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立ち退きの「正当事由」とは|借地借家法28条の判断要素と認められるケース・認められないケースを弁護士が解説【大阪・関西】

【この記事の結論】立ち退きの「正当事由」とは

  • 貸主からの更新拒絶・解約申入れには、借地借家法28条が定める「正当事由」が必要です。これが無ければ、契約は法律上当然に更新(法定更新)され、借主を退去させることはできないことがあります
  • 正当事由は、①貸主・借主双方の建物使用の必要性、②従前の経過、③建物の利用状況、④建物の現況、⑤立退料(財産上の給付)の申出、を総合考慮して判断されます(借地借家法28条)
  • 「建て替えたい」「別の用途に使いたい」という貸主側の事情だけでは、正当事由として不十分とされることがあります
  • 正当事由がやや弱い場合でも、相当な立退料を申し出ることで正当事由を補完できる場合があります(補完法理)
  • 更新拒絶は期間満了の1年前から6ヶ月前までの通知が必要(借地借家法26条)。解約申入れは申入れから6ヶ月の経過が必要(同27条)です

大阪・関西で立ち退き(明渡し)をお考えの貸主・地主の方は、弁護士法人ブライトへ。電話:06-4965-9590(平日9:00〜18:00)

「契約の更新時期が来たので、この機会に借主に出ていってもらいたい」「老朽化した建物を建て替えたい」「自分や家族でその建物を使いたい」——貸主・地主として、こうした思いを抱く場面は珍しくありません。ところが、いざ退去を求めようとすると「立ち退きには正当事由が必要」という壁にぶつかります。

日本の借地借家法は、住まいや事業の基盤を奪われる借主を厚く保護しています。そのため、貸主が「自分の物件なのだから返してほしい」と考えても、法律上の要件(正当事由)を満たさなければ、契約は更新され続け、退去を実現できないことがあります。本記事では、貸主・地主の立場から、借地借家法28条の正当事由とは何か、どのような事情が考慮されるのか、認められやすいケースと認められにくいケースを、大阪・関西で不動産トラブルに対応する弁護士の視点で整理します。

立ち退き全体の流れや立退料の相場については、以下の関連記事もあわせてご覧ください。

1. 「正当事由」とは何か——借地借家法28条の基本構造

建物の賃貸借契約において、貸主が契約期間の満了時に「更新を拒絶」したり、期間の定めのない契約を「解約」したりするには、借地借家法28条に定める正当事由が必要です。条文は次のように定めています。

建物の賃貸人による(中略)賃貸借の解約の申入れは、建物の賃貸人及び賃借人(中略)が建物の使用を必要とする事情のほか、建物の賃貸借に関する従前の経過、建物の利用状況及び建物の現況並びに建物の賃貸人が建物の明渡しの条件として又は建物の明渡しと引換えに建物の賃借人に対して財産上の給付をする旨の申出をした場合におけるその申出を考慮して、正当の事由があると認められる場合でなければ、することができない。(借地借家法28条・抜粋)

ポイントは、正当事由が単一の事情で決まるものではなく、複数の要素を総合的に考慮して判断されるという点です。貸主側に「使う必要」があっても、それだけで自動的に認められるわけではなく、借主側の事情や立退料の申出と天秤にかけられます。

正当事由が必要となるのは、具体的には次の2つの局面です。

  • 更新拒絶(期間の定めがある契約):契約期間の満了にあたり、貸主が「更新しない」と通知する場面。通知は期間満了の1年前から6ヶ月前までに行う必要があります(借地借家法26条1項)
  • 解約申入れ(期間の定めがない契約):貸主が「解約したい」と申し入れる場面。建物賃貸借では、(正当事由を備えた)解約申入れの日から6ヶ月を経過することで契約が終了します(借地借家法27条1項)。正当事由を欠く解約申入れには契約終了の効果が生じないため、この解約申入れにも正当事由が必要です

正当事由を欠いたまま更新拒絶の通知をしても、契約は法定更新され(借地借家法26条1項。本文により従前と同一条件で更新されたとみなされ、同項ただし書により更新後は期間の定めのない契約となります)、継続します。期間の定めのない契約として更新されるため、貸主は改めて正当事由を備えて解約申入れをしない限り、借主を退去させられないことになります。「通知さえすれば出ていってもらえる」という誤解は、立ち退きトラブルが長期化する典型的な原因です。

「通知したのに更新されてしまった」を防ぐには

更新拒絶の通知時期(1年前〜6ヶ月前)を逃したり、正当事由を備えないまま通知したりすると、立ち退き計画そのものが頓挫しかねません。通知の前段階から弁護士に相談することで、時期・方法・立退料の組み立てを設計できます。大阪・関西でのご相談は弁護士法人ブライトへ。電話:06-4965-9590(平日9:00〜18:00)/LINEでのご相談も受け付けています。

2. 正当事由を判断する5つの考慮要素

裁判所が正当事由の有無を判断する際に考慮する要素は、借地借家法28条から次の5つに整理できます。これらは独立して点数化されるものではなく、相互に関連づけて総合評価されます。

① 建物使用の必要性(貸主・借主の双方)

正当事由の判断で最も重視されるのが、貸主と借主のどちらに、どれだけ建物を使う必要があるかという比較衡量です。貸主側の「自分や家族の住居として使いたい」「自社の事業に使いたい」という必要性と、借主側の「ここで生活している」「ここで長年営業している」という必要性を比較します。

貸主側に切実な使用の必要があり、借主側は他に移転先を確保しやすい、という事情があれば正当事由は認められやすくなります。逆に、貸主側が「収益性を高めたい」「より高い賃料の借主に貸したい」といった経済的動機にとどまる場合、借主の生活・営業の必要性が上回り、正当事由としては弱いと評価されることがあります。

② 従前の経過

契約締結に至った事情、賃料額(相場より著しく低い・高い)、権利金や敷金の授受、これまでの賃料支払状況、契約上の特約などが考慮されます。たとえば、当初から建て替えを予定して期間を短く設定していた経緯がある場合や、借主に賃料滞納・契約違反の経過がある場合は、貸主側に有利な事情として働くことがあります。

③ 建物の利用状況

借主が建物を実際にどのように使っているかが問われます。居住しているのか、営業の本拠としているのか、ほとんど使われていない(実態が乏しい)のか。借主が現実にはあまり使用しておらず、生活・営業の基盤とまでは言えない状況であれば、退去による不利益が小さいと評価され、正当事由が認められやすくなる方向に働きます。

④ 建物の現況

建物の老朽化の程度、耐震性、安全性が考慮されます。建物が著しく老朽化し、耐震基準を満たさず、人の生命・身体に危険が及びかねない状態であれば、建て替えの必要性が高いと評価され、正当事由を基礎づける重要な事情になります。ただし「築年数が古い」というだけでは足りず、修繕では対応できないほどの危険性・不経済性を客観的資料(建物診断・耐震診断の結果等)で示すことが望まれます。

⑤ 立退料(財産上の給付)の申出

条文は「建物の明渡しの条件として(中略)財産上の給付をする旨の申出」を考慮要素として明記しています。①〜④だけでは正当事由がやや不足する場合でも、貸主が相当額の立退料を申し出ることで、その不足を補い、正当事由が認められることがあります。これが「立退料による正当事由の補完」と呼ばれる考え方です(詳しくは次章)。立退料の相場感は立退料の相場と決まり方の記事で解説しています。

自分のケースで正当事由が認められるか知りたい方へ

正当事由は5要素の総合判断のため、「建て替えたい」「自分で使いたい」という事情だけで結論は出せません。物件の状況・借主の利用実態・想定される立退料を整理したうえで、見通しを立てる必要があります。弁護士法人ブライトでは、貸主・地主の立場から立ち退きの戦略設計をサポートします。電話:06-4965-9590(平日9:00〜18:00)/LINE相談も可能です。

3. 立退料による正当事由の「補完」——最高裁の考え方

正当事由は、立退料の申出と一体で判断されます。最高裁昭和58年1月20日判決は、賃貸借契約の更新拒絶における正当事由について、立退料の提供を含めて総合的に判断すべきであり、立退料の提供(その金額の増額の申出を含む)によって正当事由が補完されるという枠組みを示しています。つまり、建物使用の必要性などの事情だけでは正当事由がやや足りない場合でも、相当な立退料を申し出ることで、全体として正当事由が肯定され得るということです。

実務上、重要なのは次の点です。

  • 立退料には法定の上限・下限がありません。正当事由が弱いほど、必要となる立退料は高くなる傾向があります。逆に、貸主側の使用の必要性が非常に強ければ、立退料が比較的低額でも正当事由が認められることがあります
  • 立退料だけで正当事由を作り出すことは難しい場合があります。あくまで「補完」であり、貸主側に一定の使用の必要性が存在することが前提になります。借主の使用の必要性が圧倒的に高い事案では、高額の立退料を申し出ても正当事由が認められないこともあり得ます
  • 訴訟では、裁判所が「立退料○○円の支払と引換えに明渡しを認める」という形で、金額を調整して判断することがあります。貸主が当初提示した金額より増額を促されることもあります

このため、立ち退きを進める貸主は、最初から「正当事由+相当な立退料」をワンセットで設計することが、早期解決と訴訟リスク低減の両面で有効です。立退料を出し惜しんで交渉が決裂し、訴訟で結局それ以上の金額を支払うことになる、という展開は避けたいところです。

4. 正当事由が「認められやすいケース」

あくまで個別事情によりますが、貸主側の正当事由が認められやすい方向に働く典型例を挙げます。

  • 貸主自身・家族の居住の必要性が切実なケース:貸主が住居を失った、家族の介護・通勤・通学のためにその建物を使う差し迫った必要がある、など。生活上の必要性は経済的動機より重く評価される傾向があります
  • 建物が著しく老朽化し、安全上の危険があるケース:耐震診断で倒壊リスクが指摘されている、修繕では対応できないほど劣化している、など。建て替えの合理性が客観的資料で裏づけられている場合
  • 借主の利用実態が乏しいケース:借主がほとんど居住・営業しておらず、生活・営業の基盤とは言えない実態がある場合。退去による借主の不利益が小さいと評価されます
  • 借主に重大な契約違反・信頼関係破壊があるケース:長期の賃料滞納、用法義務違反など。なお、信頼関係を破壊する重大な義務違反がある場合は、28条の正当事由とは別に、契約解除(債務不履行解除)という別ルートで明渡しを請求できることがあります(次章)
  • 相当な立退料を申し出ているケース:①〜④がやや弱くても、移転費用・営業補償等を十分にカバーする立退料を申し出ることで、補完的に正当事由が認められることがあります

当事務所が貸主側のご相談で扱う事案でも、「老朽化した建物の建て替え」+「相当な立退料の申出」を組み合わせて交渉を組み立てるケースは少なくありません。建物診断の結果という客観的事実と、移転費用を実費ベースで積み上げた立退料提示を揃えることで、借主側にも「合理的な提案だ」と受け止めてもらいやすくなり、訴訟に至らず合意で解決できることがあります。

5. 正当事由が「認められにくいケース」

逆に、次のような事情だけで立ち退きを求めても、正当事由として不十分とされることがあります。貸主としては注意が必要です。

  • 「収益性を上げたい」という経済的動機のみのケース:より高い賃料で貸したい、土地を高値で売却したい、という事情だけでは、借主の生活・営業の必要性に劣ると評価されやすくなります
  • 建て替えの必要性が抽象的なケース:「古いから建て替えたい」というだけで、具体的な危険性・不経済性が客観的資料で示されていない場合
  • 別用途への転用希望にとどまるケース:「駐車場にしたい」「別の事業に使いたい」という貸主側の都合だけでは、借主の必要性を上回らないことがあります
  • 借主が現に生活・営業の本拠としているケース:借主にとって代替が容易でなく、退去による不利益が大きい場合、相当高額の立退料を要するか、それでも正当事由が認められないことがあります
  • 立退料の申出が著しく低額・無いケース:①〜④が万全でない事案で、立退料の提示が乏しいと、補完による正当事由の獲得が難しくなります

「自分の所有物なのだから返してもらえて当然」という感覚は、借地借家法のもとでは通用しないことがあります。貸主側の動機が経済合理性に偏っているほど、立退料の負担は重くなり、交渉も長期化しやすいと考えておくべきです。

「うちのケースは認められにくい側かも」と感じた方へ

正当事由が弱い事案でも、立退料の設計・通知の組み立て方・交渉の進め方次第で、合意による解決にたどり着けることがあります。早い段階で見通しを立てることが、無用な紛争コストを避ける近道です。大阪・関西の貸主・地主の方は弁護士法人ブライトへ。電話:06-4965-9590(平日9:00〜18:00)/LINE相談も受け付けています。

6. 正当事由とは別ルート——契約解除による明渡し

ここまでは、貸主が「契約期間の満了」や「解約申入れ」によって借主に退去を求める場面(=正当事由が必要な場面)を説明してきました。しかし、借主側に重大な契約違反があり、信頼関係が破壊されたと評価できる場合は、正当事由とは別に、債務不履行による契約解除→明渡し請求という道があります。この場合は28条の正当事由は不要です。

代表的な解除事由は次のとおりです。

  • 賃料の長期滞納:一般に3ヶ月分程度以上の滞納が、信頼関係破壊の一つの目安として語られることがあります(事案により異なります)
  • 用法義務違反:建物を契約の目的に反する方法で使用する行為。たとえば、室内にゴミを大量に溜め込み、悪臭・害虫・火災リスクで他の入居者や近隣に被害を及ぼすようなケースは、用法義務違反(民法616条が準用する594条)として解除事由になり得ます
  • 無断転貸・無断譲渡:貸主の承諾なく第三者に貸したり権利を譲ったりする行為(民法612条)

当事務所への貸主側のご相談でも、ゴミの溜め込みや度重なる迷惑行為に困り、「正当事由が必要なのでは」と悩んで来られる方がいます。しかし、こうした事案は正当事由の問題ではなく、用法義務違反・信頼関係破壊による解除の問題として整理できることがあります。この場合の進め方は、①証拠の収集(写真・動画・近隣の被害申告・注意の記録)、②改善期限を付した内容証明、③改善がなければ解除通知、④明渡訴訟、⑤強制執行、という流れが基本です。正当事由の総合判断とは別の枠組みであることを理解しておくと、対応方針を誤らずに済みます。

ただし、契約違反による解除が認められるかどうかも「信頼関係が破壊されたといえるか」という評価が絡み、客観的証拠の有無が結論を左右します。「明らかに違反だから当然解除できる」と独断で進めると、証拠不足で訴訟に敗れるリスクがあります。解除ルートか正当事由ルートか、どちらで攻めるべきかの見極めは、早い段階で弁護士に相談することをおすすめします。

7. 借地(土地賃貸借)の場合の正当事由

建物だけでなく、土地を貸している地主(借地)の場合も、更新拒絶・解約には正当事由が必要です。建物賃貸借のような事前の「更新拒絶の通知」制度はありませんが、借地権者(借主)の更新請求等に対して地主が遅滞なく異議を述べる際に正当事由が必要となります(借地借家法5条・6条)。借地借家法6条は、その異議について、土地の使用を必要とする事情、従前の経過、土地の利用状況、立退料の申出などを考慮して正当事由を判断する、という建物の場合(28条)とほぼ同じ枠組みを定めています。

借地の場合、借主(借地人)は土地の上に自分の建物を所有していることが多く、退去(建物収去・土地明渡し)の負担が非常に大きくなります。そのため、地主側の正当事由のハードルは建物賃貸借よりさらに高くなりがちで、立退料(借地権の買取りに近い金額になることもあります)の負担も大きくなる傾向があります。借地権割合(路線価図のA〜Gの記号で示される)を踏まえた金額感は、立退料の記事もあわせてご確認ください。

賃料滞納・迷惑行為の借主に困っている貸主の方へ

賃料の長期滞納や、ゴミの溜め込み・度重なる迷惑行為がある場合は、正当事由ではなく「契約解除」で明渡しを進められることがあります。どのルートで攻めるべきかは証拠の有無で変わります。証拠の整え方から進め方まで、貸主の立場でサポートします。電話:06-4965-9590(平日9:00〜18:00)/LINE相談も可能です。

8. 貸主が立ち退きを進める実務ステップ

正当事由を踏まえて、貸主が立ち退きを進める一般的な流れを整理します。

  1. 契約内容と通知時期の確認:期間の定めの有無、更新時期、契約上の特約を確認。更新拒絶なら満了1年前〜6ヶ月前(26条)、解約申入れなら6ヶ月前(27条)という時間軸を押さえます
  2. 正当事由の棚卸し:5要素(使用の必要性/従前の経過/利用状況/建物の現況/立退料)の観点で、自分のケースの強み・弱みを評価します。建物の老朽化を主張するなら建物診断・耐震診断の取得も検討します
  3. 立退料の試算:移転費用・営業補償・借地権相当額などを積み上げ、正当事由の強弱に応じた金額レンジを設計します
  4. 通知・交渉:法定の時期・方法で更新拒絶/解約申入れを通知し、立退料を提示して交渉します。書面で記録を残すことが重要です
  5. 合意(合意書の作成)または訴訟:合意できれば明渡しの時期・立退料・原状回復・残置物の扱いを定めた合意書を作成。合意できなければ建物明渡請求訴訟へ進みます。訴訟では裁判所が立退料の額を調整して判断することがあります

立ち退き交渉は、貸主・借主双方に弁護士や不動産業者が代理人として付くことが多く、知識の差がそのまま条件の差につながりやすい領域です。正当事由の見立てと立退料の設計を誤ると、交渉が決裂したり、想定外の高額負担を強いられたりすることがあります。

9. 関連情報——立ち退き・不動産トラブルの全体像

正当事由は、立ち退き問題の入口です。全体の流れ・立退料・他の不動産トラブルについては、以下もあわせてご覧ください。

10. よくある質問(FAQ)

Q1. 正当事由がなくても、立退料さえ払えば退去させられますか?

立退料は正当事由を「補完」するものであり、立退料だけで正当事由を作り出せるとは限りません(最高裁昭和58年1月20日判決の考え方)。貸主側に一定の使用の必要性が存在することが前提です。借主の使用の必要性が圧倒的に高い事案では、高額の立退料を申し出ても正当事由が認められないことがあります。

Q2. 「建て替えたいから出ていってほしい」は正当事由になりますか?

「古いから建て替えたい」というだけでは不十分とされることがあります。建物が著しく老朽化し、耐震性・安全性に問題があることを建物診断・耐震診断などの客観的資料で示し、加えて相当な立退料を申し出ることで、正当事由が認められやすくなります。

Q3. 更新拒絶の通知はいつまでに出せばよいですか?

期間の定めがある建物賃貸借では、期間満了の1年前から6ヶ月前までの間に更新しない旨を通知する必要があります(借地借家法26条1項)。この時期を逃すと法定更新となり、立ち退き計画が遅れることがあります。なお、通知をしても正当事由がなければ更新拒絶の効果は生じません。

Q4. 借主が賃料を滞納しています。正当事由は必要ですか?

賃料の長期滞納で信頼関係が破壊されたといえる場合は、債務不履行による契約解除→明渡し請求という別ルートが使えることがあり、この場合は28条の正当事由は不要です。ただし「信頼関係が破壊されたか」は滞納期間・態様などで個別判断されます。証拠(督促の記録等)を整えて進めることが重要です。

Q5. 土地を貸している地主ですが、正当事由は建物と同じですか?

借地(土地賃貸借)の更新拒絶にも正当事由が必要で、考慮要素は建物の場合(28条)とほぼ同様です(借地借家法6条)。ただし借地人は土地上に建物を所有していることが多く、退去負担が大きいため、地主側の正当事由のハードルは高く、立退料も高額になる傾向があります。

Q6. 立ち退き交渉は弁護士に依頼したほうがよいですか?

立ち退きは正当事由の見立て・立退料の設計・通知の時期と方法・交渉・訴訟が一連でつながる手続きです。借主側にも代理人が付くことが多く、知識の差が条件の差につながりやすい領域のため、早い段階で弁護士に相談することで、交渉を有利に進めやすくなります。

立ち退き(正当事由・立退料)でお悩みの貸主・地主の方へ

「正当事由が認められるか知りたい」「立退料をいくら用意すべきか」「借主に賃料滞納や迷惑行為があり困っている」など、貸主・地主の立場でのご相談を承っています。物件の状況・借主の利用実態・想定される立退料を整理し、最適な進め方をご提案します。初回相談の費用については、お問い合わせ時にご確認ください。

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監修者情報

監修:弁護士法人ブライト 代表弁護士 和氣 良浩

大阪弁護士会所属。2006年弁護士登録(修習59期)。企業法務・不動産・相続を中心に20年以上の実務経験を持つ。「みんなの法務部」として中小企業・オーナー経営者の法的リスク対応をサポート。契約企業130社以上(実名公開)。

弁護士法人ブライト
〒530-0047 大阪府大阪市北区西天満2-6-8 堂島ビルヂング823号室
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本記事は一般的な法律情報の提供を目的としており、特定の案件に対する法律上のアドバイスではありません。具体的な事情については弁護士にご相談ください。

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事務所概要

事務所名 弁護士法人 ブライト(大阪弁護士会所属)
開 業 平成21年(代表弁護士独立開業)
設 立 平成24年11月設立、平成27年1月に法人化
所在地 〒530-0057 大阪府大阪市北区曽根崎2丁目6番6号 コウヅキキャピタルウエスト12階
TEL 0120-931-501(受付時間9:00~18:00)
FAX 06-6366-8771
事業内容 法人向け(法律顧問・顧問サービス、不動産を巡るトラブル、M&A・事業承継、私的整理・破産・民事再生等、不動産を巡るトラブル、不動産を巡るトラブル、不動産を巡るトラブル、不動産を巡るトラブル、不動産を巡るトラブル、IT関連のご相談、不動産を巡るトラブルなど)、個人向け(不動産を巡るトラブル・労災事故を中心とした損害賠償請求事件、債務整理・破産・再生等、相続、離婚・財産分与等、財産管理等に関する対応、不動産の明渡し等を巡る問題など)

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