「親に頼まれて、弟の家族に土地をタダで使わせてきた」「知人に空き家を無償で貸したまま、20年が過ぎた」「父が亡くなり、叔父が住んでいる実家を相続したが、家賃は一円も入っていない」——このページは、そうした無償(またはそれに近い条件)で不動産を使わせてきた所有者・地主・相続人のために書いています。
先に結論をお伝えします。無償で貸している関係が法律上の「使用貸借」にあたるのであれば、そこには借地借家法が適用されません。つまり、賃貸借の立ち退きで必ず問題になる「正当事由」も「立退料」も、法律上は原則として不要です。
ただし、話はそこで終わりません。相手方は「これは賃貸借だ」「長年住んでいるのだから追い出せないはずだ」と反論してきます。実務の主戦場は、使用貸借なのか賃貸借なのかという「入口の認定」と、使用貸借をどう終わらせるかという「出口の設計」の二点です。この記事では、その二点を所有者側の目線で整理します。
この記事でわかること
- 使用貸借と賃貸借の決定的な違い(借地借家法が適用されるかどうか)
- 固定資産税程度の負担では賃貸借にならないという実務の考え方と、逆に賃貸借と認定されてしまう危険水域
- 使用貸借を終わらせる法律上の道すじ(民法597条・598条の使い分け)
- 貸主が亡くなっても使用貸借は終わらない——借主の死亡とは扱いが真逆であること
- 親族間で特に問題になる「黙示の使用貸借」「長年の居住」「遺産分割との関係」
- 交渉が決裂したときの明渡し請求訴訟の流れと、立退料が法律上不要でも解決金を積む実務判断
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使用貸借とは何か——賃貸借との決定的な違いは「借地借家法の有無」
使用貸借とは、ごく単純にいえば「タダで貸して、後で返してもらう約束」です。民法593条は、当事者の一方が無償で使用収益をした後に返還することを約して物を受け取ることで効力を生じる契約、と定めています。契約書を交わしていなくても、口約束でも、さらには「なんとなく使わせているうちに何十年も経った」という状態でも、使用貸借は成立します。
一方の賃貸借は、賃料という対価を支払う契約です。そして、建物の賃貸借と、建物所有を目的とする土地の賃貸借(借地)には、借地借家法という借主保護の法律が適用されます。ここが分かれ目です。
借地借家法が適用されると、貸主から契約を終わらせるには「正当事由」が必要になり、その正当事由を補うために立退料を支払うのが実務の相場観になります。正当事由の中身については正当事由とは何か(借地借家法28条)を解説したページで詳しく整理しています。
これに対して使用貸借には借地借家法が適用されません。無償で借りている人を、有償で借りている人と同じだけ手厚く保護する理由がないからです。したがって、正当事由も法定更新も、法律上は問題になりません。両者の違いを一覧にすると次のとおりです。
| 比較項目 | 使用貸借(無償) | 賃貸借(有償) |
|---|---|---|
| 対価 | 無償。固定資産税相当額など、必要費の実費負担にとどまる | 賃料あり。相場に近い金額が継続的に支払われている |
| 借地借家法の適用 | 適用なし | 建物賃貸借・建物所有目的の借地に適用あり |
| 正当事由 | 不要 | 必要(借地借家法28条) |
| 立退料 | 法律上は原則不要(実務上、解決金を積むことはある) | 正当事由を補完するため支払うのが通例 |
| 貸主の死亡 | 終了しない。相続人が貸主の地位を引き継ぐ | 終了しない。相続人が賃貸人の地位を引き継ぐ |
| 借主の死亡 | 終了する(民法597条3項) | 終了しない。相続人が賃借人の地位を引き継ぐ |
| 終了のさせ方 | 期間満了・目的の達成・借主の死亡(597条)/足りる期間の経過による解除・いつでも解除(598条) | 期間満了時の更新拒絶+正当事由、または債務不履行解除(信頼関係破壊) |
| 第三者への対抗 | 登記できず、原則として新所有者に対抗できない | 建物引渡し・借地上の建物登記で対抗できる |
ここが最大のポイント
賃貸借であれば、所有者側は「正当事由」という高いハードルを越え、さらに立退料を支払わなければ明渡しは実現しません。ところが使用貸借であれば、そのハードルは法律上存在しません。
だからこそ、相手方は「使用貸借ではない」と主張してきます。所有者側の勝負どころは、法廷での正当事由の立証ではなく、「これは使用貸借である」と最初に固めきることです。
主戦場は「使用貸借か賃貸借か」の認定——固定資産税程度なら使用貸借
無償といっても、実際には「固定資産税だけは払ってもらっている」「水道代は相手負担」というケースがほとんどです。この負担があると賃貸借になってしまうのか、が最初の関門です。
固定資産税相当額の負担は「対価」ではない
民法595条1項は、借用物の通常の必要費は借主が負担すると定めています。固定資産税や都市計画税は、その不動産を使い続けるうえで当然に発生する費用ですから、これを借主が払っていても、それは「使用収益の対価」ではなく必要費の負担にすぎない、というのが実務の基本的な理解です。裁判例でも、固定資産税等の公租公課を借主が負担していたとしても、それが使用収益の対価としての意味を持つと認めるに足りる特段の事情がない限り、賃貸借とは認められないとされた例があります。
したがって、固定資産税相当額(およびそれに近い水準の実費)の負担にとどまるのであれば、使用貸借と評価される可能性が高いと考えてよいでしょう。
逆に「賃貸借」と認定されてしまう危険水域
問題は、金額が実費の範囲を超えているときです。次のような事情があると、賃貸借と認定されるリスクが一気に高まります。
- 受け取っている金額が、周辺の家賃相場・地代相場に近い(あるいは実費の何倍にもなっている)
- 金額が「毎月◯万円」という定額で、実費の増減と連動していない
- 振込の摘要や帳簿に「家賃」「地代」と記載している
- 確定申告で不動産所得として計上している
- 「賃貸借契約書」という表題の書面を交わしてしまっている
- 更新料・敷金・保証金など、賃貸借に特有の金銭を授受している
これらは所有者側が過去に何気なくやってしまっていることが多く、後から「使用貸借だった」と主張しても覆しにくい材料になります。明渡しを検討し始めた時点で、まず自分の側の帳簿・申告・振込記録を確認してください。相手方の代理人は必ずそこを突いてきます。
なお、土地を無償で使わせているケースでは、地代の水準によって「借地権が発生しているか」という別の論点にもつながります。
使用貸借の終わらせ方——民法597条と598条の使い分け
使用貸借であると整理できたら、次は「どうやって終わらせるか」です。民法は終了原因を2つの条文に分けて置いています。所有者側は、自分のケースがどの類型かを最初に見極める必要があります。
民法597条——契約が自動的に終わる場合
- 期間を定めたとき(1項):その期間が満了すれば終了します。「息子が大学を卒業するまで」のように期限が切ってあるケースです。
- 目的を定めたとき(2項):期間は決めていないが使用目的は決めていた場合、借主がその目的に従って使用収益を終えた時点で終了します。「建て替え工事の間だけ仮住まいに」といった場合が典型です。
- 借主が死亡したとき(3項):使用貸借は借主が死亡すれば終了します。相続人には引き継がれないのが原則です。
民法598条——貸主から終わらせる場合
- 1項:期間は定めず目的だけ定めていた場合、その目的に従って使用収益をするのに足りる期間が経過したときは、貸主は契約を解除できます。
- 2項:期間も目的も定めていなかった場合、貸主はいつでも契約を解除できます。
- 3項:借主の側からは、いつでも解除できます。
親族間の無償使用の多くは、期間も目的もはっきり決めずに始まっています。この場合は598条2項が使え、貸主はいつでも解除できる——これが原則です。所有者にとっては最も強い武器になります。
ただし、実務上は「目的は定まっていなかった」と言い切れないケースが多いのが実情です。「弟一家が生活の本拠として住むため」という目的があったと評価されると1項の話になり、「使用収益をするのに足りる期間」が経過したかどうかが争点になります。この期間は年数だけで機械的に決まるものではなく、使用の目的、当事者の関係、貸主が返還を必要とする事情、借主が受けた利益の程度などを総合的に考慮して判断されます。
所有者側が押さえておくべき現実
「いつでも解除できる」といっても、解除の意思表示をした翌日に出て行かせられるという意味ではありません。裁判所は、長年にわたり生活の本拠として使わせてきた事案では、相当な猶予期間を置くべきだと考える傾向にあります。また、解除が権利の濫用や信義則違反にあたるとして制限された裁判例もあります。
実務では、「解除は通るが、明渡しまでに半年から1年程度の猶予を置く」という着地が現実的です。ここを見誤って「明日出て行け」と迫ると、かえって相手方に有利な材料を与えることになります。
貸主が死亡しても使用貸借は終わらない——借主の死亡とは真逆
相続をきっかけにご相談に来られる方が、最も驚かれるのがこの点です。
民法597条3項は、借主が死亡すれば使用貸借は終了すると定めています。しかし、貸主が死亡した場合については何も定めていません。つまり、貸主が亡くなっても使用貸借は終了せず、貸主としての地位はそのまま相続人に引き継がれます。
「父が亡くなったのだから、父が結んだタダ貸しの約束も終わったはずだ」というのは、残念ながら誤りです。相続した不動産に叔父や兄弟が無償で住み続けている場合、相続人は貸主の立場を引き継いだうえで、あらためて自分の名前で終了の手続を取る必要があります。
相続人が使用貸借を解消するときの手順
- ①権利関係を確定させる:相続登記を済ませ、所有者であることを登記上も明確にします。遺産分割が未了なら、誰が取得するかを先に決めます。
- ②契約の性質を確定させる:被相続人と借主の間に金銭のやり取りがあったか、目的や期間の定めがあったかを、通帳・確定申告書・古い書面から洗い出します。
- ③相続人全員の意思をそろえる:共有のまま解除する場合、解除は管理行為として持分の過半数で足りると考えられますが、後の紛争を避けるため全員の同意を取るのが安全です。
- ④内容証明郵便で解除・明渡しを通知する:解除の意思表示をした日を証拠に残します。あわせて明渡しの猶予期限を示します。
- ⑤交渉、決裂すれば訴訟:建物明渡請求訴訟(土地なら建物収去土地明渡請求訴訟)へ進みます。
相続した実家に親族が居座っているケースの具体的な進め方は、相続した実家に居座られたときの明渡しのページで詳しく解説しています。
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親族間だからこそ難しい論点——黙示の使用貸借・長年の居住・遺産分割
契約書がなくても使用貸借は成立している(黙示の使用貸借)
親族間では契約書がないのが普通です。しかし、契約書がないことは「何の権利もない不法占有だ」という結論には直結しません。裁判所は、無償で使わせることを当事者が了解していたと評価できれば、黙示の使用貸借が成立していたと認定します。
これは所有者にとって不利にも有利にも働きます。不利な面は、相手方が完全な無権利者ではなくなることです。有利な面は、使用貸借であると認定されれば借地借家法の保護は及ばず、598条の解除の土俵に持ち込めることです。むしろ「不法占有だ」と主張して否定されるより、「使用貸借であり、すでに解除した」と構成するほうが、実務上は筋が通ることが多くあります。
相続開始から遺産分割までは使用貸借が推認されることがある
被相続人と同居していた相続人が、被相続人の死後もその建物に住み続けているケースでは、被相続人と同居相続人との間に、相続開始時を始期とし遺産分割終了時を終期とする使用貸借の合意があったと推認されるという考え方が取られた例があります。
この場合、遺産分割が終わるまでは明渡しを求めにくく、実務上は先に遺産分割を決着させることが明渡しへの最短ルートになります。
遺留分・特別受益との絡み
長年にわたり無償で不動産を使わせていたことが、相続の場面で「特別受益にあたるのではないか」という主張につながることもあれば、明渡しを求められた側が「自分には遺留分がある」と反論してくることもあります。使用貸借の解消は、単独の明渡し問題として片づかず、相続全体の清算とセットで解決したほうが早く終わることが少なくありません。相手方が相続人でもある場合は、この視点を最初に持っておくべきです。
交渉から明渡しまでの実務——自力救済は違法なので行わない
進め方の順序
- 事実の棚卸し:いつから、誰が、どういう経緯で使っているのか。金銭の授受はあるか。書面はあるか。ここを詰めずに通知を出すと、相手方の反論で足元をすくわれます。
- 内容証明郵便による解除・明渡し通知:解除の根拠条文(598条1項または2項)を示し、明渡し期限を明示します。感情的な文言は入れません。
- 任意交渉:期限、荷物の処分、鍵の返還、原状回復の範囲、清算金の有無を詰めます。合意できたら必ず書面化します。
- 訴訟:決裂すれば建物明渡請求訴訟(土地上に相手方の建物があるなら建物収去土地明渡請求訴訟)を提起します。
- 強制執行:判決が出ても任意に退去しない場合は、執行官による明渡しの強制執行を行います。
訴訟から強制執行までにかかる期間や費用の全体像は、明渡し訴訟と強制執行の流れのページにまとめています。
鍵の交換・荷物の撤去・無断での立入りはすべて違法です
「自分の持ち物なのだから」と考えて、勝手に鍵を交換する、玄関に板を打ち付ける、荷物を運び出して処分する、留守中に立ち入る——これらはすべて自力救済として違法です。所有者であっても許されません。
住居侵入罪・器物損壊罪・窃盗罪に問われる可能性があるほか、民事でも損害賠償を命じられることがあります。そして何より、明渡し請求の場面で所有者側が一気に不利になります。
鍵の返還や残置物の処分は、必ず合意書または判決・執行手続を通じて行ってください。
立退料は法律上不要でも、解決金を積むことがある
使用貸借では立退料は法律上不要です。しかし実務では、あえて少額の解決金を提示するという判断をすることがあります。理由は次のとおりです。
- 訴訟になれば判決まで1年前後、強制執行まで含めればさらに数か月かかることがある。その間の固定資産税・管理コスト・売却機会の逸失を金額に換算すると、早期解決のほうが安く済む場合がある
- 「使用貸借か賃貸借か」の認定に不確実性が残る事案では、判決リスクを買い取る意味がある
- 引越費用相当額という名目であれば相手方も受け入れやすく、親族との関係を決定的に壊さずに合意書を締結できる
ただし、賃貸借の立退料の相場(家賃の数か月分から、営業補償を含めれば数百万円以上)とは水準がまったく違います。使用貸借で賃貸借並みの金額を提示する必要はありません。ここは弁護士が入るかどうかで金額が大きく変わる場面です。
弁護士の実務では——ブライトが実際に扱った類型から
弁護士法人ブライトでは、大阪・関西を中心に、所有者側・地主側からの明渡しのご相談を継続的にお受けしています。実際の事件から見えてきた実務の勘所をお伝えします。
①「使用貸借」構成は、使い方によって刃が両側に向く
ある建物明渡しの事案では、店舗前の一部について「賃貸借契約の範囲外であり、法的には使用貸借にすぎない」という整理が示されたことで、その部分は立退料ゼロで明け渡すべきだという方向に傾いた局面がありました。使用貸借と認定されることが、いかに借主の立場を弱めるかを示す例です。
所有者側から見れば、これは「使用貸借であると早期に固めることの価値」を意味します。逆に、こちらが賃貸借だと誤解したまま高額の立退料を提示してしまうと、本来払う必要のなかった金額を自ら差し出すことになります。最初の見立てが結論を決めます。
②親族間の無償使用は、金銭請求と絡んで一気に紛争化する
自分の土地の上に親族が所有する建物が建っており、長年無償で使わせていた——という事案では、ある日突然、相手方に代理人弁護士が就任し、過去の金銭のやり取りについて内容証明郵便が届く、という展開がありました。無償の関係は、当事者の関係が良好なうちは問題になりませんが、相続や関係悪化を引き金に、過去にさかのぼった金銭請求という形で噴き出します。
こうした場面では、単に「出て行ってほしい」だけでなく、これまでの負担(固定資産税、修繕費、管理の手間)を法的にどう主張するかを組み立てることが交渉力になります。ブライトでは、明渡しと過去の清算をひとつのパッケージとして設計します。
③相手方が感情的な事案では、弁護士を窓口にすること自体が解決策になる
相続した不動産の鍵を親族が持ったまま自由に出入りしている、という事案では、当事者同士が直接やり取りするほど話がこじれていました。弁護士が窓口に入り、相手方が受け入れやすい書面の形式を工夫することで、約8か月かけて鍵の返還と所有権の確認まで到達した例があります。
親族間の紛争では、「法的に正しい主張をすること」と「相手方が呑める形にすること」は別の技術です。所有者・地主の側から立ち退きを進めるときの全体像は、貸主・地主のための立ち退き総合ガイドにまとめています。
よくある質問
Q. 20年間タダで住まわせています。今さら出て行けと言えますか?
期間も使用目的も定めずに貸していたのであれば、民法598条2項により貸主はいつでも解除できるのが原則です。20年という期間そのものが権利を発生させることはありません。ただし、目的が定まっていたと評価される場合には「使用収益をするのに足りる期間が経過したか」が争点になりますし、長期間の居住実績がある事案では相当な猶予期間を置くべきだと判断されることがあります。「言えるが、明日からとはいかない」と理解しておくのが正確です。
Q. 固定資産税分だけ払ってもらっています。これは賃貸借になりますか?
原則として賃貸借にはなりません。通常の必要費は借主が負担するのが民法の建前であり、固定資産税相当額の負担は使用収益の対価とは評価されないのが一般的です。ただし、受け取っている金額が相場の地代・家賃に近い水準まで膨らんでいる場合や、帳簿・確定申告で「賃料」として処理している場合は、賃貸借と認定される可能性があります。
Q. 父から相続した家に叔父が無償で住んでいます。相続で契約は終わりませんか?
終わりません。使用貸借が終了するのは借主が死亡した場合であって、貸主の死亡では終了しません。貸主の地位は相続人に引き継がれます。相続人としてあらためて解除の意思表示を行い、明渡しを求める必要があります。まず相続登記と遺産分割の状況を確認してください。
Q. 使用貸借でも立退料を払わなければなりませんか?
法律上は原則として不要です。借地借家法が適用されないため、正当事由を補完するための立退料という発想自体がありません。ただし、早期解決や紛争リスクの回避を目的として、引越費用相当額などの解決金を提示する実務判断はあります。賃貸借の立退料の相場に引きずられる必要はありません。
Q. 使用貸借がついたまま土地・建物を売却できますか?
売却自体は可能です。使用貸借は登記できず、原則として新所有者に対抗できないため、買主が明渡しを請求することもできます。ただし、占有者がいる不動産は買い手がつきにくく、価格も相当下がるのが実情です。実務上は先に使用貸借を解消し、明渡しを完了させてから売却するほうが、手取りが大きくなるケースが多くあります。
Q. 相手方が「賃貸借だ」と主張してきました。どうすればよいですか?
相手方の主張の根拠を確認したうえで、こちらから反証を積みます。振込記録、金額の推移、確定申告の内容、周辺の賃料相場との比較などが材料になります。この段階で自己流の書面を出すと、後で不利な証拠として使われることがあります。反論書を出す前にご相談ください。
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監修:弁護士法人ブライト 代表弁護士 和氣良浩
大阪弁護士会所属。弁護士法人ブライト代表。不動産トラブル・企業法務・相続を中心に、大阪・関西の案件を幅広く取り扱う。「みんなの法務部」コンセプトを提唱し、中小企業・個人の法律問題に対応。