業務遂行性
業務遂行性とは
業務遂行性とは、災害が発生した時に、労働者が事業主の支配下・管理下にあったことをいい、業務起因性とならぶ労災認定(業務災害)の要件です。
「業務を遂行している最中」という言葉のイメージよりも広く、事業主の支配・管理が及ぶ状態全般を含みます。
業務遂行性が認められる典型的な場面
- 担当業務や上司の指示による作業を行っている間
- 作業の準備・後片付け・機械の点検などの付随行為中
- 事業場内での休憩時間中(業務遂行性は原則として認められますが、災害が施設・設備の欠陥等に起因する場合でなければ業務起因性が認められないことがあります)
- 出張中(往復の移動や宿泊を含み、積極的な私的行動を除く)
- 会社主催の行事(運動会・宴会等)への業務としての参加中
業務遂行性が争われやすい場面
休憩時間中の私的行為、就業時間外の事業場内での行動、任意参加の懇親会、在宅勤務中の災害などでは、事業主の支配下にあったかどうかが争点になります。テレワーク中の災害も、業務行為に付随するものであれば業務遂行性が認められる余地があります。
労災認定における位置づけ
業務遂行性が認められても、業務起因性(業務と災害の相当因果関係)が否定されれば業務災害とは認められません。逆に、事業場外の災害でも業務との関連が強ければ認められることがあります。判断に迷う場合は、労基署への請求前に弁護士へ相談すると、証拠の揃え方から助言を受けられます。
労災の損害賠償請求について詳しくは、重篤な労働災害の損害賠償請求もあわせてご覧ください。
