労災で会社の責任も追及したいとお考えですか?
労災保険の申請と並行して、会社への安全配慮義務違反(労働契約法5条)に基づく追加損害賠償請求ができる場合があります。労災事故部統括・笹野皓平弁護士(弁護士歴14年以上・修習64期)が会社責任追及を担当します。
弁護士法人ブライト(大阪・本町)/全国Zoom対応/実費等別途
建設現場での墜落、製造業での機械への挟まれ、運送業での荷崩れ事故、転倒による頭部強打──仕事中に頭を強く打って脳挫傷(のうざしょう)や頭部外傷を負った場合、生命に関わる重大な損害が生じるだけでなく、回復後も高次脳機能障害などの重い後遺症が残ることが少なくありません。
この記事では、労災で脳挫傷・頭部外傷を負ったときに必ず知っておくべき3つの柱を、労災案件に注力する弁護士法人ブライト・労災事故部統括の笹野皓平弁護士が解説します。
- 労災保険給付で受け取れる補償(療養補償・休業補償・障害補償・遺族補償)
- 労災保険では足りない部分を、会社への損害賠償請求で填補する方法(労働契約法5条・民法709条/415条)
- 後遺障害等級1〜9級の認定基準と、慰謝料・逸失利益の相場(裁判基準)
労災保険給付と会社への損害賠償請求は「二重構造」になっており、両方を活用することで初めて被災労働者の損害が十分に填補されます。順を追って解説します。
1. 脳挫傷・頭部外傷とは何か(労災現場での典型例)
脳挫傷とは、強い衝撃によって脳組織そのものが損傷を受けた状態をいいます。頭蓋骨骨折・急性硬膜下血腫・急性硬膜外血腫・くも膜下出血・びまん性軸索損傷などを伴うことが多く、意識障害・運動麻痺・言語障害・記憶障害・人格変化など、後遺症の幅が非常に広いのが特徴です。
1-1. 労災現場で多い受傷機序
- 建設業:足場・屋根・はしごからの墜落(2〜5メートル)/資材落下による頭部打撲
- 製造業:プレス機・ロール機などへの挟まれ/フォークリフトとの接触
- 運送業:荷台からの転落/荷崩れによる頭部圧迫
- サービス業:階段での転倒/脚立からの転落
- 農林水産業:トラクター転倒/立木の落下
厚生労働省「労働災害発生状況」によると、建設業の死亡災害の約4割は「墜落・転落」によるもので、その多くで頭部外傷が致命傷となっています。生存した場合でも、長期にわたる治療と、重度の後遺症が残るケースが少なくありません。
1-2. 脳挫傷の主な後遺症
- 高次脳機能障害:注意障害・記憶障害・遂行機能障害・社会的行動障害
- 運動麻痺:片麻痺・四肢麻痺・歩行障害
- てんかん発作(外傷後てんかん)
- 失語症・構音障害
- 遷延性意識障害(植物状態)
頭部外傷の後遺症は長期化・固定化しやすく、損害額が高額になる傾向があります。ご家族だけで対応せず、早めに弁護士へご相談ください。
労災案件の無料相談は弁護士歴14年以上の労災事故部統括・笹野皓平弁護士がお受けします(弁護士法人ブライト・大阪本町/全国Zoom対応)。
2. 労災保険給付で受け取れる補償(療養・休業・障害・遺族)
脳挫傷・頭部外傷が業務上の災害として認められた場合、労災保険から以下の給付が受けられます。労災保険給付の請求権は2年(療養・休業)または5年(障害・遺族)で時効消滅します(労災保険法42条)。
2-1. 療養補償給付
労災指定病院での治療費は全額無料(自己負担なし)。指定外病院の場合は一度立替払いし、後日全額還付されます。
2-2. 休業補償給付
仕事を休まざるを得ない期間、給付基礎日額の60%(休業補償給付)+20%(休業特別支給金)=合計80%が支給されます。ただし最初の3日間は会社が平均賃金の60%を支払う「待期期間」となります。
2-3. 障害補償給付(後遺障害等級1〜14級)
症状固定(これ以上治療を続けても改善が見込めない状態)と診断された後、残った後遺障害について等級認定を受けます。脳挫傷・頭部外傷では特に1級〜9級の重い等級が認定されるケースが多くなります。
2-4. 遺族補償給付・葬祭給付
残念ながら被災労働者が亡くなった場合、遺族に対して遺族補償年金(または一時金)と葬祭給付(最大315日分+31.5万円)が支給されます。
労災申請が認定されなかった場合や、後遺障害等級に納得がいかない場合は、審査請求・再審査請求で争うことができます。期限管理が厳しいため、弁護士への早期相談を推奨します。
労災案件の無料相談は弁護士歴14年以上の労災事故部統括・笹野皓平弁護士がお受けします(弁護士法人ブライト・大阪本町/全国Zoom対応)。
3. 脳挫傷・頭部外傷の後遺障害等級認定基準(1級〜9級)
労働者災害補償保険法施行規則別表第1(障害補償給付)に基づき、脳挫傷・頭部外傷の後遺障害は主に以下の等級に分類されます。等級が1つ違うだけで、慰謝料・逸失利益の総額は数千万円単位で変わります。
3-1. 後遺障害等級表(脳・神経系の障害)
| 等級 | 認定基準(概要) | 障害補償一時金(給付基礎日額) |
|---|---|---|
| 1級1号・3号 | 神経系統の機能または精神に著しい障害を残し、常に介護を要する(遷延性意識障害・重度高次脳機能障害) | 年金313日分 |
| 2級1号・2号の2 | 神経系統の機能または精神に著しい障害を残し、随時介護を要する | 年金277日分 |
| 3級3号 | 神経系統の機能または精神に著しい障害を残し、終身労務に服することができない | 年金245日分 |
| 5級1号の2・2号 | 神経系統の機能または精神に著しい障害を残し、特に軽易な労務以外の労務に服することができない | 年金184日分 |
| 7級3号・4号 | 神経系統の機能または精神に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができない | 年金131日分 |
| 9級7号の2・10号 | 神経系統の機能または精神に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限される | 一時金391日分 |
※高次脳機能障害は症状の見落としが多く、神経心理学的検査・画像所見(CT/MRI)・日常生活状況報告書の3点セットで丁寧に立証する必要があります。
3-2. 高次脳機能障害の認定で重要なポイント
高次脳機能障害は外見からは分かりにくく、本人が自覚していないことも多いため、以下の資料を揃えることが認定獲得のカギになります。
- 画像所見:CT・MRI で脳挫傷・出血・脳萎縮の所見があること
- 意識障害の経過:受傷直後の意識レベル(GCS / JCS)の記録
- 神経心理学的検査:WAIS(知能検査)・WMS-R(記憶検査)・BADS(遂行機能検査)など
- 日常生活状況報告書:家族・職場の証言で具体的な行動変化を記録
高次脳機能障害は適切な等級認定を受けられないリスクが最も高い後遺障害です。等級1級と3級では生涯補償額に数千万円の差が生じます。等級認定段階から弁護士に依頼することを強く推奨します。
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4. 労災保険ではカバーされない損害──会社への損害賠償請求
労災保険は、被災労働者の損害を一定範囲で填補する制度ですが、慰謝料・逸失利益の差額・将来介護費の全額などはカバーされません。これらの損害は、会社に安全配慮義務違反(労働契約法5条)または不法行為(民法709条)があれば、別途損害賠償請求で回収できます。
4-1. 労災保険 vs 会社への損害賠償請求(二重構造)
| 損害費目 | 労災保険 | 会社への損害賠償 |
|---|---|---|
| 治療費 | ○全額 | 差額(個室代等) |
| 休業損害 | 80%(特別支給金含む) | 差額20% |
| 慰謝料(入通院・後遺障害) | ×なし | ○全額 |
| 逸失利益 | 年金で一部 | 差額・現在価値分 |
| 将来介護費 | 介護補償給付(上限あり) | 差額(日額相場8,000〜12,000円) |
| 死亡慰謝料 | ×なし | ○全額(2,000〜2,800万円) |
4-2. 後遺障害慰謝料の裁判基準(脳挫傷・頭部外傷)
裁判基準(赤本:民事交通事故訴訟損害賠償額算定基準)に準じて、労災事案でも以下が目安となります。
| 等級 | 後遺障害慰謝料(裁判基準) |
|---|---|
| 1級 | 2,800万円 |
| 2級 | 2,370万円 |
| 3級 | 1,990万円 |
| 5級 | 1,400万円 |
| 7級 | 1,000万円 |
| 9級 | 690万円 |
※上記は赤本基準の目安値であり、事案により増減します。
4-3. 損害賠償請求の消滅時効(重要)
2020年4月の民法改正により、生命・身体侵害の不法行為に基づく損害賠償請求権の消滅時効は「損害および加害者を知った時から5年」に延長されました(民法724条の2)。安全配慮義務違反(債務不履行)構成でも、生命・身体侵害は5年となります(民法167条)。
ただし、時効起算点は事案ごとの判断となるため、受傷から早期に弁護士へ相談することを推奨します。
脳挫傷・頭部外傷は、後遺障害等級1〜3級が認定されると損害賠償総額が1億円を超えることも珍しくありません。会社側は労災保険給付の範囲で済ませようとする傾向があるため、弁護士による積極的な交渉・訴訟が不可欠です。
労災案件の無料相談は弁護士歴14年以上の労災事故部統括・笹野皓平弁護士がお受けします(弁護士法人ブライト・大阪本町/全国Zoom対応)。
5. 安全配慮義務違反(労契法5条)を立証する具体的方法
会社への損害賠償請求では、会社が安全配慮義務(労働契約法5条)に違反したことを労働者側で立証する必要があります。脳挫傷・頭部外傷の労災では、以下の観点で立証を組み立てます。
5-1. 立証ポイント
- 安全帯・ヘルメット等の保護具支給がなかった/不十分だった
- 安全教育・KY活動が形骸化していた
- 足場・手すり・開口部養生などの墜落防止措置が不十分だった
- 機械の安全装置が外されていた/機能していなかった
- 長時間労働・連続勤務による疲労蓄積が事故の遠因となった
- 過去のヒヤリ・ハット・類似事故を会社が放置していた
5-2. 集めるべき証拠
- 労災発生時の現場写真・動画
- 事故報告書・労基署への報告書(労働者死傷病報告)
- 同僚・目撃者の陳述書
- 就業規則・安全衛生規程・作業手順書
- タイムカード・出勤記録(長時間労働の立証)
- 過去の労災発生記録
詳細な立証手法は 安全配慮義務違反を立証する具体的な方法 をご参照ください。
証拠の収集は事故直後ほど成功率が高く、時間が経つほど散逸・改ざんのリスクが高まります。会社から書類提出を求められた段階で、まずは弁護士にご相談ください。
労災案件の無料相談は弁護士歴14年以上の労災事故部統括・笹野皓平弁護士がお受けします(弁護士法人ブライト・大阪本町/全国Zoom対応)。
6. 弁護士法人ブライトに依頼するメリット
6-1. 労災事案に注力する弁護士による直接対応
当事務所では、労災事故部統括の笹野皓平弁護士(弁護士歴14年以上・修習64期)が中心となり、脳挫傷・頭部外傷など重度後遺障害事案を多数取り扱っています。後遺障害等級認定の準備段階から、医師との面談、神経心理学的検査の手配まで一貫して対応します。
6-2. 解決事例の実名公開(本人同意の範囲)
当事務所は解決事例の実名公開を行っており、依頼前にどのような事案で、いくらの賠償が得られているかをご確認いただけます。詳しくは 解決事例一覧 をご覧ください。
6-3. 全国対応(Zoom面談)
大阪本町の事務所のほか、Zoom等のオンライン面談で全国対応しています。労災事案は移動・通院で被災者本人が外出困難なケースが多く、ご自宅・病院からの相談に対応しています。
本記事の法的根拠(2026年5月時点)
- 労災保険給付:労働者災害補償保険法(昭和22年法律第50号)
- 会社への損害賠償請求:民法709条(不法行為)・415条(債務不履行)/労働契約法5条(安全配慮義務)
- 損害賠償請求権の消滅時効:民法724条の2(人の生命または身体を害する不法行為は5年/2020年4月民法改正)
- 後遺障害等級:労働者災害補償保険法施行規則別表第1・第2(第1級〜第14級)
7. よくあるご質問(FAQ)
Q1. 労災保険給付を受けていても、会社に損害賠償請求できますか?
A. はい、できます。労災保険給付と会社への損害賠償請求は別制度であり、二重取りにならない範囲(既給付分の控除)で両方を活用できます。慰謝料は労災保険でカバーされないため、必ず会社への請求を検討してください。
Q2. 事故から何年経つと請求できなくなりますか?
A. 生命・身体侵害の損害賠償請求権は「損害および加害者を知った時から5年」で時効消滅します(民法724条の2/2020年4月改正)。労災保険給付の請求権は2年(療養・休業)または5年(障害・遺族)です。
Q3. 脳挫傷で意識不明のまま亡くなった場合、誰が請求できますか?
A. 遺族が相続人として損害賠償請求権を相続します。配偶者・子・両親などが請求権者となります。死亡慰謝料は本人分(2,000〜2,500万円)と近親者固有分(100〜400万円)の両方を請求できます。
Q4. 会社が「労災保険で全部出るから損害賠償はない」と言ってきました。本当ですか?
A. 誤りです。労災保険は慰謝料を給付しません。また休業損害は給付基礎日額の80%しかカバーされず、20%の差額は会社への請求対象です。会社がこのような説明をする場合、専門家への相談を急ぐべきです。
Q5. 高次脳機能障害の認定で気をつけることは?
A. 受傷直後の意識障害の記録(GCS / JCS)、画像所見(CT/MRI)、神経心理学的検査(WAIS・WMS-R等)、日常生活状況報告書の4点セットが揃わないと、適切な等級が認定されません。等級認定の段階から弁護士に依頼することを推奨します。
Q6. 弁護士費用はどれくらいかかりますか?
A. 弁護士費用は事案の見通し(請求可能額・立証難易度・想定解決方法)を踏まえて初回相談時に明確にご提示します。当事務所では労災事故部統括・笹野皓平弁護士(弁護士歴14年以上・修習64期)が初回相談から解決まで一貫担当し、費用体系の透明性を重視しています。
Q7. 大阪以外でも対応してもらえますか?
A. はい、全国対応しています。Zoom等のオンライン面談で打合せを完結できますので、お住まいの地域を問わずご相談ください。
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8. まとめ──脳挫傷・頭部外傷は早期の弁護士介入で損害賠償額が大きく変わる
労災で脳挫傷・頭部外傷を負った場合、労災保険給付だけでは慰謝料・逸失利益の差額・将来介護費がカバーされません。会社への安全配慮義務違反(労働契約法5条)に基づく損害賠償請求を併用することで、初めて損害が十分に填補されます。
特に高次脳機能障害は等級認定の難易度が最も高い後遺障害であり、認定段階から弁護士が関与することで賠償額が数千万円単位で変わります。受傷後はできるだけ早く、労災事案に注力する弁護士にご相談ください。
弁護士法人ブライト(大阪本町・全国Zoom対応)では、労災事故部統括・笹野皓平弁護士(弁護士歴14年以上・修習64期)が脳挫傷・頭部外傷の重度後遺障害事案を担当します。
労災案件の無料相談は弁護士歴14年以上の労災事故部統括・笹野皓平弁護士がお受けします(弁護士法人ブライト・大阪本町/全国Zoom対応)。





