医療費の未収金はどの手続で回収する?支払督促・少額訴訟・通常訴訟の使い分けを金額別に解説|病院・クリニック向け

医療費の未収金はどの手続で回収する?支払督促・少額訴訟・通常訴訟の使い分けを金額別に解説|病院・クリニック向け


和氣良浩 弁護士

この記事の監修者

和氣 良浩(わけ よしひろ)

弁護士法人ブライト|代表弁護士

大阪弁護士会

取扱分野:顧問弁護士・企業法務・債権回収・M&A・事業再生

病院・医療法人・クリニックの事務長や医事課から、未収金についてこんなご相談をいただきます。「督促状も電話もやり尽くした。次は裁判だと思うが、3万円の未収金で裁判を起こして元が取れるのかが分からない」。

医療費の未収金回収で使う法的手続は支払督促・少額訴訟・通常訴訟の3つです。どれを選ぶかは①回収額 ②相手が争ってくるか ③相手がどこに住んでいるかでほぼ決まります。そして、どの手続でも最後に残る問いは同じです——勝っても、相手に財産がなければ1円も入ってこない

この記事では、大阪で企業法務・債権回収を扱う弁護士法人ブライトが、医療機関の未収金担当者向けに「金額帯ごとの手続の選び方」「支払督促の管轄の落とし穴」「判決後の強制執行と財産の調べ方」を条文と手数料の実額に沿って整理します。なお本記事は一般的な制度の説明であり、個別の債権について結論を出すものではありません。実際の対応は事案ごとに弁護士へご確認ください。

未収金の手続選びから相談できます

医療費・未収金の回収は、1件ごとの督促ではなく「続けられる形」に整えることが要です。弁護士法人ブライトは大阪で継続受託の体制を用意しています。顧問先142社を実名公開・企業法務部の弁護士歴平均14年以上のチームが対応します。

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結論——手続は「金額」と「争いの有無」でほぼ決まる

医療費の未収金は1件あたりが小さく件数が多いため、回収額より手続費用が上回らないか(費用倒れ)を最初に見ます。

1件あたりの未収金額 第一候補の手続 理由と注意点
〜数万円 法的手続にのせない(督促・分割合意・院内処理) 手数料・郵券・人件費で費用倒れになりやすい。まとめて外部化するか、分割合意で回収する方が実入りが大きい
数万円〜60万円(争いなし) 支払督促 手数料が訴訟の半額・書面審査のみで早い。ただし相手の住所地の裁判所になり、遠方だと異議後に不利
数万円〜60万円(遠方・異議が予想される) 少額訴訟 義務履行地(自院の所在地)の簡易裁判所に提起でき、原則1回の期日で終わる
60万円超〜140万円 通常訴訟(簡易裁判所) 少額訴訟は60万円以下でないと使えない
140万円超 通常訴訟(地方裁判所) 入院費が高額化したケース。弁護士に依頼する前提で組む
診療内容・説明義務そのものを争われている 金額にかかわらず通常訴訟 支払督促・少額訴訟にのせても争点が出た時点で移行する。最初から証拠(カルテ・同意書・説明記録)を組む

費用倒れの判定——「取れる額」から手続費用を引く

判断は単純です。回収見込額 −(裁判所手数料+予納郵券+弁護士費用+職員の稼働時間)がプラスかどうか。医療費の未収金は1件が小さく、1件単位で見ると多くがマイナスになります。

ここで視点を変えるのが実務です。1件ごとではなく「まとめて・継続して」処理する形にすると、1件あたりのコストは大きく下がります。督促・申立てを定型化して件数をまとめて回せば、単独では費用倒れになる金額帯も回収の射程に入ります。弁護士費用の考え方は債権回収を弁護士に依頼する費用|着手金・成功報酬・実費の相場で整理しています。

「争いの有無」で入口が変わる理由

支払督促と少額訴訟は、いずれも相手が争ってこないことを前提に速く終わらせる手続です。相手が「その治療は受けていない」「説明を受けていない」と反論した瞬間、どちらも通常訴訟に移ります。しかも後述する管轄の問題で、最初から訴訟を起こすより不利な場所で戦うことになることがあります。相手から一度でも診療内容への不満が出ている案件は、金額が小さくても支払督促を避けてください。

手続に入る前に必ず確認する3つのこと

申立ての準備より先に次の3点を確認します。ここを飛ばすと、手続にのせた後で回収不能が判明します。

① 時効が残っているか

医療費(診療費・入院費)の消滅時効は、2020年4月1日以降に発生したものは原則5年(民法166条1項1号)、2020年3月31日以前に発生したものは3年(改正前民法170条1号)です。院内に長く滞留した未収金ほど、この線引きに引っかかります。

時効期間が経過した債権に費用をかけても、相手が時効を援用すれば回収できません。逆に残り期間が短い債権は、支払督促や訴訟の提起で時効の完成猶予・更新の効果が生じます(民法147条1項)。まず発生年月日で並べ替え、残存期間の短い順に手続を当てるのが定石です。詳しい切り分け方は医療費(診療費・入院費)の消滅時効は何年か|3年と5年の切り分けと病院が今すぐやるべき未収金の棚卸しをご覧ください。

② 相手の資力と所在

相手が働いているか・住所に居住実態があるかを、診療申込書・問診票の勤務先欄・入院時の連絡先など院内の情報で確認します。特に重要なのが所在です。支払督促は、公示送達(所在不明のときに裁判所の掲示で送達したものとみなす方法)によらないで送達できる場合にしか使えません(民事訴訟法382条ただし書)。転居先不明の患者には、そもそも支払督促という選択肢がありません。

③ 分割の合意で済ませた方が、回収額が大きくなることがある

見落とされがちですが、手続費用をかけずに分割で回収しきる方が手取りが大きくなる場面は珍しくありません。相手に支払意思と収入があるなら、分割払いの合意を書面で取り付ける方が現実的です。分割払いの申し出や一部入金は「債務の承認」(民法152条1項)にあたり、時効が更新される効果もあります。合意書の作り方は分割払いの合意書を作るときの注意点|期限の利益・連帯保証・遅延損害金、猶予を求められたときの見極めは支払猶予を求められたときの対応で整理しています。

なお、未収金があることを理由に次回以降の診療を断れるかは、応招義務との関係で別の判断枠組みになります。あわせて未収金があると診療を断れる?応招義務と医療費不払いの判断枠組みをご確認ください。

支払督促——手数料は訴訟の半額。ただし管轄に落とし穴がある

支払督促は、金銭の支払いを求める場合に、債務者の言い分を聞かずに、申立書の書面審査だけで裁判所書記官が支払いを命じる手続です(民事訴訟法382条)。医療費のように金額と根拠がはっきりしている債権とは相性がよい手続です。

流れ——申立てから債務名義になるまで

  1. 申立て:相手の住所地を管轄する簡易裁判所の裁判所書記官へ(民事訴訟法383条1項)
  2. 発付・送達:書面審査のみ。相手を呼び出す期日はありません
  3. 2週間:送達から2週間以内に督促異議がなければ仮執行宣言を申し立てられます(同391条1項)
  4. 仮執行宣言付支払督促:これが債務名義になり、強制執行ができます
  5. さらに2週間:その送達から2週間以内に異議がなければ確定します(同396条)

⚠️ 期限管理を誤ると支払督促そのものが失効します。仮執行宣言の申立ては異議申立期間の経過から30日以内にしなければならず、過ぎると効力を失います(民事訴訟法392条)。件数をまとめて処理するときほど、この30日を取りこぼしがちです。

手数料は訴訟の半額——実額で比較する

申立て時に納める裁判所手数料(収入印紙)は訴訟の2分の1です(民事訴訟費用等に関する法律 別表第一 第10項)。実額は次のとおりです。

未収金額(訴訟の目的の価額) 通常訴訟・少額訴訟の手数料 支払督促の手数料
10万円 1,000円 500円
30万円 3,000円 1,500円
60万円 6,000円 3,000円
100万円 10,000円 5,000円
140万円 12,000円 6,000円
200万円 15,000円 7,500円
民事訴訟費用等に関する法律 別表第一(第1項・第10項)に基づく。このほかに予納郵券(郵便切手)が数千円程度必要で、金額は裁判所ごとに異なります。

この差だけを見れば支払督促が有利です。問題は、異議が出たときに何が起きるかです。

落とし穴①——異議が出ると、そのまま通常訴訟に移行する

相手が督促異議を申し立てると、支払督促の申立ての時に訴えの提起があったものとみなされ、通常訴訟に移ります(民事訴訟法395条)。異議の理由は問われず、「分割にしてほしい」という趣旨でも移行します。支払督促は「相手が何も言わなければ安く速く終わる」手続であって、争われた場合の近道ではありません。半額だった手数料も、移行時に訴訟分との差額を追納します。

落とし穴②——移行先は「相手の住所地」の裁判所になる

ここが医療機関にとって一番痛い点です。支払督促は相手の住所地の簡易裁判所に申し立て(民事訴訟法383条1項)、異議で通常訴訟に移行したときの裁判所もその支払督促を発した簡易裁判所、またはその所在地を管轄する地方裁判所です(同395条)。一方、医療費の支払債務は持参債務であり、義務履行地は原則として債権者(医療機関)の住所地です(民法484条1項)。そのため通常訴訟や少額訴訟なら、義務履行地の裁判所=自院の所在地を管轄する裁判所に提起できる余地があります(民事訴訟法5条1号)。

大阪の病院が大阪在住の患者に請求するなら移行先も大阪で、問題は小さい。しかし遠方に転居した患者だと移行先も遠方の裁判所です。期日のたびに職員が出張するか、現地の弁護士に依頼することになります。遠方かつ争ってきそうな案件では、手数料が倍でも少額訴訟・通常訴訟を選ぶ方が総額では安くなります。手数料の差(60万円なら3,000円)と出張1回の費用を比べれば答えは明らかです。

落とし穴③——所在不明の患者には使えない

前述のとおり、支払督促は公示送達によらずに送達できる場合に限られます(民事訴訟法382条ただし書)。転居先が分からない、送達が届かないという案件では、支払督促はそもそも選べません。住民票や戸籍の附票で現住所を追う作業が先に必要になります。

遠方の患者への請求で迷ったら

医療費・未収金の回収は、1件ごとの督促ではなく「続けられる形」に整えることが要です。弁護士法人ブライトは大阪で継続受託の体制を用意しています。顧問先142社を実名公開・企業法務部の弁護士歴平均14年以上のチームが対応します。

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少額訴訟——60万円以下・原則1回の期日で終わる

少額訴訟は、60万円以下の金銭の支払いを求める場合に、簡易裁判所で原則1回の期日で審理を終える手続です(民事訴訟法368条1項、370条1項)。医療費の未収金は多くがこの金額帯に収まり、実務上の主力になります。

使える条件——60万円以下・同一簡裁で年10回まで

条件は2つです。

  • 訴額が60万円以下の金銭支払請求であること(民事訴訟法368条1項本文)
  • 同一の簡易裁判所で、同一の年に10回まで(同項ただし書、民事訴訟規則223条)

回数制限は実質的な制約です。件数の多い病院が、同じ簡易裁判所へ年11件目を少額訴訟で出すことはできません。「年10件は少額訴訟、それ以外は支払督促または通常訴訟」という配分を年度の初めに決めておく必要があります。

原則1回の期日で終わる——ただし証拠は当日に出し切る

少額訴訟では、特別の事情がある場合を除き最初の期日で審理を完了します(民事訴訟法370条1項)。証拠も即時に取り調べることができるものに限られます(同371条)。当日そろえておくべきものは、診療報酬明細(レセプト)の写し、診療申込書、一部負担金の計算根拠、督促の履歴、入院なら入院診療計画書や同意書などです。「後日提出します」が通らない手続だと理解して準備します。

相手が通常訴訟を求めたら、そのまま移行する

被告は、最初の口頭弁論期日で弁論をするまで(またはその期日が終了するまで)に通常の手続に移行させる旨を申述できます(民事訴訟法373条1項)。申述があれば少額訴訟はそこで終わり、同じ簡易裁判所で通常訴訟として進みます。支払督促との違いは移行しても裁判所が変わらない点です。自院の所在地の簡易裁判所に提起していれば移行後もそこで続きます。これが「遠方の相手には少額訴訟」と述べた理由です。

判決に「分割払い・支払猶予」の定めが付くことがある

裁判所は、請求を認容する判決をする場合に、被告の資力その他の事情を考慮して特に必要があると認めるときは、判決の言渡しの日から3年を超えない範囲で支払時期の定めや分割払いの定めをすることができます(民事訴訟法375条1項)。定めどおりに支払えば訴え提起後の遅延損害金の支払義務を免除する定めが付くこともあります。つまり勝訴しても「一括で今すぐ」という判決にならない可能性があるということです。院内で「判決=即入金」と説明していると現場が混乱します。

控訴はできない。ただし判決には仮執行宣言が付く

少額訴訟の終局判決に対して控訴はできません(民事訴訟法377条)。不服がある場合は、判決をした簡易裁判所への異議申立てになります(同378条1項)。一方、請求を認容する判決には職権で仮執行宣言が付されるため(同376条1項)、確定を待たずに強制執行へ進めます。回収面では大きな利点です。

通常訴訟——金額が大きい/診療内容そのものを争われている場合

次の場合は最初から通常訴訟を選びます。

  • 未収金額が60万円を超える(少額訴訟が使えない)
  • 患者・家族から診療内容や説明義務について具体的な反論が出ている
  • 身元保証人・連帯保証人にも併せて請求する(争点が複数になる)
  • 相手に代理人弁護士がついている

簡易裁判所と地方裁判所の分かれ目は140万円

訴訟の目的の価額が140万円以下なら簡易裁判所、140万円を超えると地方裁判所が第一審の管轄になります(裁判所法33条1項1号)。入院が長期化した事案では地方裁判所になることがあります。

診療内容を争われた場合は、証拠の作り方が変わる

「説明を受けていない」「その処置は不要だった」という反論が出ると、争点は未収金の回収ではなく診療の適否に移ります。効いてくるのは診療録(カルテ)・同意書・説明時の記録・看護記録といった診療時点で作られた資料であり、請求の段階で作った書類ではありません。この種の反論が予想される案件は、督促を重ねる前に弁護士へ相談し、資料の保全と争点の見極めを先にしておく方が結果的に短く終わります。

訴訟にするか、分割の合意で止めるか

医療費・未収金の回収は、1件ごとの督促ではなく「続けられる形」に整えることが要です。弁護士法人ブライトは大阪で継続受託の体制を用意しています。顧問先142社を実名公開・企業法務部の弁護士歴平均14年以上のチームが対応します。

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勝っても回収できなければ意味がない——債務名義の「その先」

ここが最も見落とされる点です。判決や仮執行宣言付支払督促を得ても、裁判所が相手から取り立ててくれるわけではありません。回収は、医療機関側が強制執行を申し立てて初めて動きます。

債務名義を取ったあとにやること

確定判決、仮執行宣言付支払督促、和解調書などは債務名義にあたります(民事執行法22条)。債務名義があれば相手の財産を差し押さえられますが、「どこに何があるか」を特定するのは申立人の側です。「財産があるはずだから探してほしい」という申立ては通りません。

預貯金の差押え

最も実効性が高いのが預貯金です。金融機関名と支店を特定して差し押さえます。入院費の振込履歴、診療申込書の記載、口座振替の依頼書など、院内に残る資料から取引銀行が判明することが多いのが医療機関の強みです。ただし差押え時点で残高がなければ空振りに終わるため、給料日の直後を狙うなどタイミングの設計が要ります。

給与の差押え——原則4分の1まで

勤務先が分かっていれば給与を差し押さえられます。差押えが可能なのは原則として手取りの4分の1まで(民事執行法152条1項2号)。ただし手取りが政令で定める額(月額33万円)を超える場合、その超過部分は全額を差し押さえられます(同項、民事執行法施行令2条)。相手が退職しない限り毎月継続して回収できるため、分割回収と同じ効果を持ちます。

財産が分からないとき——財産開示手続と第三者からの情報取得手続

相手の財産が分からない場合に使うのが次の手続です。

手続 内容 医療費債権で使えるか
財産開示手続(民事執行法196条以下) 債務者本人を裁判所に呼び出して財産を陳述させる。正当な理由なく出頭せず、または虚偽の陳述をした場合は刑事罰の対象(同213条1項5号・6号) 使える
預貯金・振替社債等の情報取得(同207条) 金融機関から、口座の有無・支店・残高などの情報を取得する 使える(財産開示手続の前置は不要)
不動産の情報取得(同205条) 登記所から、債務者名義の不動産の情報を取得する 使えるが、財産開示手続を先に経ていることが必要(同条2項)
給与債権(勤務先)の情報取得(同206条) 市町村・年金機構等から勤務先の情報を取得する 使えない。申立てできるのは養育費等の債権者と、人の生命・身体の侵害による損害賠償請求権の債権者に限られる(同条1項)

⚠️ 表の最後の行が重要です。医療費の未収金は、勤務先情報の取得制度の対象外です。給与を差し押さえたければ、勤務先は院内の資料(診療申込書・問診票など)から特定するしかありません。「財産開示をすれば勤務先が分かる」と考えると、手続をひととおり回した末に回収できないという結果になります。言い換えれば回収の勝負は診療の受付時点で半分決まっているということです。診療申込書の勤務先欄・連絡先欄・緊急連絡先欄をどこまで埋めてもらう運用にしているかが、数年後の回収率に直結します。

強制執行の手順は少額訴訟で差し押さえはできる?判決後の回収手順、判決を待たずに財産を押さえる方法は仮差押えの手続きと費用をご覧ください。

院内の運用に落とす——4ステップ

制度を知っただけでは回収は進みません。院内の手順に落とすと次のようになります。

  1. 時効の残存期間で3層に分ける(残り6か月以内/1年以内/それ以上)。短い層から手続を当てます
  2. 金額帯で仕分ける(数万円未満/60万円以下/60万円超)。「法的手続にのせない層」をここで確定させ、そこに職員の時間を使わない運用にします
  3. 住所と勤務先の情報が院内にあるかを確認する。送達可能性と勤務先情報が欠けている案件は、手続にのせても最後に回収できません
  4. 内容証明で最後の催告をしてから手続に入る。催告(民法150条1項)にはその時から6か月を経過するまで時効の完成を猶予する効果があり、その間に申立ての準備ができます。書き方は売掛金の内容証明郵便の書き方が参考になります

弁護士に相談すべきケース

次のいずれかに当てはまる場合は、院内だけで進める前に弁護士へご相談ください。

  • 件数が多く、どこから手をつけるか決められない——1件ごとの判断ではなく層に分けて回す設計が要ります
  • 患者・家族から診療内容への反論が出ている——回収の問題から診療の適否の問題に変わっています
  • 身元保証人・連帯保証人に請求したい——2020年の民法改正により、個人が保証人になる根保証契約では極度額の定めがないと効力を生じません(民法465条の2第2項)
  • 患者が亡くなり、相続人に請求することになった——相続放棄の有無と相続人の範囲の調査が必要です
  • 判決や支払督促は取ったが、そこから先が進んでいない——債務名義を「使う」段階の作業が残っています

弁護士法人ブライトは大阪を拠点に、医療機関の未収金について1件ごとの依頼ではなく、院内の債権管理の運用ごと継続して受託する形をご用意しています。どの層を法的手続にのせ、どの層を院内処理にとどめるかの線引きから組み立てます。

院内の未収金を、続けられる回収の形に

医療費・未収金の回収は、1件ごとの督促ではなく「続けられる形」に整えることが要です。弁護士法人ブライトは大阪で継続受託の体制を用意しています。顧問先142社を実名公開・企業法務部の弁護士歴平均14年以上のチームが対応します。

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よくある質問

医療費の未収金に支払督促を使うと、どのくらいで終わりますか?

相手が争わなければ、申立てから2〜3か月程度で仮執行宣言付支払督促(債務名義)まで到達することが多い手続です。送達から2週間以内に督促異議がなければ仮執行宣言を申し立てられ(民事訴訟法391条1項)、その送達からさらに2週間で確定します(同396条)。ただし仮執行宣言の申立ては異議申立期間の経過後30日以内にしないと支払督促が失効します(同392条)。期限の管理が要ります。

未収金が60万円以下なら、支払督促と少額訴訟のどちらがよいですか?

一般論として、相手が近隣に住んでいて争う見込みが低いなら支払督促(手数料が訴訟の半額)、遠方に転居している、または反論が出そうなら少額訴訟が向いています。理由は移行先の裁判所です。支払督促は相手の住所地の簡易裁判所に申し立て、異議で通常訴訟に移行した場合もその裁判所で審理されます(民事訴訟法383条1項・395条)。少額訴訟なら義務履行地の簡易裁判所に提起できる余地があり、移行しても裁判所は変わりません。

判決を取れば、裁判所が患者から取り立ててくれるのですか?

いいえ。判決や仮執行宣言付支払督促は「債務名義」(民事執行法22条)にすぎず、実際の回収は医療機関側が強制執行を申し立てて行います。差し押さえる財産も申立人が特定する必要があり、預貯金なら金融機関と支店、給与なら勤務先を特定して申し立てます。判決を取った時点で終わりではない、という前提で計画を立ててください。

相手の勤務先が分からない場合、裁判所を通じて調べられますか?

医療費の未収金では、勤務先(給与債権)の情報取得手続は利用できません。第三者からの情報取得手続のうち給与債権に関するもの(民事執行法206条)を申し立てられるのは、養育費等の債権者と、人の生命・身体の侵害による損害賠償請求権の債権者に限られるためです。預貯金に関する情報取得(同207条)や財産開示手続(同196条以下)は利用できます。勤務先は院内資料から特定する前提で運用を組んでください。

大阪の病院です。未収金の件数が多く、院内の人手で回りません。継続して任せられますか?

はい。弁護士法人ブライトは大阪を拠点に、医療機関の未収金について継続受託の体制をご用意しています。督促の定型化、法的手続にのせる層の線引き、債務名義取得後の執行までを一連の運用として設計します。まずは院内に残る未収金の一覧を拝見するところから始めます。企業法務窓口:06-4965-9590(平日9:00〜18:00)。

大阪で、医療機関の未収金に継続して関わります

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