタイルを持たれており、その滞在期間中の通院をどのように一括対応で継続するかが、本件における最大の論点となりました。「一括対応が途切れてしまったらどうしよう」という不安を抱えながらも、保険会社への直接交渉に限界を感じ、弁護士法人ブライトへご相談いただいた事案です。
物損には介入せず人損のみ受任した判断
物損部分は既に当事者間でほぼ決着しており、弁護士が介入することによる増額余地は限定的でした。それだけでなく、物損で弁護士費用が発生すると、ご依頼者様の実質的な手取り額がマイナスになるリスクも生じます。
このような場合、弁護士が全件一括で受任するのが必ずしも最善とは言えません。ご依頼者様の利益を最大化するために、「物損は当事者間で決着、人損のみ弁護士介入」という役割分担を、相手方任意保険会社・ご依頼者様双方に明示した上で受任しました。
この役割分担を保険会社担当者へ丁寧に説明したことで、混乱なくスムーズに弁護士介入をスタートさせることができました。「物損まで全部弁護士に頼まなければいけないの?」と心配されている方は、ぜひ一度ご相談ください。
遠方滞在先の整骨院通院も一括対応継続を交渉
ご依頼者様は他府県の実家に定期的に長期間滞在する必要があり、滞在中は近隣の整骨院に通院されていました。問題は、「滞在先の整骨院の治療費も相手方保険会社が負担してくれるのか」という点です。
被害者の方がご自身で保険会社と交渉しようとすると、「通常の通院先以外への対応は難しい」などと言われ、一括対応を打ち切られてしまうケースも珍しくありません。自己負担で治療を継続するか、通院を諦めるかという二択に追い込まれた被害者の方も多くいらっしゃいます。
本件では、当事務所の担当弁護士から相手方任意保険会社の担当者に対し、滞在期間中の整骨院通院についても一括対応の継続を求める交渉を実施。相手方任意保険会社より「滞在先の整骨院通院も一括対応継続」との回答を取り付け、ご依頼者様は遠方滞在中でも費用負担なしで治療を継続できる体制を整えました。
医療照会同意書は郵送フローで対応
弁護士が受任した後、保険会社や弁護士事務所が医療機関へ診断書・診療録の開示を求める際に「医療照会同意書」への署名が必要になります。ご依頼者様が遠方に滞在しているために事務所への来所が困難な場合、この書類対応がボトルネックになることがあります。
本件では、同意書をご依頼者様の郵便受取先(実家住所)へ郵送し、署名・捺印後に返送いただくフローを確立しました。これにより、移動の多い生活スタイルのご依頼者様でも、書類整備に遅延が生じることなく手続きを進めることができました。
「遠くに住んでいるから弁護士への依頼は難しいかも…」とためらっている方も、こうした柔軟な対応が可能ですので、まずはご相談ください。
月1回の整形外科受診が治療継続の前提
骨折所見のない頚椎・腰椎捻挫の場合、整骨院への通院をメインとしていても、整形外科への定期的な受診(目安として月1回程度)を継続していることが、一括対応の継続や後遺障害等級認定において重要な位置を占めます。
整骨院のみでの通院が続くと、保険会社から「医師による治療の必要性が認められない」と判断されて一括対応を打ち切られたり、後遺障害の申請時に不利になる場合があります。本件でも、滞在先・居住地双方において整形外科への定期受診を継続していただくよう、早い段階でご依頼者様にご説明しました。
交通事故の治療と通院についての基本的な考え方は、交通事故後の通院・治療に関するコラムもあわせてご覧ください。
この事案から見えるポイント:被害者が一人で抱え込まないために
今回の事案では、次の3点が解決の鍵となりました。
- 役割分担の明確化:物損は当事者間・人損は弁護士という分担を早期に確立し、無用な混乱を防いだ
- 一括対応継続の交渉:遠方の通院先まで一括対応を認めさせることで、ご依頼者様の経済的負担をゼロに抑えた
- 書類フローの工夫:郵送フローの確立により、遠方滞在中でも手続き遅延なく進行できた
交通事故の被害者は、保険会社とのやり取りを一人で抱え込むことが多く、「これが正しいのか」「もっと良い条件があるのではないか」と不安を感じながら示談を迎えてしまうケースが後を絶ちません。弁護士が介入することで、こうした不安から解放され、治療に専念できる環境を整えることが可能です。
また、後遺障害等級認定と慰謝料の関係についても把握しておくことが大切です。頚椎・腰椎捻挫の後遺障害に関するコラムもぜひご参照ください。
弁護士法人ブライトに依頼するメリット
弁護士法人ブライトは、着手金0円・完全成功報酬制を採用しています。依頼時点でお金がかかることはなく、解決できなかった場合に費用が発生することもありません。交通事故被害者の方が「費用が心配で相談できない」という状況をなくすための方針です。
また、保険会社からの提示額は、弁護士が交渉することで増額できるケースが多くあります。特に慰謝料については、保険会社が使う「自賠責基準」「任意保険基準」と、弁護士が交渉時に用いる「弁護士基準(裁判基準)」では、金額に大きな差が生じることがあります。詳しくは慰謝料の基準に関するコラムをご覧ください。
「まだ治療中だけど相談してもいい?」「示談書にサインする前に確認したい」など、どのタイミングでのご相談でも構いません。お気軽にご連絡ください。
まとめ
物損が示談目前であっても、人損部分のみ弁護士が介入することは十分に可能であり、被害者の方にとって大きなメリットをもたらします。遠方への移動が多いライフスタイルの方でも、一括対応継続交渉や郵送フローの活用により、弁護士サポートをフル活用できます。
「自分のケースでも弁護士に頼めるのかな」と感じたときが、相談のベストタイミングです。弁護士法人ブライトでは、交通事故専門チームが被害者お一人おひとりの状況に寄り添い、権利の最大化を目指してサポートします。
【監修者】
松本 洋明(まつもと ひろあき)
弁護士法人ブライト 代表弁護士
弁護士登録:2010年(修習63期)/弁護士歴16年
交通事故専門チームを率い、被害者の権利最大化を使命とする。着手金0円・完全成功報酬制で、全国の交通事故被害者をサポート。




