この記事の監修者 和氣 良浩(わけ よしひろ) 弁護士法人ブライト|代表弁護士/パートナー弁護士 弁護士歴20年(2006年登録)/大阪弁護士会/大阪大学法学部卒 注力分野:顧問弁護士・企業法務・M&A・経営権紛争・事業再生 法人破産とは、会社が支払不能または債務超過に陥ったときに、裁判所の手続きで会社の財産をお金に換え、債権者に公平に分配したうえで、会社そのものを消滅させる手続きです。 「もう限界かもしれない」と感じている経営者の方が、最初に知りたいことは、だいたい次の4つに集約されます。いくらかかるのか。どれくらいの期間がかかるのか。自分(社長個人)はどうなるのか。従業員と取引先にどう説明すればいいのか。 この記事では、その4点を軸に、法人破産の流れを申立て前から手続き終了後まで通しで解説します。あわせて、大阪・関西の中小企業から実際に多く寄せられる「申立て前にやってしまいがちで、あとで管財人に問題視される行為」も具体的に整理しました。 結論を先に言えば、法人破産で結果を大きく左右するのは「申立てのタイミング」と「申立て前の3か月間の資金の動かし方」です。ここを誤ると、費用が上がり、期間が延び、代表者個人の免責にも影響します。逆に、早めに手を打てば、破産以外の選択肢が残っていることもあります。 顧問契約 130社超 / 企業法務部の弁護士歴平均14年以上 / 大阪・全国対応 法務部がない会社の、外部法務部になります 弁護士法人ブライトは、会社の清算・法人破産から、契約書・債権回収・労務トラブルまで伴走支援します。 📄 法務チェックリスト 無料ダウンロード ▲ M&A・契約・労務の必須チェック項目をPDFで配布中 ▶ 顧問契約・スポット相談はこちら 📞 0120-929-739💬 LINE相談 平日 9:00-18:00(TEL)/ LINE 24時間受付 法人破産とは|「支払不能」「債務超過」と、他の倒産手続との違い まず、言葉の整理から始めます。ここを混同したまま相談に来られる経営者の方が非常に多いためです。 法人破産は「会社を消滅させる」清算型の手続き 倒産手続きは、大きく清算型と再建型に分かれます。 清算型は、会社をたたむことを前提に、残った財産を債権者へ分配して終わらせる手続きです。法人破産と特別清算がこれにあたります。再建型は、会社を残したまま債務を圧縮し、事業を続ける手続きで、民事再生と会社更生がこれにあたります。 法人破産を選ぶと、手続きの終了とともに会社の法人格そのものが消滅します。会社が消えるので、会社が負っていた借金も、請求する相手がいなくなります。ここが個人の自己破産と決定的に違う点です。個人の場合は本人が生き続けるため「免責」という制度が必要ですが、法人には免責という手続きはありません。法人格が消えることで、結果として債務の追及が終わります。 破産原因は「支払不能」または「債務超過」 ⚖️ 法人破産が認められるための要件 支払不能:弁済期にある債務を、一般的かつ継続的に弁済することができない状態(破産法2条11項・15条1項)。一時的に資金がショートしただけでは足りず、「継続的に払えない」ことが必要です。 支払停止の推定:会社が支払を停止したときは、支払不能にあるものと推定されます(破産法15条2項)。手形の不渡りや、弁護士名義の受任通知の発送がこれにあたることがあります。 債務超過:法人については、債務の総額が資産の総額を超える状態も破産手続開始の原因になります(破産法16条1項)。個人にはない、法人だけの破産原因です。 根拠条文:破産法2条11項・15条1項・15条2項・16条1項 実務上のポイントは、法人は「債務超過」だけでも申し立てられるということです。今はまだ資金が回っていても、貸借対照表上ですでに債務超過であれば、破産の選択肢は法律上存在します。「まだ払えているから相談は早い」とは限りません。 民事再生・特別清算・私的整理との違い 手続き 会社は残るか 主に使われる場面 裁判所の関与 法人破産 消滅する 事業の継続が見込めず、清算して終わらせる場合 あり(破産管財人が選任される) 特別清算 消滅する 解散した株式会社で、債権者の同意が得やすい場合(親子会社の整理など) あり 民事再生 残る 収益力のある事業が残っており、債務を圧縮すれば再建できる場合 あり 会社更生 残る 主に大規模な株式会社の再建 あり 私的整理・任意整理 残る/消滅どちらも 裁判所を使わず債権者と個別交渉する場合 なし 中小企業の場合、現実的な選択肢は法人破産か民事再生か、あるいは事業だけを他社へ譲渡してから法人を清算する方法になることが多くなります。どれを選ぶかは、①事業自体が黒字化する見込みがあるか、②スポンサーや譲渡先が見つかるか、③手続費用を捻出できるか、の3点で判断されるのが一般的です。 なお、自社が破産する側ではなく、取引先が倒産して売掛金が回収できないという立場の場合は、対応がまったく異なります。破産・民事再生・会社更生のどれが始まったかで打つ手が変わるため、取引先が倒産したときの債権回収もあわせてご確認ください。 「まだ早い」と思ったときが、相談のタイミング 大阪の中小企業から寄せられる相談で最も多いのが、「相談が遅すぎた」ケースです。 資金が完全に尽きてから相談に来られると、弁護士費用も裁判所に納める予納金も用意できず、破産すらできないという事態が起こります。破産手続きには、逆説的ですがお金がかかります。「破産する費用がない」という理由で手続きに入れず、督促と差押えだけが続く状態は、経営者にとって最も苦しい状況です。 また、早い段階であれば、破産以外の道が残っていることもあります。事業の一部を譲渡する、金融機関とリスケジュールを協議する、経営者保証に関するガイドラインの利用を検討するなど、選択肢は状況によって変わります。選択肢が複数あるうちに相談することで、結果的に損失を小さくできる可能性が高まります。 会社の資金繰りに不安がある段階でご相談ください 弁護士法人ブライトは、法務部がない会社の「外部法務部」です。顧問先130社以上を実名公開・企業法務部の弁護士歴平均14年以上のチームが、大阪から伴走します。まずは無料でご相談ください。 外部法務部サービス(みんなの法務部プラン)を見る 無料で相談する(0120-929-739) 法人破産の手続きの流れ|相談から終結までの8ステップ 法人破産は、大きく「①申立ての準備」「②裁判所での手続き」の2つの局面に分かれます。経営者が主体的に動くのは①、弁護士と破産管財人が中心になるのが②です。 局面 ステップ 主に動く人 目安期間 申立ての準備 Step1 弁護士に相談し、申立日(Xデー)を決める 経営者・弁護士 初回相談〜数日 Step2 受任通知を発送し、督促を止める 弁護士 受任直後 Step3 従業員の解雇・事務所やテナントの明渡し・資産の保全 経営者・弁護士 数週間〜2か月 Step4 申立書類・添付資料を整える 経営者・弁護士 数週間〜数か月 裁判所での手続き Step5 裁判所へ申立て・破産手続開始決定・管財人選任 弁護士・裁判所 申立てから数日〜数週間 Step6 破産管財人による財産の調査・換価 破産管財人 数か月 Step7 債権者集会(財産状況報告集会など) 管財人・裁判所・経営者 3か月ごとが目安 Step8 配当、または異時廃止による終了・法人格の消滅 裁判所 開始決定から6か月〜1年程度 Step1・2 弁護士への相談と「Xデー」の設定 最初にやるのは、いつ受任通知を出すか(=Xデー)を決めることです。これは単なる事務ではなく、破産手続き全体で最も戦略的な判断です。 受任通知を出した瞬間から、金融機関や取引先からの督促は止まりますが、同時に事実上の「支払停止」となり、事業の継続は困難になります。給料日の直前か直後か、仕掛かり中の工事や納品をどう処理するか、口座が凍結されても従業員に給料を払えるか——こうした点を逆算して日を決めます。 大阪の中小企業の場合、給与支払日と社会保険料の引落日を軸に組み立てることが多くなります。 Step3 従業員の解雇・明渡し・資産の保全 会社をたたむ以上、従業員は原則として解雇することになります。破産手続開始決定を待つ必要はなく、多くの場合は申立て前に解雇します。破産管財人が選任されてから解雇すると、その間の賃金が財団債権として優先的に支払われることになり、他の債権者への配当原資が減るためです。 この段階で、労働基準法20条に基づく解雇予告(30日前の予告、または30日分以上の平均賃金=解雇予告手当の支払い)が必要になります。資金がなく解雇予告手当を払えないケースも多く、その場合、解雇予告手当は破産手続の中で債権として扱われることになります。なお、未払いの給料や退職金については、後述する未払賃金立替払制度の対象になり得ます(解雇予告手当はこの制度の対象外です。詳しくは後述します)。 あわせて、事務所やテナントの明渡し、リース物件の返還、在庫や機械類の保全を進めます。ここで実務上きわめて重要なのが、資産を動かす前に、社内に何があるかを全部記録しておくことです。 実務メモ:申立て前に「動産を全部撮影して一覧化する」 弁護士法人ブライトが法人破産の申立代理人として関与する際、事務所や店舗に残っている什器・機械・在庫を、申立て前の段階ですべて写真撮影し、一覧表にすることを徹底しています。資産状況を正確に把握してから管財人に引き継げば、その後の協議が早く終わり、手続き全体が短縮されるためです。逆に「何があったか分からない」状態で引き継ぐと、管財人の調査に時間がかかり、期間も費用も膨らみます。 Step4 申立書類の準備 申立てには、破産手続開始申立書のほか、債務者である会社の全体像が分かる資料一式が必要です。代表的なものは次のとおりです。 債権者一覧表(債権者名・住所・債権額・発生原因) 財産目録(預金・売掛金・在庫・車両・不動産・保険・出資金など) 直近2〜3期分の決算書・確定申告書 全預金口座の通帳(過去1〜2年分の入出金履歴) 会社の登記事項証明書、定款 賃貸借契約書、リース契約書 従業員名簿、未払賃金の一覧 破産に至った経緯を説明する報告書 実務上、最も時間がかかるのが通帳の入出金履歴の説明です。管財人はここを重点的に見ます。使途を説明できない出金が多いと、調査が長引き、代表者個人の免責審理にも影響します。 Step5〜8 開始決定から終結まで 申立てを受けた裁判所は、破産原因があると判断すれば破産手続開始決定を出し、同時に破産管財人(多くは別の弁護士)を選任します。以後、会社の財産の管理処分権は管財人に移ります。 管財人は財産を調査して換価(現金化)し、債権届出を受けて債権の存否・金額を確認します。その進捗は債権者集会で報告されます。集会はおおむね3か月ごとに開かれ、代表者本人も出席を求められるのが通常です。 最終的に、配当できる財産があれば債権者へ配当して終結決定、配当に足りる財産がなければ異時廃止となり、いずれの場合も手続きは終了します。中小企業の法人破産では、異時廃止で終わることも少なくありません。 なお、申立代理人(会社側の弁護士)の仕事は、申立てで終わりではありません。集会ごとに管財人の報告書を確認し、必要なら裁判所へ謄写(コピー)を申請して内容を精査するところまでが実務です。配当の見込みや今後の見通しを正確に把握し、依頼者へ報告するためです。ここを省く事務所もありますが、経営者が「今どうなっているのか分からない」不安を抱え続ける原因になります。 法人破産の進め方を、具体的なスケジュールでご説明します 弁護士法人ブライトは、法務部がない会社の「外部法務部」です。顧問先130社以上・企業法務部の弁護士歴平均14年以上のチームが、大阪から伴走します。会社の状況を伺ったうえで、取りうる選択肢と、それぞれの手順・想定期間を整理してお示しします。 外部法務部サービス(みんなの法務部プラン)を見る 相談を申し込む(0120-929-739) 法人破産の費用|予納金・弁護士費用・実費の内訳 経営者からの質問で最も多いのが費用です。法人破産の費用は、大きく①裁判所に納めるお金と②弁護士費用の2つに分かれます。 費目 内容 目安 申立手数料(収入印紙) 破産手続開始の申立てに必要な印紙代 1,000円 予納郵券・官報公告費 裁判所からの通知用の切手、官報に掲載する費用 合計2万円程度 引継予納金 破産管財人の報酬・活動費として、申立時に裁判所へ納める。費用の中心 数十万円〜数百万円(事案による) 弁護士費用(法人分) 申立代理人としての報酬 事案の規模・債権者数・資産の複雑さによる 弁護士費用(代表者個人分) 代表者も同時に自己破産する場合に別途 同上 引継予納金は「固定額」ではない 誤解が多いのがここです。予納金は法律で一律に決まっているわけではなく、裁判所が事案ごとに定めます。 参考として、大阪地方裁判所は個人の破産(管財事件)について、弁護士が代理人として申し立てる場合は最低20万円、本人が申し立てる場合は最低50万円の予納金を求めるとしています(このほか印紙・郵券・官報公告費として2万円程度)。代表者個人も同時に破産するケースでは、この個人分の予納金が別途必要になります。 一方、法人の管財事件の予納金は、負債総額・資産の内容・債権者数・従業員数・調査すべき取引の複雑さなどを踏まえて個別に決まります。比較的シンプルな中小企業の事案で数十万円程度から、調査事項が多い事案では100万円以上、規模によっては数百万円になることもあります。 予納金は、申立代理人の準備次第で変わることがある ここが、一般的な解説記事にはあまり書かれていない実務の話です。 予納金は「管財人がどれだけ手間をかけるか」の見積もりでもあります。したがって、申立代理人の側で資産の整理・明渡し・資料の準備をどこまで進めておけるかによって、金額が変わることがあります。 弁護士法人ブライトが扱った事案では、申立代理人として物件の明渡しと資産整理に全面的に協力する体制を裁判所に示したことで、法人分の予納金を大きく圧縮できたケースがあります。逆に、資産関係が複雑で調査に時間がかかると見込まれる事案では、あえて予納金を厚めに積む判断をすることもあります。手続きを円滑に進め、管財人の協力を得るためです。 いずれにせよ、予納金は「言われた額を払うだけのもの」ではなく、申立ての準備と一体で設計するものだと考えてください。 費用が用意できないときにやってはいけないこと 申立費用を捻出するために資産を売却すること自体は、直ちに違法ではありません。実際、代表者個人の不動産を売却し、住宅ローンを完済したうえで残った資金を弁護士費用と予納金に充てる、という進め方は実務上あります。 ただし、次の2点を外すと、あとで破産管財人から否認(取り消し)の対象とされたり、財産隠しを疑われたりします。 売却価格の相当性を客観的に示せること。不動産業者の査定書など、その価格が適正だったと説明できる資料を必ず残します。身内へ相場より安く売る行為は、典型的に問題視されます。 売却代金の使途をすべて説明できること。何にいくら使ったかを、領収書レベルで説明できる状態にしておきます。生活費に消えた分も、金額と内訳を示せることが重要です。 「資産を売って費用を作る」こと自体より、そのプロセスを説明できるかどうかが結果を左右します。売却を実行する前に弁護士に相談してください。 「破産する費用がない」という段階でも、まずご相談ください 弁護士法人ブライトは、法務部がない会社の「外部法務部」です。顧問先130社以上を実名公開・企業法務部の弁護士歴平均14年以上のチームが、大阪から伴走します。まずは無料でご相談ください。 外部法務部サービス(みんなの法務部プラン)を見る 無料で相談する(0120-929-739) 法人破産にかかる期間|「申立てまで」と「申立て後」を分けて考える 「どれくらいで終わりますか」という質問には、2つの期間を分けて答える必要があります。 相談から申立てまで:数週間〜数か月 この期間は、会社の状況によって大きく変わります。従業員がおらず、資産も少なく、資料が整っている会社なら数週間で申し立てられます。一方、従業員が多い、在庫や機械が大量にある、複数の拠点がある、といった会社では、解雇手続きと明渡しに数か月かかることもあります。 費用を積み立てながら準備を進める場合は、その積立期間も加算されます。 開始決定から終結まで:おおむね6か月〜1年 破産手続開始決定が出てから手続きが終わるまでは、標準的な中小企業の事案でおおむね6か月から1年程度です。債権者集会が3か月ごとに開かれるため、集会2回〜4回で終わるイメージになります。 手続きが長引く典型的なパターン 実務上、期間が1年を超えて延びるのは、次のようなケースです。 会社から代表者個人への貸付金(役員貸付金)が残っている:会社が代表者に対して債権を持っている状態です。代表者も破産していると、その回収可能性の判断に時間がかかります。さらに、その代表者が第三者に対して債権を持っていて訴訟中というような場合、訴訟の結果次第で会社への配当額が変わるため、管財人が訴訟の決着を待つことになり、大幅に長期化します。 否認権を検討すべき資金移動がある:申立て前に特定の債権者へ支払っていた、親族名義の口座へ送金していた、といった事情があると、管財人が調査し、場合によっては取り戻すための手続きをとります。 不動産やリース物件の処分に時間がかかる:買い手がつかない不動産、所有者の特定が難しい残置物などがあると、換価が進みません。 特定の債権者から強い追及がある:代表者個人の免責について債権者から詳細な意見が出されると、管財人がその点を丁寧に調査するため、審理が延びます。 債権者集会の場で「いつ終わるのか」「なぜ今になって訴訟の話が出るのか」と厳しい質問が出ることもあります。こうした場面では、管財人と申立代理人が、なぜ待つ必要があるのか(=待ったほうが配当が増える可能性があること)を丁寧に説明することになります。早く終わらせることと、債権者への配当を最大化することは、しばしば両立しません。 会社が破産したら、経営者個人はどうなるのか 経営者が最も不安に感じる部分です。結論から言えば、会社の破産と、社長個人の破産は別の手続きです。ただし、実際には連動することが多くあります。 原則:法人と個人は別人格。ただし連帯保証があれば話は別 株式会社や有限会社は、法律上、社長個人とは別の人格です。会社が破産しても、その借金が自動的に社長個人に降りかかるわけではありません。 問題は、中小企業のほとんどで、社長が会社の借入について連帯保証人になっていることです。金融機関からの借入、リース契約、事務所の賃貸借契約——これらに個人保証がついていれば、会社が破産して支払えなくなった時点で、保証人である社長個人に請求が来ます。 そのため実務上は、法人の破産と代表者個人の自己破産を同時に申し立てるケースが多数を占めます。裁判所も同じ裁判官が担当し、管財人も同一人が選任されることが一般的で、そのほうが手続きも効率的です。 経営者保証に関するガイドラインという選択肢 個人保証をしている経営者について、破産以外の整理方法として「経営者保証に関するガイドライン」があります。これは金融機関団体と中小企業団体が策定した自主的なルールで、一定の要件を満たせば、破産手続によらずに保証債務を整理し、手元に残せる財産(インセンティブ資産)を通常の自由財産より多く確保できる可能性があるものです。 ただし、法的な強制力はなく、対象となる債権者全員の同意が必要です。適用できるかどうかは、早期に相談したかどうか、財産状況を誠実に開示したかどうかに大きく左右されます。ここでも「早めの相談」が効いてきます。 社長個人が破産しても、失わないもの 個人の自己破産をしても、生活のすべてを失うわけではありません。一般に、次のようなものは自由財産として手元に残せます。 99万円以下の現金(破産法34条3項1号が、民事執行法131条3号の額に2分の3を乗じた額と定めているものです) 差押えが禁止されている財産(生活に必要な家財道具など) 裁判所の判断で自由財産の範囲を広げてもらえる財産(自由財産拡張。生活状況や年齢などを考慮して個別に判断されます) また、破産したことを理由に選挙権を失うことはなく、戸籍や住民票に記載されることもありません。会社の取締役については、破産手続開始決定によっていったん委任関係が終了しますが、破産後に改めて取締役に就任することは法律上妨げられていません(会社法上、破産は取締役の欠格事由とされていません)。 一方で、信用情報機関に事故情報が登録されるため、一定期間は借入やクレジットカードの利用が難しくなります。 代表者個人の「免責」で問題になりやすい点 個人の破産では、最後に裁判所が免責を許可するかどうかを判断します。破産法252条1項は、免責を許可しない事由(免責不許可事由)を列挙しており、代表者の破産では次の点が問題になりやすい傾向があります。 財産を隠した、または不利益な処分をした 特定の債権者にだけ返済した(偏頗弁済) 浪費や賭博によって著しく財産を減少させた 帳簿を隠滅・偽造した、業務や財産の状況を説明できない もっとも、これらに該当しても、裁判所が事情を考慮して裁量免責を認めることがあります(破産法252条2項)。判断を分けるのは、多くの場合調査に対して誠実に対応したかどうかです。管財人からの質問に、資料を添えて具体的に答える。これに尽きます。 ⚖️ 経営者個人に関わる主な条文 会社法429条1項:取締役等が職務を行うについて悪意または重大な過失があったときは、これによって第三者に生じた損害を賠償する責任を負います。破産に至る過程で、返せる見込みがないことを知りながら取引を継続したような場合に、取引先から責任を追及されることがあります。 破産法252条1項:財産の隠匿、偏頗弁済、浪費・賭博、帳簿の隠滅などを免責不許可事由として列挙しています。 破産法252条2項:免責不許可事由があっても、裁判所は破産に至った経緯その他一切の事情を考慮して、免責を許可することができます(裁量免責)。 破産法34条3項:99万円以下の現金など、破産財団に属しない財産(自由財産)を定めています。同条4項により、裁判所が自由財産の範囲を拡張することもできます。 根拠条文:会社法429条1項/破産法34条3項・4項/破産法252条1項・2項 社長個人の連帯保証をどうするか、あわせてご相談ください 弁護士法人ブライトは、法務部がない会社の「外部法務部」です。大阪を拠点に、顧問先130社以上・企業法務部の弁護士歴平均14年以上のチームで対応します。申立代理人と破産管財人の双方の実務を踏まえて、進め方をご説明します。 外部法務部サービス(みんなの法務部プラン)を見る ご相談の流れを見る(0120-929-739) 従業員・取引先・リース・テナントへの対応 会社をたたむとき、経営者が最も心を痛めるのが従業員への対応です。ここは制度を正確に知っておくことで、伝えられることが変わります。 従業員の解雇と、解雇予告手当 労働基準法20条により、従業員を解雇するには、少なくとも30日前に予告するか、30日分以上の平均賃金(解雇予告手当)を支払う必要があります。会社の破産を理由とする解雇でも、この原則は変わりません。 ただし、破産直前の会社にその資金がないことは珍しくありません。未払いの給料・退職金や解雇予告手当は、いずれも破産手続の中で債権(破産債権または財団債権)として扱われます。 ここで区別が必要なのが、次に説明する未払賃金立替払制度との関係です。この制度で立て替えてもらえるのは、労働の対償として支払われる定期賃金と退職手当に限られます。解雇予告手当は「働いたことへの対価」ではないため、立替払の対象になりません(賞与も対象外です)。従業員に説明する際は、ここを混同しないよう注意してください。 なお、破産ではなく、まだ会社を続けながら人員を減らす段階であれば、退職勧奨の進め方のように、解雇以外の方法を検討する余地があります。 未払賃金立替払制度(従業員が最も知りたい制度) 会社が倒産して賃金が払われないとき、独立行政法人労働者健康安全機構が、未払賃金の一部を国の制度として立て替えて払う仕組みです(賃金の支払の確保等に関する法律7条)。 立替払される額は未払賃金総額の80%で、退職日の年齢に応じた上限があります。 退職日における年齢 未払賃金総額の限度額 立替払の上限額(限度額の80%) 30歳未満 110万円 88万円 30歳以上45歳未満 220万円 176万円 45歳以上 370万円 296万円 出典:独立行政法人労働者健康安全機構「未払賃金立替払制度の概要」 利用にあたっての主な要件は次のとおりです。 事業主の要件:労災保険の適用事業であり、1年以上事業活動を行っていたこと 労働者の要件:破産手続開始の申立て等がされた日の6か月前の日から2年の間に退職したこと 対象となる賃金:定期賃金(基本給・諸手当)と退職手当。賞与と解雇予告手当は対象外です 請求期限:倒産の認定日等の翌日から2年以内 従業員に説明する際、「給料が全部消える」と受け取られるか、「未払いの給料と退職金については8割が国の制度で戻る可能性がある」と伝えられるかで、その後の混乱の大きさがまったく変わります。解雇を伝えるタイミングで、この制度と、その対象にならないもの(賞与・解雇予告手当)をあわせて説明するのが実務の基本です。あわせて、源泉徴収票の交付、離職票の発行、社会保険の資格喪失手続き、住民税の特別徴収から普通徴収への切替届など、事務手続きも漏れなく進める必要があります。 リース物件・所有権留保がついた資産 機械、車両、複合機、医療機器、POSレジ——中小企業の設備の多くはリースや割賦(所有権留保付き)です。これらは会社の財産ではないため、破産財団に含まれず、リース会社や販売会社が引き揚げるのが原則です(別除権)。 実務では、リース会社と管財人の協議で扱いが決まります。物件によっては、リース会社が引き揚げてもコストに見合わないと判断し、譲渡に応じることもあります。まずはどれが自社所有で、どれがリース・所有権留保付きなのかを契約書ベースで整理することが出発点です。詳しくはリース残債と顧問弁護士もご参照ください。 テナントの明渡し・原状回復・残置物 事務所や店舗を借りている場合、賃貸借契約に基づく原状回復義務が残ります。飲食店やクリニックなど内装工事を伴う業態では、スケルトン(内装をすべて撤去した状態)での返還を求められることがあり、その費用が数百万円規模になることもあります。 また、実務でよく起きるのが所有者が分からない残置物です。誰の物か不明なまま明渡期限が来ると、賃貸人との新たなトラブルになります。期限から逆算し、処分業者を手配して期限内に搬出を終えるところまで、申立代理人が段取りすべき部分です。 取引先・債権者への対応 受任通知を発送した後、取引先からの問い合わせは、原則としてすべて弁護士が窓口になります。経営者が個別に対応すると、説明が食い違ったり、特定の取引先にだけ有利な約束をしてしまったりするリスクがあるためです。 破産手続開始決定後は、窓口はさらに破産管財人に一本化されます。「すべての連絡は管財人へ」と整理することが、経営者の精神的な負担を大きく減らします。 従業員への説明の仕方から、一緒に組み立てます 弁護士法人ブライトは、法務部がない会社の「外部法務部」です。顧問先130社以上・企業法務部の弁護士歴平均14年以上のチームが、大阪から伴走します。会社の状況を伺ったうえで、取りうる選択肢と、それぞれの手順・想定期間を整理してお示しします。 外部法務部サービス(みんなの法務部プラン)を見る 相談を申し込む(0120-929-739) 申立て前にやってはいけない5つのこと ここが、この記事で最もお伝えしたい部分です。破産の結果は、申立て前の数か月の行動でほぼ決まります。 ① 特定の債権者にだけ支払う(偏頗弁済) 「世話になった取引先にだけは払っておきたい」「親から借りた分だけは返したい」——心情としては理解できますが、これは偏頗弁済にあたり、破産管財人によって否認(取り消し)される可能性があります(破産法162条)。 否認されると、支払いを受けた相手はそのお金を破産財団に返さなければならず、結果としてその取引先にかえって迷惑をかけます。加えて、代表者個人の免責審理でも不利に働きます。 ② 家族や関係者の名義の口座へ資金を移す これは特に注意が必要です。「差押えを避けるため」「納税資金を確保しておくため」といった合理的に見える理由があっても、会社の口座から家族名義の口座への送金は、管財人の調査対象になると考えておくべきです。 たとえば、過去に税金の滞納で口座を差し押さえられた経験から、納税用の資金を親族名義の口座に積み立てておく、という行動です。本人に財産隠しの意図がなくても、管財人はその説明を前提にせず、金融機関から直接取引履歴を取得して客観的に検証します。結果として調査が長期化し、否認権行使の可否まで検討されることになります。 説明できる理由があるかどうかではなく、資金を動かした事実そのものが調査を招くと考えてください。 ③ 資産を安く売る、身内に譲る 車両、機械、不動産、在庫を、相場より安く処分する行為は、詐害行為として否認の対象になり得ます(破産法160条)。特に身内や関連会社への譲渡は、価格の相当性を厳しく見られます。 やむを得ず売却する場合は、複数の査定を取り、その資料を残すこと。これだけで結論が変わることがあります。 ④ 帳簿・資料を捨てる、使途を説明できない出金をする 「もう終わりだから」と資料を処分してしまうケースがありますが、これは最悪の選択です。帳簿の隠滅は免責不許可事由に直結します。 また、使途不明金は追及されるのが通常です。管財人からは、単に領収書を出すだけでなく、期間全体の収支を書面で網羅的に報告するよう求められることがあります。日々の出金を記録し続けることが、結果的に自分を守ります。 ⑤ 申立て直前に新たな借入をする、カードで買い物をする 返済できないと分かっていながら借り入れる行為は、詐術による信用取引として免責不許可事由になり得ます。破産を決意した後の新規借入・クレジットカードの利用は、原則として止めてください。ショッピング枠の現金化も同様です。 迷ったら「動かす前に聞く」 上記のいずれも、事後に説明するより、実行前に相談したほうが選択肢が広がります。すでにやってしまった場合でも、隠さずに正確に申告することが、最終的に最も有利に働きます。管財人は、行為そのものより説明の誠実さを見ています。 「これはやっても大丈夫か」の段階でご相談ください 弁護士法人ブライトは、法務部がない会社の「外部法務部」です。顧問先130社以上を実名公開・企業法務部の弁護士歴平均14年以上のチームが、大阪から伴走します。まずは無料でご相談ください。 外部法務部サービス(みんなの法務部プラン)を見る 無料で相談する(0120-929-739) 破産手続が終わった後に起きること 意外と知られていないのが、手続き終了後の話です。ここで慌てる元経営者の方が少なくありません。 法人格の消滅と登記 破産手続の終結決定または廃止決定が確定すると、会社の法人格は消滅します。登記も裁判所の嘱託によって処理されるため、原則として元代表者が何か手続きをする必要はありません。 消滅したはずの会社宛に、税金の通知が届くことがある 実務でよくあるのが、破産手続が終わって数か月後に、すでに存在しないはずの会社宛に、法人住民税や固定資産税の納付書が役所から届くというケースです。 これは行政側が破産による法人格の消滅を把握していない、あるいは課税の基準日(1月1日など)時点の登記情報に基づいて機械的に送っていることが原因です。法的な請求というより、情報連携のタイムラグによる事務的な通知であることがほとんどです。 対応は難しくありません。破産手続の廃止決定(または終結決定)により法人格が消滅している旨を、決定書の写しを添えて役所に伝えることで解決するのが通常です。放置すると督促が続くことがあるため、届いたら早めに連絡してください。申立てを依頼した弁護士事務所に相談すれば、事務所から行政に説明することもできます。 元従業員・元取引先からの問い合わせ 終結後も、元従業員から離職票や源泉徴収票について、元取引先から廃止決定書の写しについて、といった問い合わせが元代表者に届くことがあります。破産管財人が保管していた原本類も、手続き終了後に返却されます。 こうした問い合わせに一人で対応するのは負担が大きいため、申立てを依頼した弁護士事務所にアフターフォローの範囲を確認しておくことをおすすめします。弁護士法人ブライトでは、終結後に届いた行政通知や、元関係者からの照会についても、可能な範囲で対応しています。 大阪で法人破産を弁護士に相談するときの考え方 相談すべきタイミング 次のいずれかに当てはまるなら、選択肢を確認する意味で、一度専門家に相談する段階に来ていると考えられます。 手形・小切手の決済や、給与の支払いに不安がある 税金や社会保険料を滞納しており、督促や差押予告通知が届いている 金融機関へのリスケジュールを繰り返しており、元本が減っていない 役員報酬を止めても資金が回らない 貸借対照表上、すでに債務超過になっている 特に、年金事務所や税務署から差押予告通知が届いている場合は急いでください。破産手続開始前にすでに滞納処分(差押え)がされていると、その差押えは破産手続開始によっても失効せず、そのまま進みます(破産法43条2項)。タイミングによって結果が変わる典型例です。 モデルケース モデルケース①:関西圏の飲食業(小規模法人・従業員数名) 状況:出店後に売上が伸びず、金融機関からの借入とクレジットカードのショッピング枠の併用で運転資金をつないでいた。代表者は自宅の住宅ローンも抱えていた。 判断:事業の黒字化が見込めないため、法人と代表者個人の同時申立てを選択。所有していた不動産を売却して、弁護士費用と裁判所への予納金を捻出した。売却価格については査定書を取得し、相当性を説明できる状態を作った。 結果:裁判所に納めた予納金は法人・個人あわせて200万円台。相談から異時廃止決定まで、およそ8か月。代表者は免責許可を得て再スタートした。 ※ 守秘義務に配慮し、地域・時期・当事者が特定できないよう抽象化し、金額は範囲で表示しています。複数の取扱事例をもとに構成した説明用のモデルケースであり、特定の事件を再現したものではありません。 モデルケース②:設備・リース物件が多い小規模法人(店舗の閉鎖に伴う清算) 状況:経営不振で事実上の休業状態。役員間で今後の方針が対立しており、通常の自己破産の形が取りづらかった。店舗内には多数のリース機器と、内装を撤去して返還する義務のあるテナントが残っていた。 判断:役員の申立てによる準自己破産の形で申立て。裁判所からは役員間の対立の有無について確認が入ったため、代理人が直接説明して懸念を解消。あわせて、明渡し・動産の処分・資産整理に代理人が全面的に協力する体制を示した。 結果:法人分の予納金を大きく圧縮できた。リース機器は管財人・リース会社との協議で処理。法令上の保存義務がある業務記録の保管方法についても、あわせて調整した。申立てから約1年で異時廃止となった。 ※ 守秘義務に配慮し、地域・時期・当事者が特定できないよう抽象化し、金額は範囲で表示しています。複数の取扱事例をもとに構成した説明用のモデルケースであり、特定の事件を再現したものではありません。 弁護士法人ブライトの体制 弁護士法人ブライトは、大阪を拠点に、法務部がない会社の「外部法務部」として中小企業を支援しています。顧問先は130社以上、企業法務部の弁護士歴平均14年以上のチームで対応しています。 法人破産の分野では、会社側の申立代理人としてだけでなく、裁判所から破産管財人に選任される立場でも実務を重ねています。管財人が何を見て、どこを疑い、どんな資料を求めるのかを内側から知っていることは、申立ての準備において実質的な差になります。「この資料を先に揃えておけば調査が早く終わる」という判断が、期間と費用に直結するためです。 また、破産に至る前の段階——資金繰りの悪化、取引先の倒産、契約トラブル、労務問題——から継続的に関与できるのが顧問契約の強みです。日常的に会社の状況を把握している弁護士がいれば、「まだ選択肢がある段階」で手を打てます。顧問弁護士の選び方や費用の考え方については、大阪の中小企業のための顧問弁護士|費用の考え方と失敗しない選び方で解説しています。 企業法務全般の取り扱い分野は企業法務トップ、顧問サービスの内容は外部法務部サービス(みんなの法務部プラン)をご覧ください。 よくある質問 Q. 法人破産の費用はいくらかかりますか? A. 裁判所に納める費用と弁護士費用に分かれます。裁判所分は、申立手数料の収入印紙1,000円と、郵券・官報公告費として2万円程度、これに破産管財人のための引継予納金が加わります。引継予納金は事案ごとに裁判所が定めるもので、シンプルな中小企業の事案で数十万円程度から、調査事項が多い事案では100万円以上になることもあります。なお大阪地方裁判所は、個人の破産(管財事件)について、弁護士が代理人として申し立てる場合は最低20万円、本人申立ての場合は最低50万円としています。代表者個人も同時に破産する場合は、この個人分が別途必要です。 Q. 法人破産にはどれくらいの期間がかかりますか? A. 相談から申立てまでが数週間〜数か月、破産手続開始決定から終結までがおおむね6か月〜1年程度が目安です。ただし、会社から代表者への貸付金が残っている場合や、関連する訴訟の結果を待つ必要がある場合、否認権の検討が必要な資金移動がある場合などは、1年を超えることもあります。債権者集会はおおむね3か月ごとに開かれます。 Q. 会社が破産したら、社長個人も自己破産しなければなりませんか? A. 法律上は別の手続きなので、必ず必要というわけではありません。ただし、中小企業では社長が会社の借入の連帯保証人になっていることがほとんどで、その場合は保証債務が個人に残ります。そのため実務上は、法人と代表者個人の破産を同時に申し立てるケースが多くなります。個人保証については「経営者保証に関するガイドライン」による整理を検討できる場合もあり、早めに相談されることをおすすめします。 Q. 従業員の給料が払えません。どうすればよいですか? A. 未払いの給料(定期賃金)と退職手当については、独立行政法人労働者健康安全機構の未払賃金立替払制度を利用できる可能性があります。未払賃金総額の80%が立替払されるもので、退職日の年齢に応じ、30歳未満は88万円、30歳以上45歳未満は176万円、45歳以上は296万円が上限です。一方、賞与と解雇予告手当は労働の対償として支払われる賃金にあたらないため、この制度の対象外です(解雇予告手当は破産手続の中で債権として扱われます)。事業主が1年以上事業活動を行っていたことなどの要件があり、請求期限は倒産の認定日等の翌日から2年以内です。従業員に解雇を伝える際、対象になるものとならないものを区別して説明することが実務上重要です。 Q. 破産手続が終わった後、消滅したはずの会社宛に税金の納付書が届きました。無視してよいですか? A. 放置せず、対応してください。破産手続の廃止決定または終結決定によって法人格は消滅していますので、その旨を決定書の写しを添えて役所にお伝えいただければ、通常は解決します。行政側が破産の事実を把握していない、あるいは課税基準日時点の登記情報に基づいて機械的に送付していることが原因であることがほとんどです。ご自身での対応が難しい場合は、申立てを依頼した弁護士事務所にご相談ください。 Q. 大阪で法人破産を相談できる弁護士を探しています。何を基準に選べばよいですか? A. 倒産分野の実務経験があるか、申立代理人だけでなく破産管財人としての経験があるか、申立て前の資産整理や従業員対応まで含めて段取りしてくれるか、手続き終了後のフォローがあるか、といった点が判断材料になります。弁護士法人ブライトは大阪を拠点に、顧問先130社以上・企業法務部の弁護士歴平均14年以上のチームで、中小企業の法人破産と、その前段階の資金繰り・契約・労務の課題に対応しています。 関連記事 取引先が倒産したときの債権回収|破産・民事再生・会社更生で異なる対応 リース残債と顧問弁護士|契約途中解約・M&A・事業承継で社長が直面するリスクと法的対処 大阪の中小企業のための顧問弁護士|費用の考え方と失敗しない選び方 退職勧奨の進め方|違法にならない手順と経営者が知るべき判断基準 監修 和氣 良浩 弁護士(大阪弁護士会) 弁護士法人ブライト 代表弁護士。企業法務・顧問弁護士業務を中心に、中小企業の法的リスク管理をサポート。 会社をたたむ判断は、一人で抱えないでください 弁護士法人ブライトは、法務部がない会社の「外部法務部」です。顧問先130社以上を実名公開・企業法務部の弁護士歴平均14年以上のチームが、大阪から伴走します。まずは無料でご相談ください。 外部法務部サービス(みんなの法務部プラン)を見る 無料で相談する(0120-929-739)