この記事の結論
- 労災の給付請求は、ご家族が書類を整えて進めることができます。会社が協力してくれない場合でも、その旨を申し添えて労働基準監督署へ提出できます
- ご家族だけで弁護士に相談することもできます。正式な委任にはご本人の意思が必要ですが、相談の段階で待つ必要はありません
- 会社と話すこと自体は避けなくて構いません。ただし権利を放棄する内容の書面に署名しない・約束しないことと、やりとりを記録に残すことだけは守ってください
- 見舞金の受取りや、休業中の社会保険料の請求など、入院中に会社から持ちかけられる話には、後から効いてくるものがあります
- ご家族が最も力を発揮できるのは証拠の確保です。現場は数日で片付き、同僚の記憶は薄れ、記録は保存期間を過ぎれば廃棄されます
ご家族が労災で重傷を負い、入院された。ご本人は痛みと不安のなかにあり、書類を読むことも、電話に出ることもままならない。会社からは連絡が来るけれど、何を答えればよいのか分からない——。
こうした状況で当事務所にご連絡くださるのは、ご本人ではなく、配偶者やお子さまであることが少なくありません。実際、ご本人が入院中でご家族が窓口を担われ、そのまま解決まで進んだ事案を、当事務所は数多く扱ってきました。
多くの記事は「労災は本人が申請するものです」と書いて終わります。しかし、その本人が動けないとき、家族に何ができて何ができないのかを整理した情報は、ほとんど見当たりません。このページでは、弁護士法人ブライトの労災事故部統括・笹野皓平弁護士が、ご家族の立場から、いま何をすればよいかを順序立てて解説します。
※このページは、業務中・業務に起因する事故(労災)を対象としています。通勤中の交通事故は取扱いが異なりますので、その旨をお伝えいただければ適切にご案内します。
労災専用06-4965-9590(平日9:00〜18:00)
ご家族からのご相談を承っています。ご本人の同席は不要です。
家族ができること・本人の意思が必要なこと
まず全体像です。ほとんどの実務はご家族が進められます。ご本人の意思が必要なのは、権利の処分にかかわる場面だけです。

| 場面 | 家族の関わり方 |
|---|---|
| 労災の給付請求(療養・休業など) | ○ 家族が書類を整え、会社や病院とやりとりして進められます。請求書はご本人の氏名で提出しますが、記入や持参をご家族が行うことに制限はありません |
| 会社への事業主証明の依頼・催促 | ○ 家族が窓口になれます。会社が拒む場合の対応も含めて進められます |
| 病院への書類依頼・カルテ保存の依頼 | ○ 家族が依頼できます。診断書の記載内容は後の等級認定に直結します |
| 事故現場の写真・目撃者・作業指示書の確保 | ◎ むしろ家族が動くほうが早い場面です。ご本人は現場に行けません |
| 弁護士への相談 | ○ 家族だけで相談できます。ご本人の同席は不要です |
| 弁護士への正式な委任 | △ 委任契約はご本人と締結するのが原則です。面談が難しい場合は、病室での面談やオンラインでの意思確認など、状況に応じた方法を検討します |
| 示談・和解・権利放棄の書面への署名 | × ご本人の意思が必要です。そして急ぐ必要のない手続きです |
労災の給付請求を、家族が進める
労災保険の給付は、被災した労働者(死亡の場合は遺族)の請求に基づいて行われます。会社が代わりに手続きしてくれる運用が一般的なだけで、会社の同意は要件ではありません。
主な請求書と、押さえるべき点
| 書類 | 内容 | 家族が押さえること |
|---|---|---|
| 様式第5号(療養補償給付たる療養の給付請求書) | 労災指定医療機関で治療を受ける場合。窓口負担なく治療を受けられます | 搬送先が労災指定でない場合は様式第7号(費用請求)になります。書き方は労災5号様式の書き方・記入例をご覧ください |
| 様式第8号(休業補償給付支給請求書) | 休業4日目以降の休業補償。給付基礎日額の6割+休業特別支給金2割 | 休業が続く限り、原則として月ごとに繰り返し提出します。ここが会社との摩擦点になりやすい書類です。労災8号様式の記入例・書き方もご覧ください |
| 様式第6号(指定病院等の変更届) | 転院するときに提出します | 長期入院では転院が生じます。提出が遅れると窓口負担が発生することがあります |
| 様式第10号(障害補償給付支給請求書) | 症状固定後、後遺障害が残った場合 | 医師の後遺障害診断書の記載が等級を左右します。提出前に内容を確認すべき書類です |
会社が事業主証明を書いてくれないとき
請求書には事業主の証明欄がありますが、会社が記入を拒んでも手続きが止まるわけではありません。証明欄を空欄のまま、拒否された経緯を記した書面を添えて提出できます。労働基準監督署が会社に事実確認を行います。
会社が労災であること自体を否定している場合の対応は、会社が労災を認めない場合の対処法|証明拒否でも申請可能で詳しく解説しています。
毎月の様式8号が負担になったら
入院が長引くと、休業補償の請求書のやり取りが毎月発生します。会社の担当者との連絡が滞り、給付が遅れ、生活が圧迫される——これは、当事務所が実際に何度も見てきた摩擦です。
こうした場面では、書類作成をこちら側で引き受けて会社の手間を減らす、感情的なやりとりを避けるために窓口を専門家に一本化する、といった実務的な工夫を検討します。会社の担当者を説得することより、手続きが毎月確実に回る形を作ることが目的です。
毎月の書類のやり取りが止まってしまっている場合もご相談ください。
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会社との連絡窓口を、家族が担うときの注意
ご本人が入院中は、ご家族が会社との連絡窓口になるのが自然です。そのとき守っていただきたいことは、多くありません。
話し合いそのものは、避けなくてよい
会社との接触を一切断つ必要はありません。むしろ、治療費の支払い、休業補償の手続き、職場復帰の見通しなど、話しておくべきことは実際にあります。
当事務所でも、会社との話し合いを控えたご相談者に対して、話し合いを止めることまではせず、次の2点を条件としてお伝えしたことがあります。
- 証拠として保全する趣旨で、やりとりを記録に残しておくこと
- 何らかの権利を放棄するような書面に署名したり、約束したりすることは避けること
この2点さえ守れば、会社と話すこと自体がご本人に不利益をもたらすことはほとんどありません。
記録の残し方
- 電話の内容は、日付・相手・話した内容をその日のうちにメモする
- できる限りメール・チャットなど文字が残る手段に寄せる(「先ほどのお電話の内容を確認させてください」と書いて送るだけでも記録になります)
- 面談で渡された書類は、その場ですべて写真に撮る
- 会社が言った金額・時期・条件は、言った・言わないになる前に文字にする
署名を求められたら
入院中に、示談書・確認書・合意書・受領書といった名前の書面へ署名を求められることがあります。書面の名前が何であれ、「今後一切の請求をしない」「本件に関し債権債務がないことを確認する」といった文言が入っていれば、それは権利を手放す書面です。
一度署名すると、後から追加の請求をすることは著しく困難になります。署名を急がなければならない理由は、ほとんどの場合、被災者側にはありません。「本人が入院中なので、退院してから本人が判断します」とお伝えいただければ十分です。
入院中に会社から持ちかけられる話
入院期間中に会社から持ちかけられる話には、後の損害賠償請求に影響するものが含まれます。
| 会社からの話 | 考えるべきこと |
|---|---|
| 見舞金を渡したい | 受け取ること自体が悪いわけではありません。ただし、後の賠償額から差し引かれるのか(損害の内払いなのか)、それとは別の贈与なのかで扱いが変わります。受領書に「本件に関する一切の解決」といった文言がないかを必ず確認してください。詳しくは労災の骨折で見舞金をもらうべきかをご覧ください |
| 休業中の社会保険料を払ってほしい | 休業中も社会保険の被保険者資格は継続するため、本人負担分について会社が立替払いをしていることがあります。請求されること自体は起こり得ますが、金額の妥当性、支払時期の調整、賠償金との精算の可否は検討すべき事項です。入院中に一括での支払いを迫られる筋合いはありません |
| 退職届を出してほしい・休職期間が満了する | 業務上の負傷による療養期間中とその後30日間は、労働基準法19条により解雇が原則として制限されています。退職の意思表示を急がないでください |
| 復帰の時期を決めてほしい | 主治医の判断より先に復帰時期を約束しないでください。無理な復帰は症状を悪化させ、後遺障害の評価にも影響します |
| 労災ではなく健康保険で処理してほしい | 業務上の負傷に健康保険は使えません。労災隠しにあたる可能性があります |
これらはいずれも、その場で答えを出す必要がない話です。「弁護士に確認します」とお伝えいただいて構いません。
会社から渡された書面の内容だけでも、ご確認いただけます。
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症状固定を待たずに、いま始めておくべきこと
「後遺障害の等級が出てから弁護士に相談すればよい」と考える方が多いのですが、実務的には逆です。等級が出る頃には、失われている証拠があります。
- 事故現場の記録:倒れた物・壊れた設備・当日の現場の状況は、数日で片付けられます。同僚のスマートフォンに残っている写真があれば、早い段階で提供を受けてください
- 目撃者の確保:誰がその場にいたかを、記憶が新しいうちに記録しておきます。在職中の同僚は、時間が経つほど協力しにくくなります
- 作業指示書・KY記録・点検記録:会社が保管する書類は、保存期間を過ぎれば廃棄されます
- カルテ・救急搬送記録:受傷直後の記録は、後の等級認定や因果関係の立証で決定的な意味を持ちます。病院に対して保存を依頼しておくことができます
- 労基署に提出された労働者死傷病報告:会社の説明が事実と食い違っていることは実際にあります。行政文書の開示請求で確認できる場合があります
- 治療経過の記録:痛みの程度、できなくなった動作、通院の負担を、ご家族の目線で記録しておくと、後の交渉で説得力を持ちます
当事務所でも、労働局に対して死傷病報告書や監督復命書の開示を求め、会社の説明と客観的な記録との食い違いを早期に押さえた事案があります。この作業は、症状固定を待つ必要がまったくありません。
いま押さえるべき証拠を、ご家族と一緒に洗い出します。
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ご本人の意識が戻らない、判断が難しい場合
重い頭部外傷や脊髄損傷などで、ご本人が意思表示できない状態が続くことがあります。
この場合でも、労災の給付請求はご家族が進められます。一方、弁護士への正式な委任や、賠償金の受領・示談といった法律行為については、判断能力の回復が見込めない状態が続くのであれば、家庭裁判所に成年後見等の申立てを行い、法定代理人を選任する方法を検討することになります。
どの段階でその判断が必要になるかは、医師の見立てと時間の経過によって変わります。「まだ分からない」段階でご相談いただいて構いません。見通しを整理するだけでも、動きやすくなります。
【ブライトのポリシー】
ご家族から「本人が話せる状態になってから、また連絡します」とおっしゃっていただくことがあります。そのお気持ちはよく分かります。しかし、その数か月の間に、現場は片付き、同僚は異動し、会社の記録は保存期間を過ぎていきます。ご本人が回復されたときに手元に残っている材料の量は、この期間にご家族が動けたかどうかで決まってしまいます。
「ブライトは「ご本人が話せるようになるまで待ちましょう」とは言わない。待っている間に消えるものを、先に押さえる。」
これが、ブライトがご家族からのご相談で一貫して大切にしている考え方です。
解決事例(抽象化)
以下は、複数のご相談内容をもとに構成した一般的な事例です。
| 事例 | 経過 |
|---|---|
| 本人が入院中のため、子が代わりに相談に来所。会社は事故を「本人の自己責任」として労災申請にも非協力的だった | ご家族を窓口として受任。客観的な記録を早期に確保し、会社の管理体制の問題として構成。示談により解決 |
| 本人が入院中で、連絡はすべて配偶者が担当。毎月の休業補償の請求書のやり取りが会社との摩擦点になっていた | 手続きの窓口を整理して毎月の請求が滞らない形を作りつつ、労働局への行政文書の開示請求で、会社が提出した事故の説明を早期に把握 |
| 高齢のご本人が入院・リハビリ中で、オンライン面談も電話も難しい状態 | ご家族を通じた書面でのやりとりと、退院後のタイミングに合わせた面談を組み合わせ、本人に負担をかけない形で進行 |
※上記は複数のご相談内容をもとに抽象化した一般的な事例で、実在の事件・実在の金額ではありません。同様の結果を保証するものではありません。
ご相談前と、ご相談後で変わること
| Before(ご相談前) | After(ブライトへのご相談後) |
|---|---|
| 「本人でないと何もできない」と思い、手続きが止まっていた | 労災の給付請求も証拠の確保も家族が進められることが分かり、動き出せた |
| 会社から書面を渡され、署名すべきか分からず不安だった | 権利を手放す文言の見分け方が分かり、その場で署名しない判断ができた |
| 会社と話すこと自体が怖くて、連絡を避けていた | 「記録に残す」「署名しない」の2点を守れば話してよいと整理でき、手続きが前に進んだ |
| 等級が出てから相談すればよいと考えていた | 先に消える証拠があることを理解し、入院中のうちに確保に動けた |
| 本人の意識が戻らず、この先どうすればよいか分からなかった | 法定代理人の選任を含めた見通しが立ち、判断の順序が整理できた |
※上記は一般的な相談内容を参考に抽象化したものです。個別の案件の結果を保証するものではありません。
着手金0円・完全成功報酬でご相談いただける理由
ご本人が働けない状態で、ご家族が代わりに動かれている——これは、経済的にも精神的にも最も負担の重い時期です。弁護士法人ブライトでは、この段階でご相談を諦めることがないよう、労災の会社への損害賠償請求について着手金0円・完全成功報酬制で対応しています。
ご家族だけでのご相談を承っています。ご本人の同席は不要です。労災事故部統括の笹野皓平弁護士が、いま押さえるべき証拠、会社への回答の仕方、今後の見通しを整理してお伝えします。
相談料は何度でも無料・着手金無料です。何度でもご相談いただけますので、「まだ相談する段階ではないかもしれない」と迷われている段階でお声がけください。
※交渉・訴訟を行う際の実費(印紙代・郵送代・医学的意見書の作成費用等)は別途ご負担いただく場合があります。※事案の内容により、ご相談をお受けできない場合があります。※お電話でのご相談の受付は平日9:00〜18:00です。
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よくある質問(FAQ)
Q1:労災の請求書は、家族が書いて出してもよいのですか。
はい。請求は被災された労働者ご本人の名前で行いますが、書類を整えたり、病院や会社とやりとりしたり、労働基準監督署へ持参したりすることをご家族が行うことに制限はありません。ご本人が署名できない状態であれば、その事情を労働基準監督署に説明したうえで進める方法を検討します。
Q2:委任状は必要ですか。
労災の給付請求について、ご家族が事実上の手続きを補助する場面では、委任状が必ず求められるわけではありません。一方、弁護士がご本人の代理人として会社と交渉する場合には、ご本人との委任契約が必要です。ご面談が難しい場合は、病室での面談やオンラインでの意思確認など、状況に応じた方法を検討します。
Q3:家族だけで弁護士に相談できますか。本人の同席が必要ですか。
ご家族だけでご相談いただけます。ご本人の同席は不要です。実際、ご本人が入院中でご家族が窓口となり、そのまま解決まで進んだ事案を数多く扱っています。相談料は何度でも無料です。ただし、事案の内容によりご相談をお受けできない場合があります。
Q4:会社から見舞金を渡されました。受け取ってよかったのでしょうか。
受け取ること自体が問題になるわけではありません。確認していただきたいのは、受領書や添えられた書面に「本件に関し、今後一切の請求をしない」といった文言がないかどうかです。そうした文言があると、後の損害賠償請求に影響します。また、見舞金が後の賠償額から差し引かれるかどうかは、その支払いの性質によって変わります。
Q5:休業中の社会保険料を会社から請求されています。払わなければいけませんか。
休業中も社会保険の被保険者資格は継続するため、本人負担分について会社が立替払いをしていることがあり、その精算を求められること自体は起こり得ます。ただし、金額の妥当性、支払時期、損害賠償金との精算の可否は検討すべき事項です。入院中に一括での支払いを迫られる筋合いはありません。まずはご相談ください。
Q6:いつ弁護士に相談すればよいですか。等級が出てからでしょうか。
できるだけ早い段階をおすすめします。理由は、賠償額の計算のためではなく、証拠のほうが先に失われるからです。現場は数日で片付き、同僚の記憶は薄れ、会社の記録は保存期間を過ぎれば廃棄されます。等級が出るのを待っている間に、取り返しのつかない形で材料が減っていきます。
Q7:本人の意識が戻りません。手続きは進められますか。
労災の給付請求はご家族が進められます。一方、示談や賠償金の受領といった法律行為については、判断能力の回復が見込めない状態が続く場合、家庭裁判所に成年後見等の申立てを行い、法定代理人を選任する方法を検討することになります。「まだ分からない」段階でご相談いただいて構いません。
Q8:労災保険がおりました。それでも会社に請求できるのですか?
できます。労災保険は国が行う無過失の補償で、会社に落ち度があったかどうかを問いません。これに対して会社への損害賠償請求は、会社の落ち度(安全配慮義務違反など)を問う民事の請求で、制度が別です。とくに慰謝料は労災保険から一切支給されませんので、この請求でしか回収できません。休業損害についても差額が残ります。会社に請求できる休業損害から差し引かれる(損益相殺される)のは休業(補償)給付の6割部分で、社会復帰促進等事業から支給される休業特別支給金の2割部分は、損害を填補する性質のものではないため、原則として差し引かれません。この点は誤解されやすいところです。なお、同じ性質の損害について二重に受け取ることはできず、重なる部分は調整されます。
Q9:労災で長期に休んでいます。会社から解雇されないか不安です。
労働基準法19条1項は、労働者が業務上負傷し、または疾病にかかり、療養のために休業する期間およびその後30日間は解雇してはならないと定めています。したがって、その期間の解雇は原則として認められません。ただし、同項ただし書により、使用者が労働基準法81条の打切補償を支払う場合や、天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となった場合(この場合は行政官庁の認定が必要です)は例外とされています。退職を勧められている、休職期間の満了を告げられているといった段階でも、結論を急がずにご相談ください。
Q10:会社への損害賠償請求や労災申請に、期限(時効)はありますか?
あります。しかも制度ごとに年数が違うので、ひとまとめに考えないでください。労災保険給付そのものの請求期限は、労働者災害補償保険法42条により、療養(補償)給付・休業(補償)給付・葬祭料・介護(補償)給付が2年、障害(補償)給付・遺族(補償)給付が5年です。これとは別に、会社への損害賠償請求権は、2020年4月1日以降に生じた人身損害であれば、不法行為構成で損害および加害者を知った時から5年(民法724条の2)、安全配慮義務違反(債務不履行)構成でも権利を行使できることを知った時から5年(民法166条1項1号)が目安です。あわせて20年という期間制限もありますが、起算点が構成によって異なります。安全配慮義務違反(債務不履行)構成は権利を行使することができる時から20年(民法166条1項2号・167条)、不法行為構成は不法行為の時から20年(民法724条2号)です。2020年4月より前の事案には旧法が適用される場合があり、判断は事案ごとに異なります。いずれにしても、時効よりずっと手前で証拠のほうが先に失われますので、お早めにご相談ください。
Q11:弁護士に依頼する費用が心配です。
弁護士法人ブライトでは、労災の会社への損害賠償請求について着手金0円・完全成功報酬制で対応しています(※交渉・訴訟の実費等が発生する場合があります)。相談料は何度でも無料ですので、費用面の不安だけで相談を諦める必要はありません。ただし、事案の内容によりご相談をお受けできない場合があります。お電話でのご相談の受付は平日9:00〜18:00です。
まとめ
- 労災の給付請求は、ご家族が進められます。会社の協力がなくても手続きは止まりません
- ご家族だけで弁護士に相談できます。ご本人の同席は不要です
- 会社と話すこと自体は避けなくて構いません。記録に残す・権利を放棄する書面に署名しない——守るのはこの2点です
- 見舞金・社会保険料・退職の話は、その場で答えを出す必要がありません
- ご家族が最も力を発揮できるのは証拠の確保です。等級を待っている間に、材料は減っていきます
何から手をつければよいか分からない、という段階でご相談いただいて構いません。弁護士法人ブライトの労災事故部統括・笹野皓平弁護士が、順序を整理してお伝えします。
ご家族からの労災のご相談窓口
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