執筆:松本 洋明 弁護士(弁護士登録2010年・交通事故担当主任・弁護士歴16年)
監修:和氣 良浩 弁護士(弁護士法人ブライト 代表・弁護士歴平均13年以上の法律事務所)
この記事でわかること
- 交通事故での手首骨折(橈骨遠位端骨折・TFCC損傷)が後遺障害に認定される等級と基準
- 骨癒合不全(偽関節)が残った場合に8級・10級・12級が分かれる判断ポイント
- 自賠責基準・任意保険基準・弁護士(裁判)基準の慰謝料3基準と具体的な金額差
- 逸失利益の計算方法と手技業・職人など手作業が多い職種で争いになる論点
- 症状固定前に弁護士に依頼すべき理由と費用設計の実務
交通事故専用フリーダイヤル:0120-927-113(平日9〜18時)
交通事故で手首を骨折した場合、適切に対応しなければ後遺障害等級が認定されず、受け取れる賠償金が大幅に下がることがあります。
手首の骨折は、橈骨遠位端骨折(とうこつえんいたんこっせつ)・舟状骨骨折・TFCC損傷(三角繊維軟骨複合体損傷)など複数の傷病が混在しやすく、症状固定後に残った痛み・可動域制限・骨癒合不全(偽関節)によって認定等級が大きく変わります。
弁護士法人ブライトでは、交通事故専任の松本弁護士を中心に、手首骨折の後遺障害認定サポートと賠償交渉を行っています。本記事では、等級の分かれ目・慰謝料の3基準・逸失利益の計算方法まで詳しく解説します。
手首骨折で後遺障害の認定を受けたい方へ
症状固定前のご相談が最も効果的です。保険会社から示談提示を受ける前に、弁護士に状況をお伝えください。
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手首骨折の種類と後遺障害認定の全体像
交通事故で手首(手関節)を骨折するパターンは主に次の3種類です。それぞれ後遺障害認定の観点が異なります。
橈骨遠位端骨折(コレス骨折・スミス骨折)
橈骨(前腕の太いほうの骨)の手首に近い端部が骨折するもので、交通事故の手首骨折では最も多いタイプです。衝突時に手をついた衝撃で発生しやすく、高齢者では圧迫骨折に近い状態になることもあります。
後遺障害では、骨癒合後の関節可動域制限(屈曲・背屈・橈屈・尺屈・回内・回外の6方向)と変形癒合・骨癒合不全(偽関節)が主な認定対象になります。
舟状骨骨折
手首の小さな骨(舟状骨)の骨折です。レントゲンで初診時に見落とされやすく、3〜4週間後のMRI・CT再検査で判明するケースがあります。血流が乏しい部位のため骨癒合不全(偽関節・無腐性壊死)が起きやすく、この場合は長期的な痛み・不安定性が残ります。
TFCC損傷(三角繊維軟骨複合体損傷)
手首の小指側にある軟骨・靭帯の複合体(TFCC)が断裂・損傷するもので、手首を捻った衝撃や骨折後の二次的損傷として発生します。軟骨であるためレントゲンに映らず、MRIで初めて診断されます。
後遺障害認定では、「握力低下」「手首の不安定性」「小指側の疼痛」を中心に評価されます。
手首骨折で認定される後遺障害等級一覧
自賠責後遺障害認定基準(1〜14級)において、手首骨折に関係する等級は主に以下のとおりです。
| 等級 | 認定基準(手首関連) | 労働能力喪失率 | 後遺障害慰謝料(弁護士基準) |
|---|---|---|---|
| 8級6号 | 1上肢の3大関節(肩・肘・手首)中1関節の機能に著しい障害 | 45% | 830万円 |
| 8級9号 | 1上肢に偽関節が残り、著しい運動障害 | 45% | 830万円 |
| 10級6号 | 1上肢の3大関節中1関節の機能に障害(著しいに至らない場合) | 27% | 550万円 |
| 10級9号 | 1上肢に偽関節が残った(著しい運動障害を伴わない) | 27% | 550万円 |
| 12級6号 | 1上肢の3大関節中1関節の機能に障害(可動域が3/4以下) | 14% | 290万円 |
| 12級8号 | 長管骨(橈骨・尺骨)に変形を残すもの | 14% | 290万円 |
| 14級9号 | 局部に神経症状を残すもの(手首の痛み・しびれ) | 5% | 110万円 |
※後遺障害慰謝料は弁護士(裁判)基準(赤い本)の金額です。自賠責基準・任意保険基準は大幅に低くなります。
8級・10級・12級が分かれる判断ポイント
手首骨折後の後遺障害で最も重要な争点が「8級・10級・12級のどれになるか」です。等級が1段階変わるだけで慰謝料と逸失利益の合計が数百万円単位で変わります。
関節可動域制限の3段階
自賠責認定基準では、関節可動域を健側(けんがわ・怪我のない側)と比較して次のように区分します。
| 等級 | 判定基準(患側÷健側) | 通称 |
|---|---|---|
| 8級6号 | 患側の可動域が健側の1/2以下 | 「著しい機能障害」 |
| 10級6号 | 患側が健側の1/2超〜3/4以下(著しいに至らず機能障害あり) | 「機能障害」 |
| 12級6号 | 患側が健側の3/4以下(8級・10級に該当しないもの) | 「障害を残す」 |
実務上の注意:後遺障害診断書に記載される可動域の数値が認定を左右します。医師が記載した数値が実態より大きくなっていないか、診断書作成前に医師と十分に確認することが重要です。
偽関節(骨癒合不全)が残った場合
骨折後に正常な骨癒合が得られず「偽関節」となった場合、以下の基準で等級が決まります。
偽関節とは、骨折部分が一定期間を経ても骨として癒合せず、折れた部分が軟骨・線維組織でつながった状態です。橈骨遠位端骨折より舟状骨骨折で発生しやすく、骨血流の悪さ・骨折部の不安定・治療の遅れが原因となります。
- 8級9号:偽関節が残り、かつ著しい運動障害(可動域が健側1/2以下)を伴う
- 10級9号:偽関節が残るが、著しい運動障害は伴わない
重要なのは、CT画像で骨癒合不全が客観的に確認されることです。骨折から6〜12ヶ月経過してもCTで骨癒合ラインが残存していれば、偽関節として評価されます。
ブライトで扱った案件では、初回の自賠責認定で14級にとどまっていたものの、CTによる偽関節の客観的立証によって異議申立後に等級が上位に変更されたケースがあります(大腿骨骨折の事例ですが、偽関節の判断ロジックは橈骨・舟状骨骨折にも共通します)。
「14級しかもらえなかった」とお悩みの方へ
自賠責の事前認定結果が14級だった場合でも、CT画像や医師の意見書で異議申立を行い、8〜10級への変更が可能なケースがあります。症状固定後であっても相談を受け付けています。
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TFCC損傷(三角繊維軟骨複合体損傷)の等級認定
TFCC損傷は手首骨折と同時に発生することが多く、骨折が治癒した後も小指側の手首に痛み・不安定感が残る場合に疑われます。
TFCC損傷が後遺障害に認定されるための要件
- MRIによる画像所見:MRIでTFCC部位の断裂・損傷が確認されていること
- 症状の一貫性:受傷直後から一貫して手首尺側(小指側)の痛みを訴えていること
- 機能的な障害:前腕の回内・回外動作の制限または疼痛が客観的に認められること
TFCC損傷のみで単独認定されるのは難しく、可動域制限が伴う場合には12級6号または10級6号、疼痛主体の場合は14級9号が認定される傾向があります。
見落とされやすいポイント
初診時に橈骨遠位端骨折の診断のみで、TFCC損傷の可能性が検索されないケースがあります。骨折治癒後も小指側の痛みが続く場合は、主治医にMRI追加検査を依頼することが重要です。後遺障害診断書の「他覚的所見」欄にTFCC損傷の記載がなければ、認定対象に入りません。
慰謝料3基準と手首骨折での具体的金額
交通事故の慰謝料には「自賠責基準」「任意保険基準」「弁護士(裁判)基準」の3つがあり、基準によって金額が大きく異なります。保険会社は自賠責基準または任意保険基準(これに近い独自基準)で計算するため、弁護士を依頼すると慰謝料が増額されるケースがほとんどです。
傷害慰謝料(入通院慰謝料)
入院・通院した期間に対して支払われる慰謝料です。手首骨折の場合、入院1〜2ヶ月・通院6〜12ヶ月程度が標準的です。
| 基準 | 入院1ヶ月+通院6ヶ月の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| 自賠責基準 | 約65〜75万円 | 日額4,300円×通院実日数×2(上限あり) |
| 任意保険基準 | 約80〜100万円 | 各保険会社独自。自賠責よりやや高め |
| 弁護士基準 | 約165〜200万円 | 赤い本(民事交通訴訟における損害賠償額の算定基準)準拠 |
後遺障害慰謝料
等級認定を受けた場合に支払われる慰謝料です。弁護士基準での主要等級の金額は以下のとおりです(赤い本準拠)。
| 等級 | 自賠責基準 | 弁護士基準 | 差額 |
|---|---|---|---|
| 8級 | 331万円 | 830万円 | +499万円 |
| 10級 | 187万円 | 550万円 | +363万円 |
| 12級 | 94万円 | 290万円 | +196万円 |
| 14級 | 32万円 | 110万円 | +78万円 |
逸失利益の計算方法と手作業職種で争いになる論点
後遺障害等級が認定された場合、慰謝料に加えて「逸失利益」(後遺障害が残らなければ将来得られたはずの収入の損失)が請求できます。
逸失利益の計算式
逸失利益 = 基礎収入 × 労働能力喪失率 × 労働能力喪失期間のライプニッツ係数
- 基礎収入:事故直前の年収(給与所得者は源泉徴収票・自営業者は確定申告書ベース)
- 労働能力喪失率:等級に対応する割合(8級45%・10級27%・12級14%・14級5%)
- ライプニッツ係数:症状固定時の年齢から67歳までの年数に対応する係数
手作業職種・職人・手技業での争点
手首骨折の逸失利益では、職業による特殊な主張が問題になることがあります。
主張が認められやすい職種(手作業依存度が高い):
- 大工・左官・板金・溶接工などの建設系職人
- 調理師・パティシエ・理美容師
- ピアニスト・楽器演奏家
- 外科医・歯科医・鍼灸師・整体師など手技系医療職
- 一人親方・個人事業主(実際の収入と確定申告の乖離が問題になりやすい)
ブライトが扱った案件では、一人親方が手首関節の障害で仕事量が落ちていたにもかかわらず、確定申告書上の所得が低く計上されていたため、保険会社が低い基礎収入を主張するケースがありました。この場合、支払明細書・工事請負契約書・取引先の証言などを組み合わせて実態収入を立証する戦略が有効です(類似論点は高次脳機能障害のD様・G様案件でも同様のアプローチを取っています)。
なお、12級・14級の場合、保険会社側から「手首を使わない仕事に転職できる」として労働能力喪失率を争われることがあります。具体的な就労実態と障害の影響をセットで立証することが重要です。
「逸失利益を正当に計算してほしい」という方へ
職業・収入の立証は弁護士の腕の見せ所です。確定申告書の数字だけでなく、実態収入を証明する資料の収集から一緒に行います。
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治療費打ち切りへの対応と症状固定のタイミング
手首骨折の治療期間は、骨折の程度・術式・骨癒合速度によって個人差があります。しかし保険会社は「骨折から6ヶ月」程度で治療費の打ち切りを打診してくることが少なくありません。
打ち切り通告を受けたときの対応手順
- 即答しない:打ち切り通告が届いても「書類を確認します」と答え、その場で承諾しない
- 主治医と相談:現在の治癒状況・骨癒合の進行・リハビリの必要性を確認する
- 健康保険への切替:相手方保険による一括対応が終了した後でも、健康保険を使って通院を継続できる。打ち切り後に発生した治療費は後から加害者に請求可能(「第三者行為による傷病届」を健保組合に提出する)
- 被害者請求の検討:治療費の未払い分を自賠責保険に直接請求する「被害者請求」ルートを活用する
ブライトが関与した案件では、保険会社から「3ヶ月で打ち切り」の予告を受けたケースで、主治医と連携し症状固定時期を年内まで延ばし、後遺障害診断書の内容を充実させた事例があります(追加抽出案件)。症状固定のタイミングを適切にコントロールすることは、認定等級を上げるための重要な実務です。
症状固定のタイミングと後遺障害認定の関係
「症状固定」とは、それ以上治療を続けても症状の改善が期待できなくなった状態を指します。症状固定後に後遺障害診断書を作成し、等級認定の申請を行います。
手首骨折では、少なくとも骨癒合状態がCTで確定した後に症状固定とするのが原則です。骨癒合が不完全な段階で症状固定にしてしまうと、偽関節の立証機会を失う可能性があります。
後遺障害診断書の記載で差が出るポイント
後遺障害認定は、主に後遺障害診断書の記載内容に基づいて判断されます。医師は医学的事実を記載しますが、保険実務上の等級基準を意識した記載になっていないケースも少なくありません。
確認すべき5つの記載項目
- 他覚的所見(画像):レントゲン・CT・MRIの所見が具体的に記載されているか。「異常なし」「経過良好」という曖昧な表現では等級認定に不利
- 関節可動域の測定値:屈曲・背屈・橈屈・尺屈・回内・回外の6方向(手首関節可動域の全方向)について、患側と健側の実測値が記載されているか。いずれかの方向で「測定不可」「未記載」になっていると不利になる
- 疼痛の性状と部位:安静時痛・運動時痛・荷重時痛の別と、具体的な部位(手首尺側・橈側・背側など)が記載されているか
- 治癒状況の見通し:「症状固定」の根拠となる医学的所見が記載されているか
- TFCC損傷の記載:骨折と別にTFCC損傷が認められている場合、別個に記載されているか
後遺障害診断書の内容に不安がある方へ
診断書を医師に作成依頼する前に弁護士にご相談ください。記載すべき項目のチェックリストをご説明します。診断書作成後のレビューも対応可能です。
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時効と消滅時効への注意
交通事故の損害賠償請求権には時効があります。時効を過ぎると権利を失いますので注意が必要です。
2020年4月1日以降の事故(改正民法724条の2)
- 傷害部分(治療費・休業損害・入通院慰謝料):事故発生日を知った日(通常は事故当日)から5年
- 後遺障害部分(後遺障害慰謝料・逸失利益):症状固定日から5年
- 物損部分:損害および加害者を知った時から3年
2020年3月31日以前の事故については、旧法適用で傷害・後遺障害ともに3年です(経過措置)。
後遺障害の時効は症状固定日からカウントされます。症状固定から5年以内に損害賠償請求訴訟を提起するか、示談書を締結するか、請求書を送付して時効を中断する必要があります。
弁護士費用特約(LAC)を活用した費用設計
手首骨折の後遺障害認定サポート・示談交渉・訴訟対応を弁護士に依頼する場合、弁護士費用特約(LAC)が付いている自動車保険があれば、弁護士費用の多くを保険でカバーできます。
LAC(弁護士費用特約)の基本
- 上限:多くの保険で1事故あたり300万円まで
- 適用範囲:示談交渉・訴訟費用・法律相談費用(10万円まで等)
- 等級への影響:LACを使用しても自動車保険の等級は下がりません(ノーカウント事故)
LAC上限の300万円は、8〜10級の後遺障害案件では訴訟移行時に超過する可能性があります。LAC上限超過時の費用設計については、弁護士に事前に確認することをお勧めします。
LAC以外の費用源泉
- ファミリーバイク特約・傷害保険・火災保険に附帯されたLACが使えるケースもある
- LAC未加入の場合は完全成功報酬型での受任が可能な事務所もある(費用は受取金から相殺)
弁護士に依頼すべきタイミングと選び方
手首骨折の交通事故を弁護士に依頼する最適なタイミングは「症状固定前」です。症状固定後では後遺障害診断書の修正・CT追加検査の依頼など、できることが限られてきます。
症状固定前に弁護士を依頼するメリット
- 症状固定のタイミングを医師とともに最適化できる
- 治療費打ち切り通告への対応を弁護士が行い、依頼者が保険会社と直接交渉しなくてよくなる
- 後遺障害診断書の記載内容についてアドバイスを受けられる
- CT・MRIの追加検査を適切なタイミングで提案できる
交通事故弁護士の選び方
- 交通事故を専門的に扱っている(担当弁護士が直接対応する体制か)
- 後遺障害認定の経験が豊富である
- 一人の弁護士が一貫して担当する体制かどうか(途中でスタッフ交替が多い事務所では詳細が引き継がれない)
弁護士法人ブライトでは、交通事故専任の松本弁護士(弁護士歴16年)が症状固定前から一貫して担当します。また、通勤中・業務中の事故で労災との並行対応が必要な場合は、労災専担の笹野弁護士と連携して対応します(通勤災害×交通事故クロス案件)。
弁護士法人ブライトへのご相談
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内部リンク:関連記事
手首骨折の後遺障害について詳しく知りたい方は、以下の関連記事もご参照ください。
よくある質問(FAQ)
Q1. 手首骨折でどの等級が認定される可能性が高いですか?
骨折の重さ・骨癒合の状態・可動域制限の程度によります。骨が正常に癒合し可動域制限も軽微であれば14級9号(疼痛)、可動域が健側の3/4以下に落ちれば12級6号、1/2以下になれば8〜10級の範囲での認定が見込まれます。偽関節が残った場合は10級9号または8級9号が対象になります。
Q2. 橈骨遠位端骨折の手術後でも後遺障害は認定されますか?
手術(プレート固定術・髄内釘など)を受けた後でも、可動域制限や疼痛が残れば後遺障害の認定対象になります。プレートを体内に残したままの場合、変形に該当しないかの検討も必要です。
Q3. TFCC損傷だけで後遺障害認定は受けられますか?
TFCC損傷のみで単独認定を受けるのは難しいですが、MRI所見があり、かつ前腕の回内・回外動作の制限(可動域制限)や疼痛が客観的に証明できれば12級6号または14級9号の対象になります。骨折と同時発生している場合は、骨折後遺症と併合申請することで等級が上がる可能性があります。
Q4. 示談書にサインした後でも後遺障害の申請はできますか?
原則として示談書に署名・捺印した後は、後遺障害の追加申請はできません。示談書に「後遺障害については別途協議する」旨の条項がある場合を除き、症状固定前・等級認定前に示談書にサインしないことが重要です。
Q5. 保険会社から「手首骨折の慰謝料として50万円提示しました」と言われました。少ないですか?
手首骨折で後遺障害等級が認定された場合(12〜8級)、弁護士基準では後遺障害慰謝料だけで290〜830万円になります。保険会社の提示が50〜100万円程度であれば、弁護士に依頼することで増額できる余地が大きいと考えられます。
Q6. 舟状骨骨折が初診で見落とされていましたが、後遺障害を請求できますか?
初診時に見落とされていても、後の画像診断(CT・MRI)で骨折・骨癒合不全が確認できれば後遺障害の対象になります。事故後数週間〜数ヶ月が経過してから診断された場合でも、事故との因果関係を適切に立証できれば請求可能です。
Q7. 通勤中の事故で手首骨折をしました。労災とどちらを使うべきですか?
通勤中の事故は「通勤災害」として労災保険が適用されます。労災保険(通勤災害)と自賠責保険・任意保険は重複して申請できますが、同一損害の二重取りは許されません。労災給付と自賠責・任意保険の「使い分け・順番・控除関係」は複雑なため、弁護士に相談の上で手続きを進めることをお勧めします。弁護士法人ブライトでは労災専担の笹野弁護士と連携してクロス案件に対応します。
まとめ
交通事故による手首骨折(橈骨遠位端骨折・TFCC損傷・舟状骨骨折)は、正しく対応すれば8〜12級の後遺障害等級が認定され、弁護士基準での慰謝料と逸失利益を受け取ることができます。
重要なポイントの整理:
- 偽関節(骨癒合不全)が残ったかどうかが8〜10級の分かれ目
- 可動域測定値(患側÷健側の比率)が12〜8級を分ける
- TFCC損傷はMRI所見が認定の前提条件
- 症状固定前に弁護士に相談することが最も効果的
- 治療費打ち切り通告には即答せず、弁護士に相談する
- 2020年4月以降の事故の時効は傷害分5年・後遺障害分(症状固定日から)5年
弁護士法人ブライトでは、交通事故専任の松本弁護士(弁護士歴16年・弁護士登録2010年)が症状固定前からの相談を受け付けています。弁護士歴平均13年以上のベテラン弁護士事務所として、後遺障害認定と示談交渉・訴訟を一貫してサポートします。
手首骨折・橈骨遠位端骨折・TFCC損傷のご相談は弁護士法人ブライトへ
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交通事故担当:松本 洋明(弁護士歴16年)




