問題社員対応で会社が作る書類|警告書・懲戒処分通知書・退職合意書の書き方【大阪・使用者側弁護士解説】

問題社員対応で会社が作る書類|警告書・懲戒処分通知書・退職合意書の書き方【大阪・使用者側弁護士解説】

「勤務態度の悪い社員に何度も口頭で注意してきた。それでも直らないので処分を考えている」——大阪の中小企業の社長から、こうしたご相談をいただくことは少なくありません。ところが実際に手続きを進めようとすると、最初につまずくのが「で、どんな書類を作ればいいのか」という一点です。警告書、懲戒処分通知書、退職合意書。名前は聞いたことがあっても、何をいつ、どんな要素を入れて作るのかまで整理できている会社は多くありません。

問題社員対応で会社が作る書類は、単なる事務手続きではありません。後から「不当だ」と争われたときに、会社の判断が正しかったことを説明できる唯一の材料です。口頭で10回注意していても、書面が1枚もなければ、労働審判の場では「注意していなかった」のとほぼ同じ扱いになります。逆に、書き方を誤った書類は、それ自体が会社に不利な証拠として使われます。

この記事では、会社側・使用者側の立場から、問題社員対応の各段階で会社が作るべき書類を、記載要素のレベルまで分解して解説します。従業員が書く弁明書・反省文ではなく、会社が作って交付する側の書式に絞っています。

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問題社員対応で会社が作る書類の全体像

問題社員対応の書類は、バラバラに存在しているわけではありません。「事実を固める」→「改善を求める」→「言い分を聞く」→「処分する」→「終わらせる」という5つの段階があり、各段階に対応する書類があります。この順番が崩れると、最後の処分が無効になるリスクが跳ね上がります。

段階と書類の対応表

段階 会社の目的 会社が作る書類 飛ばした場合のリスク
①事実確定 何が起きたかを確定する 調査記録・ヒアリングメモ・顛末書の提出指示書・自宅待機命令書 処分理由の事実そのものを立証できない
②改善要求 是正の機会を与えた記録を残す 注意指導書・警告書 「いきなり処分された」と評価され、処分が重すぎると判断されやすい
③弁明聴取 手続の適正さを担保する 弁明機会付与通知書 手続違反として処分が無効になりうる
④処分決定 処分内容と理由を確定して通知する 懲戒処分通知書・解雇通知書・解雇予告通知書 理由の後出しができなくなり、争いで不利になる
⑤終結 蒸し返しを止める 退職合意書・誓約書 退職後に未払い賃金・慰謝料を請求される

【図解】書類は「段階の証拠」を積み上げるためにある

調査記録 注意指導書 警告書 弁明機会付与通知書 懲戒処分通知書 退職合意書

※ 争いになったとき、会社が提出できるのはこの一列だけです。途中の1枚が欠けると、その段階の会社の努力は「無かったこと」として扱われます。

実務でよく見るのは、段階2と段階3を飛ばして、いきなり段階4の懲戒処分通知書だけを作ってしまうパターンです。処分の内容自体は妥当でも、そこに至るまでの書類がないために、争われたときに会社が説明できなくなります。

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【段階1】事実を固める書類——調査記録・顛末書・自宅待機命令書

処分の検討に入る前に、まず「何が、いつ、誰によって起きたか」を書面で固定する作業が必要です。ここが曖昧なまま先へ進むと、後の書類すべてが揺らぎます。

ヒアリング記録に入れる要素

本人・関係者へのヒアリングは、記憶が新しいうちに実施し、その場で記録化します。記録に入れておきたいのは次の要素です。

  • 実施日時・場所・出席者(役職を含む)
  • 聴取した事実(「態度が悪い」ではなく「◯月◯日の朝礼で、上司の指示に対し『やる意味がない』と発言した」のように、日時・行為・発言を特定する)
  • 本人の説明(否認しているのか、事実は認めて理由を述べているのかを区別して記載)
  • 本人の署名または確認の記録

抽象的な評価語だけを書いた記録は、争いになったときにほとんど機能しません。評価は書かず、事実だけを書くのが鉄則です。

顛末書・報告書の提出を求める書面

本人に事実経過を書かせる場合、口頭で「書いておいて」と伝えるのではなく、書面で指示します。書面には、①提出を求める理由、②記載してほしい事項、③提出期限、④業務命令として求めていること、を明記します。提出を拒否された場合、その拒否自体が業務命令違反として評価の対象になり得るため、指示が書面で残っていることに意味があります。

自宅待機命令書(調査中の待機)

調査の間、本人を職場から離す必要がある場面もあります。ここで注意したいのは、「調査のための自宅待機」と「懲戒処分としての出勤停止」はまったく別物だという点です。

調査のための自宅待機は、会社の業務上の必要に基づく命令であり、原則として賃金の支払いが必要になります。無給扱いにしてしまうと、後から賃金請求を受けるリスクがあります。自宅待機命令書には、①待機を命じる期間、②賃金の取扱い、③待機中の連絡方法と遵守事項、④懲戒処分ではないことの明示、を記載しておきます。

実務では、社内の混乱が広がっている段階で、まず職場秩序を回復させるために待機命令や休職命令を先行させ、その間に落ち着いて事実調査と方針決定を進める、という順序を取ることがあります。当法人が顧問先の問題社員対応を支援した事例でも、当事者間の対立が職場全体に波及していたため、先に本人を職場から離す判断を取り、その後に法的な評価と交渉に移行しました。

【段階2】注意指導書・警告書の書き方

会社側が作る書面のなかで、最も作成頻度が高いのが警告書です。同時に、最も雑に作られやすい書類でもあります。ここを丁寧に作れているかどうかで、後の段階の説得力が大きく変わります。

注意指導書と警告書は何が違うか

法律上、両者を区別する定義はありません。実務上の使い分けとしては、次のように整理すると運用しやすくなります。

書面 位置づけ トーン 典型的な使いどころ
注意指導書 改善を求める第一段階 指導・育成の色を残す 遅刻、報告漏れ、軽微な指示違反の初回〜数回目
警告書 改善しない場合の帰結を明示する段階 会社の姿勢を明確にする 注意指導を重ねても改善がない、または一定の重さがある行為

重要なのは、注意指導書から警告書へ「段階が上がったこと」が書面上わかるようにしておくことです。同じ文面を何通も出しているだけでは、会社が段階を踏んだ証拠になりません。

警告書に入れる6つの要素

# 要素 書き方のポイント
1 対象となる事実 日時・場所・行為を特定。「たびたび」「しばしば」は避け、回数と具体例を挙げる
2 就業規則の該当条項 服務規律のどの条項に反するのかを条番号で示す
3 過去の指導経過 いつ、誰が、どのように注意したかを列挙(口頭注意もここで書面化できる)
4 会社が求める改善内容 「態度を改めること」ではなく、行動レベルで具体的に書く
5 改善が見られない場合の対応 「懲戒処分を含む対応を検討する」等。ここで初めて帰結を予告する
6 交付日・会社名・代表者名・受領確認欄 受領の署名を得る。拒否された場合はその事実を記録に残す

警告書でやりがちな3つの失敗

  • 失敗1:人格への言及を書いてしまう。「やる気がない」「性格に問題がある」といった表現は、それ自体がハラスメントだと主張される材料になります。書くのは行為と業務への影響だけです。
  • 失敗2:帰結を書きすぎる。いきなり「懲戒解雇する」と予告してしまうと、退職強要だと主張されるおそれがあります。段階に応じた表現に留めるのが安全です。
  • 失敗3:交付した記録が残っていない。作成しただけで手渡しの記録がないケースは非常に多く見られます。受領印、メール送付履歴、内容証明郵便のいずれかで到達の記録を残します。

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【段階3】弁明機会付与通知書——懲戒処分の前に必ず作る書類

ここが、会社側の書式のなかで最も抜けやすく、抜けたときの打撃が大きい1枚です。

なぜ弁明の機会が必要なのか

労働契約法15条は、懲戒が客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当と認められない場合には、権利の濫用として無効になると定めています。この「相当性」の判断では、処分内容だけでなく手続が適正だったかも考慮されます。就業規則に弁明の機会に関する規定がある場合はもちろん、規定がない場合でも、本人の言い分を聞かずに処分を決めた事実は、会社に不利に働きやすい要素です。

実務では、当法人が顧問先の労務体制を点検する際に、就業規則の懲戒手続規定そのものの妥当性と、弁明の機会が実際に運用されているかを確認する項目として扱っています。規定はあるのに実務では使われていない、という会社は珍しくありません。

弁明機会付与通知書に書く4項目

  • 懲戒事由として検討している事実(本人が反論できる程度に特定する。抽象的だと「何に対して弁明すればいいのかわからなかった」と後から主張されます)
  • 就業規則の該当条項
  • 弁明の方法と期限(書面提出か面談か、いつまでか)
  • 弁明しない場合の取扱い(期限内に提出がない場合は、会社が把握している事実に基づき判断する旨)

実務では「弁明機会付与通知書 兼 弁明書」を1枚にする

実務上の工夫として、通知書と弁明書の記入欄を1枚の書面にまとめる方法があります。当法人が顧問先の懲戒手続を支援する際にも、この形式の書面を用意して本人に交付する運用を取ることがあります。上半分に会社側の通知(検討している事実・該当条項・期限)、下半分に本人の記入欄を設ける構成です。

この形式には実務的な利点があります。本人が「何も渡されていない」と主張しにくくなること、弁明の内容が会社の指摘事実と対応づけて残ること、そして本人が提出を拒否した場合にもその事実が記録として残ることです。

あわせて、交付面談の進め方についても実務上の注意点があります。当法人が顧問先に助言する際には、面談では感情的にならず、事実を伝えることに徹すること、そしてやり取りの録音を残しておくことを必ずお伝えしています。この場面でのやり取りが、後の紛争で争点になることが多いためです。

弁明書が出てきた後にすること

提出された弁明の内容を検討したうえで、会社としての措置を決定します。実務上、この段階で会社が取り得る選択肢は、おおむね次の3つに整理できます。

選択肢 内容 向いている場面
A. 配置転換・組織変更 本人と関係者の接点を物理的に切る 行為の悪質性は高くないが、特定の人間関係が原因になっている場合
B. 退職勧奨 合意による退職を打診する 雇用の継続が難しいが、懲戒事由としての立証に不安が残る場合
C. 懲戒処分 就業規則に基づく処分を行う 事実が固まっており、処分の相当性を説明できる場合

実際に当法人が支援した顧問先の案件でも、弁明の機会を付与したうえで、この3つの選択肢を書面で整理して社長にお示しし、経営判断として1つを選んでいただく進め方を取りました。書面で選択肢を並べることで、「なぜその処分を選んだのか」という説明も同時に残ります。

【段階4】懲戒処分通知書の書き方

懲戒処分通知書は、会社が処分の理由を確定させる書面です。ここに書かなかった理由は、後から追加しづらくなります。逆に言えば、この1枚の精度が、紛争になったときの会社の立ち位置をほぼ決めます。

懲戒処分通知書に必要な7つの要素

# 要素 注意点
1 宛名(本人氏名)
2 処分の種類 けん責・減給・出勤停止・降格・諭旨解雇・懲戒解雇のいずれか。就業規則に定めのない種類の処分はできない
3 処分の内容と効力発生日 減給なら金額と期間、出勤停止なら日数を明記
4 処分理由となる事実 日時・場所・行為を特定。複数ある場合は番号を振って列挙する
5 就業規則の該当条項 事実と条項を1対1で結ぶ。「第◯条第◯号に該当する」まで書く
6 弁明の機会を付与した経過 いつ通知し、いつ弁明があったか(またはなかったか)を記載
7 交付日・会社名・代表者名・受領確認欄 受領の記録を残す

処分理由は「事実」と「条項」を1対1で結ぶ

よくあるのは、事実を長々と並べたうえで、最後に「以上により、就業規則第◯条に該当する」とまとめて締める書き方です。これだと、争いになったときにどの事実がどの条項に当たるのかを会社側が特定できず、主張が崩れやすくなります。

「事実①は第◯条第◯号に、事実②は第◯条第◯号に該当する」という形で、対応関係を明示してください。仮に事実①の立証が難しくなっても、事実②で処分の根拠を維持できる構成になります。

処分の種類ごとの注意点

  • 減給:労働基準法91条により、1回の額は平均賃金の1日分の半額を超えず、総額は一賃金支払期における賃金総額の10分の1を超えてはならないとされています。この上限を超える減給は、それ自体が違法になります。
  • 出勤停止:期間中の賃金は無給とするのが一般的ですが、就業規則に定めがあることが前提です。また、期間が過度に長い場合は相当性が問題になります。
  • 懲戒解雇:労働基準法20条の解雇予告の適用があり、予告除外認定を受けていない場合は解雇予告手当が必要になるのが原則です。「懲戒解雇だから予告はいらない」という理解は誤りです。
  • 降格:懲戒としての降格か、人事権行使としての降格かで法的な整理が変わります。通知書上どちらとして行うのかを明確にしておきます。

なお、就業規則に制裁の定めを置く場合には、その種類と程度を就業規則に記載しておく必要があります(労働基準法89条9号)。就業規則に書いていない処分は行えない——これが懲戒処分の出発点です。自社の就業規則を最後に見直したのがいつか思い出せない場合は、処分の検討より先に規程の確認をおすすめします。

交付方法と受領の記録

手渡しが基本ですが、本人が出社していない、受領を拒否する、といった場面もあります。その場合は、内容証明郵便で送付し、あわせて普通郵便やメールでも同一内容を送っておくことで、到達の記録を厚くしておく方法が取られます。受領を拒否された事実自体も、日時・立会人を含めて記録に残してください。

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【段階5】退職合意書の書き方——蒸し返しを止める最後の書類

退職勧奨や合意退職で決着させる場合、最後に作るのが退職合意書です。この書面の目的はただ一つ、「この件はこれで終わり」を法的に確定させることです。

退職合意書に入れる条項

条項 内容 抜けたときに起きること
退職日・退職の種類 合意退職であること、退職日を特定 解雇だったと主張される
離職理由の取扱い 離職票に記載する離職理由を明記 「会社都合にしろ」と後から要求される
金銭の取決め 解決金・未払賃金・退職金の額、支払期日、支払方法 名目が不明確なため税務・社会保険の処理で揉める
貸与物・データの返還 PC・スマートフォン・鍵・名刺・顧客データ等 退職後に情報が持ち出される
秘密保持 在職中に知り得た情報の取扱い 営業秘密の流出を止める根拠がない
口外禁止 本合意の存在・内容を第三者に開示しない 社内やSNSで内容が拡散する
清算条項 本合意に定めるほか、債権債務が存在しないことを相互に確認 退職後に未払残業代・慰謝料を請求される

離職理由は必ず書面で確定させる

退職交渉で最後まで揉めやすいのが、この離職理由です。実務では、退職に一応の合意ができた後になって、元従業員側から「解雇だったのだから会社都合で処理してほしい」「その分の給与相当額も支払ってほしい」と要求されるケースがあります。当法人が支援した顧問先でも、この点が交渉の焦点になった案件がありました。

離職理由は雇用保険の給付内容に直結するため、本人にとって関心の高い項目です。合意書に書かないまま処理を進めると、必ずと言っていいほど後から蒸し返されます。会社都合とするか自己都合とするかは、助成金の受給要件にも影響しうるため、決める前に確認が必要です。

清算条項と口外禁止条項の実務

清算条項は、退職合意書のなかで最も効力の強い条項です。「本合意書に定めるもののほか、何らの債権債務がないことを相互に確認する」という一文が入るかどうかで、退職後のリスクは大きく変わります。

その効力が強いからこそ、相手方も慎重になります。労働災害や健康被害などまだ内容が確定していない請求権がある場面では、相手方が弁護士に相談して署名を保留することも実際にあります。会社側としては、清算条項の対象範囲をどう設計するか(すべてを含めるのか、特定の請求を除外するのか)が交渉の実質的な焦点になります。

口外禁止条項も重要です。当法人が支援した顧問先の案件では、従業員側が社内の他の従業員に接触して問題を拡大させる動きを見せていたため、口外禁止条項を含む形での合意成立を目指し、最終的に相手方の当初請求額を下回る解決金での合意に至りました。金額そのものより、「社内に波及させない」ことに合意書上の価値があったケースです。

お金を払えば終わる、わけではない

もう一つ実務で見落とされやすいのが、金銭を支払っただけでは終わらないという点です。退職金や解決金を支払った後になって、その支払いの意味づけや、他に請求できるものがないかが争点として持ち出されることがあります。当法人が扱った案件でも、金銭の支払い自体は済んだ後に、将来の紛争を予防するための合意書をどう作るかが独立した検討事項になりました。

支払いと合意書はセットです。先に払ってしまうと、合意書に署名する動機が相手方から失われます。署名と支払いの順序は、書面の作り方と同じくらい重要な設計項目です。

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書類作成でよくある失敗と、弁護士に相談すべきタイミング

中小企業でよく見る4つの失敗

  • テンプレートをそのまま使ってしまう。インターネット上のひな型は汎用的に作られているため、自社の就業規則の条項番号や実際の事実関係と噛み合いません。条項を引用する欄が空欄のまま交付されている例も見かけます。
  • 日付を遡らせる。「注意指導した記録がないから、今から過去の日付で作っておこう」——これは避けてください。発覚した場合、会社の主張全体の信用性が失われます。
  • 感情が入った文面になる。作成者が現場の上司だと、どうしても表現が強くなります。書面は第三者(裁判官・労働審判委員)が読むことを前提に、事実と評価を分けて書きます。
  • 会社の規模に合わない進め方をする。従業員数や組織の性質によって、慎重に踏むべき手続の重さは変わります。実務でも、規模や上場の有無によって、同じ退職勧奨でも進め方の丁寧さを変える必要が出てきます。

弁護士に相談すべきタイミング

ご相談として多いのは、懲戒処分通知書を出した後、あるいは退職合意書に署名してもらった後に「これで大丈夫だったか」と確認されるケースです。しかし、書類は出した後には直せません。特に次の場面では、書面を交付する前にご相談いただくことをおすすめします。

  • 懲戒解雇・諭旨解雇を検討している(もっとも争われやすい処分です)
  • 本人がすでに労働組合・弁護士に相談している、またはその可能性がある
  • 未払残業代の請求が同時に出てきている
  • ハラスメントの申告と、その申告者自身の問題行動が絡み合っている
  • 就業規則に該当条項があるか自信がない

弁護士法人ブライトは、大阪を拠点に顧問先130社以上の企業法務を担当しており、問題社員対応では書面の作成・交付面談の設計・その後の交渉までを一体で支援しています。ご相談自体は顧問契約がなくても承っています。代理人として交渉や書面作成まで一体で進める段階では、顧問プランまたは法務ドック(単発の法務診断)とあわせてのご案内となります。

問題社員対応の全体像や、タイプ別の対応方法については、問題社員への対応の総論記事もあわせてご覧ください。処分そのものの選び方は懲戒処分の進め方、退職での決着を検討する場合は退職勧奨の進め方で詳しく解説しています。無断欠勤が絡む場合は無断欠勤社員への解雇手順、業務命令に従わない社員については業務命令に従わない社員への対応が参考になります。

書式の要素をまとめた実務ガイドを無料で配布しています

本記事で解説した各段階の書類について、記載要素と手順を1冊にまとめた「問題社員・解雇対応 実務ガイド」を無料でダウンロードいただけます。社内での検討資料としてご活用ください。

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よくある質問(FAQ)

Q. 警告書を本人が受け取ってくれません。どうすればよいですか?

A. 受領を拒否されても、書面を交付しようとした事実が記録に残っていれば、会社が段階を踏んだ証拠として機能します。実務では、拒否された日時・場所・立会人を記録に残したうえで、同じ内容を内容証明郵便で送付し、あわせて普通郵便でも送っておく方法が取られます。受領拒否そのものが直ちに懲戒事由になるかどうかは、就業規則の定めと拒否の態様によって変わるため、個別に弁護士へご確認ください。

Q. 弁明の機会を与えずに懲戒処分をしてしまいました。今からできることはありますか?

A. すでに処分を通知した後であっても、対応の余地が残っている場合があります。処分をいったん撤回して手続をやり直す、処分の効力発生前であれば弁明の機会を追加で設ける、といった選択肢が考えられます。ただし、どの方法が適切かは処分の種類・通知からの経過期間・本人の反応によって大きく変わり、対応を誤るとかえって不利になることもあります。処分を通知した直後の段階でご相談いただくのが最も打ち手が多い状態です。

Q. 退職合意書に署名してもらった後で、未払残業代を請求されました。清算条項があれば防げますか?

A. 清算条項は退職後の請求を止めるための重要な条項ですが、どこまで効力が及ぶかは条項の書き方と締結時の状況によって判断が分かれます。合意時点で会社側が未払賃金の存在を認識しながら説明しなかった場合など、清算条項の効力が争われる場面もあります。だからこそ、金銭の取決めと清算条項をセットで設計し、支払いと署名の順序まで含めて詰めておくことが重要になります。

Q. 就業規則に懲戒の規定がありません。それでも処分できますか?

A. 懲戒処分は就業規則等の根拠に基づいて行うものとされており、根拠となる定めがない状態での処分は無効と判断されるリスクが高くなります。労働基準法89条9号も、制裁の定めをする場合には種類と程度を就業規則に記載すべきとしています。まずは就業規則の整備が先で、そのうえで整備後に発生した事案について処分を検討する、という順序になります。就業規則が古いまま運用されている会社は大阪でも多く、問題社員対応のご相談をきっかけに規程全体を見直されるケースが少なくありません。

Q. 大阪の会社ですが、書類の作成だけを弁護士に依頼できますか?

A. ご相談は顧問契約がなくても承っており、書面の内容や進め方についての助言を差し上げることは可能です。ただし、問題社員対応は書面を1枚作れば終わる性質のものではなく、事実調査から交付面談、その後の交渉・合意までが一続きの手続です。そのため、代理人として一体で進める段階では、顧問プランまたは法務ドック(単発の法務診断)とあわせてのご案内となります。まずは現状をお聞かせいただければ、どの段階から手を入れるべきかを整理してお伝えします。

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※本記事に掲載した実務上の事例は、依頼者が特定されないよう業種・地域・時期・数値等を抽象化しています。

※本記事は一般的な法律情報の提供を目的としており、個別の法律アドバイスではありません。具体的な問題については弁護士にご相談ください。


和氣良浩 弁護士

この記事の監修者

和氣 良浩(わけ よしひろ)

弁護士法人ブライト|代表弁護士/パートナー弁護士

弁護士歴20年(2006年登録)/大阪弁護士会/大阪大学法学部卒

専門:顧問弁護士・企業法務・問題社員対応・労務トラブル・M&A

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本記事は、一般的な情報の提供を目的とするものであり、個別案件に関する法的助言を目的とするものではありません。また、情報の正確性、完全性及び適時性を法的に保証するものではありません。
なお、本記事の内容に関する個別の質問や意見などにつきましては、ご対応できかねます。ただし、当該記事の内容に関連して、当事務所へのご相談又はご依頼を具体的に検討されている場合には、この限りではありません。
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