このページは、ご本人の物語/自営業者がバス関連の交通事故で頚椎・胸椎骨折・四肢麻痺を負われた実例を、賠償金の数字よりも「解決までの経緯」「ブライトの戦略」「ご本人・ご家族の道のり」を中心に記録したものです(本記事は複数の解決事案を再構成した解説記事です。登場人物の属性・金額・事故態様等は実際の事案と異なります)。
📝 この記事の3秒結論
- 脊柱の持病(骨化性病変・脊柱管狭窄症など)があると素因減額が問題になりやすい
- 骨折を伴う本件は「神経症状のみ」の素因減額判例とは別物、と判例調査で立証
- 個人事業主など高所得者の逸失利益・休業損害は確定申告書からの精緻な計算が必要
- 人身傷害保険等から一時金を受領済みでも、損益相殺の対象外だが和解交渉の考慮要素になり得る
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事故の概要

50代の自営業のご依頼者は、業務移動中に乗車していた乗用車が高速道路上で大型トラックに追突され、衝撃で車外に投げ出されました。受傷内容は頚椎C5/6骨折・胸椎T6/7骨折・脊髄損傷で、結果として四肢麻痺・神経因性膀胱(排尿障害)・両上肢のしびれ・食事介助を要する状態となり、別表第1第1級相当・労働能力喪失率100%の認定を獲得しました。
最大の争点:素因減額の主張
ご依頼者には事故前から、脊柱の骨化性病変(骨が硬くもろくなる持病)や脊柱管狭窄症がありました。これらは脊椎の骨化・骨棘形成を伴う疾患で、相手方からは「事故がなくても同様の症状が将来発生していた可能性が高い」として素因減額15%を主張されました。
素因減額が認められると賠償額が大きく削られるため、ブライトでは過去判例の徹底調査を行いました。
判例調査で素因減額を抑える戦略
過去判例を分析した結果、脊柱の骨化性病変が素因減額された裁判例の大半は「頚椎骨折なし・神経症状のみ」のケースであることが分かりました。本件のように明確な頚椎・胸椎骨折を伴う重症例では、素因減額を否定すべきという主張軸を立てました。
さらに、協力医(整形外科医)から次の所見を取得しました。
- 「四肢麻痺は頚椎骨折に由来する直接的な脊髄損傷の結果」
- 「持病により骨が折れやすくはあるが、本件の四肢麻痺は事故が直接原因」
- 「持病が将来同様の症状を生じさせる可能性は極めて低い」
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高所得の個人事業主の損害計算
ご依頼者は自営業として高収入を得ていらっしゃいました。賠償項目を次のように積算しました。
| 療養費 | 1,500万円 |
| 将来介護費(日額7,000円) | 3,800万円 |
| 傷害慰謝料 | 350万円 |
| 後遺障害慰謝料 | 2,000万円 |
| 逸失利益・休業損害合計 | 約8,000万円 |
既払いの一時金との関係
事故時、ご依頼者には人身傷害保険等が付保されており、既に一定額の一時金を受領済みでした。これは法律上「損益相殺の対象外」(傷害保険金は慰謝料的性質を持つとされることが多い)ですが、裁判所は最終的な和解額を決める際の考慮要素にすることがあります。ブライトはこの点も踏まえて交渉を進めました。
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和解による解決(素因減額15%前提・分割払い)
長期の交渉と判例調査を経て、素因減額15%・分割払い前提で約8,000万円の和解を獲得しました。判決見込み(調整金込)は約9,500万円でしたが、和解選択により早期解決+確実な回収を実現しました。
同じ立場の方へ
脊柱の骨化性病変・脊柱管狭窄症などの持病がある方の交通事故では、「素因減額」が大きな争点になりがちです。骨折を伴う重症例では素因減額を否定できる可能性が高いので、保険会社の主張を鵜呑みにせず弁護士に相談してください。協力医の意見書取得と過去判例の徹底分析で、素因減額を最小化できます。
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監修:松本 洋明 弁護士(弁護士法人ブライト パートナー弁護士)
弁護士歴16年(63期)・元損保側代理人・年間100件超の交通事故案件を担当。重度後遺障害事案、外国籍被害者対応、素因減額の争い、個人事業主の収入立証など複雑事案に多数の実績。本記事は複数の解決事例を基に再構成した内容です。
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