執筆・監修:笹野 皓平 弁護士(弁護士法人ブライト|労災部部長 / パートナー弁護士)
弁護士歴14年以上(2011年登録)/大阪弁護士会/京都大学法学部卒・立命館法科大学院修了
専門:労災事故・業務中の損害賠償請求・遺族案件
代表監修:和氣 良浩 弁護士(弁護士法人ブライト代表)
突然のことで、今は何から手をつければいいかわからない方へ。
仕事中の事故、通勤中の事故、工場での事故——そうした場面で大切な家族を突然亡くされた場合、遺族には法的に「会社」または「加害者」に対して損害賠償を請求する権利があります。
しかし、多くの遺族の方がこの事実を知らないまま時間が過ぎていきます。悲しみの中で情報収集する余裕はなく、会社や保険会社から示される「解決策」をそのまま受け入れてしまうケースが後を絶ちません。
この記事でわかること
- 亡くなった状況(仕事中か交通事故か)によって、請求先と金額が変わる
- 遺族が受け取れる賠償金の全体像(労災保険+会社への損害賠償)
- 時効が最大のリスク——いつまでに動けばよいか
- 弁護士に依頼した場合の増額事例2件(3,000万円台・5,000万円台)
- 費用について:完全成功報酬制のため、初期費用はかかりません
⚠️ 重要:相手(会社・加害者)はすでに弁護士を立てています。遺族も早期に弁護士に相談することが、最終的な賠償額に直結します。
今は無料でご相談いただけます。費用は解決時の成功報酬のみです。
☎ 0120-931-501(労災専用フリーダイヤル/平日9:00〜18:00)
まず確認してください——亡くなった状況はどちらですか
「労災」「交通事故」という言葉を区別せずに「夫が工場で死亡した」「妻が事故で亡くなった」と検索される方は多くいます。まず亡くなった状況を整理することが、適切な請求先を特定するための第一歩です。
仕事中(業務中)の事故で亡くなった場合
工場での機械事故・転落・フォークリフト事故・感電・過労死などが代表例です。この場合、以下の2つを同時に請求できます。
- 労災保険(遺族補償給付・葬祭料):国(労働基準監督署)に請求する保険給付
- 会社への損害賠償:安全配慮義務違反(労働契約法5条・民法415条)を根拠に会社を訴える
詳細は死亡労災・遺族の完全ガイドをご覧ください。
交通事故(仕事と無関係)で亡くなった場合
プライベートな外出中の交通事故などが該当します。この場合は加害者・加害者の保険会社(自賠責・任意保険)に対して損害賠償を請求します。交通事故の専門ページを近日公開予定です。
通勤中の交通事故で亡くなった場合——労災と交通事故の両方が請求できる
通勤中に交通事故で亡くなった場合は、労災保険(通勤災害)と交通事故の損害賠償を二重に請求できる場合があります。どちらも請求できるが、受け取った金額は調整(損益相殺)されます。一見複雑ですが、組み合わせを正しく活用することで受取額を最大化できます。弁護士への相談が特に重要なケースです。
どのケースに該当するか判断が難しい場合は、まず無料相談をご利用ください。
遺族が請求できるお金の全体像
「会社から香典をもらったから、それで終わりだと思っていた」という遺族の方が少なくありません。しかし、お金の請求先は複数あります。
1. 労災保険(国に請求)
業務中または通勤中の事故で亡くなった場合、労働基準監督署を通じて以下を請求できます。
| 給付の種類 | 内容 | 金額目安 |
|---|---|---|
| 遺族補償年金 | 配偶者・子など生計を維持されていた遺族に年金 | 給付基礎日額×153〜245日分(遺族人数による) |
| 遺族補償一時金 | 年金受給者がいない場合の一時金 | 給付基礎日額×1,000日分 |
| 葬祭料 | 葬祭を行った方に支給 | 給付基礎日額×60日分(最低315,000円) |
重要:労災保険は「慰謝料」を支給しません。精神的苦痛への補償は、次の「会社への損害賠償」でしか受け取れません。
2. 会社への損害賠償(安全配慮義務違反)
業務中の事故で会社に安全管理の不備があった場合、労働契約法5条・民法415条(債務不履行)または民法709条(不法行為)を根拠に会社を訴えることができます。
| 損害の種類 | 内容 | 金額目安 |
|---|---|---|
| 死亡慰謝料(本人分) | 亡くなった本人の精神的苦痛への補償 | 2,000万〜2,800万円(一家の支柱・母親・その他で異なる) |
| 近親者固有慰謝料 | 遺族(配偶者・子・親)固有の精神的苦痛 | 各200万〜500万円程度 |
| 逸失利益 | 生存していれば得られたはずの収入 | 年収×労働可能年数×ライプニッツ係数 |
| 葬儀費用 | 社会通念上相当な葬儀費用 | 150万円前後が認定される傾向 |
| 治療費・入院雑費 | 死亡前の治療・入院にかかった費用 | 実費 |
死亡慰謝料の2,000万〜2,800万円はあくまで基準額であり、死亡に至る経緯(過酷な労働環境・違法状態の継続など)によっては上乗せを求める余地があります。また、逸失利益は「年収が高いほど・若いほど」金額が大きくなります。30〜50代の方が亡くなった場合、逸失利益だけで数千万円規模になることも珍しくありません。
詳細は遺族の損害賠償請求手順をご覧ください。
3. 交通事故の場合(自賠責保険+任意保険+加害者への直接請求)
通勤中または業務中の交通事故で亡くなった場合、交通事故の損害賠償として自賠責保険(死亡上限3,000万円)と任意保険・加害者本人への請求が加わります。自賠責と会社への労災損害賠償は調整(損益相殺)されますが、適切な手順で請求することで受取額を最大化できます。
受け取れるお金の全体像を把握することが第一歩です。まずは無料でご相談ください。
☎ 0120-931-501(労災専用フリーダイヤル)
「時効」が最大のリスク——請求権を失う前に動く必要があります
「今は悲しみの中にいる。それでも時効だけは意識してほしい」——これは、相談に来られた遺族の方に当法人の弁護士が必ず伝えることです。
時効を過ぎると、どれだけ正当な請求権があっても、法的には「権利を失った」として訴えることができなくなります。
制度別・時効の一覧(混同注意)
| 請求の種類 | 時効期間 | 起算点 | 根拠 |
|---|---|---|---|
| 損害賠償請求(生命・身体侵害) | 5年 | 損害および加害者を知った日(主観的起算点) | 改正民法724条の2・166条1項(2020年4月1日以降) |
| 労災保険・療養補償給付/休業補償給付 | 2年 | 療養・休業の開始日 | 労災保険法42条 |
| 労災保険・障害補償給付/遺族補償給付 | 5年 | 障害が確定した日・死亡日の翌日 | 労災保険法42条 |
損害賠償請求の時効は「損害と加害者を知った日から5年」ですが、加害者(会社)が明らかな場合は事故日の翌日から起算されます。早い段階で動くことで、証拠の確保(タコグラフ・日報・現場写真・勤務記録)も可能です。時間が経つほど証拠が失われ、立証が困難になります。
「まだ間に合う」と思って動かずにいると、取り返しのつかない事態になりえます。
安全配慮義務違反の立証方法については安全配慮義務違反の立証ガイドで詳しく解説しています。
時効を迎える前に、一度ご相談ください。相談は無料です。
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弁護士に依頼した場合の増額事例(当法人の実績)
「弁護士に頼んでも変わらないのでは」と感じる方がいます。しかし、弁護士が介入することで交渉の土台が変わります。当法人が実際に対応した事例を2件、ご紹介します(依頼者・関係者が特定されないよう抽象化しています。同様の結果を保証するものではありません)。
事例A:ゼロ回答→3,000万円台(転落事故・「持病のせい」主張を覆した事案)
関西圏で長距離輸送に従事していた40代のトラック運転手の男性が、荷台作業中の転落事故で死亡しました。現場に目撃者はいませんでした。
会社は「持病の高血圧で倒れてたまたま転落した可能性が高い」として、損害賠償のゼロ回答を提示。ご遺族は一人で矛盾した主張に向き合わされていました。
当法人に相談後、法医学の専門家鑑定を活用し転落の事実を客観的に立証。会社の「持病原因」主張を崩し、訴訟上の和解で3,000万円台の解決に至りました(期間:約2年5ヶ月)。
詳細は「夫の死は持病のせいだ」ゼロ回答から3,000万円台へをご覧ください。
事例B:5,000万円台への解決(過労死・タコグラフで月100時間超の時間外労働を立証)
長距離トラック運転手として長年従事してきた50代の男性が、運行中に急性心筋梗塞で倒れ死亡しました。会社は「持病の高血圧が主因」として素因減額を主張し、損害賠償を大幅に減らそうとしていました。
当法人はタコグラフ・日報を精査し、月100時間超の時間外労働を客観的に立証。過重労働が心筋梗塞を引き起こした因果関係を証明し、労災認定を先に確定させた上で会社への損害賠償請求を行い、5,000万円台の解決に至りました(期間:約2年6ヶ月)。
詳細は「持病のせいだ」主張にタコグラフで反論し5,000万円台へをご覧ください。
この2件に共通するのは、「会社がすでに弁護士的な論理で反論を準備していた」という事実です。遺族が単独で交渉した場合、会社の言い分をそのまま受け入れてしまう恐れがあります。
示談金・賠償額の相場については死亡労災の示談金・賠償額の相場をご覧ください。
弁護士への依頼が賠償額に直結します。今すぐ無料でご相談ください。
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費用は解決時の成功報酬のみです。
会社・相手方はすでに弁護士を立てています——遺族が不利にならないために
事故が発生した瞬間から、会社は自社の法務担当者・顧問弁護士・保険会社の代理人弁護士を動かし始めます。彼らの役割は「会社の支払い額を最小化すること」です。
ブライトは顧問先130社以上の実名公開を行う企業法務の事務所でもあります。だからこそ、会社側がどのような論理で遺族への賠償を減らそうとするかを熟知しています。「持病が原因」「被害者にも落ち度があった」「会社の安全対策は適切だった」——こうした反論が想定されます。
遺族側に弁護士がいなければ、会社の準備に対して一人で向き合うことになります。事例A・Bのように、弁護士介入後に結果が大きく変わる理由はここにあります。
書類送検・刑事責任との関係については書類送検・刑事責任と損害賠償の関係をご覧ください。
遺族が受け取る賠償金と相続の関係——知らないと損をするポイント
損害賠償請求には、「相続して受け取る権利」と「遺族が固有に持つ権利」の2つがあります。
- 相続による請求権:被害者本人が生きていれば請求できた逸失利益・治療費・本人分の慰謝料などは、相続人(配偶者・子など)が相続して請求できます
- 遺族固有の慰謝料:配偶者・子・親が「近親者として」固有に持つ慰謝料請求権。これは相続とは別で、被害者の相続放棄をしても失われません
この二重構造を理解しないまま「相続放棄した方がいいのか」と悩まれる方がいます。被害者に負債がある場合でも、近親者固有慰謝料は相続放棄後も請求できる場合があります。詳細は相続放棄と固有慰謝料の判断・慰謝料の二重構造をご覧ください。
弁護士法人ブライトが選ばれる理由
当法人の労災部を率いる笹野皓平弁護士(修習64期・登録2011年・弁護士歴14年以上)は、業務中の死亡事故・過労死・重篤後遺障害案件を専門として対応しています。
遺族案件に特化した体制として以下の点が特徴です。
- 完全成功報酬制:初期費用・着手金はかかりません。解決したときに初めて報酬が発生します
- 無料相談:電話・LINE・メールで無料でご相談いただけます
- 企業側論理の熟知:顧問先130社以上の実名公開を行う企業法務事務所として、会社側がどのような主張をしてくるかを知り抜いています
- 証拠保全への迅速対応:タコグラフ・日報・現場写真・安全管理記録など、時間が経つほど失われる証拠の確保を最優先します
- 遺族への負担軽減:会社との交渉・労働基準監督署とのやりとり・訴訟手続きの全てを代理します
よくある質問(FAQ)
Q1:相手が謝罪しているが、示談書にサインしていいですか?
A:サインは弁護士に確認してからにしてください。示談書にサインすると「全ての請求を解決した」として、それ以上の請求ができなくなります。会社や保険会社が提示する示談金は、適正な賠償額より大幅に低いことがほとんどです。「謝罪している=誠実な対応をしている」わけではありません。弁護士に確認してからサインしても遅くはありません。
Q2:労災認定が降りていないと、会社への損害賠償請求はできませんか?
A:できます。労災保険の認定と、会社への損害賠償請求は別の制度です。労災認定が降りていなくても、安全配慮義務違反(労働契約法5条・民法415条)の要件を満たせば会社を訴えることができます。ただし、労災認定が取れると損害賠償の立証が格段に有利になります。弁護士に相談することで、認定と請求の最適な順序を設計できます。
Q3:費用が払えませんが弁護士に頼めますか?
A:はい、完全成功報酬制のため初期費用はかかりません。当法人は着手金0円・完全成功報酬制を採用しています。解決して賠償金を受け取った時点で初めて報酬が発生します。費用の心配なくご相談・ご依頼いただけます。
Q4:亡くなってからかなり時間が経っています。今からでも相談できますか?
A:まずご連絡ください。損害賠償請求の時効は原則として5年(損害と加害者を知った日から起算)ですが、状況によって異なります。時効が近い・すでに過ぎているかもしれないと感じている場合も、まずは弁護士に確認してください。時効が成立していない間はまだ手がある場合があります。
Q5:会社が「労災を認めない」と言っています。それでも請求できますか?
A:できます。会社が労災を認めないことと、労働基準監督署が労災と認定するかは別問題です。また、労災認定とは無関係に、裁判所で安全配慮義務違反を認定してもらうことも可能です。「会社が認めていないから無理」という思い込みが、遺族の方の機会を奪っています。
Q6:仕事中の事故だったのか、プライベートな事故だったのか境界がわかりません
A:その判断自体を弁護士にご相談ください。「業務起因性」の認定は法的に複雑な判断が必要です。通勤途中・出張中・接待の帰り道・フレックス勤務中など、一見曖昧な状況でも業務起因性が認められる場合があります。
まとめ——今、遺族が取るべき3つのアクション
突然の事故で家族を亡くした遺族の方が、今すぐ取るべきことを整理します。
- 示談書・同意書にサインしない:会社・保険会社から示される書類は、弁護士に確認するまで一切サインしないでください
- 証拠を保全する:タコグラフ・日報・安全管理記録・現場写真・勤務記録など、証拠になりうるものを確保してください。時間が経つほど入手困難になります
- 早期に弁護士に相談する:相談は無料・費用は成功報酬のみです。弁護士が入ることで、会社との交渉・証拠収集・時効管理の全てを代理します
「まだ気持ちの整理がついていない」という方も、まず電話一本だけかけてみてください。相談することと依頼することは別です。まず状況を話していただき、何をすべきかを一緒に整理するところから始められます。
遺族の方からの相談は無料です
☎ 0120-931-501(労災専用フリーダイヤル/平日9:00〜18:00)
今は無料でご相談いただけます。費用は解決時の成功報酬のみです。




