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相続した実家が私道・袋小路で建て替えできない?接道義務・私道持分・通行権を弁護士が解説

このページは、相続した実家が私道・袋小路に面していて「建て替えられない」「売れない」とお困りの方に向けて、芦屋・阪神間の相続不動産のご相談を取り扱う弁護士法人ブライト(代表:和氣良浩弁護士)が、接道義務・私道持分・通行権の仕組みと相続での解決の道筋を、実務の視点から整理した解説記事です。

はじめに|相続してはじめて気づく、「この家、建て替えられないかもしれない」

芦屋・阪神間の古くからの住宅地には、路地の奥まった敷地、袋小路の突き当たり、前の道が私道になっている家が数多くあります。親の代、あるいはもっと前の代から住み続けてきたご家庭にとっては、それが当たり前の風景です。

ところが、その実家を相続したご家庭から、私たちはこんなご相談を受けます。

  • 「実家を建て替えようとしたら、『この土地は再建築できません』と言われた」
  • 「家の前の道が私道で、しかもうちに持分がないと分かった。通っていいのか不安だ」
  • 「袋小路の突き当たりの家で、公道に出るには他人の土地を通るしかない」
  • 「相続はできたが、いざ売ろうとすると『接道の関係で買い手がつきにくい』と言われた」

こうした問題は、多くの場合、親が生きているうちは表に出てきません。長年住み続けているぶんには、通行も、日々の暮らしも困らないからです。ところが、相続をきっかけに「建て替える」「売る」「貸す」と不動産を動かそうとした瞬間、はじめて接道義務・私道の持分・通行権という壁が姿を現します。

この記事では、芦屋・阪神間の古い住宅地に特有の「私道・袋小路・接道・再建築」の問題を、弁護士の視点で整理します。建築が可能かどうかの最終判断(建築確認)は建築士や行政窓口の領域ですが、私道の持分をどう取得するか、通行権をどう確保するか、相続でこじれたときにどう解きほぐすか——ここは法律の実務であり、弁護士が力を発揮できる領域です。

「うちの実家は建て替えられるのか、売れるのか」——まずは権利関係を整理するだけでも、次の一手が見えてきます。売る・分ける・建て替えるの前に、一度だけ法律の目を通してください。
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1. 芦屋・阪神間の古い住宅地に多い「私道・袋小路」という悩み

1-1. 「道」は公道だけではない

私たちが普段「道路」と呼んでいるものには、国や自治体が所有・管理する公道と、個人(や複数人の共有)が所有する私道があります。芦屋・阪神間のように、古くから宅地化が進み、区画整理を経ずに家々が建ち並んだエリアでは、家の前の道が私道であることが少なくありません。

私道には、大きく分けて次のような形があります。

  • 一人の地主が所有する私道を、周辺の住民が通行している
  • 複数の住民が持分を出し合って共有している私道
  • 私道の一部ずつを、それぞれの住民が分割して所有している(いわゆる「相互持ち合い」)

このうち、自分(相続する実家)に私道の持分があるかどうか、あるいは通行する権利がきちんと確保されているかどうかが、後々の建て替え・売却で効いてきます。

1-2. なぜ相続してはじめて問題になるのか

親の代から何十年も住み続けている家では、通行も日々の生活も、事実上は問題なく続いてきたはずです。近所付き合いの中で、私道を通ることも、水道管が私道の下を通っていることも、暗黙のうちに認められてきたケースが多いのです。

ところが、この「暗黙の了解」は、代替わりや売却で当事者が入れ替わると、とたんに危うくなります。相続で持ち主が変わり、あるいは私道側の所有者が代替わりし、さらに家を売って第三者が入ってくると、これまで問題にならなかった通行や掘削(水道・ガス管の工事)が、突然「権利として認められているのか」を問われる場面になります。

だからこそ、「今困っていないから大丈夫」ではなく、相続を機に、家の前の道と土地の権利関係を一度きちんと確認しておくことが大切になります。

家の前の道が公道か私道か、持分があるか——ご存じない方がほとんどです。相続を機に、一度だけ法律の目を通してみませんか。
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2. 接道義務とは|「建て替えられない土地」が生まれる仕組み

2-1. 建て替えには「道路に2m以上接する」ことが必要

建物を建てたり建て替えたりするには、その敷地が一定の幅の道路に接していなければならない、というルールがあります。これが接道義務です。

建築基準法では、建築物の敷地は、原則として幅員4m以上の道路に2m以上接していなければならないとされています(建築基準法43条)。この条件を満たさない土地には、原則として建物を建てられず、既にある建物を壊して建て替えることもできません。これがいわゆる再建築不可の状態です。

  • 今建っている建物は使い続けられる(すぐ取り壊しを迫られるわけではありません)
  • しかし、取り壊して新築する・大規模に建て替えることができない
  • そのため、老朽化しても建て替えられず、売却時にも評価が下がりやすい

「今住んでいるぶんには困らないのに、建て替えようとすると壁にぶつかる」——再建築不可の土地が、相続の場面で問題になりやすいのはこのためです。

接道義務と袋地・私道の関係図。左に接道義務(幅員4m以上の道路に2m以上接すれば建て替え可・接道不足は再建築不可)、右に袋地から公道への囲繞地通行権と私道持分の有無・掘削承諾の整理を示す概念図

2-2. なぜ古い住宅地で「接道義務を満たさない土地」が生まれるのか

芦屋・阪神間の古い住宅地に再建築不可の土地が生まれやすいのには、いくつか理由があります。

  • 家が建ったのが、接道義務のルールが今の形になる前だった。当時は適法に建てられたが、現在の基準では道路への接し方が足りない
  • 前の道が幅4m未満で、建築基準法上の「道路」に当たるかどうか自体が問題になる
  • 袋小路の奥で、公道までの間に他人の土地が挟まっている

ここで登場するのが、2項道路位置指定道路という考え方です。

  • 2項道路(みなし道路):幅4m未満でも、一定の条件を満たす古くからの道は、建築基準法上の道路とみなされることがあります(建築基準法42条2項)。この場合、道路の中心線から一定の距離まで敷地を後退させる(セットバックする)ことを条件に、建て替えが認められることがあります
  • 位置指定道路:一定の基準を満たす私道について、行政から「建築基準法上の道路」としての指定を受けたもの(建築基準法42条1項5号)。この指定があれば、その私道に接する土地は接道義務を満たせる場合があります

どの区分に当たるか、建て替えが可能かどうかの最終判断は、建築士や特定行政庁(市の建築指導課など)の領域です。この記事は一般的な仕組みの説明にとどめますので、実際の可否は建築の専門家・行政窓口にご確認ください。弁護士が関わるのは、その先の私道の持分をどう取得するか、通行や掘削の権利をどう確保するか、相続人間でどう調整するかという法律問題です。

「再建築不可」と言われても、そこで終わりとは限りません。私道の持分取得や通行権の確保で道が開けることもあります。売る・建て替えるの前に、一度ご相談ください。
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3. 袋地と通行権|「公道に出るために他人の土地を通る」問題

3-1. 囲まれた土地(袋地)には、通行する権利がある

周りを他人の土地に囲まれ、公道に接していない土地を、法律では袋地(囲まれた土地)と呼びます。袋小路の奥の家などが、その典型です。

このとき、袋地の所有者が「公道に出られないと生活が成り立たない」ことのないよう、法律は囲んでいる周りの土地(囲繞地)を通行する権利を認めています(民法210条)。これを囲繞地通行権(いにょうちつうこうけん)といいます。

ただし、この権利は無制限ではありません。

  • 通行の場所・方法は、囲まれた土地のために必要で、かつ周りの土地に最も損害が少ないものを選ぶとされています(民法211条)
  • 通行によって周りの土地に生じる損害に対しては、償金(対価)を支払う必要がある場合があります(民法212条)
  • 土地の分割や一部譲渡によって袋地が生まれた場合には、通行できる範囲について特別のルールがあります(民法213条)

つまり、袋地だからといって「公道に出られない」わけではなく、法律上の通行権が保障されている——ここは、相続した実家が袋地だと分かって不安になっている方に、まず知っておいていただきたい点です。

3-2. 私道の通行権と「掘削承諾」——水道・ガス工事の落とし穴

私道に接する家では、通行だけでなく、水道管・ガス管を私道の地下に通すための工事(掘削)が問題になることがあります。

  • 家の建て替えやリフォームで、水道・ガスの引き込み管を新しくする際、その管が私道の下を通っていることがあります
  • 私道が他人の所有・共有である場合、その地下を掘って工事するには、私道所有者の掘削の承諾が必要になる場面があります
  • この承諾が得られないと、工事が止まり、建て替え自体が進まなくなることがあります

囲繞地通行権が「通る権利」だとすれば、掘削承諾は「私道の地下にライフラインを通す工事をしてよいか」という別の問題です。実務では、この掘削承諾をめぐって私道所有者との交渉が必要になることが少なくありません。通行地役権(他人の土地を自分の土地の通行のために使う権利を、契約で設定するもの)を私道について設定しておくと、通行の根拠を明確にできます。ただし、通行地役権は本来「通る」ための権利であり、水道・ガス管の埋設や掘削まで当然に含むとは限りません。掘削(埋設管の設置・工事)についても私道所有者と話がついているなら、その内容を契約や承諾書に明記しておくことで、後々の紛争を防ぎやすくなります。

3-3. まず確認すべきは「私道が誰のもので、自分に持分があるか」

袋地・私道の問題を考えるとき、出発点はいつも同じです。その私道(あるいは通路になっている土地)が誰の所有で、自分の相続する実家にその持分があるのかどうかを、登記で確認することです。

  • 私道に自分の持分がある(共有している)場合:通行や掘削は、共有者としての権利として整理できます。ただし共有である以上、他の共有者との関係の調整は必要です
  • 私道の持分がまったくない場合:通行権(囲繞地通行権や通行地役権)や掘削承諾を、私道所有者との関係でどう確保するかが課題になります
  • 持分が一部の親族・相続人に偏っている場合:後述のとおり、相続でこじれる典型パターンになります

「うちの前の道はみんなで使ってきたから大丈夫」という感覚と、登記上の権利関係は、しばしばずれています。まず事実を書類で固める——ここが、私道・袋地問題の最初の一歩です。

4. 相続でこじれるパターン|「通行を人質にされる」前に

私道・接道・通行の問題は、それ単独でも厄介ですが、相続と重なると一気にこじれます。現場でよく見るパターンを整理します。

4-1. 私道の持分が、一部の相続人に偏る

複数の相続人がいる場合、実家の建物・敷地と、その前の私道の持分が、別々の相続人に分かれて承継されることがあります。あるいは遺産分割の話し合いの中で、私道持分の扱いが見落とされ、一部の相続人だけが持分を持つ形になることもあります。

こうなると、実家に住む(または実家を相続した)人と、私道持分を持つ人が別々という状態が生まれます。実家を建て替えたり売ったりしようとしたとき、私道持分を持つ相続人の協力が得られなければ、通行や掘削の面で話が止まってしまいます。相続の場面で私道持分の扱いを軽く見ると、後でこの偏りが尾を引きます。

4-2. 「通行を人質にされる」——共有と私道が重なる紛争

さらに深刻なのが、私道持分をめぐって相続人間・親族間の関係が悪化し、通行や掘削の承諾を「取引材料」にされるケースです。

  • 私道持分を持つ側が、遺産分割や他の争いを有利に運ぶために、通行・掘削の承諾を渋る
  • 「承諾がほしければ、こちらの要求をのめ」という形で、通行が事実上の人質になる

これは、共有不動産で一方が物件を独占し、他方が使えない・賃料を受け取れないといった構図と、根は同じです。共有物をめぐって一方が利益を独占した場合の法律関係(不当利得など)については、こちらの記事で扱っています。→共有不動産の賃料を一人が独り占め?共有者ができる不当利得返還請求を弁護士が解説

私道の通行や掘削も、法律上は「一方の言い値」で決まるものではありません。囲繞地通行権のように法律上保障された権利がありますし、私道が共有であれば共有者としての権利もあります。「承諾しないと言われたら諦めるしかない」わけではない——ここを知っておくだけで、交渉の立ち位置は変わります。

4-3. 私道持分がないと、売却でつまずく

私道に接しているのに持分がない、あるいは接道義務を満たさず再建築不可——こうした事情は、売却の場面で評価を大きく下げます。買主は「建て替えられない」「通行や掘削で将来もめそうだ」と見て、価格を下げるか、購入自体を見送るからです。

相続不動産の評価が相続人間で争いになる仕組みや、評価が合わないときの解き方は、こちらの記事で詳しく解説しています。→相続した不動産の評価額で揉めるのはなぜ?評価方法と解決の進め方を弁護士が解説

私道持分の取得や通行権の整理は、単に「通れるようにする」だけでなく、その不動産の資産価値を回復・維持するという意味を持ちます。売る前提であっても、住み続ける前提であっても、権利関係を整えておくことに意味があります。

私道持分がない、通行を渋られている、再建築不可で売れない——どれも法律で動かせる問題です。行き詰まる前に、一度ご相談ください。
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5. 解決の道筋|私道持分の取得・通行権の設定・そして生前の整理

では、私道・接道・通行の問題は、どう解決していくのでしょうか。弁護士が関わる典型的な打ち手を整理します。

5-1. 私道持分を取得する・通行地役権を設定する

もっとも根本的なのは、私道の持分を取得する、あるいは通行地役権を設定することです。

  • 私道持分の取得:私道所有者から持分を買い取る、あるいは相続人間で私道持分を実家を相続する人に集約する。これにより、通行・掘削を共有者としての権利として安定させます
  • 通行地役権の設定:持分の取得が難しい場合でも、私道所有者との間で通行地役権を設定し、通行や掘削の根拠を契約と登記で明確にしておく

いずれも、当事者との交渉と、権利内容を書面・登記で固める作業が中心になります。価格や条件の交渉、契約書の作成、登記まで見据えて設計するのは、まさに法律の実務です。

5-2. 隣地・私道所有者との交渉に弁護士が入る意義

私道・通行の問題は、相手が隣人・近所の私道所有者であることが多く、当事者同士では感情的になりやすく、また「言い出しにくい」という事情もあります。長年の近所付き合いがあるからこそ、直接交渉が難しい場面です。

ここで弁護士が代理人として入ると、次のような意味があります。

  • 感情の対立から、権利の整理へ:法律上どういう権利があるのか(囲繞地通行権・共有持分・地役権)を土台に、冷静な話し合いに戻せます
  • 落としどころを設計できる:通行の場所・方法・対価をどう定めるか、掘削の承諾をどう取り付けるか、書面でどう残すかまで見通して交渉できます
  • こじれた場合の手続きも見据えられる:話し合いで解決しなければ、通行権の確認や妨害の排除を求める法的手続きに進む道もあります

私たちが大切にしているのは、隣地や私道所有者を「敵」として構えるのではなく、権利関係を淡々と整理して、双方が納得できる形に落とすという姿勢です。近所付き合いは相続後も続きます。対立を煽るのではなく、事実と法律に基づいて静かに整えるのが、結局はご家族のためになります。

5-3. 何より効くのは「生前に整理しておく」こと

私道・接道・通行の問題で、もっとも効果的なのは、実は親が元気なうちに整理しておくことです。

  • 私道の持分・通行地役権の状況を、代替わりの前に確認・整備しておく
  • 実家と私道持分が別々の相続人に分かれないよう、承継先をあらかじめ設計しておく
  • 私道所有者との関係が良好なうちに、通行・掘削の取り決めを書面で残しておく

相続が始まってから私道持分の偏りや通行の紛争が表面化すると、当事者が増え、感情も絡み、解決が難しくなります。共有にしない・権利関係を整えてから承継する、という設計の考え方は、こちらの記事で詳しく解説しています。→不動産を揉めずに承継するための生前対策|「共有にしない」設計を弁護士が解説

すでに共有や持分の偏りが生じてしまった場合の解消方法は、こちらをご覧ください。→相続した不動産の共有状態を解消する方法|弁護士が5つの手段を解説

なお、弁護士は職務の公正な遂行を第一とし、不動産業者から紹介料を受け取らないため、「とにかく売りましょう」と一方向に誘導されるのではという心配なしに、住み続ける・貸す・売る・建て替えるの選択肢をフラットに並べて検討できます。芦屋・阪神間の路地や袋小路の事情を、代表弁護士が生活者として知っているのも、私たちの相談室の特徴です。

私道・接道・通行の整理は、元気なうちが一番スムーズです。相続してから慌てないために、一度だけ法律の目を通してください。
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6. 実務の肌感|私道・接道の相続で、私たちが現場で見ていること

当事務所で扱った相続・不動産の事案から、固有の情報を除いて一般化した「現場の感覚」をお伝えします。

まず確認するのは、道具の話ではなく「家の前の道と敷地が、書類の上で本当にどうなっているか」です。 ご本人やご家族の記憶では「昔からみんなで使ってきた道」と語られていても、いざ登記や公図を確認すると、私道は特定の人の単独所有だった、自分には持分がなかった、あるいは接道の要件を満たしていなかった——ということが、実際に起こります。「通れているから権利がある」とは限らないのが、この分野の難しさです。

実務で大切にしているのは、次の姿勢です。

  • 権利関係を、書類で裏取りしてから設計する。私道は誰の所有か、自分に持分があるか、接道はどうなっているか、通行・掘削の取り決めがあるか——ここを確認せずに、建て替えや売却の見通しは立てられません
  • 建築の可否は建築士・行政、権利の整理は弁護士、と役割を切り分ける。「建て替えられるか」の最終判断は建築の専門家と行政の領域です。私たちは、その前提となる私道持分・通行権・相続人間の調整という法律問題を担います
  • 相手を敵にしない。私道所有者も隣地の方も、相続後も付き合いが続くご近所です。対立を煽るのではなく、法律上の権利を土台に、双方が納得できる整理を目指します
  • 「今困っていない」を放置しない。私道・接道の問題は、動かそうとして初めて表面化します。だからこそ、相続を機に、あるいは生前のうちに、一度権利関係を点検しておくことをおすすめしています

私道・袋地の問題は、「通れるか」だけでなく「その先、建て替えられるか・売れるか・次の代に渡せるか」まで見て整える——これが、私たちが現場で繰り返している考え方です。

「うちの実家は書類上どうなっているのか」を一緒に整理するだけでも、打つべき手が見えてきます。売る・建て替えるの前に、一度だけ法律の目を通してください。
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7. よくあるご質問(FAQ)

Q1. 相続した実家が「再建築不可」と言われました。もう何もできないのでしょうか?

再建築不可とされても、そこで打つ手がなくなるとは限りません。まず、なぜ接道義務を満たさないのか(前の道が私道か、幅が足りないか、2項道路や位置指定道路に当たるか)を確認する必要があります。建て替えが可能かどうかの最終判断は建築士や行政窓口の領域ですが、私道の持分を取得する、通行や掘削の権利を整える、隣地との関係を調整するといった法律面の手当てで、状況が変わることがあります。今ある建物にすぐ住めなくなるわけではありませんので、慌てず、まず権利関係の確認から始めることをおすすめします。

Q2. 家の前の私道に持分がありません。通ってもいいのでしょうか。水道工事はできますか?

私道に持分がなくても、通行できる権利が法律上認められる場合があります。周りを他人の土地に囲まれて公道に出られない土地には、囲繞地通行権という通行の権利が保障されています。ただし通行の場所・方法には制約があり、対価の支払いが必要になることもあります。水道・ガス管を私道の下に通す工事(掘削)については、私道所有者の承諾が必要になる場面があり、ここで交渉が必要になることが少なくありません。「持分がないから何もできない」わけではありませんが、権利の中身や必要な手続きはケースごとに異なるため、一度、権利関係を確認したうえでご相談ください。

Q3. 芦屋・阪神間の私道・袋小路の実家についても相談できますか?

はい。代表弁護士の和氣は芦屋在住で、路地の奥の敷地、袋小路、私道が入り組んだ古い住宅地という芦屋・阪神間固有の不動産事情を、生活者としても知っています。私道持分の取得や通行権の整理、隣地・私道所有者との交渉、相続人間の調整、そして生前の承継設計まで、芦屋・阪神間の相続不動産のご相談窓口からお問い合わせいただけます。建て替えの可否など建築確認に関わる部分は建築士・行政と連携しながら進めます。オンラインでのご相談にも対応しています。

8. まとめ|私道・接道の問題は「動かす前」に整えておく

  • 芦屋・阪神間の古い住宅地には、私道・袋小路・接道の問題を抱えた実家が数多くあります。相続して「建て替える・売る」と動かそうとした瞬間に、はじめて壁が表面化するのが特徴です
  • 建物の建て替えには、原則として幅4m以上の道路に2m以上接する接道義務があり、これを満たさない土地は再建築不可になります。2項道路・位置指定道路に当たるかで扱いが変わり、建て替えの可否は建築士・行政の判断です
  • 公道に出られない袋地には、周りの土地を通行する囲繞地通行権が法律上保障されています。私道での通行・掘削(水道等の工事)は、私道所有者との関係の整理が必要になります
  • 相続では、私道持分が一部の相続人に偏る通行が事実上の人質になる再建築不可で売却がつまずく——といった形でこじれます。いずれも法律で動かせる問題です
  • 解決の道筋は、私道持分の取得・通行地役権の設定・隣地との交渉、そして生前に権利関係を整えておくこと。「通れるか」だけでなく「建て替えられるか・売れるか・次に渡せるか」まで見て設計します

私道・袋小路の実家をお持ちで、相続や建て替え・売却をどう進めるか迷っている方は、芦屋・阪神間にお住まいであれば、芦屋・阪神間の相続不動産のご相談窓口はこちらもご覧ください。

その資産を、守り、受け継ぐために。私道・接道の問題も、動かす前に一度、法律の目を通してください。
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監修:和氣 良浩 弁護士(弁護士法人ブライト 代表弁護士・大阪弁護士会所属)
弁護士歴20年以上。企業法務(顧問先130社以上)から相続・不動産まで幅広く手がける。芦屋在住。路地・袋小路・私道といった芦屋・阪神間固有の不動産事情を生活者として知る立場から、「その資産を、守り、受け継ぐために。」を信条に、売る前提ではなく住み続ける前提からも話せる相談対応を大切にしている。
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本記事は、一般的な情報の提供を目的とするものであり、個別案件に関する法的助言を目的とするものではありません。また、情報の正確性、完全性及び適時性を法的に保証するものではありません。
なお、本記事の内容に関する個別の質問や意見などにつきましては、ご対応できかねます。ただし、当該記事の内容に関連して、当事務所へのご相談又はご依頼を具体的に検討されている場合には、この限りではありません。

事務所概要

事務所名 弁護士法人 ブライト(大阪弁護士会所属)
開 業 平成21年(代表弁護士独立開業)
設 立 平成24年11月設立、平成27年1月に法人化
所在地 〒530-0057 大阪府大阪市北区曽根崎2丁目6番6号 コウヅキキャピタルウエスト12階
TEL 0120-931-501(受付時間9:00~18:00)
FAX 06-6366-8771
事業内容 法人向け(法律顧問・顧問サービス、相続(遺言作成・遺産分割等)、M&A・事業承継、私的整理・破産・民事再生等、相続(遺言作成・遺産分割等)、相続(遺言作成・遺産分割等)、相続(遺言作成・遺産分割等)、相続(遺言作成・遺産分割等)、相続(遺言作成・遺産分割等)、IT関連のご相談、相続(遺言作成・遺産分割等)など)、個人向け(相続(遺言作成・遺産分割等)・労災事故を中心とした損害賠償請求事件、債務整理・破産・再生等、相続、離婚・財産分与等、財産管理等に関する対応、不動産の明渡し等を巡る問題など)

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