監修:和氣 良浩(わけ よしひろ) 弁護士法人ブライト|代表弁護士|大阪弁護士会 大阪で20年以上、中小企業の企業法務・顧問弁護士サービスを提供。顧問先130社以上に透明性の高いリーガルサポートを実践している。 「役員報酬はいくらにすれば法律上問題ないか」「事業が好調で役員報酬を増額したいが、いつでも変えられるのか」「取締役会に決定を委任しているが、それで正しいのか」——役員報酬の決め方を曖昧にしていると、税務・法務の両面でリスクが潜んでいます。 大阪の顧問先でも役員報酬に関する相談(Slack相談ベースで21件以上)は多く、特に「議事録の作り方がよくわからない」「増額・減額のタイミングと手続き」が頻出の論点です。弁護士法人ブライト(顧問先130社以上・弁護士歴平均14年以上)が、中小企業向けに解説します。 役員報酬の決め方・手続きについて相談したい 弁護士法人ブライト「みんなの法務部」は大阪の中小企業の外部法務部。顧問先130社以上を実名公開・弁護士歴平均14年以上のチームが伴走します。まずは無料でご相談ください。 無料で相談する 顧問弁護士サービス「みんなの法務部」を見る 株主総会 弁護士対応チェックリストを無料DL 役員報酬の基本ルール(会社法361条) 会社法361条1項は、取締役が受ける報酬・賞与・利益の配当(いわゆる「役員報酬等」)は、定款に定めがない限り、株主総会の決議によって定めると規定しています。 これは「取締役が自分で報酬を決められる状態を防ぐ」という趣旨です。取締役会だけで役員報酬を決めることは、会社法上は原則として認められません。 株主総会で決議する内容 決議事項 内容 報酬総額の上限 「取締役全員の報酬総額は年〇〇万円以内」と上限を定める(最も一般的) 個人別の報酬額 各取締役の具体的な金額を株主総会で決議する(中小企業では少ない) 報酬の種類 金銭のほか、現物報酬・新株予約権等も規定が必要 多くの中小企業では「取締役全員の報酬総額は年○○万円以内とし、各取締役への配分は取締役会に委任する」という形で株主総会決議を取り、個人別の配分を取締役会で決めています。 役員報酬の株主総会決議・議事録作成を確認したい 弁護士法人ブライト「みんなの法務部」は大阪の中小企業の外部法務部。顧問先130社以上を実名公開・弁護士歴平均14年以上のチームが伴走します。まずは無料でご相談ください。 無料で相談する 顧問弁護士サービス「みんなの法務部」を見る 株主総会 弁護士対応チェックリストを無料DL 役員報酬の変更(増額・減額)のタイミング 役員報酬は、一度決定した後に自由に変更できるわけではありません。税務上の「定期同額給与」の要件を満たさない変更は、損金算入が否認されるリスクがあります。 定期同額給与とは(法人税法34条) 毎月同額で支払う役員給与を「定期同額給与」といいます。事業年度開始から3ヶ月以内に限り改定(増額・減額)できます。3ヶ月を超えた後の改定は、やむを得ない事情(経営状況の著しい悪化等)がない限り、税務上の損金算入が認められません。 つまり、役員報酬の変更は原則として事業年度開始後3ヶ月以内に行う必要があります。「業績が好調だから年度中に増やしたい」は、税務上原則として認められません。 変更時の手続き 株主総会決議(総額上限の変更が必要な場合) 取締役会決議(個人別の配分変更・取締役会に委任されている場合) 議事録の作成・保存 議事録は10年間の保存義務があります(会社法371条・318条)。議事録のない取締役会決議・株主総会決議は、後から有効性を争われた場合に不利になります。 役員報酬の変更手続き・議事録作成を相談したい 役員報酬の変更は税務・法務の両面で手続きが必要です。弁護士法人ブライトは大阪の中小企業の外部法務部として、顧問先130社以上のガバナンス整備をサポートしています。弁護士歴平均14年以上。 無料で相談する 顧問弁護士サービス「みんなの法務部」を見る 株主総会 弁護士対応チェックリストを無料DL 同族会社・親族役員への報酬の注意点 オーナー会社や同族会社では、役員報酬の設定が恣意的であるとして税務調査で問題になるケースがあります。 問題になりやすいパターン 実態のない名目役員(親族・配偶者)に高額報酬を支払っている 役員報酬を業績連動で増減させ、損金算入の要件を満たさない変更をしている 持株会社を通じた報酬設計が不透明 会社法上の手続き(株主総会決議)を正確に踏んでいることが前提ですが、税務上の「過大役員給与」(法人税法34条2項)として損金不算入になるリスクにも注意が必要です。弁護士・税理士と連携した設計が重要です。 社外取締役・監査役の報酬 社外取締役・監査役の報酬も、取締役報酬とは別に株主総会の決議が必要です(会社法361条・387条)。別個に決議している会社は多くありませんが、これを怠っていると報酬の有効性が問われるリスクがあります。 特に中小企業で「形式上監査役を置いているが、実態は何もしていない」というケースでは、報酬の根拠も曖昧なことが多くあります。機関設計と報酬体系を整備する際には弁護士に確認することを推奨します。 弁護士に相談すべきタイミング 役員報酬の株主総会決議の方法・議事録の書き方がわからない 事業年度の途中で役員報酬を変更したい 親族役員の報酬設計に不安がある 社外取締役・監査役の報酬を適切に定めたい 定款に報酬規定がなく、手続きが適切かどうかわからない 役員報酬の設計・手続き整備を弁護士に相談する 弁護士法人ブライト「みんなの法務部」は大阪の中小企業の外部法務部。顧問先130社以上を実名公開・弁護士歴平均14年以上のチームが伴走します。まずは無料でご相談ください。 無料で相談する 顧問弁護士サービス「みんなの法務部」を見る 株主総会 弁護士対応チェックリストを無料DL よくある質問(FAQ) 役員報酬を増額したいが、株主総会の決議なしに取締役会だけで決められますか? 既存の株主総会決議で取締役全員の報酬総額の上限を超えない範囲であれば、取締役会への委任決議がある場合は取締役会で変更できます。ただし総額上限を超える場合は株主総会の決議が必要です。また、税務上は事業年度開始から3ヶ月以内の変更でなければ損金算入が認められない点にも注意が必要です。 役員報酬の株主総会決議はどの程度詳細に決める必要がありますか? 最低限「取締役全員の報酬総額の上限額」を決議することが必要です(月額・年額どちらでも可)。個人別の金額は取締役会に委任できます。ただし、委任する際は「委任する旨」を議事録に明確に記録しておくことが重要です。取締役会への委任規定がない状態で取締役会だけで個人別の配分を変えていると、後から問題になる可能性があります。 役員報酬を減額したいが、取締役の同意は必要ですか? 取締役の報酬は、一度決定されると取締役と会社の間の「契約の内容」になります。株主総会決議だけで一方的に減額することは、取締役の同意なしには難しい面があります(最高裁平成4年12月18日判決)。実務上は経営状況の悪化等やむを得ない事情がある場合に限り、取締役の同意を得た上で行うことが多いです。一方的な減額を検討している場合は弁護士に確認してください。 役員報酬の議事録はいつまで保存すればいいですか? 取締役会議事録は10年間(会社法371条1項)、株主総会議事録も10年間(会社法318条2項)の保存義務があります。大阪の弁護士法人ブライトでは、顧問先の議事録作成・保存体制の整備もサポートしています。「議事録の書き方がわからない」という段階からご相談いただけます。 役員報酬の設計・議事録整備を弁護士に相談する 大阪の弁護士法人ブライトは顧問先130社以上の実務で培ったノウハウで、役員報酬の株主総会決議・取締役会議事録・報酬設計を整備します。弁護士歴平均14年以上のチームが対応します。 無料で相談する 顧問弁護士サービス「みんなの法務部」を見る 株主総会 弁護士対応チェックリストを無料DL 関連する会社法の解説記事 役員報酬の決議|株主総会の手続きと取締役会への委任 株主総会議事録のテンプレート 取締役会議事録のテンプレート 取締役会の運営・議事録・決議要件 顧問弁護士サービス「みんなの法務部」