交通事故の慰謝料は、同じケガ・同じ通院期間でも「どの基準で計算するか」で金額が大きく変わります。このページの計算ツールは、入院・通院期間と後遺障害等級を選ぶだけで、自賠責基準と裁判所基準(お住まいのエリアを選ぶだけで関西・関東の算定表を自動で切替)の慰謝料を比較し、その差額を表示します。年齢と年収を入力すれば、逸失利益の目安も概算できます。
この記事の執筆弁護士
弁護士 松本 洋明(弁護士法人ブライト 交通事故主任)
大阪弁護士会所属。交通事故の示談交渉・後遺障害等級認定・訴訟を多数取り扱う。
この記事の監修弁護士
弁護士 和氣 良浩(弁護士法人ブライト 代表)
大阪弁護士会所属。弁護士法人ブライト代表。
最終更新日:2026年8月10日
このページでできること(30秒でわかる)
- 入通院慰謝料を裁判所基準と自賠責基準(日額4,300円)で自動比較
- 算定表はお住まい・事故のエリアを選ぶだけで切替(関西=大阪地裁の緑本21訂版/関東・その他=東京地裁の赤い本2026年版)。当事務所は大阪のため既定は関西エリアです
- 後遺障害慰謝料(14級110万円〜1級2,800万円・裁判所基準)の基準間の差額を表示
- 年齢・年収を入れると逸失利益の目安(労働能力喪失率×ライプニッツ係数・法定利率年3%)も概算
- 金額はすべて概算です。正確な見込額は個別事情によるため、無料相談をご利用ください
※エリアは目安です(実際は事故の裁判管轄によります)。関西=大阪地裁の算定表、関東・その他=東京地裁の算定表を用いています。
※本ツールは、大阪地裁基準(『交通損害賠償の算定基準』=緑本・21訂版)と東京地裁基準(『民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準』=赤い本・2026年版 別表I/II)、および自賠責保険の支払基準をもとにした概算です。実際の金額は過失割合・通院頻度・症状の内容など個別の事情によって変動し、支払額を保証するものではありません。正確な見込額は無料相談でご確認ください。
このツールの計算の仕組み
ツールの計算は、実務で使われている次の3つの計算式に基づいています。
① 入通院慰謝料(傷害慰謝料)
裁判所基準は、裁判所が公表・提唱する算定表を使います。大阪地裁系の実務では『交通損害賠償の算定基準』(緑本)、東京地裁系では『民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準』(赤い本)が用いられ、関西の事案では緑本ベースで交渉・訴訟が進むことが一般的です。たとえば通院のみ3ヶ月なら、赤い本ではむちうち等(別表II)53万円・骨折等(別表I)73万円、緑本では通常のケガ72万円・むちうち等(他覚所見なしは基準額の3分の2程度)約48万円が目安です。通院6ヶ月なら赤い本で89万円(別表II)・116万円(別表I)になります。
自賠責基準は「日額4,300円 × 対象日数」で、対象日数は「総治療期間」と「実治療日数×2」の少ない方です。たとえば通院3ヶ月(90日)で実通院30日なら、4,300円×60日=25万8,000円。裁判所基準とは2倍前後の差になることが珍しくありません。なお自賠責の傷害分の上限120万円は、治療費・休業損害・慰謝料を合わせた総額の枠であり、治療費で大半が使われてしまうことも珍しくありません。
② 後遺障害慰謝料
後遺障害等級が認定されると、入通院慰謝料とは別枠で後遺障害慰謝料を請求できます。もっとも認定の多い14級では自賠責32万円に対し裁判所基準110万円、12級では自賠責94万円に対し裁判所基準290万円(緑本では280万円)と、どの等級でも2倍以上の開きがあります。等級の認定基準や申請の流れは後遺障害認定の完全ガイドをご覧ください。
③ 逸失利益(年齢・年収を入力した場合)
逸失利益は「基礎収入 × 労働能力喪失率 × ライプニッツ係数」で計算します。喪失率は等級ごとに労働基準局長通牒で定められており(14級5%・12級14%・9級35%など)、係数は2020年4月施行の改正民法にもとづく法定利率年3%の年金現価係数で、原則67歳までの就労可能年数に対応します。むちうちの神経症状では、喪失期間が14級で5年程度・12級で10年程度に制限される例が多いため、ツールもその目安で計算しています。なお、収入のない主婦(主夫)や学生の方も、賃金センサス(平均賃金統計)を基礎収入として請求できる場合があります。詳しくは逸失利益の解説記事をご覧ください。
計算結果より増額できるか、無料で診断します
保険会社の提示額とツールの裁判所基準に差があるなら、交渉で増額できる可能性があります。提示額の書面をお手元に、まずはお電話ください。
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3つの基準の違い——なぜ同じケガで金額が変わるのか
交通事故の慰謝料には3つの基準があります。
| 基準 | 内容 | 水準 |
|---|---|---|
| 自賠責基準 | 強制保険が支払う最低限の補償基準。傷害分は上限120万円 | 最も低い |
| 任意保険基準 | 保険会社の社内基準(非公表)。示談交渉で最初に提示されるのは通常この水準 | 自賠責基準に近いことが多い |
| 裁判所(弁護士)基準 | 過去の裁判例をもとにした基準(緑本・赤い本等)。裁判をした場合に認められる水準 | 最も高い |
重要なのは、裁判所基準は「裁判をしないと使えない」わけではないことです。弁護士が示談交渉に入ると、裁判になった場合の水準を前提に交渉するため、裁判所基準をベースにした金額を主張できます。また大阪の事案では、大阪地裁で実際に用いられる緑本の水準で見通しを立てることが交渉の出発点になります。基準ごとの相場の全体像は慰謝料相場の総合解説で詳しく説明しています。
保険会社の提示額、そのままサインする前に
一度示談書にサインすると、原則としてやり直しはできません。提示額が適正か、無料でチェックします。
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計算結果を使うときの注意点
- 過失割合で減額されます——ご自身にも過失がある場合、その割合分が賠償総額から差し引かれます。
- 通院頻度が低い・不規則だと減額されることがあります——通院が長期かつ不規則な場合、通院期間ではなく実通院日数をもとに算定される運用(実通院日数の3.5倍を通院期間の上限とする扱いなど)があります。治療費打ち切りを打診されたときの対応も参考にしてください。
- 後遺障害等級は「申請しないと付かない」——症状が残っていても、等級認定の申請をしなければ後遺障害分はゼロです。申請前の準備で結果が大きく変わります。
- 示談金は慰謝料だけではありません——休業損害・逸失利益・治療費・物損などを合わせた総額で考える必要があります。全体像は示談・保険会社対応の完全解説をご覧ください。
後遺障害が残りそうな方は、申請前にご相談ください
等級認定は提出書類でほぼ決まります。申請前の医証の整え方から、認定後の増額交渉までサポートします。
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よくある質問
Q1. ツールの金額は必ず受け取れる金額ですか?
いいえ、概算の目安です。過失割合・通院実態・症状の内容などの個別事情で変動しますし、保険会社との交渉結果は事案ごとに異なります。本ツールの金額は支払いを保証するものではありません。正確な見込額は無料相談でご確認ください。
Q2. 緑本と赤本、どちらで計算すればよいですか?
事故や裁判管轄が大阪など関西圏なら緑本(大阪地裁基準)、東京圏なら赤本(東京地裁基準)が実務の目安です。両者は入通院慰謝料の表や後遺障害慰謝料の一部で金額が異なります。当事務所は大阪の事務所のため、ツールの既定は緑本にしています。迷う場合は両方で計算して幅をつかんでください。
Q3. むちうちで後遺障害14級は本当に認定されますか?
6ヶ月以上の通院実績・症状の一貫性・神経学的所見などの条件がそろえば、他覚所見のないむちうちでも14級9号が認定される例は多くあります。認定されると後遺障害慰謝料(裁判所基準110万円)と逸失利益が別枠で加わるため、賠償総額は大きく変わります。
Q4. 弁護士費用で損をしませんか?
ご自身やご家族の保険に弁護士費用特約が付いていれば、多くの場合自己負担なく依頼できます。特約がない場合も、当事務所は相談料無料・着手金0円の完全成功報酬制(実費等が別途必要となる場合があります)のため、増額分から費用をお支払いいただく形が基本です。費用倒れの懸念がある事案では、その旨を事前に率直にお伝えします。
Q5. 圧迫骨折など特定のケガの相場を詳しく知りたいのですが
部位別のシミュレーションは腰椎圧迫骨折の慰謝料シミュレーションなど個別記事で詳しく解説しています。本ツールは全ケガ共通の汎用版として、まず全体感をつかむためにご利用ください。
まとめ——差額が出たら、まず無料相談へ
保険会社の提示額と裁判所基準の間に差額が出た場合、その差は「交渉の余地」です。弁護士法人ブライトは交通事故の被害者側に立ち、示談交渉から後遺障害等級の申請サポート、訴訟まで一貫して対応しています。計算結果の画面を見ながらお電話いただければ、増額の見込みをその場でお伝えできます。
計算結果を見ながら、そのままお電話ください
「ツールでこの金額が出た」とお伝えいただければ、状況に応じた見通しをご説明します。
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