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相続(遺言作成・遺産分割等)の基礎知識

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共有名義の不動産の賃料や駐車場代を一人が独占——不当利得で取り戻せる?弁護士が解説

このページは、共有名義の不動産の賃料・駐車場代を共有者の一人が独占しているときに自分の取り分を取り戻す方法について、芦屋・阪神間の相続不動産のご相談を取り扱う弁護士法人ブライト(代表:和氣良浩弁護士)が、実務の視点から整理した解説記事です。

はじめに|「賃料は全部あの人が受け取っている」——それ、本当に相手の取り分ですか

親から相続した土地に、貸しビルやアパート、月極駐車場が付いていた。名義は自分を含む複数人の共有——。ところが、その賃料や駐車場代を、共有者の一人だけが受け取り、他の共有者には一円も入らず、収支の報告すらない。相続不動産の現場で決して珍しくないご相談です。

  • 実家の土地を兄弟で共有しているが、そこに建つ賃貸物件の家賃を、同居していた兄が全部受け取っている
  • 亡くなった親の駐車場を、共有者の一人が管理し、収入をひとりで握っている
  • 賃料がいくら入っているのか、そもそも誰にいくらで貸しているのかも教えてもらえない
  • 「管理しているのは自分だから」と言われ、取り分の話ができない

結論から申し上げます。共有不動産から生じる賃料は、本来、持分の割合に応じて各共有者に帰属します。一人が全部を受け取り続ける状態は、法律上「当然」ではありません。取り分を求める手段が、民法に用意されています。

この記事では、共有名義の不動産の賃料や駐車場代を他の共有者が独り占めしているときに、自分の取り分を取り戻す2つの法的根拠、いくら・いつまで遡って請求できるかの考え方、そして「賃料の実額がわからない」という立証の壁をどう越えるかを、弁護士が解説します。

賃料が入ってこない、収支も教えてもらえない——その状態のまま時間が経つほど、取り戻せる範囲は狭まります。
分ける・取り戻すの前に、一度だけ法律の目を通してください。
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1. 「共有なのに一人が賃料を全部取っている」——まず原則を押さえる

1-1. 賃料は持分の割合に応じて分けるのが原則

出発点になるのは「共有物から生じる収益は、持分の割合に応じて各共有者に帰属する」という原則です。これは、共有物の使用を定めた民法249条1項から導かれます。

各共有者は、共有物の全部について、その持分に応じた使用をすることができる。(民法249条1項)

「使用する」ことには、自分で住む・駐車するといった直接利用だけでなく、第三者に貸して賃料を得る収益も含まれ、その収益(果実)は持分割合に従って各共有者に分配されるのが原則です。3人が3分の1ずつ共有する土地の駐車場収入なら、各人が3分の1ずつ受け取るのが本来の姿です。

つまり、共有者の一人が賃料を全額受け取っている状態は、その一人が「自分の持分を超える分」まで受け取っていることを意味します。この「超えた分」が、後で述べる請求の対象です。

1-2. 「管理しているから自分のもの」は通らない

現場でよく聞くのが、「物件を管理しているのは自分だから、賃料も受け取って当然だ」という言い分です。

たしかに、修繕の手配、賃借人とのやり取り、固定資産税の支払いといった管理の手間はかかり、こうした管理費用・税負担は精算の場面で当然に考慮されます。しかし、管理することと、賃料を独占してよいことは別の話です。管理の手間や立て替えた費用は「持分に応じた分配額から差し引く(精算する)」形で調整すればよく、それを理由に他の共有者の取り分そのものを消すことはできません。

「誰が管理していたか」ではなく、「持分がいくらで、そこから生じた収益をどう分けるか」——ここが話の出発点です。

「管理しているから自分の取り分だ」と言われて引き下がる必要はありません。
持分に応じた取り分は、法律で守られています。
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2. 取り戻す2つの法的根拠

取り戻す道筋は、状況によって2つに分かれます。ご自身のケースがどちらに近いかを確認してください。

ケース使う根拠ポイント
① 共有者の一人が物件を自ら使い、または貸して賃料を得ている使用の対価の償還請求(民法249条2項)自己の持分を超える使用の対価を、他の共有者に償還する義務がある
② 第三者に賃貸し、その賃料を一人が独占している不当利得返還請求(民法703条・704条)持分に応じた賃料相当額を、法律上の原因なく得た利益として返還請求できる
共有不動産の賃料独占から取り戻す2つのルート(使用の対価の償還請求・不当利得返還請求)と請求額の目安・時効の関係を示したルート図

実際には両者は重なり合い、事案によってどちらの構成でいくか(あるいは併用するか)を検討します。以下、順に見ていきます。

2-1. 根拠①:使用の対価の償還請求(民法249条2項)

2023年4月に施行された改正民法で、共有物を使用する共有者の義務が明文化されました。それが民法249条2項です。

共有物を使用する共有者は、別段の合意がある場合を除き、他の共有者に対し、自己の持分を超える使用の対価を償還する義務を負う。(民法249条2項)

平たく言えば、共有物を持分以上に使っている人は、その「使いすぎた分」の対価を他の共有者に払いなさいというルールです。共有者の一人が土地や建物を自分で店舗・自宅・駐車場として使っている、あるいは自ら占有して利用している——こうした「自己使用」の場合に、他の共有者は「あなたは持分を超えて使っているのだから、その分の対価を払ってほしい」と求めることができます。

この規定が主に想定しているのは、共有者が共有物を自ら占有・使用しているケースです。一方、共有者の一人が物件を第三者に賃貸し、その賃料(法律上「果実」と呼ばれます)を独占している場合は、次に述べる不当利得返還請求(民法703条・704条)が正面の根拠になります。賃料などの果実は、判例上、持分割合に応じて各共有者に当然に帰属すると解されているためです。ご自身のケースが「独占者による自己使用」なのか「第三者賃貸の賃料独占」なのかで、使う条文が変わる——ここは実務上とても大切な区別です。

なお、「別段の合意がある場合を除き」とある通り、共有者全員で「あの物件はあなたが使ってよい」「賃料はあなたのものでよい」といった取り決めが過去にあれば、話は変わります。逆に言えば、そうした合意がないのに一方的に賃料を独占されているなら、対価償還を求める余地が十分にあるということです。

2-2. 根拠②:不当利得返還請求(民法703条・704条)

もう一つの、そして相続現場でよく使う根拠が、不当利得返還請求です。物件を第三者に賃貸し、その賃料を共有者の一人が独占して受け取っているケースが典型です。

自分の持分に応じた賃料は、本来、自分に帰属すべきものです。それを法律上の原因なく他の共有者が受け取っているのですから、その分は「不当利得」——法律上の根拠なく得た利益——にあたります。民法は次のように定めています。

法律上の原因なく他人の財産又は労務によって利益を受け、そのために他人に損失を及ぼした者(受益者)は、その利益の存する限度において、これを返還する義務を負う。(民法703条・要旨)

悪意の受益者は、その受けた利益に利息を付して返還しなければならない。(民法704条・要旨)

ここで注目すべきは、民法704条の「悪意の受益者」という部分です。

  • 善意(自分が受け取っている賃料に他人の取り分が含まれていると知らなかった)の場合は、703条により「利益の存する限度」で返還すればよい
  • 悪意(自分にその賃料を独占して受け取る法律上の根拠がないと知りながら受け取っていた)の場合は、704条により、受け取った額に利息を付けて返還しなければならない

ここでいう「悪意」とは、単に「他にも共有者がいると知っていた」ことだけを指すのではなく、自分に賃料全額を独占して受け取る正当な権利がないと知りながら受け取っていたことを意味します。たとえば「管理費を負担しているから全額もらってよいと思い込んでいた」といった事情があると、悪意にあたるかどうかが争点になることもあります。もっとも、他に共有者がいて本来は分配すべきだと分かっていながら独占し続けていたのであれば、悪意の受益者と評価され、利息分も含めて返還を求められる余地があります。長年にわたって独占されていたケースほど、この利息の有無は取り戻せる金額に効いてきます。

第三者に貸した物件の賃料を独占されているなら、不当利得として取り戻せる可能性があります。
相手が事情を知りながら受け取っていたなら、利息分も。まずは状況を整理するところから。
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3. いくら請求できる?いつまで遡れる?

3-1. 金額の基本的な考え方——「持分割合 × 賃料」

請求できる金額の考え方は、原則としてシンプルです。

あなたの持分割合 × その物件から生じた賃料(の総額)

これが、あなたが本来受け取るべきだった取り分の目安です。たとえば持分3分の1のあなたが、月30万円の賃料が入る物件で一円も分配を受けていなければ、月10万円分があなたの取り分の目安、ということになります。年間なら120万円、5年分なら600万円——独占されていた期間が長いほど、積み上がる金額は大きくなります。

ただし、これはあくまで出発点の一般論です。実際の算定では、次のような要素が絡み、単純な掛け算では終わらないことがほとんどです。

  • 管理費用・修繕費・固定資産税などを独占していた共有者が立て替えていれば、その持分負担分は差し引かれる
  • 賃料の実額が事案によって異なり、契約書や入金記録で確定する必要がある(後述の立証の壁)
  • 空室期間や賃料の変動があれば、期間ごとに計算し直す必要がある

実額の算定は、必ず個別の資料に基づいて行います。「だいたいこのくらい」で相手に請求しても、根拠を示せなければ交渉は動きません。逆に、資料に基づいた正確な計算を示せると、相手も無視できなくなります。

3-2. いつまで遡れる?——時効の一般的な考え方

「何年前の賃料まで取り戻せるのか」も、多くの方が気にされる点です。

賃料相当額の返還請求(不当利得返還請求)には、消滅時効があります。時効期間を過ぎた分は、原則として請求できなくなります。債権の消滅時効は、権利を行使できることを知った時から5年、または権利を行使できる時から10年で完成するのが原則ですが(民法166条1項)、具体的な起算点や期間は請求の法的構成(不当利得構成か249条2項の対価償還構成か)や事案によって異なり得るため、個別の確認が必要です。

ここで実務上、決定的に重要なことがあります。時効は、独占が続いている「今この瞬間」も、古い分から順に進行し続けているという点です。何もしなければ、取り戻せる範囲は日々狭まっていきます。

一方で、時効の進行を止める(完成を猶予する)手段もあります。段階に応じて、大きく2つの手だてがあります。

  • まだ本格的に対立したくない段階:内容証明郵便などで正式に支払いを求める「催告」を行うと、そこから一時的に時効の完成が猶予されます(民法150条1項。ひとまず時効を止めて交渉の時間を確保するための手段です)
  • 話し合いを本格化させる段階:調停の申立てをすると、その手続が続いている間は時効は完成せず、話し合いが不成立に終わっても、終了から6ヶ月間は完成が猶予されます(民法147条ほか)

いずれも詳細な適用は事案により異なるため、具体的な時効管理は個別にご確認ください。当事務所の実際の相続案件でも、共有物の賃料をめぐる不当利得請求について、調停の申立てによって時効の完成を猶予しながら手続を進めた場面がありました。「請求したいが、いきなり大ごとにはしたくない」という段階でも、まず催告で時効を止め、そのうえで交渉・調停へ進む——この順序で時効の管理だけは先に手を打っておくことが、後々の回収可能額を大きく左右します。

「請求しないまま様子を見ている」ことが、一番のリスクです。取り戻せる金額の上限は、時間とともに削られていくからです。

独占されている間も、古い分から時効は進んでいます。
「まだ揉めたくない」段階でも、時効を止める手だけは打てます。取り戻せる範囲が狭まる前に、一度ご相談ください。
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4. 最大の壁は「賃料の実額がわからない」——早く弁護士が資料を押さえる意味

ここまで読んで、「理屈はわかった。でも、いくら家賃が入っているのか、誰に貸しているのかも教えてもらえないのに、どうやって請求するのか」と感じた方も多いはずです。

実は、そこが共有賃料トラブルの最大の壁です。

4-1. 独占している側は、進んで情報を出さない

賃料を独占している共有者は、多くの場合、賃貸借契約書・賃料の入金記録・管理費の支出内訳といった資料を自分の手元に握っています。そして、請求される立場になると、これらの資料をなかなか出そうとしないのが実務の現実です。

当事務所が扱った相続案件でも、共有・未分割の土地を実質的に管理していた共有者が第三者(法人)へ賃貸し、賃料収入を単独で取得しながら、他の相続人には収支の開示を一切していなかった、というケースがありました。さらにその賃借人側も、賃料や権利金の支払いをめぐって「既払いだ」「これから資料を確認する」と主張を先延ばしにし、事実関係の確定そのものが長引きました。こうした「資料を出さない・出せない」という相手方の姿勢が、賃料独占トラブルを長期化させる典型的な要因です。

不当利得の金額は、原則として請求する側が立証しなければなりません。つまり、「いくら賃料が入っていたか」を、請求する側が資料で示す必要があります。相手が情報を出さない状況で、これは容易ではありません。

4-2. だからこそ、早い段階で弁護士が資料を押さえる

この壁を越えるために、弁護士は次のような手段を組み合わせて、賃料の実額の把握に動きます。

  • 賃借人(借主)への直接の照会:物件を借りている第三者に対し、契約内容や賃料額、支払先を確認する
  • 賃貸借契約書・登記・課税資料の収集:把握できる公的資料・付随資料から賃貸の実態を積み上げる
  • 調停・訴訟手続の中での資料開示:任意に出さない相手に対し、裁判所の手続を通じて資料の提出を促す
  • 時効の完成猶予とセットで進める:資料を集めている間にも時効は進むため、調停申立て等で並行して時効を止める

重要なのは、時間が経つほど資料は散逸し、記憶も薄れ、賃借人が入れ替わり、実額の立証が難しくなるという点です。独占が始まって間もないうちに動けば、契約関係も入金記録も追いやすい。逆に何年も放置してから動き出すと、「昔いくらで貸していたか」の証明自体が難航します。

「相手が教えてくれないから、どうしようもない」——多くの方がそこで諦めます。しかし、教えてもらえないことを前提に、第三者や手続を使って実額に迫るのが、弁護士の仕事です。早く相談することの最大の価値は、証拠がまだ生きているうちに押さえられることにあります。

「家賃がいくらか教えてもらえない」——その状態こそ、弁護士の出番です。
資料が散逸する前に動けるかどうかで、取り戻せる金額が変わります。
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5. 賃料を取り戻すだけでなく、共有そのものを解消するという選択

賃料の独占は、多くの場合「共有状態が続いていること」そのものから生まれる問題です。過去の賃料を取り戻すことは大切ですが、共有が続く限り、来月も再来月も同じ独占が繰り返されるリスクは残ります。

そこで実務では、「過去の賃料の清算」と「共有そのものの解消」を、できるだけ一体の交渉として設計します。共有を解消して単独所有・現金化まで持っていければ、賃料独占の問題は根本から消えるからです。当事務所の相続案件でも、賃料の不当利得の清算を、共有・未分割不動産の分割や評価の問題と切り離さず、まとめて交渉のテーブルに載せることで、解決までの道筋を整理してきました。

共有を解消する具体的な手段——話し合いによる持分の売買、代償分割、換価分割、そして話し合いがまとまらないときの共有物分割請求——については、別の記事で詳しく解説しています。

なお、共有物の管理に関する事項は、原則として持分の価格の過半数で決めることができます(民法252条1項)。ただし、この「過半数で決められる管理行為」に含まれるのは、比較的短期の賃貸借など一定の範囲に限られます。通常の建物賃貸借のように長期間にわたり相手の権利が強く保護される契約は、管理の範囲を超える行為として、共有者全員の同意が必要と解される場合があります。どこまでが過半数で決められ、どこからが全員同意を要するかは、契約の内容・期間によって変わるため、個別の検討が必要です。あわせて、各共有者はいつでも共有物の分割を請求でき(民法256条1項)、「賃料をどう分けるか」の議論を、「そもそもこの共有をどう終わらせるか」の議論に接続していくことが、根本解決への近道になります。

過去の賃料を取り戻すだけでなく、共有そのものを終わらせれば、独占は二度と起きません。
取り戻しと解消を一体で設計するご相談を承ります。
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6. よくあるご質問(FAQ)

Q1. 共有者が「管理費や固定資産税を自分が払っているから、賃料は自分のものだ」と言います。反論できますか?

反論できます。管理費や固定資産税を立て替えていることと、賃料を独占してよいことは、法律上まったく別の問題です。立て替えた費用のうち、あなたの持分に対応する分は、あなたの取り分(賃料相当額)から差し引いて精算すればよいだけで、それを理由にあなたの取り分そのものが消えるわけではありません。実務では、「賃料の分配額」から「立て替え費用の持分負担分」を控除した差引額で清算します。相手の言い分をそのまま受け入れる必要はありません。

Q2. もう何年も前から賃料を独り占めされています。過去の分は取り戻せますか?

過去にさかのぼって請求できる可能性はありますが、消滅時効の問題があり、古い分から順に請求できなくなっていきます(時効の期間・起算点は法的構成や事案により異なります)。重要なのは、放置している今この瞬間も時効が進んでいるという点です。まず内容証明郵便による催告で一時的に時効を止め、そのうえで調停の申立てなどで完成を猶予しながら請求を進める、といった段階的な手だてがありますので、「昔の分だから諦める」前に、まず現時点で何年分が請求可能かを確認されることをおすすめします。動き出しが早いほど、取り戻せる範囲は広くなります。

Q3. 賃料がいくら入っているのか、誰に貸しているのかも教えてもらえません。それでも請求できますか?

できる可能性があります。たしかに、不当利得の金額は原則として請求する側が立証する必要があり、相手が情報を出さないと立証は簡単ではありません。しかし、賃借人(借主)への照会、賃貸借契約書や課税資料の収集、調停・訴訟の手続を通じた資料開示など、相手が任意に出さない情報に迫る手段があります。むしろ「教えてもらえない」状態こそ、弁護士が間に入る意味が大きい場面です。ただし、時間が経つほど資料は散逸し立証が難しくなるため、早めのご相談をおすすめします。

7. まとめ|賃料の独占は「持分に応じて取り戻せる」。ただし時間との勝負

  • 共有不動産の賃料は、本来、持分の割合に応じて各共有者に帰属します(民法249条1項)。一人が全部受け取り続けてよいものではありません
  • 取り戻す根拠は2つ。独占者が自ら占有・使用している場合は使用の対価の償還請求(民法249条2項)、第三者に貸して賃料を独占している場合は不当利得返還請求(民法703条・704条)。ケースによって使う条文が変わります。相手が「独占する権利はない」と知りながら受け取っていた「悪意」の場合は、利息分も請求できる余地があります
  • 金額の目安は「持分割合 × 賃料」。ただし管理費・税負担の精算があり、実額は資料で確定します。遡れる期間は消滅時効の制約を受け、放置している今も時効は進行しています
  • 最大の壁は「賃料の実額がわからない」こと。相手は資料を出したがりません。だからこそ、証拠が生きているうちに弁護士が資料を押さえることに大きな意味があります
  • 過去の賃料を取り戻すだけでなく、共有そのものを解消すれば、独占は根本からなくなります。取り戻しと解消を一体で設計するのが実務の勘所です

賃料や駐車場代を独占され、取り分が入ってこない——そのまま時間が経つほど、取り戻せる金額は削られていきます。弁護士法人ブライトは、顧問先130社以上の企業法務で日々交渉と契約の実務を扱っており、その交渉力を相続不動産のご相談にも活かしています。芦屋・阪神間にお住まいの方は、芦屋・阪神間の相続不動産のご相談はこちらからお問い合わせください。

賃料が入ってこない、収支も見せてもらえない——その状態を「仕方ない」で終わらせないでください。
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監修:和氣 良浩 弁護士(弁護士法人ブライト 代表弁護士・大阪弁護士会所属)
弁護士歴20年以上。企業法務(顧問先130社以上)から相続・不動産まで幅広く手がける。芦屋在住。「その資産を、守り、受け継ぐために。」を信条に、売る前提ではなく住み続ける前提からも話せる相談対応を大切にしている。共有・未分割不動産をめぐる賃料の清算や共有解消の交渉・訴訟にも数多く携わっている。
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本記事は、一般的な情報の提供を目的とするものであり、個別案件に関する法的助言を目的とするものではありません。また、情報の正確性、完全性及び適時性を法的に保証するものではありません。
なお、本記事の内容に関する個別の質問や意見などにつきましては、ご対応できかねます。ただし、当該記事の内容に関連して、当事務所へのご相談又はご依頼を具体的に検討されている場合には、この限りではありません。

事務所概要

事務所名 弁護士法人 ブライト(大阪弁護士会所属)
開 業 平成21年(代表弁護士独立開業)
設 立 平成24年11月設立、平成27年1月に法人化
所在地 〒530-0057 大阪府大阪市北区曽根崎2丁目6番6号 コウヅキキャピタルウエスト12階
TEL 0120-931-501(受付時間9:00~18:00)
FAX 06-6366-8771
事業内容 法人向け(法律顧問・顧問サービス、相続(遺言作成・遺産分割等)、M&A・事業承継、私的整理・破産・民事再生等、相続(遺言作成・遺産分割等)、相続(遺言作成・遺産分割等)、相続(遺言作成・遺産分割等)、相続(遺言作成・遺産分割等)、相続(遺言作成・遺産分割等)、IT関連のご相談、相続(遺言作成・遺産分割等)など)、個人向け(相続(遺言作成・遺産分割等)・労災事故を中心とした損害賠償請求事件、債務整理・破産・再生等、相続、離婚・財産分与等、財産管理等に関する対応、不動産の明渡し等を巡る問題など)

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