このページは、労災死亡/一人親方・建設業の労災死亡について、死亡事故・労災死亡事案の遺族支援を多数取り扱う弁護士法人ブライト(代表:和氣良浩弁護士)が、相続実務とリンクさせて整理した解説記事です。
📝 この記事の3秒結論
- 一人親方は労災保険の特別加入で遺族補償が受けられる
- 未加入でも元請会社への損害賠償(注文者責任)は可能
- 建設現場では元請会社の安全配慮義務が広く認められる
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一人親方とは何か
一人親方とは、労働者を雇用せず自身(または家族のみ)で事業を行う事業主を指します。建設業の大工・鳶・電気工事士、運送業の個人事業主ドライバー、林業者等が代表例。
一人親方は法律上「労働者」ではなく「事業主」のため、原則として労災保険の対象外です。但し、危険有害業務が多いことから「特別加入制度」(労災保険法33条)で労災保険に任意加入できる仕組みになっています。
特別加入のメリットと加入方法
特別加入のメリット:
(1) 業務中・通勤中の事故で遺族補償年金が受給できる
(2) 葬祭料・遺族特別支給金(300万円)も給付対象
(3) 給付基礎日額は3,500〜25,000円から選択可(高い額ほど保険料も高い)
(4) 一般労働者と同等の補償が受けられる
加入方法:(1)所属する一人親方労災保険組合(特別加入団体)に加入、(2)労働基準監督署経由で労災保険手続き、(3)健康診断(業種により)。年間保険料は数万〜十数万円程度。
特別加入していなかった場合の手段
一人親方が特別加入していない場合でも、元請会社への損害賠償請求は可能です。
(1) 注文者責任(労働安全衛生法32条):建設工事の注文者・元請には労働者の安全確保義務
(2) 使用者責任(民法715条):実態として元請の指揮命令下にあれば、元請の使用者責任を問える
(3) 不法行為責任(民法709条):直接の安全配慮義務違反として請求
(4) 共同不法行為(民法719条):複数の元請・下請が関与する場合
建設現場の階層構造と責任
建設現場では、(1)注文者→(2)元請→(3)1次下請→(4)2次下請→(5)一人親方、という階層構造があります。事故時の責任:
(1) 元請:労働安全衛生法上の総括安全衛生責任者として全体安全管理義務。最も重い責任
(2) 1次・2次下請:自社が直接雇用する労働者の安全配慮義務、現場での協力義務
(3) 注文者(発注者):労安法上の特定事業者(一定規模以上の建設工事)の場合のみ責任
労災死亡事故では、複数の階層に対して同時に損害賠償請求するのが通例。連帯責任の主張で賠償金回収可能性が高まります。
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建設業特有の事故類型と労災認定
建設業の死亡事故類型:
(1) 墜落・転落:建設業死亡事故の最多原因(年間200件超)
(2) 建設機械接触:クレーン・重機との接触
(3) 崩壊・倒壊:足場・型枠等の倒壊
(4) 飛来・落下:上方からの物体落下
(5) はさまれ・巻き込まれ:機械との接触
これらは典型的な業務災害として労災認定されやすい類型ですが、(1)安全帯不使用、(2)安全教育不足、(3)現場安全管理体制不備、等の元請・現場責任者の責任追及が伴います。
一人親方死亡事案の実務的論点
(1) 事業主性の判断:実態として元請の指揮命令下にあった場合、労災保険上「労働者」として扱われ、元請の労災で給付される可能性
(2) 賠償金の遺族間配分:一人親方の場合、事業承継者と相続人の調整が必要
(3) 事業負債の処理:未払い材料代等を相続放棄するか限定承認するかの判断
(4) 偽装請負の疑い:実態が雇用関係の場合、法定労災が使えるため詳細な調査が必要
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ブライトの一人親方労災死亡サポート
弁護士法人ブライトは、一人親方・建設業の労災死亡事案で(1)特別加入の有無確認と給付請求、(2)元請・下請への損害賠償交渉、(3)実態雇用関係の主張立証、(4)複数階層への共同不法行為主張、(5)相続放棄・限定承認の判断、を一括サポートします。
「一人親方だから諦めるしか」は誤解です。建設業の死亡事故では元請への請求で十分な補償を得られるケースが多くあります。早期にご相談ください。
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監修:和氣 良浩 弁護士(弁護士法人ブライト 代表弁護士・登録番号30856)
死亡事故・労災死亡のご遺族支援を多数担当。「賠償請求権の相続」「相続放棄との関係」「労災遺族年金の損益相殺」「海外在住相続人の対応」など、賠償交渉と相続実務(戸籍調査・遺産分割・遺言)を一人の弁護士で完結できる体制でご家族をお支えしています。
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