この記事の監修者 和氣 良浩(わけ よしひろ) 弁護士法人ブライト|代表弁護士/パートナー弁護士 /大阪弁護士会/大阪大学法学部卒 注力分野:顧問弁護士・企業法務・M&A・経営権紛争・事業再生 顧問契約 142社 / 企業法務部の弁護士歴平均14年以上 / 大阪・全国対応 経験豊富な専属チームが、貴社の"法務部"になります 弁護士法人ブライトの「みんなの法務部」は、契約書・債権回収・労務トラブル・M&Aまで伴走支援します。 📄 法務チェックリスト 無料ダウンロード ▲ M&A・契約・労務の必須チェック項目をPDFで配布中 ▶ 顧問契約・スポット相談はこちら 📞 06-4965-9590💬 LINE相談 平日 9:00-18:00(TEL)/ LINE 24時間受付 📋 この記事の法律問題について、顧問弁護士に相談しませんか? 弁護士法人ブライトは大阪の中小企業の外部法務部として、継続的に法務課題をサポートします。顧問先142社・企業法務部の弁護士歴平均14年以上。 顧問弁護士サービス「みんなの法務部」を見る 無料で相談する(お問い合わせ) 景品表示法(景表法)とは 景品表示法(景表法)は、正式には「不当景品類及び不当表示防止法」という法律です。昭和37年に制定された法律で、2009年に公正取引委員会から消費者庁に移管されました。消費者がより良い商品・サービスを自主的かつ合理的に選べるように、広告に関する規制内容を明示しています。消費者保護の性質を有する法律であることから、BtoC取引を行う事業者は、規制要件を遵守した広告制作が必要です。 「景表法違反」とは。景表法の2つの規制 景品表示法では、「不当表示」と「景品類」の2種類の規制が定められています。いずれかに違反すると景品表示法違反(以下、景表法違反と表記)となるため、一般消費者に対する商品販売やサービスの提供を事業としている企業は、適切な理解が必要です。 不当表示 消費者庁は、「実際よりも著しく優良又は有利であると見せかける表示」を不当な表示として規制しています。不当表示の規制には、「優良誤認表示の禁止」「有利誤認表示の禁止」「その他 誤認されるおそれのある表示」があります。それぞれの詳細を見てみましょう。 参考:「表示規制の概要」 消費者庁 優良誤認表示の禁止 優良誤認表示とは、商品やサービスの品質・規格などが実際よりも優れているような表示をしたり、競合他社の類似商品や類似サービスよりも優良であるかのように宣伝したりすることです。景表法は、裏付けとなる合理的な根拠のない効果や性能の表示を禁止しており、次のようなものは優良誤認表示となります。 優良誤認例 概要 食肉のブランド表示 国産有名ブランド牛であるかのように表示して販売していたが、ブランド牛ではない国産牛肉だった。 機械の機能表示 「この機能は当社だけ」という表示だったが、実際は他社でも使われている技術だった。 ペット用品の表示 「No.1」との表記で、売上や顧客満足度が業界で最も高いように見せていた。実際は、客観的に調査した結果ではなく、合理的な根拠はなかった。 広告が優良誤認表示ではないかと疑われた場合、消費者庁や都道府県から、表示の裏付けとなる資料の提出を求められることがあります。資料の提出がない場合や、資料の内容が表示の合理的な根拠と認められない場合は、不当表示とみなされます。 有利誤認表示の禁止 有利誤認の禁止では、商品やサービスの価格などの取引条件について、実際のものや事実に相違して競争事業者のものより著しく有利であると一般消費者に誤認される表示を禁止しています。商品やサービスの取引について、実際よりも有利な取引条件であるかのように誤解させる表示や、消費者に「他のところで買うよりもお得だ」と思わせておいて、実際にはそうではない表示が、有利誤認に該当します。有利誤認の例には、次のようなものがあります。 有利誤認の例 具体例 不当な二重価格 ・家電の店頭価格で、競合店の平均価格から値引きすると表示していた。その平均価格を、実際よりも高い価格に設定してから値引きを行っていた。・眼鏡店で、フレームとレンズを合わせて「メーカー希望価格の半額」と表示して販売していた。実際は、メーカー希望価格は設定されていなかった。 商品の内容量 競合他社と同程度の内容量にもかかわらず、他社の2倍量であるかのように表示していた。 代金の割引 「今なら半額」「2万円引き」などの表示で販売していたが、値引き前の価格での販売の実態が乏しく、実際は常にその料金だった。 有利誤認表示は、故意ではなく過失によるものでも表示の不当性を問われるので、注意が必要です。 その他 誤認されるおそれがある表示 優良誤認と有利誤認のほかに、一般消費者に誤認されるおそれがある表示として、6つの告示が指定されています。以下の商品・サービスは、優良誤認表示・有利誤認表示とは別に、不当表示の規制を受けます。 無果汁の清涼飲料水等についての表示 商品の原産国に関する不当な表示 消費者信用の融資費用に関する不当な表示 不動産のおとり広告に関する表示 おとり広告に関する表示 有料老人ホームに関する不当な表示 上記6つに自社の商品・サービスが含まれている場合は、不当な表示になっていないか、よく確認しておきましょう。 景品規制 景表法では、消費者が景品につられて、実際には質の良くない商品やサービスを購入してしまう不利益を被ることを防ぐために、景品類を規制しています。「景品類」とは、「顧客を誘引する手段として取引に付随して提供する物品や金銭など、経済上の利益」を指します。いわゆる、「おまけ」「プレゼント」「クジ」のようなものです。 商品の提供方法は、企業が単独で行う「一般懸賞」、複数の企業が共同で実施する「共同懸賞」、懸賞によらず景品を提供する「総付(そうづけ)景品」の3種類があります。それぞれに景品の「取引の価額」や「限度額」が設けられており、限度額は景品の提供方法によって異なります。 一般懸賞における景品類の限度額 懸賞による取引価額 最高額 総額 5,000円未満 取引価額の20倍 懸賞に係る売上予定総額の2% 5,000円以上 10万円 懸賞に係る売上予定総額の2% 共同懸賞における景品類の限度額 最高額 総額 取引価額にかかわらず30万円 懸賞に係る売上予定総額の3% 総付景品の限度額 取引価額 景品類の最高額 1,000円未満 200円 1,000円以上 取引価額の10分の2 参考:消費者庁「事例でわかる景品表示法」 自社で景品を提供する企画がある場合は、提供方法が3種類のどれに該当するか、判断に迷うときがあります。たとえば、購入代金にポイントを付与して、そのポイントを金銭や同等のプレゼントに交換できる場合です。 ポイントを自社商品購入に利用するにあたり、「景品」ではなく「値引き」であると解釈できる場合には、景表法の適用外となります。消費者庁は「景品類等の指定の告示の運用基準」において、「正常な商慣習に照らして値引きと認められる経済上の利益」を定めており、これに該当する場合は景品とみなされないためです。 ただし、自社のポイントでも、値引き以外に自社または他社商品などの特典がある場合は、「景品類」として景表法が適用される可能性があります。 景品やポイントなど付加するサービスが、景表法のどの規制を受けるのか、あるいは適用外になるのかは分かりにくいことがあるため、企画の段階で弁護士に相談することをおすすめします。 参考:消費者庁「景品類等の指定の告示の運用基準について」 景表法違反件数の推移 景表法違反は意外と多く、業種もさまざまで、企業にとって身近な問題といえます。消費者庁の統計データによると、法的措置をとられた件数はなかなか減っていないことがわかります。 参考:消費者庁「景品表示法に基づく法的措置件数の推移及び措置事件の概要の公表」令和5年3月31日現在 統計として出ている数字は、措置命令や課徴金納付命令を受けたもののみです。表には出ていないだけで、景表法違反で行政から指導や注意を受けたケースはもっと多いでしょう。景表法は消費者の保護を目的としているため、業種を問わず、どの企業も景表法をしっかり理解しておくことが求められます。 景表法違反に対するペナルティ|措置命令・課徴金・罰則の全体像 「景表法に違反するとどうなるのか」。結論から言えば、景表法のペナルティは行政処分(措置命令・課徴金納付命令)が中心で、そこに刑事罰と適格消費者団体による差止請求が重なる構造です。金額そのものより、社名と違反内容が公表されることによる信用の毀損のほうが重い、というのが実務の感覚に近い部分です。 消費者庁は、不当表示や過大な景品提供の疑いがある場合、関連資料の収集や事業者への事情聴取などの調査を行います。調査の結果、違反行為が認められれば措置命令が行われ、違反の事実までは認められない場合でも、違反のおそれのある行為がみられれば指導の措置が採られます(消費者庁「違反行為を行った場合はどうなるのでしょうか?」)。 ペナルティ 根拠条文 内容 対象となる表示 措置命令 景表法7条1項 行為の差止め、再発防止に必要な事項、誤認の排除に関する公示などを命じられる 5条1号・2号・3号すべて/4条(景品規制)も対象 課徴金納付命令 景表法8条1項 対象商品・サービスの売上額に3%を乗じた額の納付を命じられる 5条1号(優良誤認)・2号(有利誤認)のみ。3号(ステマ等の告示)は対象外 指導 ― 違反の事実が認められない場合でも、違反のおそれがある行為に対して行われる ― 確約手続 景表法26条〜33条 事業者が是正措置計画を申請し、認定されれば措置命令・課徴金納付命令を受けない 4条・5条違反の疑いのある行為 刑事罰(直罰) 景表法48条 100万円以下の罰金 優良誤認・有利誤認に当たるような表示をしたとき(刑罰である以上、故意が必要です) 刑事罰(命令違反) 景表法46条1項 2年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金(併科可) 措置命令に違反したとき 両罰規定 景表法49条1項 行為者のほか法人にも罰金刑。措置命令違反は法人に3億円以下の罰金 従業者等が業務に関して違反したとき 差止請求 景表法34条1項 適格消費者団体から行為の停止・予防等を請求される 優良誤認・有利誤認に当たる表示 出典:不当景品類及び不当表示防止法(e-Gov法令検索)、消費者庁「事例でわかる景品表示法」(2026年3月改訂版)を基に作成 措置命令(景表法7条) 措置命令は、消費者庁または都道府県知事が、違反行為の差止め、再発防止のために必要な事項、これらの実施に関連する公示その他必要な事項を命ずる処分です。企業名と違反内容が公表され、報道で取り上げられることもあるため、広告表示や商品パッケージの変更コストに加えて、ブランドへの打撃が生じます。 実務で見落とされやすいのが、命令は「違反行為が既になくなっている場合」でも行えるという点です(7条1項後段)。「もう広告を取り下げたから終わり」とはなりません。さらに、違反行為をした事業者が合併で消滅した場合の存続会社、会社分割で当該事業を承継した法人、事業を譲り受けた事業者に対しても命令することができます。M&Aや事業譲渡の際に、譲受側が表示上のリスクをデューデリジェンスで確認しておくべき理由がここにあります。 また、消費者庁は優良誤認に当たるかを判断するため、事業者に表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の提出を求めることができ、提出されないときはその表示は優良誤認表示とみなされます(7条2項)。これが「不実証広告規制」です。資料提出の期間は、消費者庁長官が提出を求める文書を交付した日から原則15日です。 課徴金納付命令(景表法8条)|計算は「売上額 × 3%」 課徴金の額は、課徴金対象行為に係る商品・サービスについて、課徴金対象期間に取引した売上額に3%を乗じた額です。「利益の規模に応じて決まる」わけではなく、売上額を基準に法定の率で算定される点が重要です。課徴金対象期間は、違反行為をした期間(やめた後の一定期間を加算する場合があります)で、3年を超えるときは末日から遡って3年間が上限となります。 一方で、次のいずれかに当たるときは課徴金の納付を命じられません(8条1項ただし書)。 表示が優良誤認・有利誤認に当たることを知らず、かつ、知らないことについて相当の注意を怠った者でないと認められるとき 算定した課徴金の額が150万円未満であるとき(=対象売上額がおよそ5,000万円未満のとき) 「相当の注意を怠った者でない」と認められるには、表示の根拠となる情報を確認するなど、正常な商慣習に照らして必要とされる注意をしていたことが必要です。社内で根拠資料を残す運用そのものが、課徴金を回避する法的な意味を持つということです。 加えて、課徴金対象行為に該当する事実を自主的に報告したときは課徴金額が2分の1減額され(9条)、所定の返金措置を実施したときも減額されます(10条)。なお、不実証広告規制は課徴金の場面では「みなす」ではなく「推定する」とされており(8条3項)、措置命令の場面とは効果が異なります。 確約手続(景表法26条〜33条)|令和6年10月施行 令和5年5月に成立した改正景表法により確約手続が導入され、令和6年10月から施行されています。違反の疑いのある行為について、事業者が自主的に是正措置計画(既に終了した行為については影響是正措置計画)を作成して申請し、内閣総理大臣の認定を受けたときは、その行為について措置命令・課徴金納付命令を受けないという仕組みです。早期に自主的な是正へ舵を切る選択肢が制度として用意された、という点で実務上の意味は大きい改正です。 刑事罰|令和5年改正で「直罰」が設けられた 景表法の刑事罰は、次のとおり整理できます。 措置命令違反=2年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金(併科可)(46条1項)。法人には3億円以下の罰金(49条1項1号) 報告・物件提出の拒否、虚偽報告、検査妨害等=1年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金(47条) 優良誤認・有利誤認に当たるような表示をしたとき=100万円以下の罰金(48条)。措置命令を経ずに科され得る「直罰」規定です。もっとも刑罰である以上は故意が必要であり、うっかりの表示ミスが直ちに罰金になるわけではありません 「業務停止命令が出る」「不当表示だけで懲役3年」といった説明を目にすることがありますが、いずれも景表法の条文には存在しません。業務停止命令は特定商取引法など別の法律の制度です。処分の見通しを立てるときは、必ず条文に戻って確認してください。 適格消費者団体による差止請求(景表法34条) 内閣総理大臣の認定を受けた「適格消費者団体」は、事業者が不特定かつ多数の一般消費者に対して優良誤認・有利誤認に当たる表示を現に行い、または行うおそれがあるときに、その行為の停止・予防や、当該表示をした旨の周知その他必要な措置を請求することができます。行政処分とは別のルートで表示を争われる可能性がある、ということです。 景表法違反は、企業の信用失墜だけでなく経済的な損失にもつながります。事業者は、自社の商品・サービスの広告表示について、慎重なチェックが必要です。罰則・課徴金の詳細は景品表示法違反の罰則・課徴金・行政措置の全体像でも整理しています。 景表法違反の事例一覧|業種別に見る違反パターン 自社の広告が景表法に触れるかどうかを判断するとき、いちばん役に立つのは「どの業種で、どんな表示が問題になったか」という具体例です。ここではまず、消費者庁が公表しているガイドブック「事例でわかる景品表示法」(2026年3月改訂版)に掲載されている業種別の事例を一覧にします。 優良誤認表示の違反事例(業種別) 業種 対象 問題となった表示 食品 果実ミックスジュース 実際にはメロン果汁がほとんど入っていないにもかかわらず、あたかも大部分がメロン果汁であるかのように表示 イベント コンサートの座席 実際にはSS席を購入してもアリーナ席にならない場合があるにもかかわらず、SS席を購入すればアリーナ席であるかのように表示 住宅設備・家電 LED電球の明るさ 実際には全光束が日本工業規格に定められた白熱電球60ワット形を大きく下回るにもかかわらず、「白熱電球60ワット相当」であるかのように表示 事務用品 コピー用紙の古紙配合率 実際には古紙配合率が50%程度であるにもかかわらず、「古紙100%」であるかのように表示 教育 予備校の合格実績広告 実際には他校と異なる方法で数値化し適正な比較をしていないにもかかわらず、「大学合格実績No.1」であるかのように表示 出典:消費者庁「事例でわかる景品表示法」(2026年3月改訂版) 有利誤認表示の違反事例(業種別) 業種 対象 問題となった表示 通信 携帯電話通信の料金 実際には自社に不利となる他社の割引サービスを除外した料金比較であるにもかかわらず、「自社が最も安い」かのように表示 食品 商品の内容量 実際には他社と同程度の内容量しかないにもかかわらず、「他社商品の2倍の内容量」であるかのように表示 小売(家電量販) 家電量販店の販売価格 競合店の平均価格から値引きすると表示しながら、その平均価格を実際の平均価格よりも高い価格に設定して値引きしていた 医療・歯科 歯列矯正サービスの費用 実際には別途、矯正装置の費用が必要であるにもかかわらず、初診料や検査診断料として記載された金額だけで利用できるかのように表示 エネルギー 家庭用電気の料金プラン 実際には自由料金プランが規制料金プランよりも安くならない場合があるにもかかわらず、変更すれば安くなるかのように表示 出典:消費者庁「事例でわかる景品表示法」(2026年3月改訂版) 業種は違っても、引っかかり方には共通点があります。「実際にはそうでない場合があるのに、例外を書かずに言い切っている」という一点です。自社の広告を点検するときは、まずこの視点で読み返してみてください。さらに多くの違反事例とNG表示パターンは、景品表示法の違反事例から学ぶ|NG表示パターン・措置命令事例・防止チェックリストにまとめています。優良誤認に絞った事例は優良誤認表示の違反事例から学ぶもあわせてご覧ください。 <飲料の表示が優良誤認となった事例> 果実ミックスジュースについて、容器の表記やイラストでメロンを全面に出して、あたかも原材料の大部分がメロン果汁であるかのように表示していた。 実際は、原材料の98%程度は他の果汁で、メロンの果汁は2%程度であった。この件で、飲料メーカーには課徴金納付命令が下されている。 <ゲーム内の表示が優良誤認となった事例> スマホ用ゲームアプリにおいて、いわゆる「ガチャ」が、1回1回抽選が行われるかのように表示されていた。実際はほとんどが提供されない組み合わせだったため、ゲーム内の表示が景品表示法違反の適用となり、消費者庁より優良誤認で措置命令を受けた。 <食品の産地偽装で、優良誤認となった事例> 水産加工会社が、商品パッケージに国産ブランドのような表示を行い当該商品を販売していたが、実際には外国産で優良誤認となった。 自治体から措置命令を受けたほか、食品表示法違反と不正競争防止法違反の罪で、社長には有罪判決が下されている。 <キャンペーン表示が有利誤認となった事例> クレジットカードのキャンペーンで、新規入会者が一定の利用期間内にカードを利用した場合に一定金額を上限にキャッシュバックするとしていた。実際はそれが適用されるには例外条件があったが、広告での表示が小さく、消費者の誤認を招く有利誤認表示にあたると判断された。消費者庁より措置命令を受けた。 自社の広告が事例のどれに近いか分からないときは 事例を読んでいちばん多いご相談が、「うちの表現は、この事例よりは軽いと思うのだが大丈夫か」というものです。景表法の判断は、商品の性質、一般消費者の知識水準、取引の実態、表示の方法などを基に表示全体から行われます。ひとつの言葉だけを取り出して白黒がつく性質のものではありません。弁護士法人ブライトは大阪を拠点に、広告物そのものと根拠資料を突き合わせて確認する形でご相談をお受けしています。 景表法の条文早見表|どの条文が何を定めているか 景表法(不当景品類及び不当表示防止法)は昭和37年制定の法律で、令和5年改正(令和6年10月施行)により確約手続の導入などが行われています。社内で検討するときに参照頻度の高い条文を整理しました。 条文 見出し 定めている内容 2条 定義 「事業者」「景品類」「表示」の定義。事業を行っていると認められれば、協同組合・学校法人・地方公共団体等も事業者に該当し得る 4条 景品類の制限及び禁止 一般懸賞・共同懸賞・総付景品の限度額の根拠 5条1号 不当な表示の禁止 優良誤認表示(品質・規格その他の内容について著しく優良と示す表示) 5条2号 同上 有利誤認表示(価格その他の取引条件について著しく有利と誤認される表示) 5条3号 同上 内閣総理大臣が指定する表示(無果汁飲料、原産国、おとり広告、有料老人ホーム、ステルスマーケティング等の告示) 7条1項 措置命令 差止め・再発防止・公示等を命ずる。違反行為が既になくなっていても命令可 7条2項 不実証広告規制 合理的な根拠を示す資料の提出がないとき、優良誤認表示とみなす 8条1項 課徴金納付命令 売上額 × 3%。5条3号は対象外。相当の注意を怠った者でないとき/150万円未満のときは不課徴 8条3項 同上 課徴金の場面では、資料の提出がないとき優良誤認表示と推定する 9条・10条 課徴金の減額 自主報告による2分の1減額、返金措置の実施による減額 22条 管理上の措置 事業者が表示等を適正に管理するために必要な体制の整備等を講じる義務 26条〜33条 確約手続 是正措置計画・影響是正措置計画の認定(令和6年10月施行) 34条 差止請求権等 適格消費者団体による差止請求 46条〜49条 罰則 措置命令違反、報告拒否・虚偽報告、優良誤認・有利誤認の直罰、両罰規定 出典:不当景品類及び不当表示防止法(e-Gov法令検索)。2026年9月時点の現行条文に基づき作成 条文番号は改正のたびに動きます。とくに令和5年改正の前後で書かれた解説記事は、条文番号がずれたまま流通していることがあるため、根拠を示すときは必ず現行条文をご確認ください。改正内容の詳細は景品表示法2024年改正のポイントで解説しています。 景表法違反とならないようにするために企業がすべきこと 景表法に違反すると、措置命令などのペナルティだけでなく、ブランドイメージや信頼度の低下による、長期的な影響があります。景表法に違反しないために、企業ができることを紹介します。 景表法の規制内容を理解する 何よりもまず、企業に対してどのような規制が課されているか、景表法について十分な理解が必要です。不当表示の「優良誤認表示」と「有利誤認表示」は、よくある例をチェックして、同様の行為をしないように気をつけましょう。自社が、いつ・どのような場合に景表法に気をつけなければならないのか、同法の規制内容を正しく理解しておくことが、違反防止に役立ちます。 景表法への意識を高める 景表法違反の規制内容は、デジタル化によるオンラインサービスの増加やアフィリエイト広告への景表法の適用など、時代と共に判断基準が変化しています。広告担当者の知識不足によるミスであっても、景表法の規制を受けることになるので、知らずに違反しても、措置命令や課徴金納付命令などのペナルティを科されてしまいます。社内で講習会を定期開催するなど、全社的に景表法への意識を高める工夫をしたほうがいいでしょう。 弁護士のリーガルチェックを受ける 故意ではなく担当者の過失であっても、違反してしまうと措置命令や課徴金納付命令などのペナルティを科されることがあります。しかし、違反のパターンはさまざまで、過去の事例に自社が該当するのか、判断に迷うケースは多いでしょう。そのような場合は、広告や景品について、事前に弁護士のリーガルチェックを受けると安心です。 顧問契約 142社 / 企業法務部の弁護士歴平均14年以上 / 大阪・全国対応 経験豊富な専属チームが、貴社の"法務部"になります 弁護士法人ブライトの「みんなの法務部」は、契約書・債権回収・労務トラブル・M&Aまで伴走支援します。 📄 法務チェックリスト 無料ダウンロード ▲ M&A・契約・労務の必須チェック項目をPDFで配布中 ▶ 顧問契約・スポット相談はこちら 📞 06-4965-9590💬 LINE相談 平日 9:00-18:00(TEL)/ LINE 24時間受付 弁護士に事前相談し、景表法違反を未然に防ごう 景表法は、一般消費者に対し商品やサービスを提供するすべての企業に関わる法律で、他人事ではありません。違反に気付いても後から取り消すことはできないので、新しい広告やキャンペーンなどは、特に慎重な対応が必要です。競合他社の違反事例や法改正などもふまえて、日頃から弁護士に相談できる体制を整えておくことが望ましいといえます。 「みんなの法務部」に登録し、弁護士に気軽に相談を 景表法は、故意ではなく過失による誤った表示でも、違反した場合は措置命令の対象になるため、広告作成には細心の注意が必要です。景表法違反を予防しながら事業を運営するには、予め企業の事業内容を知っている弁護士に相談するのが最適と言えます。 「みんなの法務部」は、自社の法的な課題を気軽に弁護士に相談できる、法務業務のサポートサービスです。専門の弁護士チームが継続的なお付き合いを行うため、トラブルの発生を未然に防ぎつつ、事業展開に沿った積極的な提案も行っています。日頃より相談できる「みんなの法務部」に登録して、自社の広告表示や景品の適法性について、弁護士に相談してはいかがでしょうか。 企業の法律問題でお困りの経営者様へ 弁護士法人ブライトは、初回相談無料/顧問契約・スポット相談まで幅広く対応します。 無料相談を申し込む📞 06-4965-9590 監修 和氣 良浩 弁護士(大阪弁護士会) 弁護士法人ブライト 代表弁護士。企業法務・顧問弁護士業務を中心に、中小企業の法的リスク管理をサポート。 関連記事 顧問弁護士と単発契約の弁護士との違いとは|費用・スピード・実効性で比較 顧問弁護士の費用は高い?|月額相場・時間報酬・自社に合った契約の判断基準 顧問弁護士は必要?|重要性・利用すべき場面・費用対効果の判断基準 ⚖️ 景品表示法違反の法的根拠(現行条文) 景品表示法5条1号(優良誤認):実際の商品・サービスよりも著しく優良だと示す表示を禁止。消費者庁は不実証広告規制(景表法7条2項)で立証責任を事業者側に転換 景表法8条1項(課徴金):課徴金対象期間に取引した対象商品・役務の売上額に3%を乗じた額。相当の注意を怠った者でないと認められるとき、または課徴金額が150万円未満のときは納付を命じられない。5条3号(告示指定の表示)は課徴金の対象外 景表法9条・10条(減額):課徴金対象行為に該当する事実を自主的に報告したときは2分の1を減額(9条)。所定の返金措置を実施したときも減額される(10条) 景表法26条〜33条(確約手続):令和5年改正で導入され令和6年10月施行。是正措置計画の認定を受けたときは、その行為について措置命令・課徴金納付命令を受けない 景表法46条・48条・49条(罰則):措置命令違反は2年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金(法人は3億円以下の罰金)。優良誤認・有利誤認に当たるような表示は100万円以下の罰金(直罰) 景品表示法7条2項(不実証広告規制):合理的根拠を示す資料を提出できない場合、消費者庁は優良誤認表示と「みなす」ことができる。資料提出の期限は15日以内 根拠:不当景品類及び不当表示防止法5条・7条・8条・9条・10条・26条〜33条・34条・46条〜49条(e-Gov法令検索/2026年9月時点の現行条文)、消費者庁「事例でわかる景品表示法」(2026年3月改訂版) よくある質問 Q. 景表法違反で逮捕されることはありますか? A. 景表法には刑事罰の定めがあります。措置命令に違反したときは2年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金(景表法46条1項)、優良誤認・有利誤認に当たるような表示をしたときは100万円以下の罰金(同48条)と定められており、法人にも罰金刑が科され得ます(同49条)。ただし実務上は、まず消費者庁の調査と措置命令・課徴金納付命令という行政処分の流れで進むのが通常です。違反の内容や状況により判断が分かれるため、大阪の弁護士法人ブライトへお気軽にお問い合わせください。 Q. 自分の広告が景表法違反かどうか、どう判断すればいい? A. 広告表示に不安がある場合は、早期に専門家に相談することをお勧めします。記事で紹介した優良誤認・有利誤認のチェックリストを参考にしながら、弁護士が実際の資料や証拠を見て判断することが重要です。自主的な点検で違反を発見できるケースもあります。 Q. 景表法違反に気づいたときの相談にいくら費用がかかる? A. ご相談の方法や内容により異なります。弁護士法人ブライトではスポット相談も受け付けており、初回相談で状況をお聞かせいただければ、費用の目安をご提示できます。まずはお気軽にお電話またはLINEでお問い合わせください。 顧問弁護士のご相談・無料問い合わせ 弁護士法人ブライト「みんなの法務部」は大阪の中小企業の外部法務部として、継続的に法務課題をサポートします。顧問先142社・企業法務部の弁護士歴平均14年以上。まずはお気軽にご相談ください(無料)。 顧問弁護士サービス「みんなの法務部」を見る 無料で相談する 顧問弁護士が企業の法務リスクを防ぎます 弁護士法人ブライト「みんなの法務部」は大阪の中小企業の外部法務部。顧問先142社を実名公開・企業法務部の弁護士歴平均14年以上のチームが伴走します。まずは無料でご相談ください。 顧問弁護士サービス「みんなの法務部」を見る 無料で相談する(06-4965-9590) 大阪の中小企業の「外部法務部」として機能します 弁護士法人ブライト「みんなの法務部」は大阪の中小企業の外部法務部。顧問先142社を実名公開・企業法務部の弁護士歴平均14年以上のチームが伴走します。まずは無料でご相談ください。 顧問弁護士サービス「みんなの法務部」を見る 無料で相談する(06-4965-9590) まずはお気軽にご相談ください(無料) 弁護士法人ブライト「みんなの法務部」は大阪の中小企業の外部法務部。顧問先142社を実名公開・企業法務部の弁護士歴平均14年以上のチームが伴走します。まずは無料でご相談ください。 顧問弁護士サービス「みんなの法務部」を見る 無料で相談する(06-4965-9590) 顧問弁護士が企業の法務リスクを防ぎます 弁護士法人ブライト「みんなの法務部」は大阪の中小企業の外部法務部。顧問先142社を実名公開・企業法務部の弁護士歴平均14年以上のチームが伴走します。まずは無料でご相談ください。 顧問弁護士サービス「みんなの法務部」を見る 無料で相談する(06-4965-9590) 関連サービス 広告審査の継続受託|景表法・薬機法の広告表現を弁護士が確認 広告表現が景表法に触れていないか、出稿前に弁護士が確認する体制をお探しの場合はこちらをご覧ください。 サービスの内容を見る →