このページは、借地権付き建物を相続・遺言で残すときの注意点について、芦屋・阪神間の相続不動産のご相談を取り扱う弁護士法人ブライト(代表:和氣良浩弁護士)が、実務の視点から整理した解説記事です。
はじめに|「土地は借り物、建物は自分のもの」——この家は、死んだら売れるのか
芦屋・阪神間には、古くからの住宅地に「借地」の実家が数多くあります。土地は地主から借りていて、その土地の上に、自分(親)名義の建物を建てて住んでいる——という形です。戦前・戦後からの地主・借地の関係が今も続いている土地柄で、決して珍しいものではありません。
この「借地に建てた実家」をお持ちのご家庭から、私たちはこんなご相談を受けます。
- 「親が亡くなったら、この家は子が相続できるのか。地主さんの許可が要るのか」
- 「誰も住まないので、いずれ売りたい。借地の家でも売れるのか」
- 「遺言で子の一人に残したいが、借地だと何か特別な手続きが要るのか」
結論から言えば、「相続で受け継ぐ」ときと「売る(第三者に譲る)」ときとで、地主の承諾が要るか要らないかが変わります。ここを取り違えると、「相続はできたが、いざ売ろうとしたら地主が首を縦に振らず、話が止まった」という事態になりかねません。
この記事では、借地権付き建物の相続と、死後の売却、そして遺言で残すときの設計の勘どころを、弁護士が実務の視点で整理します。承継設計の全体像(そもそも共有にしない設計)については、こちらの記事で解説しています。→不動産を揉めずに承継するための生前対策|「共有にしない」設計を弁護士が解説
「借地の実家、死後にどうなるのか」を整理するだけでも、次の一手が見えてきます。相続してから慌てないために、一度だけ法律の目を通してみませんか。
初回相談無料/LINEでも受け付けています(お電話:06-4965-9590)
1. そもそも「借地権付き建物」とは|土地は借り物、建物は自分のもの
1-1. 所有関係を正しく理解する
「借地に建てた実家」を法律の目で見ると、次のような所有関係になっています。
- 土地:地主(貸主)のもの。親(借主)は、地主に地代を払って土地を借りている
- 建物:親(借主)のもの。土地の上に建てた建物は、借主自身の所有物
この「土地を借りて自分の建物を建て、その建物を所有する(または所有目的で使う)権利」が借地権です。借地権には、物権である地上権による場合と、土地の賃貸借契約(賃借権)による場合とがありますが、現在の住宅地の借地は賃借権によるものが大半です(借地借家法2条1号)。
つまり「借地に建てた実家」を相続・売却するとき、動いているものは「建物(の所有権)」と「借地権(土地を使う権利)」がワンセットになったものです。建物だけ、あるいは借地権だけを切り離して扱うことは通常できません。建物を持つ人が、その敷地を使う借地権も併せ持って初めて、その家に住み・使えるからです。
1-2. 芦屋・阪神間に借地が多いという実情
借地は、地主が代々土地を持ち続けてきた古い住宅地に多く残っています。芦屋・阪神間はまさにその典型で、大型の邸宅地、路地の奥の敷地、古くからの地主が土地を貸してきたエリアが今も多くあります。
借地は「土地を買わずに家を建てられる」というメリットがある一方、承継や売却の場面になると、地主という『もう一人の当事者』が必ず関わってくるという特徴があります。所有権(自分の土地に自分の家)であれば自分の判断だけで動かせることが、借地では地主との関係を抜きに進められません。これが、借地の相続・売却を「普通の不動産の相続」と同じ感覚で進めると足をすくわれる理由です。
2. 相続のとき、借地はどうなる|「相続」は地主の承諾が原則不要
2-1. 借地権も、相続財産として承継される
まず押さえておきたいのは、借地権は相続財産として、相続人に承継されるということです。親が持っていた借地上の建物とその借地権は、親の死亡によって、預貯金や他の不動産と同じように相続の対象になります。「借り物の土地の上の家だから相続できない」ということはありません。
そして、ここが借地の相続でもっとも大切なポイントです。
相続によって借地権を承継する場合、地主の承諾は原則として必要ありません。

なぜかというと、相続は、後述する「借地権の譲渡」——つまり、借主が自分の意思で第三者に権利を渡す行為——とは違うからです。相続は、借主が亡くなったことによって、その地位が法律上当然に相続人へ引き継がれるものです。借主が自分の意思で他人に譲る「譲渡」ではないため、地主の承諾を得なければならないという場面には、原則として当たりません(賃借権の譲渡・転貸に地主の承諾を要するのは民法612条ですが、相続は「譲渡」に当たらないため原則として承諾は不要です)。
したがって、相続人は、地主の承諾がなくても、借地上の建物とその敷地の借地権を相続で受け継ぐことができます。地主から「相続するなら承諾料(名義書換料)を払え」と求められることがありますが、相続そのものについては、法律上、承諾料の支払義務は原則としてありません。この点は、次に述べる「売却(譲渡)」の場合と明確に区別して理解しておく必要があります。
「相続では承諾不要、売却では承諾が必要」——この線引きを、ご自身のケースに当てはめて確認したい方は、一度ご相談ください。
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2-2. ただし「相続したこと」は地主に伝えておく
承諾が不要とはいえ、実務上は、相続で借主が変わったことを地主へきちんと連絡し、良好な関係を保っておくことが強くおすすめされます。
- 地代の振込先・請求先を、相続人の側に切り替える必要があります
- その後の建物の建て替えや、将来の売却では、後述のとおり地主の承諾が関わってきます。日頃の関係が悪いと、いざというときの話し合いが難航しやすくなります
- 借地契約の更新時期が近い場合、更新の手続き・更新料の有無なども確認しておく必要があります
相続は法律上当然に承継されるとしても、「借地は地主とのお付き合いの上に成り立っている」という性格は変わりません。承継後の地主との関係づくりまで見据えて動くのが、実務です。
2-3. 借地を「相続人の共有」にすると、後で動かしにくくなる
もう一つ、借地の相続で注意したいのが、借地上の建物(と借地権)を、相続人の共有にしてしまうケースです。
遺言がなく、遺産分割協議もまとまらないまま「とりあえず法定相続分で共有」にすると、借地上の建物・借地権も相続人の共有になります。こうなると、後で売ろう・建て替えようとするとき、共有者全員の足並みに加えて地主の承諾という、二重のハードルを越えなければならなくなります。動かしにくさが一気に増すわけです。
そもそも不動産を共有にしない・共有にするなら決めごとをしてから、という承継設計の考え方は、こちらの記事で詳しく解説しています。→不動産を揉めずに承継するための生前対策|「共有にしない」設計を弁護士が解説 すでに共有になってしまった不動産の解消方法は、こちらです。→相続した不動産の共有状態を解消する方法|弁護士が5つの手段を解説
3. 死後に「売りたい」とき何が要るか|売却=借地権の譲渡には地主の承諾が原則必要
3-1. 借地の家を売るとは、「建物+借地権」を譲ること
相続で借地上の建物とその借地権を受け継いだ後、「誰も住まないから売りたい」となる場面は非常に多くあります。ここで、相続のときとは扱いが変わります。
借地の家を第三者に売るということは、建物の所有権を譲るのと同時に、その敷地を使う借地権も譲る(譲渡する)ことを意味します。買主は、建物だけを買っても、その土地を使う権利がなければ住めないからです。そして、この借地権の譲渡には、原則として地主の承諾が必要になります(民法612条1項)。
- 地主の承諾を得ずに勝手に借地権を第三者へ譲ると、地主から借地契約を解除される可能性があります(民法612条2項)
- そのため、借地の家の売却では、買主を探すのと並行して、地主の承諾を取り付けることが実務上の必須プロセスになります
- 承諾を得る際、地主に対して承諾料(譲渡承諾料・名義書換料)を支払うのが慣行になっている場合が多くあります(金額は借地権価格を基準に個別に取り決められます)
つまり、相続(承諾不要)と売却(承諾が原則必要)は、同じ借地でもまったく別の関門があるということです。相続で家を受け継いだ時点では問題が表面化しなくても、いざ売る段になって地主との交渉が必要になる——ここを最初から見込んでおくことが大切です。
借地の家の売却は、買主探しと地主交渉の二段構えです。「どう進めればいいか」の全体像を、売る前に一度整理しませんか。
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3-2. 地主が承諾しないとき——「承諾に代わる裁判所の許可」という制度
では、地主がどうしても承諾してくれない、あるいは法外な承諾料を求めてくるとき、売却は諦めるしかないのでしょうか。
そうではありません。法律には、地主が借地権の譲渡を承諾しない場合に、承諾に代わる裁判所の許可を得られる制度が用意されています。第三者に借地権を譲ろうとする場合に、その譲渡によって地主に不利となるおそれがないにもかかわらず地主が承諾しないときは、借地権者の申立てにより、裁判所が地主の承諾に代わる許可を与えることができるとされています(借地借家法19条)。
- この制度により、地主が不合理に承諾を拒んでいる場合でも、裁判所の許可を得て売却(借地権の譲渡)を進める道が開けます
- 裁判所は、許可にあたって、地主が受けるべき対価(承諾料に相当する財産上の給付)や契約条件の変更を定めることがあります(借地借家法19条)
- 手続きは、当事者間の交渉とは別の裁判手続き(非訟手続)になり、借地権の評価や地主との調整を要するため、弁護士が関与して進めるのが一般的です
この制度があるおかげで、「地主が首を縦に振らないから売れない」という八方塞がりは、法律上は避けられる仕組みになっています。ただし、実際に許可を得るには借地権の評価や地主の言い分への対応が必要で、手続きの見通しを立てるには専門的な判断が要ります。「地主が承諾してくれない」という段階で止まってしまう前に、こうした制度があることを知っておくだけでも、打てる手は変わってきます。
3-3. 建て替え・増改築にも承諾が要ることがある
売却だけでなく、借地上の建物を建て替えたり、大きく増改築したりする場合にも、地主の承諾が必要になることがあります(借地契約に増改築を制限する特約が付いていることが多いためです)。この場合も、承諾しない地主に対して、承諾に代わる裁判所の許可を求める制度があります(借地借家法17条)。
「相続した借地の家が古くなったので建て替えたい」というニーズも実務では多く、売却と同じく、ここでも地主との関係が関わってきます。相続後にどう使っていくか(住む・貸す・建て替える・売る)を考えるとき、それぞれの場面で地主の承諾が絡むことを頭に入れておくと、設計を誤りません。
4. 遺言で残すときの設計|借地ならではの4つの勘どころ
借地の実家を、揉めずに次の代へ渡すには、遺言の段階での設計が効いてきます。借地ならではの注意点を、4つに整理します。
4-1. 「誰に承継させるか」を一人に決める——共有を避ける
もっとも大切なのは、借地上の建物と借地権を、承継する一人に決めて単独で相続させることです(実家に住み続ける子、または売却・活用を任せたい子など)。
前述のとおり、借地を相続人の共有にすると、その後の売却・建て替えで「共有者全員の同意+地主の承諾」という二重のハードルが生じます。借地は、所有権の不動産以上に、共有にすると動かしにくくなる財産です。だからこそ、遺言で承継先を一人に絞っておく意味が大きいのです。
このとき、他の相続人とのバランス(他の財産での調整、代償金)や、法律上最低限保障された取り分である遺留分への配慮が必要になる点は、通常の不動産の承継設計と同じです。特定の相続人に不動産を集中させる遺言は、遺留分を侵害すると相続後に金銭請求(遺留分侵害額請求)の火種になり得ます(民法1046条)。共有を避ける承継設計の全体像は、こちらをご覧ください。→不動産を揉めずに承継するための生前対策
4-2. 地代・更新料という「引き継ぐ負担」を明示しておく
借地を承継するということは、権利だけでなく地代を払い続ける負担や、契約更新時の更新料といった、継続的なコストも引き継ぐということです。
- 承継する子に、地代の額・支払方法・地主の連絡先を、あらかじめ伝えておく
- 借地契約の更新時期を把握し、次の更新がいつ来るか、更新料の取り決めがあるかを確認しておく
- これらを、承継する子が困らないよう、遺言と併せて情報として整理しておく
遺言で「誰に」を決めるだけでなく、その子が受け継いだ後に地主とどう付き合っていくかまで見据えておくと、承継後のトラブルを減らせます。
4-3. 「将来売る」なら、承諾料の準備まで視野に入れる
相続後にその家を売る可能性が高いなら、遺言や生前の設計の段階で、売却時に地主へ支払う承諾料(譲渡承諾料)の準備まで考えておくと安心です。
- 借地の売却では、承諾料の支払いが慣行になっている場合が多く、これが売却時の実質的なコストになります
- 承継する子が、売却時にこの資金を用意できるか(売却代金から充当できるとしても、交渉次第では前もっての資金が要る場面もあります)を見込んでおく
- 「相続はできたが、承諾料や地主交渉の負担で売却が進まない」という事態を避けるため、誰がどう対応するかを家族で共有しておく
4-4. そもそも「生前に売る・整理する」のも選択肢
「誰も実家に戻る予定がない」ことがはっきりしているなら、所有者本人(親)が元気なうちに、借地権付き建物を売却して金銭に換えておくことも、有力な承継設計です。
- 本人が元気なうちなら、地主との承諾交渉や承諾料の取り決めを、本人自身が納得して進められます
- 相続後に相続人が売る場合と異なり、相続人全員の同意の壁がありません
- 金銭であれば相続人間で公平に分けられ、借地を共有で承継する問題も生じません
「先祖代々、地主さんと続けてきた借地を自分の代で手放すのか」という心理的な抵抗は当然あります。売る・残す・貸す・建て替えるのどれが正解かはご家庭ごとに違い、そこを売る前提ではなくフラットに検討できるのが、弁護士に相談する意味でもあります。なお、弁護士は職務の公正な遂行を第一とし、不動産業者から紹介料を受け取らないため、売る方向に誘導されるのではという心配なしに、選択肢を並べて比較できます。
借地の実家を「誰に・どう残すか」。地代・更新・承諾料まで見据えた設計は、法律の実務です。揉める前の一度だけの相談として、ご家族の承継設計をご相談ください。
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5. 実務の肌感|借地の承継で、私たちが現場で見ていること
当事務所で扱った相続・生前対策の事案から、固有の情報を除いて一般化した「現場の感覚」をお伝えします。
「自宅の土地が借地で、建物は本人名義。本人は、死後にこの家を売れるようにしておきたい」——こうしたご相談は、実際にあります。
このとき私たちが最初に確認するのは、道具(遺言か信託か)の選択よりも前に、「この家の権利関係が、書類の上で本当にどうなっているか」です。ご本人やご家族の記憶では「うちの土地」「先祖代々の家」と語られていても、いざ登記や契約書を確認すると、土地は他の地主が所有していて自分たちは借りている(借地)、あるいは相続財産だと思っていた別の土地が実は存命の親族の名義だった——ということが、実際に起こります。
だからこそ、承継の設計は、戸籍と不動産登記で事実を固めてから組みます。「これは本人の財産のはず」という推測で遺言を作ると、後で「その土地は本人のものではなかった」と判明し、設計が崩れかねません。借地であれば、土地の所有者(地主)が誰か、借地契約の内容(地代・期間・更新・増改築や譲渡の制限特約)はどうなっているかまで確認して、初めて「死後に売れるようにするには何が要るか」の設計に入れます。
実務で大切にしているのは、次の姿勢です。
- 権利関係を、書類で裏取りしてから設計する。借地かどうか、地主は誰か、契約に譲渡・増改築の制限があるか——ここを確認せずに承継設計は組めません
- 相続(承諾不要)と売却(承諾が原則必要)を、最初から切り分けて説明する。「相続はできる」で安心してしまわず、「売るときには地主の承諾(または裁判所の許可)が要る」ところまで見通しておきます
- 道具ありきではなく、目的から逆算する。家族信託のご希望で始まった相談でも、事案によっては公正証書遺言のほうが目的に適う場合があり、そこは丁寧に選び直します(家族信託と遺言の選び分けは不動産を揉めずに承継するための生前対策の考え方が土台になります)
- 高齢のご本人の負担を軽くする。遠方・書面中心で進めつつ、意思確認の要所では弁護士が自宅まで出向くこともあります。本人の負担軽減と、意思確認の確実性の両立を大切にしています
借地の承継は、「相続できるか」だけでなく「その後、動かせるか(売れるか・建て替えられるか)」まで見て設計する——これが、私たちが現場で繰り返している考え方です。
借地の実家は、権利関係の確認から始まります。「うちの家は書類上どうなっているのか」を一緒に整理するだけでも、打つべき手が見えてきます。
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底地を相続した地主側から、逆に借地契約を解消して土地を取り戻したいという方は、こちらの記事もご覧ください。→借地にした土地を相続した——地主側から借地権を解消して土地を取り戻す方法を弁護士が解説
6. よくあるご質問(FAQ)
Q1. 借地に建てた親名義の家を相続するのに、地主の許可は必要ですか?
相続で借地権(と借地上の建物)を承継すること自体には、原則として地主の承諾は必要ありません。相続は、借主が自分の意思で第三者に権利を譲る「譲渡」ではなく、借主の死亡によって相続人へ法律上当然に引き継がれるものだからです。そのため、相続そのものについては、承諾料(名義書換料)の支払義務も原則としてありません。ただし、地代の請求先の切り替えや、将来の売却・建て替えを見据えて、相続で借主が変わったことを地主へ連絡し、良好な関係を保っておくことが実務上は大切です。売却の段になると承諾が必要になる点(Q2)と区別して理解してください。
Q2. 相続した借地の家を、その後に売ることはできますか?
売ることはできますが、相続のときとは違い、地主の承諾が原則として必要になります。借地の家を売るとは、建物と一緒にその敷地を使う借地権も第三者へ譲る(譲渡する)ことであり、賃借権の譲渡には地主の承諾が要るのが原則だからです。承諾を得る際に承諾料(譲渡承諾料)を求められるのが慣行になっている場合が多くあります。もし地主が不合理に承諾を拒む場合には、承諾に代わる裁判所の許可を求める制度があり、これを使えば売却の道が開けることがあります。借地権の評価や地主との交渉を伴うため、こうした場面は弁護士に相談されることをおすすめします。
Q3. 芦屋・阪神間の借地の実家についても相談できますか?
はい。代表弁護士の和氣は芦屋在住で、古くからの地主・借地の関係が今も残る芦屋・阪神間の不動産事情を、生活者としても知っています。借地の実家を誰にどう承継させるかの設計、地主との承諾交渉、相続後の売却・建て替えの見通しまで、芦屋・阪神間の相続不動産のご相談窓口からお問い合わせいただけます。オンラインでのご相談にも対応しています。
7. まとめ|借地は「相続できるか」だけでなく「その後、動かせるか」で設計する
- 借地に建てた実家は、「土地は借り物(地主のもの)、建物は自分のもの」という構造で、建物と借地権がワンセットで動きます。芦屋・阪神間の古い住宅地に多い形です
- 相続で借地権を承継するのに、地主の承諾は原則として不要です。相続は「譲渡」ではないためで、承諾料の支払義務も原則ありません
- ところが、死後にその家を売る(=借地権を第三者へ譲渡する)ときは、地主の承諾が原則として必要になり、承諾料の慣行もあります。地主が不合理に拒む場合は、承諾に代わる裁判所の許可という制度で道が開けます
- 遺言で残すときは、①承継先を一人に決めて共有を避ける(遺留分に配慮)②地代・更新料の負担を引き継ぐ子に伝える③将来売るなら承諾料の準備まで見込む④生前に売る・整理する選択肢も検討する——の4点が勘どころです
- 借地の承継は、権利関係を戸籍と登記で裏取りしてから設計するのが実務です。「相続できるか」で終わらせず、「その後、売れるか・建て替えられるか」まで見て組みます
借地の実家をお持ちで、承継や売却をどう進めるか迷っている方は、芦屋・阪神間にお住まいであれば、芦屋・阪神間の相続不動産のご相談はこちらもご覧ください。
その資産を、守り、受け継ぐために。借地の実家も、相続してから慌てないよう、元気なうちに一度だけ法律の目を通してください。
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監修:和氣 良浩 弁護士(弁護士法人ブライト 代表弁護士・大阪弁護士会所属)
弁護士歴20年以上。企業法務(顧問先130社以上)から相続・不動産まで幅広く手がける。芦屋在住。「その資産を、守り、受け継ぐために。」を信条に、売る前提ではなく住み続ける前提からも話せる相談対応を大切にしている。
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