業務中の事故で夫を亡くされた妻からのご相談──会社提示額を検証し約4,000万円台の一括払いで示談した解決事例(死亡労災)

業務中の事故でご主人を亡くされた奥様のご相談──会社提示額を検証し約4,000万(解決事例アイキャッチ)

事案の属性

相談者 業務中の事故で亡くなられた男性(製造業勤務)の妻
業種・規模 製造業
相談ジャンル 労働災害(業務中の事故による死亡・会社への損害賠償請求)
結果 死亡事案
解決額 約4,000万円台(示談による解決・一括払い)
解決までの期間 約7ヶ月(示談合意まで)

ご相談時の状況

製造業の会社に勤めていた夫を、業務中の事故で亡くされた妻からのご相談です。会社側にはすでに代理人弁護士がついており、示談金の提示を受けている状況でした。

「提示された金額が妥当なのかどうか、自分では判断できない」「会社がかけていた生命保険のお金を賠償額から差し引くと説明されたが、納得がいかない」──弁護士がついた会社を相手に、ご遺族が一人で交渉するのはあまりに不利な状況です。当法人の労災専用サイトをご覧になり、お電話でのご相談で損害額の見通しと交渉方針をご説明したうえで、正式にご依頼いただきました。

争点・難しさ

本件には、金額の妥当性チェックにとどまらない、複数の専門的な論点がありました。

  • 生命保険金の控除(損益相殺)の可否──会社は、会社契約の生命保険から支払われたお金を損害賠償額から差し引くべきだと主張していました
  • 会社の支払い能力(回収可能性)──会社が使用者賠償責任保険に入っておらず、賠償金を会社の自己資金から支払わせる必要がありました。合意できても実際に回収できなければ意味がありません
  • 遺族年金との支給調整リスク──賠償金の受け取り方・和解条項の書き方によっては、その後の遺族年金の支給に影響が及ぶおそれがありました
  • ご遺族の感情面──謝罪を求めたいお気持ちと、条件面の交渉をどう両立させるかにも配慮が必要でした

ブライトの方針・対応

  • 生命保険金の控除に反論──問題の保険は福利厚生として加入していたものであり、損害の填補を目的とするものではない(損害と保険金の間に因果関係がない)として、損益相殺の対象にならないと構成。あわせて保険約款を精査し、受取人の指定がない場合の取り扱いを確認して、妻が受け取るべきお金であることを整理しました
  • 回収可能性の調査──会社の商業登記や不動産登記などを取得して資産状況を調査し、「合意したのに支払われない」リスクに備えました
  • 毅然とした交渉スタンス──ご遺族の心情を踏まえ、安易な譲歩はしない姿勢を相手方代理人に明確に伝えたうえで、金額の引き上げを求めました
  • 和解条項の設計──解決後に遺族年金の支給調整が問題になるリスクを最小化するよう、和解条項の文言を工夫しました。解決後に年金側から照会があった際も、当法人が窓口として対応しました

結果

交渉の結果、生命保険金の控除を前提としない水準まで金額を引き上げ、約4,000万円台を会社から一括で支払わせる内容の示談が成立しました(示談合意まで約7ヶ月)。金額の交渉だけでなく、支払いの確実性と解決後の年金への影響まで含めてケアし、ご相談者には最終的にご納得のうえで解決いただきました。

担当弁護士(労災部統括弁護士・笹野皓平)のコメント

会社側から示談金の提示があると、「会社が弁護士を通じて出してきた数字だから、妥当なのだろう」と受け入れてしまいがちです。しかし、提示額が法的に正当な賠償額を下回っているケースは少なくなく、本件のように「保険金を差し引く」といった主張が本当に正しいのか、専門的な検証が必要な場合もあります。さらに死亡労災では、金額そのものに加えて、支払いの確実性や遺族年金への影響といった「解決後」まで見据えた設計が欠かせません。提示を受けた段階で構いませんので、サインする前に一度ご相談ください。

関連情報

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業務中の事故でご家族を亡くされ、会社から示談金の提示を受けている方は、サインをする前に、労災に注力する弁護士法人ブライトにご相談ください。

※本事例は当時の個別事情に基づく解決例であり、結果を保証するものではありません。