この記事の監修者 和氣 良浩(わけ よしひろ) 弁護士法人ブライト|代表弁護士/パートナー弁護士 /大阪弁護士会/大阪大学法学部卒 注力分野:顧問弁護士・企業法務・M&A・経営権紛争・事業再生 顧問契約 142社 / 企業法務部の弁護士歴平均14年以上 / 大阪・全国対応 経験豊富な専属チームが、貴社の"法務部"になります 弁護士法人ブライトの「みんなの法務部」は、契約書・債権回収・労務トラブル・M&Aまで伴走支援します。 📄 法務チェックリスト 無料ダウンロード ▲ M&A・契約・労務の必須チェック項目をPDFで配布中 ▶ 顧問契約・スポット相談はこちら 📞 06-4965-9590💬 LINE相談 平日 9:00-18:00(TEL)/ LINE 24時間受付 📋 この記事の法律問題について、顧問弁護士に相談しませんか? 弁護士法人ブライトは大阪の中小企業の外部法務部として、継続的に法務課題をサポートします。顧問先142社・企業法務部の弁護士歴平均14年以上。 顧問弁護士サービス「みんなの法務部」を見る 無料で相談する(お問い合わせ) 景品表示法とは 景品表示法(正式名称:不当景品類及び不当表示防止法、通称:景表法)は、1962年に日本で施行された法律です。この法律の主な目的は、消費者の利益を守り、健全な商品の流通を促進させることにあります。 商品やサービスに関する虚偽または誤解を招くような表示(不当表示)と、消費者の購買意欲を不当に誘引する景品の提供を禁止しています。 主な規制内容 不当表示の禁止:商品やサービスの品質、性能、価格などについて誇大広告や根拠のない効能効果の主張といった虚偽や誤解を招く表示を行うことを禁じます。 有利誤認表示の禁止:消費者が自身にとって有利な条件であると誤認するような表示を禁止しています。 景品提供の制限:消費者の購買意欲を不当に誘引する目的での過度な景品の提供を規制しています。 適用範囲 景品表示法は、一般消費者を対象とした商品やサービスの販売促進活動全般に適用されます。インターネット上での広告や販売促進もこの法律の規制対象となります。 罰則 景品表示法違反に対しては、消費者庁からの行政指導や措置命令が下されることがあります。重大な違反には課徴金が課せられ、場合によっては刑事罰が科されることもあります。 意義と目的 消費者が正しい情報に基づいて賢明な選択を行えるようにすることで、消費者保護を図りつつ、公正で健全な市場競争を促進させることがこの法律の根本的な目的です。 事業者は、広告や販売促進活動を行う際に、この法律の規制内容を遵守することが求められます。 不当表示を禁止する規制と違反事例 不当表示を禁止する規制は、消費者を保護し、公正で透明な市場環境を促進することが目的です。この規制は、商品やサービスに関する虚偽や誤解を招くような表示を行うことを禁じており、消費者が正確な情報に基づいて賢明な購買決定を行う為のものです。 以下に、不当表示を禁止する規制と、その違反事例について詳しく解説します。 不当表示の規制 不当表示の規制は、主に以下のような表示を対象としています 虚偽表示:存在しない事実を告げる表示。 誇大表示:商品やサービスの品質、性能、効果などを実際よりも過大に表現する表示。 有利誤認表示:消費者が自己に有利な条件であると誤認するような表示。 優良誤認表示:商品やサービスが実際よりも優良であると誤認させる表示。 これらの規制は、景品表示法をはじめとする複数の消費者保護法によって定められています。 違反事例 事例1: 虚偽の健康効果表示 ある健康食品の広告で、「確実に病気を治す」という効果がうたわれていましたが、その主張に科学的根拠はなく、実際にはそのような効果は確認されていませんでした。 このような虚偽表示は、消費者を誤認させるため、行政機関から措置命令が下されました。 事例2: 過剰な性能の誇大広告 ある電化製品の広告で、製品が「業界最高クラスのエネルギー効率を持つ」と宣伝されていました。しかし、実際には競合他社の製品と比較してもそのような優位性は確認できませんでした。この誇大表示により、消費者庁から課徴金納付命令が出されました。 事例3: 誤解を招く価格表示 特定の商品について「50%オフ」と表示していたものの、実際には割引前の価格が市場価格よりも不自然に高く設定されていたケースがあります。 このような有利誤認表示により、消費者が実際よりも有利な取引であると誤認する可能性があるため、規制対象となります。 優良誤認と有利誤認の違い|どちらに当たるかの見分け方 広告表現の相談でいちばん多いのが、「この表現は優良誤認と有利誤認のどちらなのか」という質問です。分かれ目はシンプルで、「中身(品質・規格・内容)の話か」「値段や条件(取引条件)の話か」です。景表法5条は1号で前者を、2号で後者を禁止しています。 比較項目 優良誤認表示(5条1号) 有利誤認表示(5条2号) 何についての表示か 商品・サービスの品質、規格その他の内容 商品・サービスの価格その他の取引条件 消費者に与える誤解 「とても良い品質・内容だ」と思わせる 「とてもお得だ」と思わせる 典型例 効果・性能の誇張、産地・原材料の偽装、受賞歴や実績の不正確な表示 不当な二重価格表示、他社比較で自社を安く見せる表示、条件を書かない「○○円」表示 含まれる要素 原材料、純度、添加物、性能、効果、鮮度、原産地、製造方法、受賞の有無、有効期限など 価格、数量、アフターサービス、保証期間、支払い条件など 不実証広告規制(7条2項) 適用あり。根拠資料を出せないと優良誤認とみなされる 適用なし 課徴金(8条) 対象 対象 刑事罰(48条の直罰) 対象(故意が必要) 対象(故意が必要) 出典:不当景品類及び不当表示防止法5条・7条・8条・48条(e-Gov法令検索)、消費者庁「事例でわかる景品表示法」(2026年3月改訂版)を基に作成 実務上の注意点を3つ挙げます。 ひとつの広告が両方に当たることがある。「他社の2倍の内容量が、この価格で」という表示は、内容量の部分が優良誤認、価格の部分が有利誤認になり得ます 優良誤認だけが「根拠を出せ」と言われる。効果・性能をうたうなら、その時点で根拠資料を持っていなければなりません(後から作るのでは間に合いません) どちらにも当たらない類型がある。無果汁飲料、原産国、おとり広告、有料老人ホーム、ステルスマーケティングなどは5条3号の告示で個別に指定されています。この3号に当たる表示は課徴金の対象外ですが、措置命令の対象にはなります 「著しく」優良・有利といえるかは、誇張・誇大の程度が社会一般に許容される程度を超えているかで判断され、その誤認がなければ顧客が誘引されることが通常ないだろうと認められる程度に達しているかが基準になります。優良誤認だけをさらに詳しく確認したい場合は景品表示法の優良誤認とは?具体例・措置命令・課徴金の仕組みをご覧ください。 優良誤認表示とは 優良誤認表示は、消費者が商品やサービスの品質、性能、価値などが実際よりも優れていると誤って認識するように誘導する表示を指します。 この種の表示は、消費者の購買行動に不当な影響を与え、選択を歪めることから、多くの国の消費者保護法において禁止されています。 具体的には、商品の機能、環境への影響、使用による効果、品質保証など、実際には証明されていない、または誇張された情報を提示する行為がこれにあたります。 優良誤認表示の例 エコロジー関連の誤認:「環境に優しい」「完全にバイオディグレーダブル」といった表示で、実際はその基準を満たしていない場合。 性能の誤認:製品が「最高速度で動作する」「最も効率的な」と宣伝しているが、実際には同様の製品と比較して特別優れているわけではない場合。 健康効果の誤認:特定の食品やサプリメントが「健康に良い」「病気の予防に効果的」と主張しているが、科学的な証拠に基づかない場合。 優良誤認表示の問題点 優良誤認表示の最大の問題は、消費者が誤った情報に基づいて購買決定を下すことにあります。これにより、消費者は必要以上に高価な商品を購入するか、期待した効果や性能を得られず失望する結果となります。 また、このような表示は市場における公平な競争を損ない、誤認表示をしない事業者に不利益を与えてしまいます。 対策と法的枠組み 優良誤認表示を含む不当表示を禁止する法律は消費者庁や関連機関が監督しています。 企業は、広告や製品パッケージに表示する情報が正確で誤解を招かないよう、慎重に検討し、証拠に基づいていることを確認しなければなりません。 万が一、優良誤認表示が発覚した場合、企業は訂正措置を講じることが求められるだけでなく、罰金や訴訟の対象となることもあります。 不実証広告規制とは|「根拠を出せない広告」は優良誤認とみなされる 不実証広告規制は、「科学的根拠のない広告を禁止する規定」と説明されることがありますが、正確には立証の順番を入れ替える手続のルールです。消費者庁は、商品・サービスの効果や性能に優良誤認表示の疑いがある場合、その事業者に対して表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の提出を求めることができ、資料が提出されないときは、その表示は不当表示と扱われます(景表法7条2項)。 つまり、消費者庁が「この広告は嘘だ」と証明するのではなく、事業者の側が「本当だ」と示せなければ負けるという構造です。ここを誤解していると、「うちは嘘は言っていない」という反論が通用しない場面に出くわします。 提出期限は原則15日 資料の提出期間は、消費者庁長官が資料の提出を求める文書を交付した日から15日を経過するまでです(正当な事由があると認められる場合を除きます)。15日という短さは、「求められてから根拠をつくる」ことを実質的に不可能にします。広告を出す時点で根拠資料が手元にあることが前提だ、と理解してください。 「合理的な根拠」と認められるための2要件 提出した資料が合理的な根拠と認められるには、次の2つを満たす必要があります。 提出資料が客観的に実証された内容のものであること。具体的には、①試験・調査によって得られた結果、または②専門家、専門家団体もしくは専門機関の見解または学術文献であること。試験・調査は、関連する学術界または産業界において一般的に認められた方法(それが存在しない場合は社会通念上・経験則上妥当と認められる方法)で実施する必要があります 表示された効果・性能と、提出資料によって実証された内容が適切に対応していること。試験自体は正しくても、試験条件と広告の訴求がずれていれば「対応していない」と判断されます 措置命令は「みなす」、課徴金は「推定する」 見落とされやすい違いがあります。措置命令の場面(7条2項)では、資料が提出されないとき当該表示は優良誤認表示とみなされます。これに対し、課徴金納付命令の場面(8条3項)では推定されるにとどまります。「みなす」は反証を許さず、「推定する」は事業者側の反証の余地が残る、という差です。合理的な根拠の判断基準自体は、どちらの場面でも同様とされています。 企業が取るべき対策 対策は突き詰めると一点、「広告表現ごとに、根拠資料をひもづけて残す」ことです。景表法22条は、事業者に対し表示等を適正に管理するために必要な体制の整備その他の措置を講じる義務を課しており、消費者庁の指針では、表示等管理担当者を定めることや、表示等の根拠となる情報を事後的に確認するために必要な措置を採ることが挙げられています。この体制が整っていることは、課徴金の場面で「相当の注意を怠った者でない」と認められるかどうかにも効いてきます。 有利誤認表示とは? 有利誤認表示とは、消費者が商品やサービスの価格、品質、使用条件などが実際よりも自己にとって有利であると誤認するような表示を指します。 有利誤認表示は、消費者を誤解させることによって不当に商品の購入意欲をかき立てることを目的としており、消費者保護の観点から厳しく禁止されています。 有利誤認表示の具体例 1.価格表示の誤解を招くケース 「半額以下」という表示があるものの、基準となる価格が市場の平均価格よりも不自然に高い場合。 2.割引やキャンペーンの条件の不明確な表示 特定の条件下でのみ適用される割引を、あたかもすべての顧客が利用できるかのように表示するケース。 3.商品の品質や性能に関する誤解を招く表示 「業界最高クラス」という表現を使用しながら、その基準や比較対象が明確でない場合。 規制と罰則 景品表示法は、有利誤認表示を行った事業者に対して、表示の訂正命令や業務改善命令、課徴金の納付などの行政措置を取れます。 特に悪質な場合には、刑事罰が科されることもあります。これにより、消費者の正しい情報に基づいた意思決定を保護し、公正な市場環境の維持を目指しています。 事業者の対策 事業者は、有利誤認表示を避けるために、広告や商品情報の表示において透明性と正確性を確保しなければなりません。 具体的には、価格表示や割引条件を明確にし、商品の性能や品質に関する主張には客観的な根拠を示すことが求められます。また、社内でのコンプライアンス教育を強化し、表示内容の事前チェック体制の整備も有効な対策となります。 景品表示法違反となった場合の罰則・措置命令・課徴金 広告表示が景表法違反と判断された場合に何が起きるのかを、条文に沿って整理します。景表法の処分は行政処分が中心で、そこに刑事罰が重なる構造です。 措置命令(景表法7条1項) 消費者庁または都道府県知事は、違反行為の差止め、再発防止に必要な事項、これらの実施に関連する公示その他必要な事項を命ずることができます。命令の内容は「不当表示によって一般消費者に与えた誤認を排除すること」「再発防止策を実施すること」「今後同様の違反行為を行わないこと」が中心です。命令を受けると事業者名と違反内容が公表されます。 なお、景表法に「表示訂正命令」「業務停止命令」という名称の処分類型はありません。訂正・公示は措置命令の内容として命じられるものであり、業務停止命令は特定商取引法など別の法律の制度です。違反の事実までは認められない場合でも、違反のおそれのある行為がみられたときは指導の措置が採られます。 課徴金納付命令(景表法8条1項)|売上額 × 3% 課徴金の額は「違反の程度」や「得た利益の規模」で決まるのではなく、課徴金対象期間に取引した対象商品・役務の売上額に3%を乗じた額と法定されています。課徴金対象期間は原則として違反行為をしていた期間で、3年を超えるときは末日から遡って3年間が上限です。 対象となるのは優良誤認(5条1号)・有利誤認(5条2号)のみ。ステマ告示などの5条3号に当たる表示は課徴金の対象外です 表示が不当表示に当たることを知らず、かつ知らないことについて相当の注意を怠った者でないと認められるときは命じられません 算定額が150万円未満のとき(対象売上額がおよそ5,000万円未満のとき)も命じられません 違反事実を自主的に報告したときは2分の1が減額され(9条)、所定の返金措置を実施したときも減額されます(10条) 確約手続(景表法26条〜33条) 令和5年改正で導入され令和6年10月から施行されている制度です。違反の疑いのある行為について、事業者が是正措置計画を作成して申請し、内閣総理大臣の認定を受けたときは、その行為について措置命令・課徴金納付命令を受けません。早期に自主是正へ舵を切る選択肢が制度化された点で、広告を扱う事業者にとって実務上の意味が大きい改正です。 刑事罰(景表法46条〜49条) 措置命令違反=2年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金(併科可・46条1項)。法人には3億円以下の罰金(49条1項1号) 報告・物件提出の拒否、虚偽報告、検査の妨害等=1年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金(47条) 優良誤認・有利誤認に当たるような表示をしたとき=100万円以下の罰金(48条)。措置命令を経ずに科され得る「直罰」です。ただし刑罰である以上は故意が必要で、過失による表示ミスが直ちに罰金になるわけではありません 適格消費者団体による差止請求(景表法34条1項) 行政処分とは別に、適格消費者団体から表示行為の停止・予防や、当該表示をした旨の周知その他必要な措置を請求されることがあります。 違反した場合の全体像と業種別の違反事例は、景表法(景品表示法)違反とは|措置命令・課徴金・罰則と業種別の違反事例で詳しく解説しています。 ステルスマーケティング(ステマ)規制が法改正により導入される ステルスマーケティング(ステマ)とは、消費者に対して広告であることを明らかにせず、あたかも一般消費者の推薦や個人の意見であるかのように装って商品やサービスを宣伝する行為を指します。 このような手法は、消費者が提供される情報を公平に判断することを阻害し、誤解を招く恐れがあるため、規制の対象となっています。 法改正によるステルスマーケティング規制の導入 ステルスマーケティングに対する社会的な批判と消費者保護の観点から、関連法規の改正を通じてこの問題に対処しています。 法改正により、ステルスマーケティング行為を厳しく規制し、事業者が消費者に対して透明性の高い情報提供を義務付けています。 規制の主な内容 1.広告であることの明示 事業者は、広告や宣伝活動が行われていることを消費者に対して明確に示すことが求められます。SNSの投稿やブログ記事など、広告内容を含むすべてのメディアにおいて、その情報が広告であることを明示しなければなりません。 2.虚偽情報の禁止 架空の体験談や虚偽の商品評価を用いた宣伝は禁止されます。消費者の誤解を招くような不実な情報提供に対しては、罰則が科されることもあります。 3.監視体制の強化 ステルスマーケティング行為の監視を強化し、違反が発覚した場合には迅速に対処するための体制が整備されます。 罰則 法改正により導入される規制に違反した場合、事業者には罰金の課徴や業務改善命令などの罰則が適用される可能性があります。 特に悪質なケースでは、刑事罰が科されることも検討されています。 ステルスマーケティングとは具体的にどんなこと? ステルスマーケティング(Stealth Marketing)、しばしば「ステマ」と略されるこの手法は、広告や宣伝活動が行われていることを消費者に対して明確に示さず、商品やサービスを宣伝するマーケティング戦略です。 その主な目的は、消費者が情報を中立的な第三者からの推薦や個人の意見と誤認することにより、商品やサービスに対する好意的な印象を植え付けることです。 ステルスマーケティングの具体的な手法 1.口コミマーケティング 商品やサービスを使用したとされる個人が、SNSやブログ、掲示板などでポジティブな体験談を投稿する。これらは、事前に企業から指示や報酬を受けている場合があります。 2.仕込みレビュー オンラインショップやレビューサイトに、実際には使用していない、または存在しない消費者が書いたとされる肯定的なレビューや評価を投稿する。 3.隠れたスポンサーシップ インフルエンサーや有名人が、自らのSNSで特定の商品を使用している様子を投稿するが、その活動が企業からの支援やスポンサーシップによるものであることを明らかにしない。 4.バイラルビデオ 企業が制作したビデオを、一見ユーザーによって作成されたかのように見せかけてオンラインで拡散させ、製品やブランドの知名度を高める。 ステルスマーケティングの問題点 ステルスマーケティングは、消費者に対する誤解や欺瞞を招く可能性があるため、倫理的に問題視されることが多いです。消費者が提供される情報の出所や背景を正しく理解できない状況では、自由かつ公正な判断が妨げられます。 また、消費者の信頼を損なうことにより、長期的には企業のブランド価値にも悪影響を与えかねません。 対策 ステルスマーケティングの問題を解決するためには、広告活動における透明性を高めなければなりません。企業は、スポンサーシップや広告であることを明確に示すこと、正直かつ倫理的なマーケティング手法を採用することにより、消費者の信頼を維持し、健全な市場環境の促進をしていきましょう。 景品表示法のおける広告表示10のチェックポイント 企業が広告を作成・配信する際に法律違反を避け、消費者の信頼を維持するうえで重要なポイントを以下に解説します。 1. どんな広告表示が規制対象となるか 景品表示法は、虚偽の表示、誇大表示、有利誤認表示、優良誤認表示などを禁じています。広告内容がこれらに該当しないかを最初に確認することが重要です。 2. 販売方法 販売方法が消費者に誤解を招く可能性がある場合(例:定期購入が明確でない場合)、それが適切に表示されているかをチェックします。 3. 対象商品・役務 広告される商品やサービスの内容が正確に、かつ包括的に表示されているか、誤解の余地はないかを検討します。 4. 価格表示 消費者が最終的に支払う価格が明確に表示されているか、追加料金はないかを確認します。表示された価格が実際の価格と一致しているかも重要です。 5. 品質等の表示 商品やサービスの品質、性能、安全性に関する表示が正確かつ誤解を招かないようにされているかをチェックします。 6. 表示の根拠が用意されているか 表示される情報や主張には、科学的根拠や客観的データが伴っているか、誤解を避けるための証拠が用意されていますか。 7. 他人の権利を侵害しないか 広告内容が他者の著作権、商標権などの知的財産権を侵害していないか、また、不当に他社の商品やサービスと比較していないかを確認します。 8. 広告媒体 広告が配信される媒体に応じて、規制の内容が異なる場合があるため、それぞれの媒体に適した表示がなされているかをチェックします。 9. 制作の外注 広告制作を外部に委託する場合、その外注先が景品表示法に関する知識を有し、適切な広告表示ができるかを確認してください。 10. 広告物の送付方法 ダイレクトメールや電子メールなど、広告物の送付方法によっては、受け取る消費者に対して特別な注意を払う必要があります。例えば、オプトインの確認や、広告であることの明示が必要な場合があります。 媒体別に見る広告表現のルール|Web広告・SNS・価格表示・求人広告 景表法は媒体を限定しません。紙のチラシでも、Web広告でも、SNSの投稿でも、事業者が自己の供給する商品・サービスについて行う広告その他の表示であれば規制対象です(景表法2条4項)。そのうえで、媒体ごとに気をつけるポイントが変わります。 Web広告・リスティング広告 Web広告で問題になりやすいのは、限られた文字数の中で条件を落としてしまうことです。「初月○○円」「今なら△△%オフ」といった訴求は、適用条件・期間・対象者の限定が本文から抜け落ちると有利誤認に傾きます。遷移先のランディングページに条件が書いてあっても、広告文だけを見た消費者が誤認するのであれば、そこが問題にされます。 アフィリエイト広告 アフィリエイト広告は、表示物を作成・掲載するのがアフィリエイターであるため、広告主による管理が行き届きにくいという特性があります。消費者庁は令和4年6月、事業者が講ずべき管理上の措置についての指針を改正し、アフィリエイト広告も同指針に含まれることを明確化しました。「代理店や提携先が勝手に書いたこと」では済まない、というのが現在の前提です。 SNS・インフルエンサー起用(ステマ規制) 令和5年3月、消費者庁は景表法5条3号に基づく新たな告示「一般消費者が事業者の表示であることを判別することが困難である表示」を指定し、同年10月から施行されました。事業者が第三者に依頼して投稿させながら広告であることを明示しない表示は、この告示に当たり得ます。なお、5条3号に基づく表示は課徴金の対象外ですが、措置命令の対象です。詳細はステルスマーケティング規制とは?違反事例・罰則・対策もあわせてご確認ください。 価格表示・二重価格表示 「当店通常価格」「セール前価格」といった過去の販売価格を比較対照価格として用いる場合、最近相当期間にわたって販売されていた価格といえない価格を使うと、その内容を正確に表示しない限り不当表示に当たるおそれがあります。消費者庁の価格表示ガイドラインでは、二重価格表示を行う最近時(セール開始時点から遡る8週間。販売期間が8週間未満ならその期間)において、その価格で販売されていた期間が販売期間の過半を占めていれば「最近相当期間」とみてよいとされています。ただし、通算2週間未満のとき、またはセール開始時点でその価格の最終販売日から2週間以上経過しているときは該当しません。 求人広告 求人広告については、まず前提の整理が必要です。景表法が規制するのは事業者が自己の供給する商品・役務について行う表示であり、労働条件の明示については職業安定法や労働基準法が規律します。一方で、求人ページに自社サービスの内容や実績を掲げる場合、その部分は景表法の検討対象になり得ます。媒体をまたいで同じ訴求文言を使い回している会社ほど、この切り分けが曖昧になりがちです。 媒体をまたぐときの実務対応 媒体が増えるほど、同じ訴求のどのバージョンがどの根拠に基づいているのかが追えなくなります。景表法22条が求める管理上の措置には、表示等を管理する担当者を定めることや、表示等の根拠となる情報を事後的に確認するために必要な措置を採ることが含まれます。「誰が」「どの根拠で」その表現を承認したかを残す——媒体別対応の出発点はここです。 法律事務所がお力になれること 景品表示法に違反した場合の対応や予防策の構築は、専門的な知識と経験を要するため、法律事務所が重要な役割を果たせます。法律事務所は、企業が景品表示法を遵守するための様々なサポートを提供し、事業運営のリスクを最小化するお手伝いをします。 以下に、法律事務所が企業に提供できる主なサービスを紹介します。 1. 法律相談とリスク評価 法律事務所は、景品表示法に関する総合的な相談を受け、企業の広告表示が法律に遵守しているかの評価を行います。特定の広告キャンペーンやプロモーション活動が法律違反のリスクを抱えていないか、専門家の視点から分析し、アドバイスをします。 2. 広告表示の事前チェック 法律事務所は、広告表示の内容を事前にチェックし、虚偽表示や誇大表示、有利誤認表示などの違反の可能性がある場合には、適切な修正を勧めます。 これにより、広告が公開される前にリスクを排除することが可能となります。 3. コンプライアンスプログラムの策定 企業が景品表示法を含む消費者保護法規を継続的に遵守するためには、効果的なコンプライアンスプログラムの構築が不可欠です。法律事務所は、企業の具体的なビジネスモデルに合わせたコンプライアンスプログラムの策定をサポートし、従業員向けの研修プログラムの開発も手がけます。 4. 違反発生時の対応 万が一、景品表示法違反が発生した場合には、迅速かつ適切な対応が求められます。 法律事務所は、行政機関からの指導や命令に対する対応策の立案、必要な場合には行政手続きや訴訟対応を含めた全面的なサポートをします。 5. 再発防止策の提案 違反の原因を分析し、内部コントロールの強化や、社内教育プログラムの見直しなど、同様の問題が将来発生することを防ぐための再発防止策を提案します。 顧問契約 142社 / 企業法務部の弁護士歴平均14年以上 / 大阪・全国対応 経験豊富な専属チームが、貴社の"法務部"になります 弁護士法人ブライトの「みんなの法務部」は、契約書・債権回収・労務トラブル・M&Aまで伴走支援します。 📄 法務チェックリスト 無料ダウンロード ▲ M&A・契約・労務の必須チェック項目をPDFで配布中 ▶ 顧問契約・スポット相談はこちら 📞 06-4965-9590💬 LINE相談 平日 9:00-18:00(TEL)/ LINE 24時間受付 広告表示に関するQ&A Q: 広告で「業界No.1」と表示する場合、どのような注意が必要ですか? A: 「業界No.1」といった表示を行う場合は、その根拠となる客観的なデータや基準を明示する必要があります。また、表示が最新の情報に基づいていること、かつ比較の範囲が明確であることも重要です。 Q: 価格表示における注意点は何ですか? A: 価格表示では、消費者が最終的に支払う総額が明確になるようにする必要があります。追加料金が必要な場合は、その詳細も併せて表示する必要があります。 Q: SNSを用いた広告における景品表示法の適用はどのようになっていますか? A: SNSを用いた広告も景品表示法の規制対象です。特に、商品やサービスを推奨する投稿が実際にはスポンサードされている場合は、その事実を明確に示す必要があります。 Q: インフルエンサーマーケティングにおいて、どのように広告であることを明示すれば良いですか? A: インフルエンサーマーケティングにおいては、投稿が広告であることを消費者に対して明確に伝える必要があります。例えば、投稿の最初または最後に「#PR」「#スポンサード」「#広告」など、広告であることを示すハッシュタグを付ける方法があります。 また、動画や画像内に直接「この投稿は〇〇企業の提供でお送りしています」というような文言を入れることも効果的です。 Q: 「満足度100%」などの絶対的な表現を使用する際の注意点は? A: 「満足度100%」や「絶対に満足できる」などの絶対的な表現を使用する場合、その根拠となる客観的な証拠やデータが必要です。全ての消費者が100%満足するとは限らないため、このような表現は誤解を招きやすく、誇大表示とみなされる可能性があります。 実際に顧客満足度調査の結果など、確固たる証拠がある場合に限り使用し、その出典を明示しましょう。 Q: 価格比較広告を行う際のルールは? A: 価格比較広告を行う際には、比較の対象となる商品やサービスが同等であること、比較情報が最新かつ正確であることを確認する必要があります。また、比較の根拠となる情報源を明示し、消費者が誤解を受けないように配慮することが求められます。 不公正な比較や誤解を招くような表現は避け、公正な情報提供を心がけるべきです。 まとめ 景品表示法に関する広告表示の複雑な規制を理解し、遵守することは、事業者にとって大きな課題です。ブライト法律事務所は、この課題に直面している企業を全面的にサポートします。 私たちの専門家チームは、虚偽表示、誇大表示、有利誤認表示、優良誤認表示といった景品表示法違反のリスクを最小化するための戦略を提供します。貴社の広告が消費者を誤解させることなく、法律に準拠しているかどうかの事前チェックから、万が一違反が発生した際の対応策、さらにはコンプライアンスプログラムの策定に至るまで、幅広いサービスを提供しています。 ブライト法律事務所は、貴社のビジネスが安心して成長し続けるために、透明性と正直さをもって広告活動を行うための確固たる基盤を構築するお手伝いをします。 景品表示法に関するご相談は、私たちブライト法律事務所にお任せください。 企業の法律問題でお困りの経営者様へ 弁護士法人ブライトは、初回相談無料/顧問契約・スポット相談まで幅広く対応します。 無料相談を申し込む📞 06-4965-9590 EC・小売業界の法務にお悩みの企業様へ EC・小売業界は、特定商取引法・景品表示法・利用規約・チャージバック・出品者対応など、業界固有の法務リスクが多数あります。弁護士法人ブライトはEC・小売業界に特化した顧問サービスを提供しており、業界経験豊富なベテラン弁護士が貴社の経営を支えます。 ▶ EC・小売業界専門の顧問弁護士サービスを見る 監修 和氣 良浩 弁護士(大阪弁護士会) 弁護士法人ブライト 代表弁護士。企業法務・顧問弁護士業務を中心に、中小企業の法的リスク管理をサポート。 関連記事 悪質な口コミ・誹謗中傷を削除する方法(会社・店舗向け) フランチャイズ契約トラブル・途中解除と損害賠償 SES・業務委託の未払い報酬を仮差押えで回収する方法 ⚖️ 景品表示法の広告規制・NG表現・措置命令の法的根拠 比較広告の適法条件(消費者庁・比較広告ガイドライン):比較広告は①比較する主張が客観的に実証されている②実証された数値・事実を正確・適正に引用している③比較する方法が公正であるの3条件を満たせば適法。「競合他社より○○%安い」は実証資料なしでは優良誤認・有利誤認の双方に該当しうる。 No.1表示・最上級表現のNG例:「日本No.1」「業界最大級」「満足度100%」等の最上級表現は、裏付け調査の実施・調査機関・調査対象・調査時期等の根拠を明示しなければ優良誤認・有利誤認となる(消費者庁「No.1表示に関する実態調査報告書」2022年参照)。 打消し表示の扱い(消費者庁ガイドライン2022年):「※条件あり」「一部地域を除く」等の打消し表示は「一般消費者が訴求表示と打消し表示の両方を合理的に認識できる表示方法」でなければならない。小さなフォント・異なる色・画面外への配置等は無効とみなされる。 ステルスマーケティング告示(2023年10月施行):広告であることを明示しないインフルエンサーPR・口コミサクラは「一般消費者が事業者の表示であることを判別することが困難である表示」として景品表示法5条3号に基づき措置命令の対象となった。 根拠:不当景品類及び不当表示防止法2条・5条・7条・8条・22条・26条〜33条・34条・46条〜49条(e-Gov法令検索/2026年9月時点の現行条文)、消費者庁「事例でわかる景品表示法」(2026年3月改訂版)、消費者庁「不当な価格表示についての景品表示法上の考え方」 よくある質問 Q. SNS広告で「業界最高」と表示した場合、景品表示法違反になりますか? A. 科学的根拠がなく実際の優位性が確認できない場合、誇大表示として規制対象になる可能性があります。表示する前に根拠資料の準備と法的確認が重要です。弁護士にご相談ください。 Q. 景品表示法違反で行政指導を受けた場合、どんな対応が必要ですか? A. 措置命令に従わない場合は課徴金納付や刑事罰の対象となる可能性があります。早急に法的対応が必要となるため、発覚した段階で弁護士への相談をお勧めします。 Q. 自社の広告が景品表示法違反でないか事前にチェックする方法はありますか? A. 表示の根拠資料確保、競合製品との比較検証、消費者の誤認可能性の検討が一般的です。専門的な法的チェックは、弁護士法人などの専門家による事前審査をお勧めします。 顧問弁護士のご相談・無料問い合わせ 弁護士法人ブライト「みんなの法務部」は大阪の中小企業の外部法務部として、継続的に法務課題をサポートします。顧問先142社・企業法務部の弁護士歴平均14年以上。まずはお気軽にご相談ください(無料)。 顧問弁護士サービス「みんなの法務部」を見る 無料で相談する 顧問弁護士が企業の法務リスクを防ぎます 弁護士法人ブライト「みんなの法務部」は大阪の中小企業の外部法務部。顧問先142社を実名公開・企業法務部の弁護士歴平均14年以上のチームが伴走します。まずは無料でご相談ください。 顧問弁護士サービス「みんなの法務部」を見る 無料で相談する(06-4965-9590) 大阪の中小企業の「外部法務部」として機能します 弁護士法人ブライト「みんなの法務部」は大阪の中小企業の外部法務部。顧問先142社を実名公開・企業法務部の弁護士歴平均14年以上のチームが伴走します。まずは無料でご相談ください。 顧問弁護士サービス「みんなの法務部」を見る 無料で相談する(06-4965-9590) まずはお気軽にご相談ください(無料) 弁護士法人ブライト「みんなの法務部」は大阪の中小企業の外部法務部。顧問先142社を実名公開・企業法務部の弁護士歴平均14年以上のチームが伴走します。まずは無料でご相談ください。 顧問弁護士サービス「みんなの法務部」を見る 無料で相談する(06-4965-9590) 顧問弁護士が企業の法務リスクを防ぎます 弁護士法人ブライト「みんなの法務部」は大阪の中小企業の外部法務部。顧問先142社を実名公開・企業法務部の弁護士歴平均14年以上のチームが伴走します。まずは無料でご相談ください。 顧問弁護士サービス「みんなの法務部」を見る 無料で相談する(06-4965-9590) 関連情報・ご相談 ▶ 【契約・契約書チェック】完全ガイド(まとめ記事)を読む ▶ 契約書チェックを弁護士に相談 → 契約・契約書の関連記事 事業を新会社へ移すとき、締結済みの契約はどうなるか|契約上の地位の移転・会社分割・巻き直しの実務 企業間取引の契約に関する法律の基本|法的効力・紛争時の対処・よくある落とし穴【弁護士解説】 不動産売買契約書の注意点とリスク条項チェックリスト【弁護士解説】 契約書はパワーバランスの結晶|取引先と対等に渡り合うための実務的な考え方【弁護士解説】 AI契約書レビューだけでは足りない場面|弁護士レビューが必要なケース【弁護士解説】 関連サービス 広告審査の継続受託|景表法・薬機法の広告表現を弁護士が確認 出稿前に、その表現が景表法に触れていないかを弁護士が確認する体制をお探しの場合はこちらをご覧ください。 サービスの内容を見る →