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交通事故の基礎知識

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交通事故で顔に傷が残り「逸失利益はゼロ」と言われた方へ——認定を勝ち取るための実務解説

「傷あとは労働能力を奪わないのでゼロです」——保険会社にそう言われた瞬間の話を、弊所には毎月のように持ち込まれます。

顔に傷あとが残ってしまった。鏡を見るたびに思い出す事故のこと。人目が気になって外出が辛くなった。仕事でも「以前のように動けない」と感じている。それなのに保険会社は「傷あとは見た目の問題だから収入には関係ない」と言い切る。

このページは、その「ゼロ」という言葉に違和感を持った方のために書きました。逸失利益が認められた事案・否認された事案の分岐点と、弊所が使う立証パターンを正直にお伝えします。

このページでわかること

  • 外貌醜状の逸失利益が「ゼロ」と言われる本当の理由
  • 認められた事案・否認された事案、何が分岐点だったか
  • 弊所が実際に使う立証パターン3つ
  • 弁護士に依頼した場合・しなかった場合の最終的な金額差

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「傷あとは労働能力を奪わない」——この論理の正体

保険会社が逸失利益をゼロと主張するとき、必ず使う論法があります。

「外貌醜状は、骨折や神経損傷と違って身体の機能を直接損なうものではありません。したがって労働能力喪失率はゼロです」

この論理は、日本の裁判実務に長く根づいてきた考え方です。手足が動かなくなれば収入が減るのは明らかだが、顔の傷あとで収入が減るかどうかは「その人の職業次第」——そう位置づけられてきました。

結果として何が起きるか。保険会社は「あなたの職業では傷あとは関係ない」という前提で話を進めてきます。事務職でも、エンジニアでも、医療職でも——職業を問わず一律に「ゼロ」を主張してくるのが定番の交渉術です。

しかし近年、この考え方は変わりつつあります。

裁判例の流れ

2000年代以降、「対面業務・接客・営業」など外見が職務遂行に関わる職業では逸失利益を認める判決が増えています。また精神的苦痛による就労継続困難(抑うつ症状、対人恐怖)が診断書で立証された事案でも、一定の喪失率が認められるケースが出てきました。「傷あとだから逸失利益ゼロ」という一般論はもはや正確ではありません。

認められた事案・否認された事案——分岐点はここだった

弊所が関わった外貌醜状の事案を振り返ると、逸失利益が認められたかどうかの分岐点は、ほぼ一点に集約されます。

「傷あとが、この被害者の職業遂行にどの程度の支障をもたらしているか」を、具体的な資料で示せたかどうか。

状況 結果 決め手
営業職・顔面9級。事故後に担当顧客数が半減、上司の証明書あり 認定◎ 売上推移+人事資料で業務影響を数値化
接客業・顔面12級。心療内科で適応障害の診断あり 認定◎ 診断書+本人陳述書で精神的苦痛を立証
フリーランスデザイナー・顔面12級。取引先との面談が減少 一部認定 メール記録で面談減少を示したが収入変化の立証が不完全
事務職・顔面12級。「業務に影響なし」と会社が判断 否認 会社の判断書のみ提出し、精神的苦痛の医証なし
技術職・顔面14級。保険会社提示額で示談 否認(示談済み) 弁護士未介入のまま署名

事務職・技術職でも、精神的苦痛による就労継続の困難(対人恐怖・抑うつ)が医療的に証明されれば、逸失利益の一部が認められる余地があります。「業務に支障がない職業だから諦めた」というケースの多くは、立証の手を尽くし切れていないことが多いです。

弊所が使う立証パターン3つ

外貌醜状で逸失利益を主張するとき、弊所は基本的に次の3つのパターンを組み合わせます。職業・状況によって優先順位は変わりますが、いずれかが機能すれば「ゼロ」から脱出できる可能性が上がります。

パターン① 業務影響の数値化

対面業務・営業・接客・医療・教育・士業など「人と直接会う職業」で有効です。

  • 事故前後の売上・契約件数・担当顧客数の比較データ
  • 上司・同僚・取引先からの業務影響証明書
  • 配置転換・降格・役職変更の人事記録
  • 業務日誌・商談記録・訪問回数の変化

パターン② 精神的苦痛の医療的立証

職種を問わず使えます。傷あとによって人前に出ることへの恐怖・抑うつ症状が生じている場合、心療内科・精神科の受診記録が決定的な証拠になります。

  • 心療内科・精神科の診断書(適応障害・うつ病・PTSDなど)
  • 本人陳述書(鏡を見ることへの苦痛・外出回避・職場での困難を具体的に記述)
  • 家族・同僚からの第三者証言書

症状固定後に心療内科を受診しても証明力が下がります。傷あとによる精神的苦痛を感じているなら、できるだけ早期に受診・記録することが重要です。

パターン③ 「対人インパクト」の客観的立証

傷あとが第三者にどう見えるかを客観的に示す方法です。面接審査での実測記録・写真・第三者の所感メモを組み合わせます。

  • 自賠責面接審査での実測記録の精査(計測誤差を防ぐため弁護士同席)
  • 照明・角度を考慮した傷あと写真の系統的保存
  • 接客場面での顧客反応・第三者の率直な所感を記録した陳述書

「ゼロ示談」と「弁護士介入」——最終的な金額差の現実

外貌醜状で逸失利益が争点になる事案を2つのルートで比較します。被害者Bさん(35歳・営業職・年収600万・顔面9級)のケースで試算します。

費目 保険会社提示(自賠責ベース・逸失利益ゼロ) 弁護士介入後(弁護士基準・逸失利益あり)
後遺障害慰謝料 249万円 690万円
逸失利益 0円 約3,570万円(600万×35%×17年分ライプニッツ係数12.166)
入通院慰謝料 自賠責基準 弁護士基準
合計差額 約4,000万円超の差

逸失利益の「ゼロ」に同意するということは、本来取れる賠償金の大半を放棄することを意味します。外貌醜状は、後遺障害の中でも「保険会社の言いなりになると最も損をする分野」のひとつです。

示談前に必ずやること3ステップ

ステップ1 傷あとを「記録」する

症状固定前後から、傷あとを定期的に写真で記録しておきます。明るい照明・スッピン・複数アングル。後日の面接審査や裁判で「どの時点でどの大きさだったか」を示す証拠になります。

ステップ2 精神的苦痛を「医療記録」に残す

外出が辛い、人前が怖い、仕事に影響が出ている——そう感じているなら、心療内科・精神科を受診して診断書に残してください。この記録が後で逸失利益立証の根幹になります。

ステップ3 保険会社の提示が来る前に弁護士へ

等級認定の結果が出た段階で、示談書に署名する前に必ず弁護士に確認してもらってください。特に「逸失利益はゼロです」「今回はこの金額が上限です」という話が出た場合は、署名前の相談が絶対条件です。

示談書に署名すると、原則として後から覆すことはできません。「署名してしまってから相談したい」というご依頼は、弊所でもお力になれる範囲が大幅に狭まります。

弊所への相談で「見込み等級と逸失利益の試算」を無料でお伝えします

弊所では、以下の書類をお送りいただければ、見込み等級・慰謝料レンジ・逸失利益の試算(職業・年収ベース)を初回無料でお伝えしています。

  • 傷あとの写真(複数アングル)
  • 後遺障害診断書または自賠責認定通知書
  • 保険会社からの示談提示書(お持ちの場合)

「逸失利益はゼロと言われた」「提示額に納得がいかない」という段階でのご相談が最も多く、またその段階でのご介入が最も効果的です。

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まとめ

外貌醜状の逸失利益は「職業実態と精神的苦痛を、具体的な資料で示せるかどうか」で結果が変わります。保険会社の「ゼロ」という言葉は交渉の出発点に過ぎません。

示談書に署名する前に——まず一度、ご相談ください。

弊所に依頼したらどうなるか・3点

  • 弁護士費用特約があれば自己負担ゼロ——多くの自動車保険・火災保険に付帯。上限300万円が保険から支払われます
  • 受任後は松本弁護士(交通事故専従)が直接担当——経験13年以上・担当者が途中で変わることはありません
  • 示談提示が来るまで費用は発生しません——着手金ゼロ・成功報酬型。解決しなければ費用は請求しません

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  • この記事を書いた人

代表弁護士:和氣 良浩

弁護士法人ブライト代表弁護士: 2006年に独立開業してから交通事故被害の回復に努めてきました。これまで1000件を超える交通事故を解決して参りましたが、被害者が低い賠償金で納得させられているケースをたくさん見てきました。 一人でも多くの被害者が適切な補償を受けられるように情報発信を行っています。

本記事は、一般的な情報の提供を目的とするものであり、個別案件に関する法的助言を目的とするものではありません。また、情報の正確性、完全性及び適時性を法的に保証するものではありません。
なお、本記事の内容に関する個別の質問や意見などにつきましては、ご対応できかねます。ただし、当該記事の内容に関連して、当事務所へのご相談又はご依頼を具体的に検討されている場合には、この限りではありません。

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交通事故担当弁護士

  • 代表弁護士 和氣良浩

    代表弁護士 和氣良浩
             

事務所概要

事務所名 弁護士法人 ブライト(大阪弁護士会所属)
開 業 平成21年(代表弁護士独立開業)
設 立 平成24年11月設立、平成27年1月に法人化
所在地 〒530-0057 大阪府大阪市北区曽根崎2丁目6番6号 コウヅキキャピタルウエスト12階
TEL 0120-931-501(受付時間9:00~18:00)
FAX 06-6366-8771
事業内容 法人向け(法律顧問・顧問サービス、経営権紛争、M&A・事業承継、私的整理・破産・民事再生等、契約交渉・契約書作成等、売掛金等の債権保全・回収、経営相談、訴訟等の裁判手続対応、従業員等に関する対応、IT関連のご相談、不動産を巡るトラブルなど)、個人向け(交通事故・労災事故を中心とした損害賠償請求事件、債務整理・破産・再生等、相続、離婚・財産分与等、財産管理等に関する対応、不動産の明渡し等を巡る問題など)

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