業務起因性
業務起因性とは
業務起因性とは、業務と負傷・疾病・障害・死亡との間に相当因果関係が認められることをいい、労災認定(業務災害)の中心的な要件です。
単に「仕事中にケガをした」だけでは足りず、その災害が業務に内在する危険が現実化したものと評価できることが必要です。
業務遂行性との関係
業務災害の認定では、まず労働者が事業主の支配・管理下にあったか(業務遂行性)が判断され、そのうえで業務と災害との因果関係(業務起因性)が判断されます。業務遂行性は業務起因性の第一次的な判断材料であり、両者がそろってはじめて業務災害と認められます。
業務起因性が争われやすいケース
- 脳梗塞・心筋梗塞など、私病との区別が問題になる疾病(過労死)
- うつ病などの精神障害
- 休憩時間中や事業場外での災害
- 従業員同士のけんか・第三者の暴行による負傷
- 基礎疾患を持つ労働者の発症
こうしたケースでは、労働時間の記録、作業環境、発症前の業務内容などの証拠に基づいて、業務に内在する危険が現実化したといえるかが個別に判断されます。
不支給とされた場合の対応
業務起因性が否定されて労災が不支給となった場合でも、審査請求や取消訴訟で結論が覆ることがあります。また、労災認定の有無にかかわらず、会社への損害賠償請求では裁判所が独自に因果関係を判断します。証拠の収集と法的な組み立てが結果を左右するため、弁護士への相談が有効です。
労災の損害賠償請求について詳しくは、重篤な労働災害の損害賠償請求もあわせてご覧ください。
