「仕事中・通勤中に怪我をした。労災保険は使えるのか、弁護士に相談すべきか」——結論からお伝えすると、軽傷でも労災保険は使えます。さらに会社に過失がある場合は、労災保険に加えて会社への損害賠償請求も可能です。この記事では、労災保険の使い方と、弁護士に依頼すべきケースを解説します。
仕事中・通勤中の怪我で労災保険を使う方法
業務中または通勤中に怪我をした場合、労災保険(労働者災害補償保険)を利用して治療費の全額を補填できます。健康保険を使う必要はありません。
労災指定病院での受診(窓口負担ゼロ)
労災指定病院で受診する場合、「療養補償給付たる療養の給付請求書(様式第5号)」を病院窓口に提出します。治療費は全額労災保険から直接病院に支払われるため、窓口での自己負担はゼロです。
労災指定病院以外で受診した場合
やむを得ず労災指定病院以外で受診した場合は、いったん治療費を自己負担し、後から労働基準監督署に「療養補償給付たる療養の費用請求書(様式第7号)」を提出して還付を受けます。
会社が「健康保険を使え」と言ってきた場合
労災事故に健康保険を使うことは本来違法です。会社が健康保険の使用を指示してきた場合は、毅然と拒否してください。弁護士を通じて、労災保険への切り替えを求めることができます。
軽傷でも労災保険を使うべき理由
「軽い怪我だから健康保険でいい」と思う方もいますが、労災保険を使うことには重要なメリットがあります。
① 治療費全額補填(自己負担ゼロ)
健康保険は3割自己負担ですが、労災保険は治療費全額が給付されます。長期治療になった場合、金額差は大きくなります。
② 休業補償給付が受けられる
4日以上休業した場合、給付基礎日額の60%(特別支給金20%を含めると実質80%)が支給されます。
③ 後遺障害給付の対象になる
軽傷に見えた怪我が後遺症を残すケースがあります。労災保険を使っていれば、後遺障害給付の対象になります。健康保険で治療した場合は対象外です。
④ 後から損害賠償請求する際の証拠になる
労災認定を受けていることで、会社への損害賠償請求の際に業務起因性の証明が容易になります。
労災保険で受けられる主な補償
| 給付の種類 | 内容 | 給付額の目安 |
|---|---|---|
| 療養補償給付 | 治療費全額 | 実費全額 |
| 休業補償給付 | 4日以上休業した場合の所得補償 | 給付基礎日額の60%(特別支給金含め80%) |
| 障害補償給付 | 後遺障害が残った場合 | 等級1〜14級に応じた年金または一時金 |
| 遺族補償給付 | 被災者死亡時に遺族へ | 遺族補償年金または一時金 |
| 葬祭料 | 葬儀費用の補填 | 給付基礎日額60日分等 |
| 傷病補償年金 | 1年6ヶ月以上治療が続く重傷の場合 | 給付基礎日額の313〜245日分/年 |
重要:労災保険には慰謝料が含まれません。慰謝料を受け取るには、会社への損害賠償請求が別途必要です。
仕事中の怪我で弁護士に依頼すべきケース
以下のケースに該当する場合は、早急に弁護士に相談することをお勧めします。
① 後遺症が残った・残りそうな場合
後遺障害等級は損害賠償額に直結します。適正な等級認定を受けるためのサポート・異議申し立て対応が必要です。
② 会社が労災申請に協力しない場合
会社が申請書類を渡さない・「労災ではない」と言い張るケースがあります。弁護士が介入することで適切に対応できます。
③ 会社の過失が明らか(安全設備の不備など)
会社に安全配慮義務違反がある場合、労災保険に加えて損害賠償(加算補償)を請求できます。弁護士が損害賠償額を最大化します。
④ 事故から時間が経っている
損害賠償請求権には時効(症状固定から3年)があります。時効が近づいている場合は急ぎご相談ください。
⑤ 早期の示談を迫られている
会社や保険会社から低額での示談を急かされることがあります。弁護士に相談せずにサインすることは避けてください。
弁護士法人ブライトでは、相談料は何度でも無料・着手金不要の完全成功報酬型で対応しています。「労災か判断がつかない」という段階でもお気軽にご相談ください。





