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過労死・過労うつ(精神疾患)の労災認定|遺族・本人ができる立証ポイントと弁護士の活用方法


笹野皓平 弁護士

この記事の監修者

笹野 皓平(ささの こうへい)

弁護士法人ブライト|労災部部長/パートナー弁護士

弁護士歴15年(2011年登録)/大阪弁護士会/京都大学法学部卒・立命館法科大学院修了

専門:労災事故・交通事故・会社関係争訟・M&A・事業再生

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「夫が突然、職場で倒れて亡くなった。月の残業は100時間を超えていた」「上司のパワハラと長時間労働で休職に追い込まれ、うつ病と診断された。これは労災ではないのか」――過労死・過労うつ(精神障害労災)に直面したご遺族・ご本人にとって、労災認定の手続きは大きな壁です。

厚生労働省が公表している脳・心臓疾患の認定基準(いわゆる「過労死ライン」)、精神障害の認定基準(心理的負荷評価表)は、いずれも専門用語が多く、要件のあてはめに高度な医学的・労務的判断を要します。会社が労働時間や業務内容を正確に開示してくれるとは限らず、ご遺族・ご本人だけで立証を完結させることは現実的には困難です。

結論から申し上げると、過労死・過労うつ事案は「証拠の保全」「認定基準への正確なあてはめ」「主治医との診断書連携」「会社責任追及との二本立て」を早期に組み立てれば、認定獲得と適正な賠償の双方が実現可能な領域です。本記事では、弁護士法人ブライトの実務をもとに、過労死・過労うつ事案で遺族・本人ができる立証のポイントと、弁護士活用の具体的な使い所を解説します。

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1. 過労死・過労うつで悩むご遺族・ご本人の典型的状況

1-1. 過労死(脳・心臓疾患)の遺族が直面する困りごと

過労死は、長時間労働や強度のストレスを背景として、脳出血・くも膜下出血・脳梗塞・心筋梗塞・心停止などを発症し、死亡または重篤な後遺障害に至った状態を指します。ご遺族からは、次のような相談が多く寄せられます。

  • 「会社が労災申請に協力してくれない。事業主証明欄を空欄で返された」
  • 「死亡前6ヶ月の勤務実態を会社が出してくれない。タイムカードを見せてくれない」
  • 「本人がもともと高血圧・糖尿病を持っていたから、業務外の自然経過と言われた」
  • 「労基署に相談に行ったが、過労死ライン(月80時間または100時間)に届くか分からないと言われた」
  • 「四十九日が終わって、これから何をすべきか分からない」

過労死事案では、被災者ご本人が亡くなっているため、労働実態を語れる人が職場の同僚しかいない状況に陥ります。会社は組織防衛の観点から非協力的になることが多く、遺族だけで立証を進めるのは極めて困難です。

1-2. 過労うつ(精神障害労災)のご本人が直面する困りごと

過労うつ・適応障害・PTSDなどの精神障害労災は、長時間労働だけでなく、上司・同僚からのパワハラ・セクハラ・配置転換・出向・ノルマの過大負荷など、「業務による強い心理的負荷」が原因で発症した精神疾患を労災として申請するものです。ご本人からは、次のような相談を多くお受けします。

  • 「うつ病と診断され休職中だが、傷病手当金がもうすぐ切れる。労災に切り替えられないか」
  • 「出向先で月100時間超の残業が続き、心身ともに限界で休職に至った」
  • 「上司のパワハラを録音しているが、これだけで労災認定されるか分からない」
  • 「会社から退職勧奨を受けている。労災申請すると不利になるのではないか」
  • 「主治医に労災申請用の診断書を書いてもらえるか、何と頼めばよいか分からない」

精神障害労災は、業務以外のストレス要因(家族関係・経済問題等)があると業務起因性を否定されやすいという特徴があります。ご本人が精神的に消耗している中で、認定基準のあてはめ・証拠収集を独力で行うのは負担が大きすぎる現実があります。

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2. 過労死(脳・心臓疾患)の労災認定基準

2-1. 厚生労働省「脳血管疾患及び虚血性心疾患等(負傷に起因するものを除く。)の認定基準」

脳・心臓疾患の労災認定基準は、令和3年9月14日に改正された厚生労働省通達(基発0914第1号)に基づき運用されています。認定の枠組みは次の3類型です。

  • 異常な出来事:発症直前から前日までの間において、発症状態を時間的・場所的に明確にし得る異常な出来事に遭遇したこと
  • 短期間の過重業務:発症に近接した時期(発症前おおむね1週間)において特に過重な業務に就労したこと
  • 長期間の過重業務:発症前のおおむね6ヶ月間において、著しい疲労の蓄積をもたらす特に過重な業務に就労したこと

このうち、実務上もっとも争われるのが「長期間の過重業務」で、ここに「過労死ライン」と呼ばれる時間外労働の目安が登場します。

2-2. 過労死ライン(月80時間・月100時間)の意味

厚生労働省は、長期間の過重業務の評価において、時間外労働時間を以下のように位置付けています。

  • 発症前1ヶ月におおむね100時間または発症前2〜6ヶ月にわたって1ヶ月あたりおおむね80時間を超える時間外労働が認められる場合、業務と発症との関連性が強いと評価される
  • 月45時間を超えて時間外労働が長くなるほど、業務と発症との関連性が徐々に強まると評価される
  • 令和3年改正により、時間外労働だけでなく、勤務間インターバルが短い勤務(おおむね11時間未満)、休日のない連続勤務、心理的負荷を伴う業務、身体的負荷を伴う業務、作業環境(温度・騒音)も総合評価される

つまり、月の時間外労働が80時間に届かなくても、勤務間インターバルや連続勤務日数、出張の負荷などを総合評価することで認定される余地が広がっています。逆に、月100時間を超えていても会社が労働時間を過少申告している場合、立証努力が必要です。

2-3. 既往症があっても認定される考え方

遺族からのご相談で多いのが「本人に高血圧・糖尿病・喫煙歴があるから、労災にならないと会社や労基署に言われた」というものです。これは正確ではありません。

厚生労働省の認定基準では、業務による過重負荷が、既往症や基礎疾患を「自然経過を超えて著しく増悪させた」と医学的に認められる場合は労災認定の対象となります。既往症の存在自体は否認理由になりません。むしろ、既往症のある労働者ほど、過重業務による発症リスクが高まるという医学的知見があります。

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3. 過労うつ(精神障害労災)の認定基準

3-1. 厚生労働省「心理的負荷による精神障害の認定基準」

精神障害労災の認定基準は、令和5年9月1日に改正された厚生労働省通達(基発0901第2号)に基づき運用されています。認定要件は次の3つです。

  • 対象疾病に該当する精神障害を発病していること(うつ病・適応障害・PTSD等。ICD-10のF2〜F4が中心)
  • 発病前おおむね6ヶ月の間に、業務による強い心理的負荷が認められること
  • 業務以外の心理的負荷および個体側要因により発病したとは認められないこと

このうち最重要なのが2番目の「業務による強い心理的負荷」の評価で、「業務による心理的負荷評価表」を用いて、具体的出来事ごとに「強・中・弱」の3段階で評価していきます。

3-2. 心理的負荷評価表で「強」と評価される代表例

令和5年改正後の評価表では、次のような出来事が「強」と評価されます(代表例の一部抜粋)。

  • 長時間労働:発病直前の1ヶ月におおむね160時間超、または発病直前の連続2ヶ月で月平均120時間超、または発病直前の連続3ヶ月で月平均100時間超の時間外労働を行った
  • パワハラ・セクハラ:身体的攻撃・精神的攻撃等のハラスメントを受けた、上司から人格や人間性を否定するような不適切な言動を反復・継続して受けた
  • 事故・災害の体験:重度の病気やケガをした、悲惨な事故や災害の体験・目撃をした
  • 仕事の失敗・過重な責任:会社の経営に影響するような重大な仕事上のミスをした、達成困難なノルマを課された
  • 役割・地位の変化:配置転換・出向・転勤後に過酷な業務に従事した、複数名の部下を持つ立場で重大な責任を負わされた

令和5年改正のポイントは、「カスタマーハラスメント」「感染症等の病気や事故への対応」が新たに評価対象に追加されたこと、ハラスメントの評価がより精緻化されたことです。実務上、複数の中程度の出来事を組み合わせて「強」と評価する運用も広がっています。

3-3. 業務以外の要因(個体側要因)を否定するロジック

精神障害労災で否認されやすいのが、「業務以外の心理的負荷(離婚・家族の死亡・経済問題)」「個体側要因(既往の精神疾患・性格傾向)」が原因と認定されるケースです。

これらの要因がまったくない労働者はほぼ存在しないため、立証側は「業務による強い心理的負荷が、業務以外の要因よりも明らかに強い」ことを医学的・客観的に示す必要があります。具体的には、発病時期と業務上の出来事の時系列、業務以外の出来事との比較、主治医の意見書による業務起因性の医学的判断などを積み上げます。

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4. 立証のための証拠収集|遺族・本人ができること

4-1. 労働時間の客観的証拠を急いで保全する

過労死・過労うつ事案でもっとも重要かつ消失しやすいのが労働時間の客観的証拠です。会社は労災申請を予期すると、タイムカードの差し替え・サーバーログの消去・PCの初期化を行うことがあります。次の証拠は、亡くなった直後・休職した直後に保全すべきです。

  • タイムカード・出退勤記録:会社に対する書面での提出依頼。労働基準法109条により、会社は労働関係に関する重要書類を5年間(当面3年)保存する義務があります
  • PCログイン・ログオフ履歴:Windows Eventログ、Mac システムログ、業務システムのアクセスログ。会社のIT部門が保有
  • メール・チャット送受信履歴:Outlook・Gmail・Slack・Teams・LINE WORKS等。深夜・休日のメール送信が労働の事実認定に直結
  • 業務用スマートフォンの通話・通信記録:キャリアの通信記録
  • 入退館記録(セキュリティカードログ):オフィスビル管理会社が保有していることが多い
  • ETC履歴・タクシー領収書・電車のSuica履歴:深夜帰宅・早朝出勤の証拠
  • 業務日報・週報・月報:具体的業務量と内容の立証
  • シフト表・当直表:変則勤務・連続勤務の立証

会社が任意提出に応じない場合、弁護士から内容証明郵便での提出要請、最終的には民事訴訟での文書提出命令申立て・証拠保全申立てを行います。

4-2. 業務内容・心理的負荷の立証証拠

労働時間だけでなく、業務の質的負荷・心理的負荷を裏付ける証拠も並行して収集します。

  • 同僚・元同僚の陳述書:作業環境・業務量・上司の言動・職場の雰囲気
  • パワハラ・セクハラの録音・録画・スクリーンショット:メール・チャットの保存
  • 会社の組織図・職務分掌規程:本人の役割と責任範囲
  • 社内会議資料・プロジェクト計画書・納期表:過大なノルマ・納期圧迫の立証
  • 顧客とのメール・契約書:カスハラ・困難案件の立証
  • 本人の日記・LINEの家族との会話:本人が業務上のストレスをどう語っていたか

過労死事案では、本人がご家族に送ったLINE「今日も朝5時まで仕事だった」「死にたい」「上司に詰められている」といったメッセージが、実労働時間と心理的負荷の決定的証拠となることがあります。スマートフォンのデータは初期化前にバックアップを取ってください。

4-3. 医学的証拠と主治医連携

精神障害労災では、主治医(精神科医)との連携が認定の成否を左右します。労災認定に必要な医学的判断は次の点です。

  • 発病の診断名(ICD-10コード):F32(うつ病エピソード)、F43(適応障害・PTSD)等
  • 発病時期の医学的特定:いつから症状が出始めたか
  • 業務との因果関係:業務による心理的負荷と発病の医学的関連性
  • 業務以外の要因の評価:家族関係・経済問題等の影響度合い

主治医は治療を主目的としており、労災申請用の意見書作成には不慣れな医師も少なくありません。弁護士から主治医に対し、労災認定基準の枠組み・心理的負荷評価表の使い方・記載すべき項目を整理した「ご依頼書」を提示し、診断書・意見書の補強を依頼することで、認定確率を高められます。

過労死(脳・心臓疾患)事案でも、解剖所見・画像所見(脳CT・MRI)を踏まえた循環器内科医・脳神経外科医の意見書の取得が、業務起因性立証の核となります。

 

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5. 申請手順と労基署対応

5-1. 労災給付の請求権者と種類

過労死(死亡)事案の請求権者はご遺族(配偶者・子・父母・孫・祖父母・兄弟姉妹の順)、過労うつ事案ではご本人です。請求できる給付は次のとおりです。

  • 療養補償給付:治療費の現物給付または現金給付
  • 休業補償給付:休業4日目から、給付基礎日額の60%(特別支給金20%と合わせて80%)
  • 障害補償給付:後遺障害が残った場合、等級に応じた年金または一時金
  • 遺族補償給付:遺族年金または一時金、遺族特別支給金300万円
  • 葬祭料:給付基礎日額の60日分または31万5000円+30日分のいずれか高い方
  • 傷病補償年金:1年6ヶ月経過後、傷病等級1〜3級に該当する場合

5-2. 申請先と事業主証明

労災給付の請求書は事業所を管轄する労働基準監督署に提出します。原則として事業主証明欄に会社の押印が必要ですが、会社が証明を拒否しても、その旨を上申すれば申請は受理されます。

出向中の労働者については、出向元・出向先のいずれの管轄労基署に申請するかが論点になります。実務上は、出向先での労務管理実態に着目し、「出向先の管轄労基署」に申請するのが原則ですが、事案に応じて検討が必要です。

5-3. 労基署調査への対応

申請後、労基署は次の調査を行います。

  • 事業所への立入調査・労働時間関連書類の収集
  • 会社関係者・同僚への聞取り
  • 主治医への医学的意見聴取
  • 必要に応じて労災協力医・地方労災医員への意見照会
  • 調査結果を「調査復命書」にまとめ、署長が決裁

この調査は原則として6ヶ月〜1年かかります。その間、ご遺族・ご本人にも追加資料の提出依頼や聞取りがあります。労基署からの照会への回答内容が、後々の認定判断に大きく影響するため、回答前に弁護士に相談することをおすすめします。

5-4. 不支給決定への対応(審査請求・再審査請求・行政訴訟)

労基署が不支給決定を出した場合、次の3段階で不服申立てが可能です。

  • 審査請求:不支給決定通知から3ヶ月以内に労働者災害補償保険審査官へ
  • 再審査請求:審査請求の決定から2ヶ月以内に労働保険審査会へ
  • 行政訴訟:再審査請求の裁決から6ヶ月以内に地方裁判所へ

過労死・過労うつ事案は、審査請求・再審査請求の段階で判断が覆る事案も多く、不支給決定が出ても諦めるべきではありません。

6. 認定後の損害賠償|労災給付+会社責任追及の二本立て

6-1. 労災給付では補填されない損害

労災が認定されても、労災給付は実損害の全額を補填するものではありません。次の損害は労災給付ではカバーされず、会社・第三者への民事損害賠償請求が必要です。

  • 慰謝料:死亡慰謝料(本人分・遺族分)、後遺障害慰謝料、入通院慰謝料
  • 逸失利益の差額:遺族補償年金や障害補償年金で補填されない部分
  • 休業損害の差額:休業補償給付80%でカバーされない20%部分
  • 将来介護費・付添費・雑費:後遺障害がある場合
  • 遺族固有の慰謝料:配偶者・子・父母

6-2. 会社の安全配慮義務違反による損害賠償

使用者は労働契約法5条により、労働者の生命・身体の安全に配慮する義務(安全配慮義務)を負います。長時間労働を黙認・指示し、健康診断の異常所見を放置し、ハラスメントを是正しなかった場合、安全配慮義務違反となり、労災給付では補填されない損害について損害賠償責任を負います。

過労死・過労うつ事案で会社責任を問う代表的な訴訟は、東京地裁・大阪地裁を中心に多数の判決例があり、慰謝料・逸失利益の差額として数千万円〜1億円超の認容例も少なくありません。

6-3. 残業代請求との併合(労働審判の活用)

過労死・過労うつ事案では、未払いの時間外割増賃金が発生しているケースがほとんどです。労災給付・損害賠償請求と並行して残業代請求を行うことで、ご遺族・ご本人の経済的回復を最大化できます。

残業代請求の手段としては、労働審判(原則3回以内の期日で解決を図る簡易迅速な手続き)が有効です。労働審判の中で会社が労働時間を認める展開になれば、それが過労死・過労うつ労災認定の有力な証拠にもなります。

6-4. 損益相殺・控除のルール

労災給付を受けた場合、その金額は会社への損害賠償請求から控除されます(損益相殺)。ただし、遺族特別支給金300万円・障害特別支給金等の「特別支給金」は損益相殺の対象外とされており、賠償と二重取り可能です。

また、遺族補償年金との関係では、賠償確定までに支給を受けた年金は損益相殺の対象となりますが、賠償確定後の将来年金は控除されません。年金受給開始のタイミングと訴訟提起のタイミングの戦略的設計が、賠償総額に影響します。

7. 弁護士法人ブライトの実例

事例A:40代男性/IT業界(出向先での過重労働による鬱病労災+残業代請求の労働審判)

地方在住の依頼者が東京の関連会社に出向。出向後、毎月100時間超の時間外労働が常態化し、うつ病と診断され休職に至りました。出向解除後も復職困難で自己都合退職、健康保険の傷病手当金を受給しながら労災認定手続を進めるという状況でブライトにご相談がありました。

会社は出向後、「労働条件通知書」をバックデートで作成し、出向先の所定労働時間が短く記載されているように見せかける対応をしてきました。ブライトでは、依頼者がブライトに相談した日付・身分証明や雇用関係書類を会社に求めた日付・会社が後から労働条件通知書を送ってきた日付を時系列で並べた陳述書を作成し、バックデート書類の信用性を弾劾しました。

並行してPCログイン履歴・健康管理時間表・チャットログを証拠化し、月100時間超の実労働時間を立証。労災認定手続を進めると同時に、出向先会社に対する損害賠償請求(慰謝料・経済的損失)と「名ばかり管理職」としての残業代請求を別契約で受任し、労働審判で申立て。残業代請求の中で会社の労働時間管理の不備が明らかになり、最終的には会社からの解決金支払いで合意に至りました。

事例B:30代男性/IT業界(納期前の過重労働による精神障害労災)

システム開発会社のプロジェクトマネージャーとして大型案件を担当していたご本人が、納期前3ヶ月にわたり月150時間超の時間外労働を継続。適応障害と診断され休職に至り、ブライトにご相談がありました。

ブライトでは、主治医(精神科)に対し、労災認定基準の枠組み・心理的負荷評価表の該当出来事(納期切迫・複数同時案件・上司からの叱責)を整理した依頼書を提示し、業務起因性に関する補強意見書を取得しました。会社のチャットツール・メール・PCログを保全し、深夜・休日労働の客観的立証を完了。労基署の調査復命書を保有個人情報開示請求で取得し、争点を絞り込んだうえで認定獲得に至りました。並行して安全配慮義務違反による損害賠償請求でも会社と協議を進めています。

事例C:50代男性/製造業(管理職の脳梗塞による過労死認定)

製造業の工場長として勤務していた被災者(50代)が、深夜帰宅・早朝出社の連続勤務、休日出勤、海外出張を繰り返す中で脳梗塞を発症し、重篤な後遺障害が残ったケースです。会社は「管理職には残業時間の概念がない」と労働時間の開示を拒否してきました。

ブライトでは、入退館セキュリティカードログ・ETC履歴・出張記録・メール送信時刻ログを会社に対して書面で開示請求し、応じない部分については遺族(本人を含む)への聞取りとご家族のLINE履歴で実労働時間を立証。発症前6ヶ月の月平均時間外労働が90時間を超えること、海外出張による時差・睡眠不足が継続していたことを総合評価する意見書を主治医に依頼し、過労死(脳血管疾患)としての労災認定を獲得しました。並行して会社の安全配慮義務違反を理由とする民事訴訟も提起し、和解で解決しています。

 

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8. 弁護士法人ブライトの強み

8-1. 過労死・過労うつ案件の主担当弁護士による一貫対応

ブライトでは、笹野皓平弁護士が過労死・過労うつ案件の主担当として、初回相談から労災申請・不服申立て・会社責任追及までを一貫して指揮します。実働は松本洋明弁護士が担当し、医学的証拠の収集・主治医対応・労基署対応・労働審判申立書の作成までをきめ細かく進めます。和氣良浩弁護士(代表)が受任可否と所内方針を決定し、難件・訴訟案件には複数弁護士の合議で対応します。

8-2. 労災給付請求は着手金ゼロ・実費予納金のみ

労災給付の認定獲得については、着手金ゼロ・実費予納金のみで受任します。経済的に追い詰められたご遺族・休職中のご本人でも、初期費用の心配なくご依頼いただけます。会社責任追及・残業代請求は別契約(着手金あり・成功報酬方式または日当方式)で対応します。

8-3. 月100時間超ケースの立証ノウハウ

ブライトでは、過労死ライン超のケースについて、タイムカード・PCログ・メール送信時刻・入退館記録・ETC履歴・LINE家族通信・出張記録を多重的に重ね合わせる立証ノウハウを蓄積しています。会社が労働時間を過少申告するパターン、労働条件通知書をバックデートで作成するパターンへの反論ロジックも所内マニュアル化しています。

8-4. 残業代請求との併合・労働審判の活用

過労死・過労うつ事案では、ほぼすべてのケースで未払い残業代が発生しています。労災申請と並行して労働審判で残業代請求を進めることで、経済的回復を最大化し、かつ会社が労働時間を認める展開を労災認定の証拠として活用する戦略を取ります。労働審判申立書一式(申立書・申立の趣旨及び理由・残業代計算シート・遅延損害金シート・陳述書・証拠説明書)はテンプレ化済で、複数弁護士の添削チェックを経て高精度に仕上げます。

8-5. 主治医(精神科医)連携・診断書補強

精神障害労災で要となる主治医意見書について、労災認定基準の枠組みと心理的負荷評価表の該当出来事を整理した「ご依頼書」を弁護士が作成し、主治医に提示します。「障害給付の診断書は、労基署提出前に弊所までお送りください」と運用し、不利な記載で出ないよう事前チェックします。脳・心臓疾患事案では、循環器内科医・脳神経外科医への医学意見書取得まで対応します。

8-6. 心理的負荷評価表の正確なあてはめ

令和5年改正後の心理的負荷評価表の各出来事(36項目)について、本件のどの事実がどの出来事に該当し、強・中・弱のいずれに評価されるべきかを主張書面で整理し、労基署・審査会・裁判所に対して提示します。複数の中程度の出来事を組み合わせた総合評価ロジックも、近時の認定例に照らして精緻に組み立てます。

8-7. 遺族の住所秘匿運用

会社からの追及・嫌がらせを避けたいご遺族のために、茶封筒・差出人を事務所名のみ記載・郵便局留めといった配慮的な郵送運用に対応しています。ご遺族の身辺保護を維持しながら、労災申請・会社責任追及を進めます。

8-8. 再審査請求・行政訴訟まで継続対応

労基署の不支給決定が出ても、審査請求・再審査請求・行政訴訟まで一貫して継続対応します。過去の継続案件でも、再審査請求で判断が覆り認定を獲得した事例があります。

9. こんな方は今すぐ弁護士相談を

  • 家族が過労死し、四十九日が終わって労災申請を検討している
  • 長時間労働でうつ病・適応障害と診断され、傷病手当金が切れる前に労災に切り替えたい
  • 会社が労働時間を開示してくれない・タイムカードを見せてくれない
  • 労働条件通知書がバックデートで作成された疑いがある
  • 主治医に労災申請用の診断書を何と頼んでよいか分からない
  • 労基署から「過労死ラインに届かない」と言われた
  • 労基署から不支給決定通知を受け取り、3ヶ月の審査請求期限が迫っている
  • 会社責任追及・残業代請求も並行して進めたい
  • 会社からの追及を避けるために住所秘匿で進めたい

過労死・過労うつ事案は、証拠の保全タイミング(亡くなった直後・休職した直後)が認定の成否を左右します。会社がデータを消去・差し替える前に、まずは無料相談で打ち手を確認することをおすすめします。

 

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10. ご相談から受任までの流れ

  • お電話・LINE・LPフォームからご連絡
  • パラリーガルが事案概要・現在の進捗を簡単にヒアリング(約15分)
  • 担当弁護士(笹野・松本)による無料相談(オンライン可・約30〜60分)
  • ご依頼の場合は委任契約、即日で証拠保全・労災申請準備に着手

11. ご相談時にお手元にあると話が早い書類

  • 診断書・診療情報提供書・お薬手帳(精神疾患の場合は精神科の通院記録)
  • タイムカード・給与明細(直近6ヶ月〜1年分)
  • 労働条件通知書・雇用契約書・就業規則
  • 会社からの通知書・メール・LINE・チャット履歴
  • ご家族とのLINE・メール(本人が業務上のストレスを語ったもの)
  • 業務日報・週報・シフト表(お持ちであれば)
  • (死亡事案の場合)死亡診断書・検案書・解剖結果

 

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12. まとめ

過労死・過労うつの労災認定は、認定基準が複雑で、会社が証拠開示に非協力的になることが多く、ご遺族・ご本人だけで立証を完結させるのは現実的に困難です。しかし、「証拠の早期保全」「認定基準への正確なあてはめ」「主治医との診断書連携」「会社責任追及との二本立て」を弁護士と一緒に組み立てれば、認定獲得と適正な賠償の双方が実現可能です。

弁護士法人ブライトは、労災給付請求は着手金ゼロ・実費予納金のみで受任します。会社責任追及・残業代請求と併せた二本立ての請求として進めることで、ご遺族・ご本人の経済的回復を最大化します。過労死・過労うつ案件の主担当弁護士による一貫対応で、複雑な手続きを一手に引き受けます。

「これは過労死・過労うつではないか」と感じた段階で、まずはご相談ください。証拠が消える前、期限が切れる前の早期相談が、結果を大きく左右します。

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ご相談はこの弁護士が対応します

本記事のテーマに関するご相談には、以下の弁護士チームが対応いたします。それぞれの専門領域を活かし、ご依頼者様にとって最適な解決を目指します。

笹野 皓平弁護士

笹野 皓平 パートナー弁護士

労災事案の訴訟・難件の主担当。過労死・過労うつ(精神疾患)・脳心臓疾患労災・死亡労災の遺族補償と会社責任追及・重度後遺障害(5級以上)認定を一貫して担当。

プロフィール詳細

和氣 良浩弁護士

和氣 良浩 代表弁護士

弁護士法人ブライト代表。労災・交通事故で、高度・複雑な事案を担当。

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笹野 皓平

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事務所概要

事務所名 弁護士法人 ブライト(大阪弁護士会所属)
開 業 平成21年(代表弁護士独立開業)
設 立 平成24年11月設立、平成27年1月に法人化
所在地 〒530-0057 大阪府大阪市北区曽根崎2丁目6番6号 コウヅキキャピタルウエスト12階
TEL 0120-931-501(受付時間9:00~18:00)
FAX 06-6366-8771
事業内容 法人向け(法律顧問・顧問サービス、経営権紛争、M&A・事業承継、私的整理・破産・民事再生等、契約交渉・契約書作成等、売掛金等の債権保全・回収、経営相談、訴訟等の裁判手続対応、従業員等に関する対応、IT関連のご相談、不動産を巡るトラブルなど)、個人向け(交通事故・労災事故を中心とした損害賠償請求事件、債務整理・破産・再生等、相続、離婚・財産分与等、財産管理等に関する対応、不動産の明渡し等を巡る問題など)

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