このページは、自賠責で因果関係否認→異議申立ての実例を、賠償金の数字よりも「解決までの経緯」「ブライトの戦略」を中心に記録したものです(本記事は複数の解決事案を再構成した解説記事です。登場人物の属性・金額・事故場所等は実際の事案と異なります)。
📝 この記事の3秒結論
- 頚部捻挫と自律神経症状(バレー・リュー症候群等)の組合せは因果関係否認されやすい
- 初診時カルテの臨床所見(頚部痛・後屈痛)が立証の決め手
- 具体的診断名のカルテ記載は重要証拠
- 相手保ドラレコは「映像なし」回答でも、自賠責調査で別証拠が出てくる可能性がある
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事故の概要
ご依頼者様(40代女性・会社員)は、信号待ち中に後方から追突される事故に遭われました。事故直後から頚部の強い痛みと後頭部への放散痛が出現し、翌日に整形外科を受診。頚部捻挫と診断されました。
その後、症状は頚部痛にとどまらず、慢性的な頭痛・めまい・吐き気・睡眠障害といった自律神経症状へと広がりました。担当医師からはバレー・リュー症候群に類する診断を受け、治療が継続されました。
しかし、相手方の任意保険会社による対人一括対応は治療途中で打ち切られ、ご依頼者様は自費での通院を余儀なくされました。後遺障害の認定を求めて被害者請求を行ったところ、自賠責保険の判断は「事故と症状の因果関係が認められない」として非該当でした。
ブライトへのご相談
自賠責の非該当通知を受け取ったご依頼者様は、「事故後すぐに症状が出ていたのに、なぜ因果関係がないと言われるのか」という強い疑問と憤りを抱えてブライトにご相談されました。
ご相談時に伺った内容を整理すると、以下の問題点が浮かび上がりました。
- 被害者請求時に提出した医療記録が不十分だった可能性
- 自律神経症状(バレー・リュー症候群)の発症機序について説明不足だった可能性
- 初診時のカルテ内容が異議申立てで活用できるか未確認だった
- 事故状況(追突の衝撃の程度)を示す客観的資料の収集が不足していた
ブライトは「異議申立てで逆転できる可能性がある」と判断し、正式にご依頼をいただきました。
自賠責の非該当判断に納得できない方へ
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因果関係否認が起きやすい理由
頚部捻挫に伴う自律神経症状は、自賠責調査において因果関係が否認されやすい類型のひとつです。その主な理由は以下のとおりです。
① 症状の客観的証明が難しい
頭痛・めまい・倦怠感・睡眠障害といった自律神経症状は、レントゲンやMRIに映らないため、他覚的所見に乏しいと評価されがちです。自賠責の調査においては、画像で確認できる器質的損傷がないと、症状の存在そのものを疑われる場合があります。
② バレー・リュー症候群の医学的評価
バレー・リュー症候群(頚部外傷に伴う後頭部痛・めまい・耳鳴り・視力障害等の症状群)は、診断基準が明確でなく、疾患概念の評価が医師によって異なることがあります。そのため、自賠責調査において「症状が事故によるものか、元々の体質・既往症によるものか」が争点になりやすいのです。
③ 初診時の記録が不十分なケース
事故直後の初診カルテに頚部痛・後屈痛・圧痛などの臨床所見が具体的に記載されているかどうかは、因果関係立証において非常に重要です。「頚部捻挫」という診断名だけでなく、どのような所見に基づいてその診断がされたかが記載されていないと、因果関係を否定されやすくなります。
詳しくは頚部捻挫・むち打ちの後遺障害認定について解説したページもご参照ください。
ブライトの立証戦略
ブライトでは、因果関係否認の理由を分析したうえで、以下の立証戦略を構築しました。
戦略① 初診カルテの全記録を取得・精査する
最初の被害者請求では、診断書と診療報酬明細書のみが提出されていました。ブライトは改めて初診時のカルテ全ページを取得し、精査しました。
その結果、初診記録には「後頚部全体の圧痛あり」「後屈時の疼痛増強」「ジャクソンテスト陽性」といった具体的な臨床所見が記載されていることを確認。これらは事故による頚部外傷の存在を裏付ける重要な証拠です。初回請求時にこれらが提出されていなかったことが、因果関係否認につながった一因と考えられました。
戦略② バレー・リュー症候群の発症機序を医学的に説明する
自律神経症状と頚部外傷の因果関係について、主治医に詳細な医療照会文書を作成・送付し、「頚部外傷と自律神経症状の医学的関連性」について意見書の作成を依頼しました。主治医から得られた意見書では、頚椎周囲の交感神経節への刺激・炎症が自律神経症状を引き起こす機序について具体的に説明されており、これを異議申立書に盛り込みました。
戦略③ 事故状況の客観的証拠を追加収集する
相手方保険会社にドライブレコーダー映像の開示を求めたところ「映像なし」との回答でしたが、自賠責の調査段階で事故現場付近の防犯カメラ映像が別途確認される可能性を検討し、物損の修理記録・写真から衝撃の程度を立証する資料として活用しました。車体後部の損傷状況は、追突の衝撃が軽微でないことを示す補助的証拠となりました。
💡 立証戦略のポイントまとめ
- 初診カルテの全記録取得→ 臨床所見(圧痛・ジャクソンテスト等)を確認
- 主治医意見書の取得→ 自律神経症状の発症機序を医学的に説明
- 物損記録の活用→ 衝撃の程度を補助的に立証
- 異議申立書の論理的構成→ 因果関係否認の各論点に反論
異議申立書の構成と提出
ブライトが作成した異議申立書は、以下の構成で提出しました。
- 初回請求の非該当理由の分析と反論:自賠責調査事務所が因果関係を否定した根拠を推定し、それぞれの論点に対して具体的な証拠と医学的知見で反論する
- 初診時臨床所見の詳細提示:カルテに記載された圧痛・後屈痛・ジャクソンテスト陽性等の所見を時系列で整理し、事故との時間的近接性を示す
- 主治医意見書の添付:頚部外傷と自律神経症状の因果関係について医師が医学的見地から説明した意見書を証拠として添付
- 既往症との区別:事故前に同種の症状がなかったことを診療録で確認し、事故前後の症状の変化を明確化
- 物損状況の証拠提出:車両修理記録・損傷写真を添付し、追突の衝撃が軽微でないことを補助的に主張
異議申立書の提出から約3か月後、自賠責保険から「後遺障害等級認定」の通知を受けることができました。
この事案から学べる教訓
この事案には、頚部捻挫・自律神経症状で困っている方が参考にできる教訓がいくつかあります。
教訓1:非該当は「終わり」ではない
自賠責の非該当判断は、確定した結論ではありません。異議申立て(何度でも可能)や、その後の訴訟によって覆すことができる場合があります。「非該当と言われたから諦める」という前に、まず弁護士に相談することが重要です。
教訓2:初診カルテの記録が勝負を分ける
事故後すぐに医療機関を受診し、頚部の痛み・圧痛・可動域制限などの症状を医師にしっかり伝えることが、後々の立証において決定的な意味を持ちます。「たいしたことないだろう」と思っても、事故翌日までには必ず受診してください。
教訓3:自律神経症状は「見えない症状」だからこそ証拠が必要
頭痛・めまい・睡眠障害などの自律神経症状は、画像に映らないため「証拠がない」と思われがちです。しかし、カルテの記載・主治医意見書・症状日記など、複数の間接証拠を積み重ねることで因果関係を立証できる可能性があります。
後遺障害等級認定の仕組みについては、むち打ちの後遺障害等級認定の流れについて解説したページもあわせてご覧ください。
自律神経症状・頚部捻挫でお困りの方へ
「非該当だった」「因果関係を否定された」という方も、ぜひ一度ご相談ください。
着手金0円・完全成功報酬で対応いたします。
弁護士に依頼するメリット
異議申立ては、被害者ご自身でも行うことができます。しかし、自賠責の判断を覆すためには非該当の理由を正確に把握し、それに対応した証拠と医学的論拠を揃える必要があります。これは専門知識がない方にとって非常に高いハードルです。
弁護士に依頼することで、以下のサポートが受けられます。
- 医療記録の取得・精査:医師への照会文書作成も含めて対応
- 主治医への意見書作成依頼:医師に伝わる専門的な依頼文を作成
- 異議申立書の作成:因果関係否認の論点に対して法的・医学的に反論
- その後の示談交渉・訴訟対応:等級認定後の損害賠償交渉もシームレスに対応
ブライトは着手金0円・完全成功報酬ですので、費用の心配なく依頼していただけます。
弁護士依頼のメリットについては、交通事故を弁護士に依頼するメリットについてまとめたページもご参照ください。
よくある質問
Q. 異議申立ては何回でもできますか?
A. 自賠責への異議申立ては回数の制限はなく、何度でも申立てることができます。ただし、新たな証拠や医学的根拠を追加しない限り、同じ結論が出る可能性が高いため、しっかりと戦略を立てたうえで申立てることが重要です。
Q. 異議申立てで認定されなかった場合はどうなりますか?
A. 自賠責の判断に不服がある場合、自賠責保険・共済紛争処理機構への申請や訴訟提起という手段が残っています。訴訟では裁判所が独自に因果関係・後遺障害の有無を判断するため、自賠責の判断が覆るケースもあります。
Q. バレー・リュー症候群は後遺障害等級の認定対象になりますか?
A. バレー・リュー症候群そのものが独立した等級として規定されているわけではありませんが、症状の内容や程度によって14級9号(局部に神経症状を残すもの)や12級13号(局部に頑固な神経症状を残すもの)として認定される可能性があります。認定のためには症状の一貫性・継続性と因果関係の立証が重要です。
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まとめ
自賠責保険で「因果関係否認・非該当」の判断を受けた場合でも、適切な証拠と医学的根拠を揃えた異議申立てによって、後遺障害等級の認定を目指すことができます。
本事案では、初診カルテの臨床所見・主治医意見書・物損記録という3つの柱で因果関係を立証し、異議申立てで認定を受けることができました。
頚部捻挫や自律神経症状でお悩みの方、自賠責に非該当と言われて諦めかけている方は、ぜひ一度ブライトにご相談ください。着手金0円・完全成功報酬で、皆様の権利回復に向けて全力でサポートいたします。
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