基礎知識

むち打ちで後遺障害を勝ち取る秘策とは?|慰謝料相場をわかりやすく解説!

10月 29, 2021

交通事故の被害者から、多くのお問い合わせをいただいている事項の一つとして、「むち打ち」のご相談があります。交通事故で「むち打ち」になった場合、痛みやしびれにより、辛く苦しい思いをされるにも関わらず、相手方との示談交渉では揉めるケースが非常に多いです。

本記事では「むち打ち」の具体的症状、慰謝料をはじめとする賠償金の中身を明らかにし、相手方の保険会社とのやりとりなどで損をしないようにする具体的な対応方法をわかりやすく解説します。

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むち打ちとは

むち打ちとは、一般的には交通事故などで首に強い力がかかったことで生じる首などの痛みをいいます。自動車などの強い衝撃により、首がむちのようにしなる動きによって発生する痛みから、「むち打ち」と呼ばれるようになりました。

むち打ちで特徴的なのは、後になって首などに違和感を覚えるようになり、痛みやしびれたりする点です。交通事故に慣れている方はいらっしゃらないので、事故発生直後は緊張している状態や興奮状態にあるものです。ですので、事故現場では痛みなどを感じていなかったのに、数日たってから、首などに痛みが発生する事例をたくさんお聞きしています。

むち打ちの症状

むち打ちの症状は、人によってさまざまです。具体的には下記のような症状があります。

むち打ちの具体的な症状

・頭痛、めまい、ふらつき感、吐き気、耳鳴り、不眠などの症状
・首の痛み、しびれ、首の運動制限(首が回らない)、首の異常な凝り
・眼精疲労、視力障害や低下、目のちらつき、目のかすみ
・上肢の痛み、しびれ、上肢の知覚障害、肩の異常な凝り
・集中力の低下(仕事などに支障が出る)
・天気や湿度次第では痛みやだるさを感じる

自覚症状と他覚症状の違いとは?

むち打ちの症状が出る交通事故において、相手方の保険会社などとの交渉の際、耳慣れない言葉をよく耳にするはずです。それは「自覚症状」と「他覚所見」の二つの言葉です。

「自覚症状」とは、むち打ちを負った方(受傷者)が、痛みやしびれなどを自覚している症状をいいます。一方、「他覚所見」とは、他人が理解できる症状や他人が客観的に捉えられる症状、つまり医学的にみても客観的に捉えることができる症状をいいます。むち打ちでは、MRI検査、レントゲン検査、脳波検査結果などには問題はないものの、首の痛みなどの症状が出ることが非常に多いのが特徴です。

相手方の保険会社との示談交渉で揉めることが多いのは、他覚所見がないケースです。
相手方の保険会社からは、「単なる自覚症状にすぎない!」と、その症状を軽視するようなケースが非常に多いのです。痛い思いをして苦しんでいらっしゃる交通事故の被害者の方々からすると、このような対応をされてしまったら、溜まったものではありません。

後ほど解説しますが、他覚所見がないというのはむち打ちの特徴でもあり、いくつかのハードルは存在するものの、交通事故との因果関係を立証できれば、他覚所見のないむち打ちであっても、慰謝料などの賠償金はもらえます。決してあきらめずに対応していただきたいことと、弁護士に相談されることをおすすめします。

むち打ちの傷病名

診断書などを取ると、医師による診断名は、下記のとおりです。

  • 頚部挫傷(けいぶざしょう)
  • 頚椎捻挫(けいついねんざ)
  • 外傷性頚部症候群(がいしょうせいけいぶしょうこうぐん)
  • バレリュー症候群(ばれりゅうしょうこうぐん)
  • 頚椎椎間板ヘルニア(けいついついかんばんへるにあ)
  • 頚椎症(けいついしょう)

むち打ちの治療期間はどれくらい?

むち打ちの治療期間は、一般的な目安としては約3か月といわれています。しかしむち打ちの症状は、被害者の方によってさまざまな症状があり、半年以上あるいは1年以上治療しても症状が完全には治らないケースもよく見受けられます。
要するに、むち打ちによる後遺障害がどうしても残るケースは少なくありません。

むち打ちで保険会社が治療費打ち切りをいってきたらどう対応?

交通事故の示談交渉の場においては、時には「理不尽な対応」と感じる場面に遭遇することもたくさんあります。その一つが、相手方の保険会社から、「治療費の打ち切り」の連絡があるケースです。では、どのように対応するのがいいのかを解説します。

むち打ちの症状固定とは

交通事故に限らず大ケガをした場合、不幸にもこれ以上よくはならないケースは確かに存在します。交通事故により被害にあった方々も、同じようなケースはたくさんあります。

このようなケースにおける交通事故の示談交渉や裁判では、これ以上治療を継続しても改善が見込めないと医師から診断された日を参考にして、実際の賠償金額などを決定されます。この医師から改善が見込めないと診断された日を「症状固定日」といいます。

むち打ちで治療費打ち切りをいつ頃に言ってくるの?

前述のとおり、むち打ちの一般的な治療期間は約3か月となっていますので、相手側の保険会社から治療費の打ち切りを打診してくるのは、事故日から約3か月前後経過したときが多いです。

むち打ちで治療費打ち切りを言ってきた場合の対処方法(損しないために!)

まずは、くれぐれも相手方の保険会社のいうとおりに、治療費の打ち切りを了承しないでください。事故日から約3か月というのは、一般的なむち打ちの治療期間に過ぎず、法的な根拠は全くありません。

あくまでも相手方の保険会社にとっては、示談交渉過程の第一段階のカードを提示しているにすぎませんので、鵜吞みにしないように注意してください。

むち打ちでもらえる慰謝料はいくら?

交通事故でむち打ちになった場合、慰謝料を相手方に請求できます。
では、具体的にどのような慰謝料があり、いくらぐらいもらえるのかを紹介します。

交通事故3つの慰謝料基準とは

同じむち打ちでも、基準次第で相手側からもらえる慰謝料の額が大きく変わります。
「損をした!」と後悔しないためには、3つの基準の違いを理解しておく必要があります。
 

弁護士基準

3つの基準の中で最も高い金額になります。弁護士が介入し、相手方との示談交渉を行う際、目安になる基準です。裁判で争う時にも使用される基準で、裁判基準や裁判所基準ともいわれています。

任意保険基準

弁護士基準よりもかなり低く設定されている任意保険会社独自の基準です。それぞれ保険会社ごとに基準は異なり「内規」として社外には公開されていません。

自賠責基準

3つの基準で最も低い金額になります。運転者が加入を義務付けられている自賠責保険で定められている基準です。

むち打ちの後遺障害慰謝料の相場

交通事故によるむち打ちで後遺障害が残った場合は、後遺障害慰謝料を相手方に請求できます。むち打ちでは、主に後遺障害12級と14級に該当する可能性があります。それぞれの後遺障害慰謝料は下記のとおりです。
関連記事:後遺障害14級に認定されるには?メリットやポイントを弁護士が解説
後遺障害12級を勝ちとる方法とは?|慰謝料相場から認定までを徹底解説!

(単位:万円)

等級弁護士基準自賠責基準差額
12級29094▲196
14級11032▲78

むち打ちの後遺障害等級12級

むち打ちでは後遺障害12級13号に該当する可能性があります。後遺障害12級13号は「局部に頑固な神経症状を残すもの」と定義されています。局部の頑固な神経症状とは主にむち打ちのことで、画像検査や神経学的検査結果により医学的に証明できる状態をいいます。

むち打ちの後遺障害等級14級

一方、画像検査で症状の根拠が確認できなくても、神経学的検査の検査結果しだいで、後遺障害14級9号の認定を受けられるケースがあります。そのほかにも交通事故と症状の因果関係、症状が事故後も一貫して継続しているかがポイントになります。

他覚症状がないむち打ちでも後遺障害慰謝料がもらえるケースあり!

後遺障害12級の認定を受けるには、症状の根拠(存在)を医学的に証明する必要があります。他覚症状がない場合は12級の認定は不可能ですが、後遺障害14級に該当するケースがありますので、後遺障害の認定をあきらめないでください。

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むち打ちの入通院慰謝料の相場

交通事故によるケガで、1日でも入院や通院すれば、原則として入通院慰謝料の対象です。むち打ちになった場合は、当然、病院に入通院を伴いますので、入通院慰謝料を相手方に請求できます。

今回紹介する入通院慰謝料の相場は、治療期間が3か月、6か月、9か月、12か月(1年)の4ケースです。全て弁護士基準の金額です。なお、むち打ちでは、他覚症状がありの場合となしの場合で入通院慰謝料は変わります。

他覚症状がある場合の入通院慰謝料

他覚症状がある場合の入通院慰謝料(弁護士基準)は下記のとおりです。
治療期間 3か月の場合(通院3か月)      73万円
治療期間 6か月の場合(入院1か月、通院5か月)141万円
治療期間 9か月の場合(入院2か月、通院7か月)188万円
治療期間12か月の場合(入院3か月、通院9か月)226万円

入通院慰謝料別表Ⅰ(他覚症状がある場合)
(単位:万円)

 入院1月2月3月
通院 53101145
1月2877122162
2月5298139177
3月73115154188
4月90130165196
5月105141173204
6月116149181211
7月124157188217
8月132164194222
9月139170199226
10月145175203230
11月150179207234
12月154183211236

他覚症状がない場合の入通院慰謝料

他覚症状がある場合の入通院慰謝料(弁護士基準)は下記のとおりです。
治療期間 3か月の場合(通院3か月)      53万円
治療期間 6か月の場合(入院1か月、通院5か月)105万円
治療期間 9か月の場合(入院2か月、通院7か月)136万円
治療期間12か月の場合(入院3か月、通院9か月)158万円

入通院慰謝料別表Ⅰ(他覚症状がない場合)
(単位:万円)

 入院1月2月3月
通院 356692
1月195283106
2月366997118
3月5383109128
4月6795119136
5月79105127142
6月89113133148
7月97119139152
8月103125143156
9月109129147158
10月113133149159
11月117135150160
12月119136151161

むち打ちでもらえる賠償金(総額)の事例

では、交通事故でむち打ちになった場合の賠償金はどのように計算するのでしょうか。
交通事故で下記のような被害にあわれた被害者Aさんの事例で解説します。

<被害者Aさん>
・事故日:2020年5月20日
・事故形態:追突事故、加害者の過失100%でAさんの過失はなし。
・頚椎捻挫(他覚所見がない
・後遺障害:14級9号の認定済。
・年齢:40歳男性(症状固定日時点)、自営業、2019年の年収900万
・休業期間:2か月
・通院日数:9か月
・示談交渉のサポートを弁護士に依頼

後遺障害慰謝料

①110万円
弁護士がサポートしていますので、弁護士基準の後遺障害14級慰謝料110万円を相手方に請求できます。

入通院慰謝料

②109万円
後遺障害慰謝料とは別に、入通院慰謝料109万円を相手方に請求できます。

逸失利益

③206万1,000円
将来得られたはずの収入が失われたとして、逸失利益を相手方に請求できます。
基礎収入(900万円)×労働能力喪失率(5%)×労働能力喪失期間(5年間)に対応するライプニッツ係数(4.580)=206万1,000円。
※後遺障害14級の労働能力喪失率は5%です
※むち打ちの場合、労働能力喪失期間は5年に制限されることが多いです

その他の賠償金計

④360万円
後遺障害慰謝料、入通院慰謝料や逸失利益以外に、事故日から症状固定日までの期間分の下記損害についても相手方に請求できます。

・治療費
治療のためにかかった治療代
Aさんは200万を負担した。

・休業損害
交通事故により収入が減少した損害
Aさん休業期間は2か月収入なし。月収75万(900万÷12=75万)で、150万の休業損害となります。

・通院交通費
通院するためにかかった交通費
Aさんは10万円を負担した。

賠償金合計(Aさんの場合)

①後遺障害14級慰謝料 110万円
②入通院慰謝料     109万円
③逸失利益       206万1,000円
④その他賠償金     360万円
合計賠償金       785万1,000円

後遺障害等級認定の申請手続き

後遺障害の慰謝料は、損害保険料算出機構に後遺障害の等級認定を申請しなければなりません。ではその手順を簡単に紹介します。
より詳細な手順や認定までの流れは交通事故の後遺障害認定を受けるには?流れとポイントを弁護士が解説をご確認ください。

症状固定の診断

後遺障害の等級認定を受けるためには、まず担当医に症状固定の診断をうけます。

後遺障害診断書の準備

後遺障害診断書(所定の書式)の作成を依頼し取り付けします。

後遺障害等級認定の申請

後遺障害等級認定の申請方法には、被害者自身が請求を行う被害者請求と、相手方の保険会社に申請手続きを任せる事前認定の2つがあります。

認定を却下された場合の対処法

後遺障害を申請したのに、非該当や想定していた等級より下の結果になることがあります。認定結果に満足できない場合は損害保険料率算出機構に「異議申し立て」が可能です。

示談交渉の本格スタート

後遺障害等級が正式に決定されると、慰謝料など賠償金をいくら支払ってもらえるか、加害者側(任意保険会社)との示談交渉が本格的にスタートします。

まとめ

交通事故によるむち打ちの被害者の中には、双方の意見が対立し、相手方との示談交渉が全く進展しないと訴える被害者の方が非常にたくさんいらっしゃいます。

紹介してきましたとおり、むち打ちでは特に「他覚所見の有無」が、係争のポイントになります。被害者の方は苦しい思いをされていらっしゃるわけで、「他覚所見の有無」など、被害者の立場からすると、「そんなの関係ない!」と言ってしまうのも無理ありません。むち打ちは症状が落ち着くまでには長期間必要であり、後遺障害が残る可能性も十分に考えられます。

むち打ちによる後遺障害の認定や慰謝料などの損害賠償請求で、ご不満やご不安を抱えていらっしゃる場合は、ぜひ弁護士にご相談ください。ご相談者さまの疑問点にお応えし、適正な補償が受けられるようにサポートします。

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  • この記事を書いた人

代表弁護士:和氣 良浩

弁護士法人ブライト代表弁護士: 2006年に独立開業してから交通事故被害の回復に努めてきました。これまで1000件を超える交通事故を解決して参りましたが、被害者が低い賠償金で納得させられているケースをたくさん見ており、交通事故をめぐる現状は依然として深刻なままです。適切な補償が得られるよう、被害者の方の不安に寄り添いながら、被害回復を行っていきたいと存じます。

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