認定基準
認定基準とは
認定基準とは、労災保険の実務において、ある傷病が業務上のものかどうかを判断するために厚生労働省が定めている行政上の基準(通達)です。
事故による負傷は業務との因果関係が比較的明確ですが、脳・心臓疾患や精神障害、職業性の疾病は、業務以外の要因も関与するため判断が困難です。認定基準は、全国の労働基準監督署で統一的・迅速に判断できるように設けられています。
主な認定基準
- 脳血管疾患及び虚血性心疾患等の認定基準(2021年9月改正)—いわゆる過労死ライン(月80時間・100時間の時間外労働)を含む
- 心理的負荷による精神障害の認定基準(2023年9月改正)
- 腰痛の業務上外の認定基準
- 振動障害、騒音性難聴、上肢障害などの認定基準
- 石綿による疾病の認定基準
認定基準の法的性質
認定基準は行政内部の通達であり、裁判所を法的に拘束するものではありません。認定基準を満たさないとして不支給とされた事案でも、取消訴訟で裁判所が業務起因性を認めた例は少なくありません。
不支給決定への対応
認定基準に当てはまらないと言われても、あきらめる必要はありません。審査請求・再審査請求・取消訴訟という不服申立ての手段があり、証拠の追加や法的な主張の組み立てで結論が変わり得ます。労災の不支給でお困りの方は弁護士にご相談ください。
労災の損害賠償請求について詳しくは、重篤な労働災害の損害賠償請求もあわせてご覧ください。
