「夫は持病で倒れたのだと、会社はそう言い張りました。でも私は、あの日の仕事が夫を追い込んだと信じていました」――。当法人に相談にいらした遺族の言葉です。
会社からゼロ回答を突きつけられた遺族が、専門家鑑定で転落の事実を立証し、約2年5ヶ月・3,000万円台の解決に至るまでの実話をお伝えします。
- 会社は「持病が原因」と主張し、損害賠償金ゼロ回答。遺族は一人で矢面に立たされた。
- 目撃者なし・現場写真なし。それでも専門家の法医学的鑑定で転落事実を立証した。
- 「立証が難しい」と感じる案件でも、証拠を積み重ねる道がある。
- 解決額:3,000万円台(訴訟上の和解)。期間:約2年5ヶ月。(同様の結果を保証するものではありません)
(本事例は依頼者・関係者が特定されないよう抽象化しています。解決額・期間は事案ごとの個別事情により異なり、同様の結果を保証するものではありません。)
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第1章:その日、夫は職場から帰ってこなかった
関西圏を中心に長距離輸送に従事していた40代のトラック運転手の男性(以下「ご主人」)が、ある夜の業務中に事故で命を失いました。
発見されたのは、貨物を積み下ろしていた施設の構内でした。ご主人は荷台作業中に高所から転落し、病院に搬送されましたが、間もなく息を引き取りました。享年40代でした。
現場には目撃者がいませんでした。ご主人がなぜ転落したのか、転落の瞬間を見ていた人間は誰もいなかったのです。
残されたのは、50代の配偶者(以下「ご遺族」)と、まだ学齢期の子どもたち。突然の死という事実と、「これからどうやって生きていくのか」という途方に暮れた現実だけでした。
ご遺族は言います。「知らせを受けて病院に駆けつけたとき、すでに夫はいなくなっていました。何が起きたのか、全くわかりませんでした」。
第2章:「夫は持病で倒れたのだ」――会社の主張とゼロ回答
ご主人には、既往症として高血圧の診断歴がありました。会社はこの点を根拠に、「業務中に持病で倒れ、たまたま高所から落下した可能性が高い」と主張しました。
この主張が意味することは明確です。「業務(荷台作業)が原因ではなく、持病が原因だ。だから会社に責任はない」――この主張に基づき、会社は損害賠償の支払いを拒否する姿勢をとりました。
当初、会社側からご遺族に提示された損害賠償額はゼロ回答でした。「遺族補償給付(労災保険)は受け取れるかもしれないが、会社が上乗せで支払う義務はない」という姿勢です。
ご遺族はその場で言葉を失いました。「保険のお金をもらえればそれでいいということですか、と聞き返したら、そういうことだと言われました。夫の死を、持病のせいにされた気がして、情けなくて、悔しかった」。
ご遺族は労働基準監督署にも相談しましたが、「持病の関与が疑われる」という会社の主張が記録に残る状況で、労災(業務災害)認定の見通しも不透明でした。個人で反論する手立てがなく、一人で孤立していく感覚だったといいます。
「このまま夫は持病のせいで死んだことにされてしまうのか、と何度も思いました。でも何をすればいいのか、誰に頼めばいいのか、全くわかりませんでした」。
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「夫の死を持病のせいにされた」と感じたら、まず当法人にご連絡ください。
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第3章:ブライトへの相談――「立証は容易ではないが、道はある」
事故から数ヶ月後、ご遺族は知人の紹介を経て当法人に相談にいらしました。
相談時、担当した当法人の弁護士チームは、まず事実関係を丁寧に確認しました。ご主人の業務内容・当日の勤務状況・事故現場の構造・持病の詳細・会社側の主張の根拠。それらを一つひとつ整理していきます。
初回見立ては、率直なものでした。
「目撃者がいない、現場写真もない、持病の記録がある――確かに立証は容易ではありません。しかし、だからといって諦める案件ではないと判断しました。転落という事実を医学的・物理的に立証する手段があります。やってみる価値があります」。
ご遺族はこう振り返ります。「諦めなくていいと言ってもらえたことで、初めて息ができた気がしました」。
当法人が受任を決断した根拠は二つです。一つは、会社側の「持病が原因」という主張は推測に過ぎず、転落という業務関連の事故を否定する証拠がなかったこと。もう一つは、専門家の鑑定によって転落の態様を科学的に解明できる余地があったこと。
第4章:戦略の核心――専門家鑑定で「転落の事実」を立証する
当法人が立てた戦略の柱は、法医学の専門家による鑑定でした。
「持病で倒れてから高所から落下した」(持病先行説)と「業務中に何らかの理由で転落した」(転落先行説)では、身体に残る損傷パターンが異なります。転落の際の打撲・骨折の位置・死因となった損傷部位・発見時の体の向き――これらを法医学的に分析すると、どちらのシナリオが物理的に整合するかを判別できる場合があります。
当法人は、法医学の専門家に鑑定を依頼しました。鑑定では、解剖所見・損傷の分布・落下時の姿勢シミュレーションなどを総合的に検討した結果、「転落が先行した」という結論がより整合的であるとの鑑定意見が得られました。
並行して、当法人はご主人の当日の業務記録・乗務日報・荷台の構造に関する資料を収集しました。荷台作業には一定の高所リスクが伴うこと、当日の作業内容が転落の可能性を排除しないことを客観的に示す証拠を積み上げていきました。
また、会社の安全管理体制についても精査しました。高所作業に際して必要な安全措置(手すり・転落防止設備など)が適切に整備されていたか。もし不備があれば、会社の安全配慮義務違反を問える根拠になります。
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「目撃者がいない」「持病がある」という状況でも、立証の道を探ります。
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第5章:訴訟の経過――会社の反論と、一つひとつの再反論
当法人は会社側に損害賠償を請求しましたが、当初の交渉では会社は一切譲歩しませんでした。「持病が主たる原因であることは明白」「業務起因性は認められない」という主張を維持し続けたのです。
当法人は、交渉の限界を判断し、訴訟提起を選択しました。
訴訟の中で、会社側は主に以下の反論を展開しました。
- 持病(高血圧)が直接の死因であり、業務上の転落が原因ではない
- 仮に転落があったとしても、ご主人の不注意による自己責任であり会社の安全配慮義務違反はない
- 当法人が提出した専門家鑑定は推測にすぎない
これに対して当法人は、専門家鑑定の信頼性を補強するため、追加の医学文献と類似事例の裁判例を資料として提出しました。また、会社が設置していた安全設備の不備を示す客観的な記録を突き合わせ、「安全措置が適切であれば転落は防ぎえた」という論点を丁寧に積み上げていきました。
訴訟は約1年半にわたって続きました。その間、ご遺族は日常生活を送りながら、証拠資料の確認や陳述書の作成に協力し続けました。「弁護士の先生方が間に入ってくれているので、私が直接会社と向き合う必要はありませんでした。それが精神的に本当に助かりました」。
第6章:解決――訴訟上の和解・3,000万円台
訴訟の審理が進む中で、裁判所から和解勧告が出されました。
当法人は、専門家鑑定を核とした証拠が裁判所に一定程度受け入れられていると判断しました。また、訴訟をさらに継続した場合のご遺族への心理的・時間的負担と、和解によって解決できる見込みの金額とを比較検討した上で、和解に応じる方針をご遺族に提案しました。
ご遺族は、「夫の死が業務上の事故として認められる形での解決であれば」と、和解に同意しました。
最終的な解決は、訴訟上の和解・解決額3,000万円台・事故から約2年5ヶ月でした。
解決の日、ご遺族はこう言いました。「夫の死が、持病のせいではなく、仕事の中で起きた事故だったと認められた。それが一番大事なことでした。夫が報われた気がします」。
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第7章:【ブライトの判断基準】「立証困難で、諦めない」
目撃者がいない死亡事故で会社が「私病(持病)が原因」と主張するとき、多くの場合、遺族は反論の手立てが思い浮かばず、ゼロ回答を受け入れてしまいます。
しかし当法人は、「立証が難しい」という状況と「立証ができない」という状況は、まったく別のことだと考えています。
専門家の力を借りること――法医学・工学・医学の知見を証拠として組み込むこと――で、「目撃者なし」「現場写真なし」という状況であっても、転落の事実を科学的に立証できる場合があります。
「ブライトは、立証が困難な案件でも、専門家の力を借りながら、依頼者・遺族の正当な権利実現のために尽力する。」
これが、当法人が死亡事故案件で一貫して大切にしている考え方です。
なお当法人では、受任の可否についても初回相談時に率直にお伝えします。立証が困難であり費用倒れになりうると判断した場合は、その旨を明確にお伝えしています。
第8章:ご遺族にとって何が変わったか
| Before(依頼前) | After(解決後) |
|---|---|
| 「夫の死は持病のせい」と会社に言われ、ゼロ回答。何もできない絶望感。 | 故人の死が業務上の転落事故として法的に認められ、3,000万円台の補償を受けた。 |
| 目撃者もいない中、一人で矢面に立たされる孤立感。 | 当法人が窓口になり、会社・保険会社とのやり取りをすべて代行。ご遺族は子育てに集中できた。 |
| 「夫の名誉が汚されたまま終わるのでは」という強い不安。 | 「夫の死が事故として認められた。報われた」と感じられる解決に至った。 |
| 生活費の見通しが立たず、子どもの将来への不安が続いた。 | 解決金を生活の基盤として、前を向いて歩むことができるようになった。 |
ご遺族からは解決後、次の言葉をいただきました。
「最初は本当に、どうにもならないと思っていました。でも、諦めなかった。先生方が一緒に諦めなかった。夫もそれを望んでいたと思います」。
「夫の死が持病のせいにされた」「ゼロ回答と言われた」――そう感じた方へ
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第9章:同じ状況にある遺族の方へ
「会社から『持病のせいだ』と言われた」「ゼロ回答と言われた」「目撃者がいない」――こうした状況にある遺族の方は、諦める前に一度、弁護士に相談することを強くお勧めします。
多くの方が「自分のケースでは無理だ」と思い込んでいますが、その判断を下せるのは、事実関係を精査した弁護士だけです。「無理かもしれない」と「無理に決まっている」は、全くの別物です。
早期相談が重要な理由
労災の損害賠償請求には時効があります。損害賠償請求権の消滅時効は、原則として損害および加害者を知った時から3年(民法第724条)、または不法行為時から20年の除斥期間が設けられています(安全配慮義務違反に基づく請求は5年)。死亡事故の場合は事故後すぐに遺族が損害を認識するケースが多く、早期に動き出すことが重要です。
また、時間の経過とともに証拠は散逸します。現場の状況・事故当時の安全設備の記録・関係者の記憶――いずれも、時間が経てば経つほど失われやすくなります。
当法人への相談の流れ
- ステップ1:フリーダイヤル(0120-931-501)またはフォーム・LINEから相談
- ステップ2:事案の事実関係を確認(事故の経緯・会社の態度・持病の状況など)
- ステップ3:当法人が立証の見通しを率直にお伝えします
- ステップ4:受任の場合、費用・方針をご説明して正式依頼
弁護士歴平均14年以上の当法人の労災チームが、遺族の方の立場から丁寧に対応いたします。
弁護士歴平均14年以上の労災チームが、遺族の方の立場から対応します。
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よくある質問
Q1:会社から「持病のせいだ」と言われましたが、本当に諦めるしかないのですか?
諦める必要はありません。「持病が原因だ」という会社の主張は、あくまで会社側の見解です。転落という業務中の事実を科学的・医学的に立証できれば、会社の主張を覆せる可能性があります。まずは弁護士に事実関係を話していただき、立証の見通しを確認することをお勧めします。
Q2:目撃者がいません。証拠もほとんどありません。それでも相談できますか?
はい、相談できます。目撃者がいない・現場写真がないという状況でも、法医学的鑑定・医療記録・業務記録・現場の構造などから事実を再構成できる場合があります。「証拠がない」と判断する前に、弁護士が精査することが重要です。当法人では初回相談時に、立証の可能性を率直にお伝えします。
Q3:労災保険の遺族補償給付は受け取れます。それ以外に会社に請求できるものはありますか?
はい、あります。労災保険の遺族補償給付は「定型の補償」であり、慰謝料・逸失利益の差額部分については含まれていません。会社の安全配慮義務違反が認められる場合、この上乗せ部分を会社に損害賠償として請求できます。両者を合わせることで、受け取れる補償の総額は大きく変わる場合があります。詳しくは労災で会社に損害賠償請求する完全ガイドをご覧ください。
Q4:相談・依頼にかかる費用が心配です。
当法人では、相談は無料で承っております。依頼にかかる費用(着手金・報酬金など)については、受任時に明確にご説明します。費用の見通しを含めて初回相談時にご確認いただけますので、まずはお気軽にご連絡ください。費用倒れになる見込みが高い場合は、その旨を率直にお伝えします。
Q5:夫(妻)が亡くなってから時間が経っています。今からでも相談できますか?
時効の範囲内であれば、相談・請求は可能です。ただし、時間の経過とともに証拠が散逸するリスクがあります。お早めにご相談いただくことをお勧めします。時効の起算点など、個別の状況については弁護士が確認いたします。
夫・妻の死亡事故について、まずはご相談ください。
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本事例は、依頼者・関係者が特定されないよう職種・年代・事故状況・事故発生時期を含め抽象化しています。解決額・等級・期間は事案ごとの個別事情により大きく異なり、同様の結果を保証するものではありません。





