LINE相談

交通事故の基礎知識

KNOWLEDGE

オートパイロット/FSD作動中の事故は誰の責任か|過失割合の考え方を弁護士が解説

執筆:松本 洋明(まつもと ひろあき)弁護士/弁護士法人ブライト・交通事故主任(修習63期・登録2010年)
監修:和氣 良浩(わけ よしひろ)弁護士/弁護士法人ブライト 代表

【この記事の結論】
オートパイロット・FSD(Full Self-Driving)が作動中に事故が起きても、「システムが運転していたから自分の責任ではない」とは、現行の整理では言い切れません。運転支援機能が作動していても、ドライバーには周辺状況を注視し必要に応じて操作を引き継ぐ義務が残るとされているためです。過失割合は、通常の事故と同じく類型別基準・修正要素の枠組みで判断され、運転支援機能の作動状況はその中の一つの事実として評価される可能性があります。
そのため、実際に結果を左右するのは「作動していたかどうか」そのものより、EDR(イベント・データ・レコーダー)・車両ログ・TeslaCam映像といった客観的な証拠をどれだけ早く保全できたかです。断定的な結論をお伝えすることはできませんが、事実関係の整理は早いほど有利に働きます。まずは証拠の保全を最優先に、弁護士にご相談ください。

オートパイロット作動中の事故で押さえておきたい3つの視点

「オートパイロットが作動していたから事故は自分のせいではないはず」——テスラのオーナー様からご相談を受ける中で、こうしたお気持ちのご相談を伺うことがあります。お気持ちとしては自然なものですが、日本の現行制度・実務の整理では、そのようには単純には判断されません。弁護士法人ブライトが高級車・輸入車の事故対応で向き合ってきた経験と、一般的な過失割合の実務をもとに、オートパイロット・FSD作動中の事故で押さえておきたい3つの視点を整理します。

オートパイロット作動中の事故 責任判断の3つの視点(運転者の注意義務・過失割合の考え方・証拠)の図解
オートパイロット作動中の事故 責任判断の3つの視点
  • ①運転者の注意義務:作動中でも「見ていなくてよい」わけではないという整理
  • ②過失割合の考え方:通常の事故と同じ枠組みに、システム作動という事実が乗る
  • ③証拠:EDR・車両ログ・TeslaCam映像が結果を左右する

この記事は、入口記事「テスラで事故に遭ったら|ドラレコ映像・高額修理費・評価損の3大論点を弁護士が解説」で触れた「オートパイロット・FSD作動中の事故は過失割合がどう判断されるか」という論点を、証拠の実務まで含めて専門的に深掘りする位置づけの記事です。まずは前提となる「オートパイロット・FSDとは何か」の整理から見ていきます。

オートパイロット・FSDとは何か——「運転支援」と「自動運転」の違い

自動運転にはレベルという考え方がある

自動運転技術については、国際的にSAE(米国自動車技術会)が定めるレベル0〜レベル5という段階的な分類の考え方が広く参照されています。ごく大まかに整理すると、レベル2までは「運転支援」で運転の主体はあくまでドライバーにあり、レベル3以降になって初めて特定の条件下でシステムが運転の主体を担う場面が出てくる、という考え方です。

ここで重要なのは、この記事はテスラのオートパイロット・FSDが特定のレベルに該当する・しないと断定するものではないという点です。搭載機能・年式・ソフトウェアバージョン・走行地域によって仕様が異なりますし、レベル分類はあくまで技術的な整理の目安であり、法的な責任判断がそのレベル分類だけで自動的に決まるわけでもありません。

日本国内での位置づけ(留保付きの整理)

日本国内における現行の一般的な整理としては、市販されているオートパイロット・FSDを含む運転支援機能は、「運転支援」(レベル2相当とされることが多い機能)として扱われ、運転者に前方注視義務・操作責任が残るのが基本とされています。ただし、これも年式・機能・使用条件によって取扱いが異なる場合がある留保付きの整理です。

日本の道路交通法では、一定の条件下でのレベル3・レベル4の自動運行装置を用いた運転を可能にする改正も行われていますが、これは限定的な条件・限定的なエリア・限定的な車種を対象にした枠組みであり、市販の運転支援機能一般に広く適用されるものではありません。「オートパイロット」「FSD」という名称から完全自動運転を連想されるかもしれませんが、名称と法的な扱いは必ずしも一致しないという点は、事故対応を考えるうえで押さえておくべき前提です。

この記事での前提の整理
以下、この記事では「運転支援機能作動中の事故で、運転者の責任がどう考えられるか」という実務上の考え方を解説します。個別の車両・機能がどのレベルに該当するかの技術的な判定や、自動運転に関する法解釈の当否そのものについては、専門的な鑑定・法解釈の領域であり、この記事で断定的な結論をお示しするものではありません。

作動中の事故で「運転者の責任」はどう考えられるか

民法・自賠法における運転者の責任の根拠

交通事故における人身損害の賠償責任は、一般に民法第709条(不法行為に基づく損害賠償責任)自動車損害賠償保障法(自賠法)第3条(運行供用者責任)を根拠に判断されます。自賠法第3条では、自動車の運行によって他人の生命・身体を害した場合、運行供用者が自己または運転者に運行上の不注意がなかったこと等を証明できない限り、賠償責任を免れないという構造になっており、実務上、この立証のハードルは相当に高いとされています。

運転支援機能が作動中であっても、車両を「運行」しているのはドライバーであるという評価が基本になるため、作動していたことだけを理由に、この運行供用者責任の枠組みから外れるものではないという整理が一般的です。個別の過失(前方不注視等)の有無は、この枠組みのもとで事実関係に即して判断されます。

前方注視義務はなくならないという整理

運転支援機能が作動中であっても、ドライバーにはハンドル・アクセル・ブレーキから完全に意識を離してよいという前提はなく、周辺状況を注視し、必要に応じて自ら操作を引き継ぐ注意義務が残るという考え方が一般的です。これは、市販されている運転支援機能の多くが、システム側からドライバーへ「ハンドルを握ってください」「前方を確認してください」といった注意喚起を行う設計になっていることとも整合的です。

一般に、運転支援機能を搭載した車両の取扱説明書等では、機能の作動中であっても運転者が周辺状況を監視し続け、必要な場面で速やかに操作を引き継ぐことを求める注意書きが記載されていることが多いとされています。こうした注意書きの存在は、事故が起きた際に「運転者に監視・介入の義務があったこと」を裏付ける事情の一つとして扱われる可能性があります(具体的な記載内容は車種・年式・言語版により異なるため、この記事で特定の文言を断定するものではありません)。

そのため、事故が起きた際に「オートパイロットが作動していたので前方を見ていなかった」という事実がそのまま伝わったとしても、それだけを理由に運転者の過失が当然に軽くなるわけではないというのが、現行の実務における基本的な整理です。

システムへの過信が生む危険——実務目線での注意点

弁護士法人ブライトが高級車・輸入車の事故対応で向き合ってきた実務感覚として申し上げると、運転支援機能が搭載された車両の事故相談では、「システムが検知してくれるはずだった」というお気持ちと、実際に法的にどう評価されるかの間にギャップが生じやすい傾向があります。

弊所が扱ってきた一般の交通事故案件でも、ドライブレコーダー映像を弁護士が精査すると、依頼者様ご自身の記憶と実際の映像記録に食い違いが見つかることは珍しくありません。ある非接触事故のご相談では、依頼者様は「前方車両の急な動きで危険を感じ、急ブレーキを踏んだ」とご説明されていましたが、実際にドライブレコーダーの映像を確認すると、相手方からは「それほど急な制動には見えない」と反論される余地があり、因果関係そのものが争点化する可能性がありました。映像・記録データという客観的資料と、当事者の主観的な記憶にはズレが生じ得るという点は、運転支援機能が作動していた場合の事故でも同様に当てはまります。「システムが判断してくれた」という感覚と、車両側に実際に記録されているデータの内容は、必ずしも一致するとは限りません。

「システムのせいだから大丈夫」と自己判断で示談を進めないでください
運転支援機能が作動していた事実だけでは、過失割合の見通しは立ちません。まずは事故状況を整理したうえで、弁護士にご相談ください。
交通事故専用フリーダイヤル:0120-927-113(受付時間:平日9:00〜18:00)
LINEでもご相談いただけます。

過失割合はどう決まるか——一般の枠組みと、テスラ特有の争点

過失割合の基本的な決まり方をおさらいする

過失割合は、事故態様の類型ごとに実務上の基準値(別冊判例タイムズの類型別基準等)を出発点とし、そこに速度・前方不注視・回避可能性といった個別の修正要素を加減算して決まる仕組みです。この基本的な枠組みは、運転支援機能を搭載していない一般の車両の事故と何ら変わりません。

この修正要素の考え方をイメージしていただくために、一般的な事故における修正要素の実例をご紹介します。弊所が扱ってきたバイクの死亡事故案件では、被害者側に速度超過(時速30km以上の超過)があった事案で、大阪地方裁判所において基本過失割合に約20%の加算修正がなされた例があります。速度・前方不注視・回避可能性といった個別の事情ひとつひとつが、数字として過失割合に反映されていく——これが、過失割合を「どう決めるか」の実務における基本的な考え方です(この修正要素の適用は個別事案の裁判所の判断であり、他の事案に同じ数値がそのまま適用されるわけではありません)。

運転支援機能の作動状況は、この枠組みの「一要素」として評価される可能性がある

運転支援機能の作動状況(作動していたか、警告に従わなかったか等)は、この修正要素の判断材料の一つとして事実関係の中で評価される可能性があります。ただし、運転支援機能作動中の事故に特化した確立した裁判実務の基準は、現時点の日本国内では発展途上の分野であり、断定的な結論をここでお伝えすることはできません。事案ごとに、事故態様・双方の運転状況・システムの作動記録といった個別の事実関係を積み上げて判断していくことになります。

「システムが作動していた」と主張する側の立証責任

過失割合の交渉・訴訟において、「運転支援機能が作動していたことで、通常より安全な運転状況にあった」あるいは逆に「作動していたのに危険を回避できなかった」といった主張を組み立てる場合、それを裏付ける証拠が必要になります。主張するだけでは足りず、車両側の記録データという客観的な裏付けが求められる点は、通常の過失割合の争いと共通する原則です。

なお、テスラ・オートパイロット固有の争点を離れた一般的な過失割合の考え方・具体的な類型別の判断基準については、以下の記事でも詳しく解説しています。

保険会社から提示された過失割合に納得できない場合
運転支援機能の作動記録を含め、争える余地がないか個別に確認いたします。
交通事故専用フリーダイヤル:0120-927-113(受付時間:平日9:00〜18:00)

証拠が勝負を分ける——EDR・車両ログ・TeslaCam映像

EDR(イベント・データ・レコーダー)とは

自動車には一般に、衝突の前後における速度・ブレーキ操作・ステアリング操作等を短時間記録するEDR(イベント・データ・レコーダー)が搭載されています。運転支援機能を搭載した車両の場合、これに加えて運転支援機能の作動有無・作動状態の記録が、事故態様の裏付け資料になり得る点が、テスラ特有の論点として押さえておく価値があります。

ただし、EDRデータの取得には専用の解析機器や手続が必要になる場合が多く、ご自身で取得・解析することは通常できません。データの取得・保全・解析のいずれの段階でも、専門的な知見が必要になる領域です。

車両ログの保全は「時間との勝負」

入口記事でも解説したとおり、TeslaCam・セントリーモードの映像はループ記録方式のため、USBメモリの空き容量がなくなると古い映像から自動的に上書きされます。運転支援機能の作動ログについても、車両側のデータ保存の仕組みによっては、時間の経過とともに参照・取得が難しくなる可能性があります。「あとで確認しよう」と数日放置している間に、重要な記録が失われるリスクがある点は、映像データと共通する注意点です。

当事務所が扱ってきた一般の事故態様の立証案件でも、加害車両のドラレコ映像・周辺の防犯カメラ映像は保存期間が2週間〜1か月程度で上書き・消去されることが多く、初動の遅れがそのまま証拠の喪失に直結してきました。運転支援機能の作動記録についても、同様に「早期の保全」が結果を左右する可能性があります。

証拠は「保存しただけ」では終わらない——立証への組み込み方

証拠を保存できたとしても、それをどう主張に組み込むかは別の問題です。弊所が扱ってきた一般の過失割合の争いでも、ドラレコ映像という客観的な証拠があるにもかかわらず、相手方が任意の交渉に応じず、訴訟の場で改めて事故態様を主張・立証しなければならなかった事案があります。証拠があること自体は有利な材料になりますが、それだけで自動的に解決するわけではなく、証拠をどう組み立てて主張するかという実務的な工夫が必要になります。

TeslaCamの映像保存の具体的な手順(ダッシュカムアイコンの操作・USBメモリの安全な取り出し方等)については、入口記事で詳しく解説しています。あわせてご確認ください。

車両ログ・EDRの保全方法は早い段階でのご相談をおすすめします
データが上書き・消去される前に、何を・どう保存すべきかをご案内します。
交通事故専用フリーダイヤル:0120-927-113(受付時間:平日9:00〜18:00)
LINEでのご相談も受け付けています。

メーカー側の責任(製造物責任)を問える可能性はあるか

「運転支援機能自体に欠陥があったのではないか」というお気持ちから、メーカーの製造物責任(PL法:製造物責任法)を検討されるご相談もあります。製造物責任法は、製造物に「欠陥」があり、その欠陥によって損害が生じたことを被害者側が主張・立証することで、メーカーに対して損害賠償を請求できる制度です。

ただし、一般に、運転支援システムのようなソフトウェア・センサー・アルゴリズムが関与する製品について「欠陥」の存在と事故との因果関係を主張・立証することは、専門的な工学的知見や解析を要し、ハードルが高い場合があります。国内外を含め、運転支援機能の作動に起因する製造物責任が正面から認められた事例は限定的とされており、この記事で「認められる」「認められない」を断定することはできません。

まずは運転者側の過失割合の争いとして事故態様を整理し、そのうえでメーカー側の責任を追及する余地があるかを個別に検討する、という順序で進めるのが実務上の一般的な考え方です。この点についても、車両ログ・EDRデータの保全が検討の出発点になります。

メーカー側の責任を検討したい場合もまずはご相談ください
製造物責任の主張が成り立つかどうかは、個別の事故態様・データの内容によって大きく変わります。
交通事故専用フリーダイヤル:0120-927-113(受付時間:平日9:00〜18:00)

弁護士費用特約は使えるか|費用の目安

ご自身やご家族の自動車保険に「弁護士費用特約」が付いている場合、多くのケースで自己負担なく弁護士に依頼できます。オートパイロット作動中の事故で問題になりやすい過失割合の争い・証拠の保全・車両ログの取得交渉は、いずれも弁護士費用特約の対象範囲に含まれることが一般的です。特約の有無は保険証券でご確認いただけます。

弁護士費用特約をお持ちでない場合でも、弁護士法人ブライトの交通事故案件は相談料は何度でも無料・着手金0円・完全成功報酬制でお受けしています。まずは費用面のご不安なくご相談いただける体制を整えています。

弁護士法人ブライト 交通事故無料相談
相談料は何度でも無料・着手金0円・完全成功報酬制。弁護士費用特約をお持ちの方は実質自己負担ゼロでご依頼いただける場合があります。
交通事故専用フリーダイヤル:0120-927-113(平日9:00〜18:00)
夜間・休日はLINEでご相談ください。

ブライトのAI×弁護士体制について

オートパイロット作動中の事故では、TeslaCam映像・車両ログ・EDRデータ・修理見積書など、扱う資料の種類と量が通常の事故より多くなりがちです。弁護士法人ブライトでは、ご相談時にお預かりしたドラレコ映像・事故資料について、AIツールも活用しながら弁護士が分析を行い、そのうえで交通事故チームの弁護士が内容を最終確認するという二段構えの体制を取っています。

資料の整理・論点の洗い出しをAIで効率化することで、弁護士がより早い段階から事故態様の分析・戦略の検討に時間を使えるようにするのが狙いです。過失割合の判定や損害額の算定といった法的判断は、あくまで交通事故チームの弁護士が行います。

弁護士法人ブライトに依頼するメリット

オートパイロット・FSD作動中の事故対応には、通常の事故対応とは異なる知見が求められます。

  • 交通事故主任・松本洋明弁護士(修習63期・登録2010年):元保険会社の顧問弁護士として、保険会社が過失割合や損害額をどのようなロジックで組み立ててくるかを内側から把握しています。
  • 高級車・外車・輸入EVの事故対応の実績:テスラを含む輸入車特有の証拠保全・修理費交渉・評価損論点に数多く対応してきました。
  • 労災連携:業務中・通勤中の事故だった場合、労災部部長の笹野皓平弁護士(修習64期)と連携し、労災保険と自賠責・任意保険の併用論点にも対応します。
  • 事務所全体の弁護士歴平均13年以上、顧問先130社以上の実名を公開する透明性のある事務所運営を行っています。

オートパイロット作動中の事故対応、まずはご相談ください
車両ログ・EDRデータの保全方法だけでも、早めにご確認いただくことをおすすめします。
交通事故専用フリーダイヤル:0120-927-113(平日9:00〜18:00)/LINE相談受付中

テスラの交通事故に関するその他の論点

テスラの事故対応では、以下のテーマもあわせてご確認いただくことをおすすめします。

よくあるご質問(FAQ)

Q1. オートパイロット作動中の事故なら、過失割合は必ず有利になりますか?

A. いいえ、必ず有利になるわけではありません。運転支援機能が作動中であっても、ドライバーには周辺状況を注視する義務が残るという考え方が一般的であり、作動状況は個別の事実関係の中で評価される一要素にとどまります。運転支援機能作動中の事故に特化した確立した実務基準は、現時点では発展途上の分野です。

Q2. オートパイロット・FSDは「自動運転」ではないのですか?

A. 日本国内における現行の一般的な整理としては、運転支援機能は運転者に前方注視義務・操作責任が残る「運転支援」として扱われるのが基本とされています。ただし年式・搭載機能・使用条件により取扱いが異なる場合があり、特定の機能がどの技術的なレベルに該当するかは個別の判断が必要です。

Q3. EDR(イベント・データ・レコーダー)は自分で取得・解析できますか?

A. 通常はできません。EDRデータの取得には専用の解析機器や手続が必要になる場合が多く、専門的な知見を持つ機関・専門家による対応が必要です。まずは弁護士にご相談のうえ、取得の要否・方法をご検討ください。

Q4. 相手方が「オートパイロットのせいだから自分は悪くない」と主張してきました。どうすればよいですか?

A. そのような主張がされた場合も、運転支援機能の作動だけで過失が当然に軽減されるわけではありません。相手方の主張が事実関係・証拠に基づくものかどうかを個別に精査する必要があります。まずは事故状況を整理したうえでご相談ください。

Q5. メーカーに製造物責任を追及することはできますか?

A. 製造物の「欠陥」と事故との因果関係を主張・立証できれば可能性はありますが、運転支援システムのようなソフトウェア・センサーが関与する製品では、専門的な工学的知見が必要となり、一般にハードルが高い場合があります。まずは運転者側の過失割合の争いとして整理したうえで、個別に検討することをおすすめします。

Q6. 車両ログやTeslaCamの映像は、どのタイミングで保存すればよいですか?

A. できるだけ早いタイミングです。TeslaCam・セントリーモードの映像はループ記録方式のため、USBメモリの空き容量がなくなると古い映像から自動的に上書きされます。運転支援機能の作動記録についても、時間の経過とともに参照・取得が難しくなる可能性があるため、事故後はできるだけ早く保全に着手することをおすすめします。

Q7. 弁護士費用特約がなくても相談できますか?

A. はい、ご相談いただけます。弁護士法人ブライトの交通事故案件は相談料は何度でも無料・着手金0円・完全成功報酬制でお受けしていますので、弁護士費用特約の有無にかかわらずお気軽にご相談ください。

まとめ:断定できないからこそ、証拠の保全と早期相談が重要

この記事のポイントをまとめます。

  • オートパイロット・FSDは、日本国内では運転者に前方注視義務・操作責任が残る「運転支援」として扱われるのが基本的な整理(年式・機能により異なる場合があります)。
  • 作動中の事故でも、民法709条・自賠法第3条の枠組みのもとで運転者の注意義務がなくなるわけではなく、過失割合は個別の事実関係で判断される。
  • 過失割合は、類型別基準+修正要素という通常の枠組みで決まり、運転支援機能の作動状況はその中の一要素として評価される可能性がある。
  • 結果を左右するのは、EDR・車両ログ・TeslaCam映像といった客観的な証拠をどれだけ早く保全できたか。
  • メーカー側の製造物責任の追及は一般にハードルが高い場合があるが、まずは運転者側の過失割合の争いとして整理することが出発点になる。

なお、交通事故の損害賠償請求権には時効があります。2020年4月1日以降の事故による人身損害については、損害および加害者を知った時から5年(改正民法724条の2)とされています。修理費などの物損については、時効は3年となる場合があります。「まだ大丈夫」と後回しにせず、早めのご相談をおすすめします。

弁護士法人ブライト 交通事故無料相談

オートパイロット・FSD作動中の事故対応(証拠の保全・過失割合の主張・製造物責任の検討)についてお気軽にご相談ください。

交通事故専用フリーダイヤル:0120-927-113(平日9:00〜18:00)

夜間・休日はLINEでご相談ください。相談料は何度でも無料・着手金0円・完全成功報酬制。弁護士費用特約をお持ちの場合、実質自己負担ゼロでご依頼いただける場合があります。

執筆・監修弁護士のご紹介

執筆:松本 洋明(まつもと ひろあき)弁護士

弁護士法人ブライト 交通事故主任。修習63期・弁護士登録2010年。交通事故案件(被害者側)を専門に取り扱い、評価損・後遺障害認定・保険会社交渉を数多く経験。元保険会社の顧問弁護士として、保険会社の主張ロジックを内側から把握している。

監修:和氣 良浩(わけ よしひろ)弁護士

弁護士法人ブライト 代表。弁護士歴19年以上(大阪弁護士会所属)。企業法務・交通事故・労災など幅広い案件を統括。顧問先130社以上の実名公開で事務所の透明性を実践。

  • この記事を書いた人

代表弁護士:和氣 良浩

弁護士法人ブライト代表弁護士: 2006年に独立開業してから交通事故被害の回復に努めてきました。これまで1000件を超える交通事故を解決して参りましたが、被害者が低い賠償金で納得させられているケースをたくさん見てきました。 一人でも多くの被害者が適切な補償を受けられるように情報発信を行っています。

本記事は、一般的な情報の提供を目的とするものであり、個別案件に関する法的助言を目的とするものではありません。また、情報の正確性、完全性及び適時性を法的に保証するものではありません。
なお、本記事の内容に関する個別の質問や意見などにつきましては、ご対応できかねます。ただし、当該記事の内容に関連して、当事務所へのご相談又はご依頼を具体的に検討されている場合には、この限りではありません。

関連記事

交通事故担当弁護士

  • 代表弁護士 和氣良浩

    代表弁護士 和氣良浩
             

事務所概要

事務所名 弁護士法人 ブライト(大阪弁護士会所属)
開 業 平成21年(代表弁護士独立開業)
設 立 平成24年11月設立、平成27年1月に法人化
所在地 〒530-0057 大阪府大阪市北区曽根崎2丁目6番6号 コウヅキキャピタルウエスト12階
TEL 0120-931-501(受付時間9:00~18:00)
FAX 06-6366-8771
事業内容 法人向け(法律顧問・顧問サービス、経営権紛争、M&A・事業承継、私的整理・破産・民事再生等、契約交渉・契約書作成等、売掛金等の債権保全・回収、経営相談、訴訟等の裁判手続対応、従業員等に関する対応、IT関連のご相談、不動産を巡るトラブルなど)、個人向け(交通事故・労災事故を中心とした損害賠償請求事件、債務整理・破産・再生等、相続、離婚・財産分与等、財産管理等に関する対応、不動産の明渡し等を巡る問題など)

お問い合わせ

CONTACT

弁護士法人 ブライトへの法律相談、
メディア出演依頼・取材に関する
お問い合わせはこちら

お電話での
お問い合わせ

TEL:06-4965-9590

※受付時間 9:00-18:00

※法律相談は無料です(労災事故・交通事故は何度でも無料/企業法務・顧問弁護士は初回無料)。ただし、事前のヒアリング内容をもとに対応可否を判断させていただく場合があり、お力になれないと判断したときは、ご相談をお断りすることがございます。

法務ドックで経営が変わる

あなたの会社を法的トラブルから守る
弁護士法人ブライト (著)
多くの企業は法的トラブルを未然に防ぐ対策を講じておらず、顧問弁護士も不在です。本書では「法務ドック」を活用し、リスク回避を図る「みんなの法務部」を提案します。
多くの企業は法的トラブルを未然に防ぐ対策を講じておらず、顧問弁護士も不在です。本書では「法務ドック」を活用し、リスク回避を図る「みんなの法務部」を提案します。

顧問弁護士

経営者のための弁護士「活用」バイブル
弁護士法人ブライト (著)
顧問弁護士はトラブル対応だけでなく契約書作成など実務も担う身近な存在となりました。本書では顧問弁護士の活用メリット、自社に合う選び方、法的リスクのマネジメントについて解説します。
顧問弁護士はトラブル対応だけでなく契約書作成など実務も担う身近な存在となりました。本書では顧問弁護士の活用メリット、自社に合う選び方、法的リスクのマネジメントについて解説します。